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東南西北

プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

今後の東南西北の運営について


このたび、当ブログである「東南西北」は、4/1から完全無料化することに致しました。そのため、今後更新される個別の寸評や記事は、すべての人が自由に閲覧できるコンテンツに変わります。いつまでそれを続けられるかわかりませんが、ぜひ読んで頂けたら幸いです。

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24年春 東京都春季大会2


今回は、東京で話題のスラッガー・宇野 真仁朗(早稲田実業3年)三塁手を観に、八王子市民球場に足を運びました。宇野は、明大中野の投手にタイミングが合わず三打席凡退のあと、四打席目に甘く浮いた球を強烈な打球でレフト前に弾き返した。敗戦間近に追い込まれた九回に、センターバックスクリーン横に特大の一発を木製バットで放って魅せた。確かに当たった時の破壊力は高いものの、レベルの高い投手への順応には時間がかかりそうなのと、腕が横から出てくるスローイングは、試合前練習から不安だった。実際に試合では送球が乱れがちで、その不安の通りの守備だった。それだけに、地肩や動きはそこまで悪くないものの、現状はサードの人材と考えるのは厳しいようにも思える。この春、木製バットで3本塁打を放った活躍とは裏腹に、技術や守備などの部分では個人的に疑問の残る試合だった。

むしろ、宇野以上に試合で目をひいていたのは、3番の 高崎 亘弘(早稲田実業3年)遊撃手。184/77 の大型遊撃手で、深いところでもアウトにできる強肩ぶりが目をひく。走力も、右打席から4.4秒前後(左打者換算で 4.15秒前後に相当)と基準レベルのものがあった。大型故に多少動きが緩慢な部分はあるものの、送球が安定しているのが何より魅力。打撃の技量そこまで現状突出していないのと、彼は金属バットを握っていることからも、高校からのプロ志望ではないのだろう。大学進学後活躍できるのか? 覚えておきたい1人だ。むしろ、打撃以外でのスケールでは、宇野を上回る素材だと言えよう。

対戦相手の明大中野では、吉田 海渡(3年)遊撃手の守備が試合前から目立っていた。バウンドの合わせ方がうまく、送球も安定していて、いかにも野球センスに優れた好選手といった感じだった。チームの核弾頭で、第一打席には四球で出塁し、第二打席には鋭く三遊間を破っていった。このタイプにしては、右打席から4.55秒前後(左打者換算で4.3秒前後に相当)と走力が平凡だったのは残念だったが、上のレベルでも野球を続けて行ける好選手ではないのだろうか。

宇野 真仁朗(早稲田実業3年)三塁 177/78 右/右
高崎 亘弘 (早稲田実業3年)遊撃 184/77 右/右

吉田 海渡(明大中野3年)遊撃 173/65 右/右


宇野をどのような位置づけにするかは意見が別れそうだが、高校球界を代表する 花田 悠月(智弁和歌山)あたりの三塁手達と比較してみたいところである。また、同じ東京でも 片井 海斗(二松学舎大付)も、今春はサードを守っており、両者比較したくなる右の強打者ではないのだろうか。

24年度 JABA静岡大会決勝リーグ


今年の静岡大会には、高卒3年目の解禁を迎える注目の投手たちが出場していた。そこで今回は、彼らの投球を中心に、気になった選手たちについて触れて行きたい。

その1人でもあったのが、沢山 優介(21歳・ヤマハ)左腕。腕の振りの良さを活かした、角度と勢いを感じさせる真っ直ぐは、打者の立ち遅れるを誘いやすい。そのため、球速こそ130キロ台後半だったものの、打者が差し込まれるケースが目立った。それほど細かいコントロールがあるわけではないが、両サイドにボールを散らせつつ、スライダーやチェンジアップを織り交ぜてくる。ただしこの投手、左腕にしては左打者を苦手としており、むしろ右打者を落差のあるチェンジアップで仕留める投球を得意としている。左腕の有り難みに欠けるところがあり、その辺をどうみるかではないのだろうか。それでも現在の内容であれば、4位前後あたりで指名されても不思議ではないぐらいの内容は示してせていた。

ヤマハには他にも、佐藤 廉(26歳・共栄大出身)や、ルーキーの 寺沢 孝多(23歳・近畿大出身)などの力のある左腕が揃っており、高卒3年目でもプロに送りだしやすい土壌はチーム内に整ってきている。また、昨年ドラフト候補として注目された 相羽 寛太(22歳・静岡高出身)遊撃手は、やや調子を崩している印象。準決勝ではスタメン出場も途中で交代し、決勝では出場していなかった。都市対抗の頃までに、状態を立て直せるのか気になるところ。

沢山 優介(21歳・ヤマハ)投手 185/82 左/左

もう一人の高卒解禁組として注目されているのが、寺嶋 大希(21歳・NTT東日本)右腕。スリークォーターから繰り出す、140キロ~中盤の速球は、球速以上に感じさせるボールの回転の良さが感じられる。下から吹き上がるような速球には威力があり、打者が差し込まれる場面が目立った。他にもスライダーやチェンジアップだかフォークの系の球も織り交ぜてくる。気になるのは、本当のコントロールがないのか? カウントを悪くなると四球を出してしまったりする部分。ボールの威力には確かなものがあるが、この辺がプロで即一軍戦力になりうるかは微妙な印象は受ける。しかし試合では、7回から登板し3イニングを無安打・2四死・3三振・無失点で切り抜けてみせた。これから都市対抗に向け、チームやスカウトの信頼を勝ち得て行きたい。

チームメイトの 野口 泰司(名城大出身・23歳)捕手は、再びプロ解禁の年を迎える。ただし、チームの4番を任されるなどしているが、この試合を観る限りはプロをというギラギラしたものは感じられなかった。これから本番に向けて、目の色が変わってきそうなのか見極めてみたい。

また準決勝で敗れたものの  中尾 勇介(24歳・東京ガス)中堅手は、今大会のHONDA鈴鹿戦で2本塁打を放つなど大活躍。この準決勝では、大きいのを狙い過ぎたのか4打席連続三振と結果を残せなかったものの、山梨学院時代から光っていた才能の持ち主。この一年間、どのような内容を示せて行けるのか気にして行きたい。また準決勝で登板した 増居 翔大(24歳・トヨタ自動車)左腕などは、ちょっと変化球が多めで、インパクトに欠ける内容に留まった。実戦力の高いサウスポーだけに、真っ直ぐでもアピールできれば、ドラフト候補としてプロ側の注目度も高まりそう。

寺嶋 大希(21歳・NTT東日本)投手 180/81 右/右

中尾 勇介(24歳・東京ガス)中堅 173/75 右/右

24年 春季神奈川大会レポート


今年の高校生遊撃手の中でも、ポテンシャルではNO.1ではないかと思っている 森 駿太(桐光学園3年)遊撃手を観に行ってきました。秋は怪我のため一塁手でしたが、この日は2番・投手として出場。球速は最速で138キロぐらいで、驚くほどのものはありませんでしたが、横滑りするスライダーでもしっかりカウントを整えられ、思った以上にまとまっていました。

打席では、第一打席にはインハイの速球をセンター前に。第二打席から、少々上げてしまったのかな?という当たりでしたが、グングン伸びての右中間スタンドにホームラン。その後は、死球のあとにセンターフライの3打数2安打・1盗塁で終わります。相手投手レベルが高いとは言えなかったので、もう少し良い投手との対戦を観てみたいというのが率直な感想でした。

やや気が散りやすいのか?集中力はどうなのかなという感じはしましたが、マウンドまではいち早く全力で上がるなど、その姿勢をコールドゲームのような点差でも最後まで続けるなど、かなりイケイケの性格なのかなとは感じました。ショートでの守備機会は、投手を交代してから一度ありました。球筋はしっかり一塁手まで勢いが落ちませんし、キャッチング・フットワーク等も大型でも緩慢に見える選手ではありません。一塁までの塁間も、左打席から4.0秒前後で走り抜ける脚力がありますし、能力の上の部分今後の試合で見極めて行きたいところです。プロ志望であれば、上位であるかはまだわかりませんが、高校から本会議中に指名される素材なのは間違いなさそうです。

その他では、1年秋から気にしてきた 中村 優太(桐光学園3年)捕手。イケイケの森選手に比べると、こちらは冷静で地に足の着いたプレーをする選手といった感じです。地肩もまずまずで、イニング間送球では 1.95秒前後を記録。打撃も、2打席目にライト前にヒットを放つなど、やはり同校では目指す存在です。捕手としてのきめ細やかさはさほど感じませんが、強肩・強打の捕手として、今後も長く見守ってゆきたい1人ではあります。

森  駿太(桐光学園3年)遊撃 186/80 右/左
中村 優太(桐光学園3年)捕手 180/83 右/右

第二試合では、神奈川で密かに話題になっていた 沼井 伶穏(横浜隼人3年)右腕。父がナイジェリア人というハーフ選手で、普段の動きからもバネを感じさせる走り方をします。球速は常時140キロ前後で、マイガンでは89マイル(143キロ)が最速でした。空振りを誘うというよりも、ボールの力で詰まらせるタイプ。横滑りするスライダーとのコンビネーションで、それほど細かいことができるわけではないのですが、制球を乱すタイプでもありません。現状は、指名ボーダーレベルぐらいだとは思いますが、この肉体的な資質やボールの強さなどを考えると、素材を買って育成あたりまで含めれば指名して来る球団がでてきても不思議ではありません。夏までのさらなる上積みがあるようだと、本会議での指名も意識できるようになってくるかもしれません。

沼井 伶穏(横浜隼人3年)投手 186/82 右/右

この沼井よりも個人的には目をひいたのが、4番の 山野井 寛大(横浜隼人3年)捕手。ボールまわしからリズムが良く、捕手としてのセンスを感じさせます。投手にもこまめにジェスチャーなどで指示を出したり、ワンバウンド処理も素早く反応。横浜隼人らしい、大型ではないのですが、良い捕手といった感じがします。イニング間練習では1.9秒台中盤ぐらいでしたが、実戦では走者が滑り込む前に到達する素晴らしい送球を披露。先の中村(桐光学園)よりも、ワンランク地肩・送球では上をゆくように感じました。

打っては第一打席に三遊間ヒットのあと、第二打席では食らいついてのレフト前ヒット。タレントの揃う同校の中でも、4番を任される攻守の大黒柱といった感じがしました。高校からプロ志望となるかはわかりませんが、個人的には夏に向けて気にかけてみたい好捕手でした。少なくても、有力大学で野球を続けて行ける素材だと思います。

横浜隼人は、1番の岩城 匠海(3年)遊撃手も、動きの良さが目立つショート。3番の 小笠原 友希(3年)右翼手も、強肩ぶりが光りタレント揃いです。また対戦相手の平塚学園の先発である 三村 晃次郎(3年)右腕も、最速140キロを記録するなど、将来性を秘めた大型右腕でした。

24年 春季東京大会レポート


少し前のことですが、東京で話題だった 古川 遼(日本学園3年)右腕を観に行ってきました。190センチの恵まれた体格の大型投手でしたが、普段は130キロ前後~中盤ぐらいと、まだまだ本格化していない印象。そのため、右打者外角に滑るスライダーでカウントを整えることが多く、他にも緩いカーブやフォークなども持っていそうです。正直、高校からプロは時期尚早かなと観ていたのですが、走者を得点圏に進めると力を入れて、常時135~MAX89マイル・143キロを記録。それも、右打者の内角を厳しく突く投球が目立ちました。現状育成でも厳しいかなと感じる部分もあるのですが、この肉体的なスペックや完成度から考えると、夏までの上積みは欲しいものの、育成あたりで指名を検討する球団も出てくるかもしれません。

むしろ投手としての総合力では、吉田 健汰(日体大荏原3年)右腕の方がボールがしっかり手元まで来ている感じでした。球速は135キロ前後ぐらいですが、制球力・変化球もそれなりで、プロ云々ではありませんが大学でも野球を続けて行ける存在だと思います。

先日の土曜日でしたが、こちらも東京で話題になっていた 永見 光太郎(東京3年)右腕という選手をみました。成立学園や桐朋戦でも完封勝利をあげていたので気になっていた投手です。180/65 とまだ線は細いのですが、球速は常時135キロ前後で、最速で86マイル(138キロ)を記録。横滑りするスライダーやカットボールに威力があり、他にも緩いカーブやチェンジアップ系も織り交ぜ、両コーナーにもしっかり投げ分けられるコントロールがありました。ボールにまだまだ凄みはないものの、制球力・投球術・変化球と投球の土台がしっかりしているので、夏までに真っ直ぐに上積みが観られれば、こちらは育成あたりでの指名は充分に検討されるべき投手であるように思います。素材というよりも、現状はセンス型なのかなと感じますが、まだまだ伸びて行ける可能性も感じられました。

また、この試合を観たかったのは、対戦相手に 片井 海斗(二松学舎大付3年)内野手がいたから。ガッチリした体格からパワフルな打撃をする強打者で、下級生の頃から全国を舞台に存在感を示してきた選手。しかしこの日は、第一打席に永見のカーブで三振をきしたあとも、ヒットを放つことなく終わってしまいました。昨年までは一塁手でしたが、今年は三塁手として出場。うまくはなさそうでしたが、横の守備範囲は狭くありません。野球への意識も高そうですが、この手のタイプは打撃で際立たないと厳しいかと。夏も引き続き追いかけてみたいですが、現状は高校から指名されるほどかは微妙な印象を受けました。結構、甘い球を打ち損じていたのが正直気になりました。

古川 遼 (日本学園3年)投手   180/90 右/両
吉田 健汰(日体大荏原3年)投手  177/75 右/右
永見光太郎(東京3年)投手     180/65 右/右
片井 海斗(二松学舎大付3年)三塁 175/85 右/右

2024年選抜大会総括(野手編)


(捕手偏)

高校からプロとなると、箱山 遥人(健大高崎3年)捕手。ガンガン俺について来いといったタイプではなく、投手と対話しながら試合を作ってゆくタイプの捕手。それほどフットワークが機敏なタイプではないが、キャッチングなども安定していて、ワンバウンド処理なども必要な時にはしっかり対応してくる。ランナーがいなくても、立って返球するなど雑なところもみられない。初戦では打撃のアピールが薄かったが、その後の試合で力を発揮。高校球界を代表する、存在感を徐々に示し始めてきた。

箱山と同様に、高校球界を代表する存在である 只石 貫太(広陵3年)捕手は、旧チームから活躍してきた強打の捕手。二塁までの送球は1.9秒台と平凡なのと、送球も逸れ気味で精度の意味でも改善が求められる。。打っても4番打者として、打席での雰囲気は抜群。捕手としても、きめ細やかに投手を導き、攻守にバランスのとれたプレーヤー。打撃のポテンシャルは高そうだが、送球の精度同様に確実性に課題を残す。夏まで追いかけてみた1人だが、有力大学を選択するのかもしれない。

箱山 遥人(健大高崎3年)捕手 176/78 右/右
只石 貫太(広陵高校3年)捕手 178/78 右/右

(内野手偏)

内野手では、指名確実というほど強烈なインパクトを残せた選手はいなかったように思える。そんな中、武田 勇哉(常総学院3年)一塁手。第一打席のレフトフライは良い当たりで、また第三打席には決勝点となるライト犠牲フライを放った。残りの打席は四球であり、能力を存分に発揮できたとは言えない。 ただし気になるのは、秋は背番号5を付けて一塁を守ることが多かった。しかし、このセンバツでは引き続きファーストを守っており、守備的なアピールが低いところをどうみるか。充分なアピールができないまま甲子園を去ったので、夏までのアピール次第といった感じの消化不良の内容だった。

ラマル ギービン ラタナヤケ(3年)一塁手も、パワーの片鱗を魅せた試合ではあった。ただし、打撃には粗さがあり守備にも不安があるなど、高校からプロなのか?と言われると、意見が別けれるところかもしれない。ただし彼の場合は、プロ志望であれば、育成も含めれば、何処かしらが指名してくる可能性は高いのではないかとみている。

ショートでは、青森山田戦で3安打を放った 藤本 陽毅(3年)遊撃手は、三拍子揃った活躍で目立った。特に、京都国際でショートを任されるだけあってうまく、判断力に優れた走塁にもセンスを感じさせる。打力も一定レベルあり、ドラフト候補として夏まで追いかけてみたい選手であった。

その他面白そうなのは、颯佐 心汰(3年)遊撃&投手は、投打に優れた素材だった。打っては、大和(DeNA)似の払うようなスイングをする選手で、ショートとしても送球が安定。投手としては、ゆったりしたモーションから、最速142キロを記録。球速以上に、糸を引くような球筋と質の良い球を投げ込むのが印象的。スライダーやチェンジアップ系の変化球のキレもよく、奥行きのある素材として期待が持てる。野手としては、右打席から 4.1秒強(左打者換算で3.85秒強)ぐらいの脚力もあり、プロでも上位クラス。140キロ前後を安定して投げられる地肩もあり、身体能力の高さも魅力の一つだ。高校からプロ入りするかは別にして、今後も追いかけて行きたい選手だった。

あとは、石見 颯真(3年)遊撃手が、強肩・強打のショートとして気になった。外野手登録の選手だっただけに、ショートを無難に守っていて驚いた。スイングも力強く魅力のある素材だが、高校からプロというよりも、有力大学を経由してからのプロ入りになるかもしれない。

武田 勇哉(常総学院3年)一塁          182/87 右/右
ラマル ギービン ラタナヤケ(大阪桐蔭3年)一塁 180/82 右/右
藤本 陽毅(京都国際3年)遊撃          170/69 右/右
颯佐 心汰(中央学院3年)遊撃&投手       176/70 右/右
石見 颯真(愛工大名電3年)遊撃         177/75 右/左

(外野手偏)

捕手同様に、全国を代表する外野手が揃った外野手達。中でも モイセエフ ニキータ(豊川3年)中堅手は、吉岡(阿南光)の変化球に翻弄されて、なかなか自慢の強打を発揮できなかった。それでも4打席目となった8回に、見事ライトポール際に本塁打を放ったパワーはさすが。今大会、フェンス直撃の長打すら見られなかった中で、文句なしのスタンドインへの飛距離を放ったことで、面目躍如となった。本人がプロ志望であれば、中位~上位でのプロ入りも狙える素材ではないのだろうか。

内容だけで言えば、正林 輝大(神村学園3年)右翼手は、第一打席こそ内角のカットボールで三振をしたものの、同じカットボールを第二打席にライトボール際に運んでみせた。今大会、フェンス直撃の長打すら観られない中、ドラフト候補の ニキータ(豊川)とこの正林(神村学園)が、スタンドインさせたのは興味深い。一塁までの塁間も、左打席から4.1秒前後と基準レベル。出塁すれば、すかさず盗塁も決めていた。天性のスラッガーというよりも、ある程度確実性も兼ね備えたポイントゲッタータイプ。亡くなわれた 横田慎太郎(鹿児島実-阪神)外野手以来の、鹿児島では左の強打者ではないのだろうか。高校からのプロ入りも、意識できる素材だった。

また大阪桐蔭の核弾頭・境 亮陽(3年)右翼手のさばきの良さが目立った。一塁までの塁間も、左打席から3.8秒を切るような快速選手で、2回戦の神村学園戦では、フェンス直撃の当たりからランニングホームランを放って魅せた。また、ライトからの返球も一級品で、肩はプロでも売りにして行けるレベル。プロ志望であれば、高校からのプロ入りも期待できる三拍子揃ったプレーヤーだ。

モイセエフ ニキータ(豊川3年)中堅 180/82 左/左
正林 輝大(神村学園3年)右翼    179/84 右/左
境  亮陽(大阪桐蔭3年)右翼    180/76 右/左

(最後に)

捕手と外野手に関しては、全国のトップクラスの選手が出場。それだけに、彼らが中心となって秋までドラフト戦線をリードして行きそう。その一方で、内野手は指名確実だと思わせる選手もおらず、むしろ面子的には今回出場していない学校に有力どころが多い。そういった意味では、今回出場していた選手たちは候補の1人として追いかけて行きたい存在。

全体的には、、質・量 ともに例年並なのかなといった印象は受けた。新基準バットで長打が減ったといっても、力のある選手は確かな打力を示していた。むしろ、そういった個々の能力の違いが顕著になりやすくなったという気もしなくはなかった。投手も含めて一定数の候補はあり、ドラフト候補といった意味では例年並のレベルは確保できた大会ではなかったのだろうか。

2024年選抜大会総括(投手編)


(選抜総括・投手編)

今大会で最もスカウト達の評価が高かったのは、恐らく 今朝丸裕喜(報徳学園3年)右腕ではないのだろうか。スラッとした投手体型で身のこなしも柔らかく、それでいて140キロ台後半の球速を刻んで来る。キレの良いスライダーを武器に、カーブやフォークなども悪くない。制球力にも不安がなく、まだ球威や球質の部分では高校生のそれを脱してはいないものの、2試合目の登板となった大阪桐蔭戦では、初戦以上に内容を良化させた点も評価したいポイント。夏に向けてさらなる上積みがあれば、上位指名(2位以内)は、充分に意識できる素材ではないのだろうか。

その今朝丸と同様に、夏までの上積みがあれば上位指名が望めそうなのが、平嶋 桂知(大阪桐蔭3年)右腕。こちらは、安定して140キロ台後半を出せるなど、エンジンの大きさ・ボールの力などでは今朝丸を上回る。変化球も、スライダーだけでなく、カウントを稼ぐフォークと、空振りを誘えるフォークを使い分けるなど、まとまりや投球術も水準を満たすものがある。一冬越えた成長ぶりや、プレーへの貪欲さなどを考えると、まだまだ資質を伸ばして行ける、そういった期待を抱きたくなる。ただし気になるのは、2戦目の登板となった報徳学園戦では、初戦に比べるとパフォーマンスがかなり低下しており、本当の意味での体力や調子の波という部分ではどうなのだろう?という不安は残った。

その他、高校からの指名が有力に思えたのが、洗平 比呂(八戸学院光星3年)左腕。初戦の関東一高戦では、思ったほどボールが来ていなく物足りなさはあったが、次の試合の登板では球速も取り戻してきた。特に要所で、ビシッと良いところに決められたり力の加減を変えたりできる点は、良い投手に共通してみられる特徴。左腕らしい大きなカーブ・スライダー・ツーシーム系の球も織り交ぜ、手足の長い投手体型は177センチには見えないほどマウンドでは大きく見える。夏に向けての上積み次第では、中位(3位~5位)ぐらいでの指名も期待できそうだ。

個人的に面白いと思ったのは、平  悠真(高知3年)右腕。長身から繰り出される角度のあるボールは、140キロ前後の球速でも見栄えがする。また、要所ではズバッと良いところに決められる爽快感がある。ブレーキの効いたカーブに小さく横滑りするスライダー・それに落差のあるフォークも併せ持ち、まだまだ伸びしろを秘めた素材なども考えると、プロ入り後大きく才能を開花させられるのではないのだろうか。こちらは、下位~育成あたりを今のところは想定している。

今朝丸裕喜(報徳学園3年)投手   187/77 右/右
平嶋 桂知 (大阪桐蔭3年)投手  187/86 右/両
洗平 比呂(八戸学院光星3年)投手 177/76 左/左
平  悠真 (高知3年)投手    183/84 右/右

その他指名確定とまでは春の時点では言えないものの、横の角度を活かした投球をする 中崎 琉生(京都国際3年)や山口 瑛太(創志学園3年)などの左腕達。球威・球速で魅了するタイプではないものの、制球力や投球術に長けており、サウスポーであることを考えれば指名の可能性を秘めている。

また右腕では、前評判どおりの力を出しきれなかった 小川 哲平(作新学院3年)の巻き返しを期待。大会屈指の強打者である モイセエフ ニキータ(豊川)を苦しめた 吉岡 暖(阿南光3年)右腕の投球術。球質の良さが光った 関 浩一郎(青森山田3年)。強いボールが印象的だった 伊東 尚輝(愛工大名電3年)。上背はないが、勢いのあるボールを投げていた 坂井 遼 (関東一3年)。世代屈指の総合力を誇る 高尾 響 (広陵3年)などは、高校からのプロ入りを選択するのか注目される。

中崎 琉生(京都国際3年)投手 176/74 左/左
山口 瑛太(創志学園3年)投手 172/69 左/左

小川 哲平(作新学院3年)投手  183/92 右/右
吉岡 暖(阿南光3年)投手    182/78 右/右
関 浩一郎(青森山田3年)投手  187/81 右/右
伊東 尚輝(愛工大名電3年)投手 183/84 右/右
坂井 遼 (関東一3年)投手   178/78 右/右
高尾 響 (広陵3年)投手    172/73 右/右

(最後に)

春の時点で1位指名確定的とはいうほどの圧倒的な選手はいなかったが、夏までの上積み次第では上位を狙えたり、春の時点で指名を意識できる選手は複数いた。また、夏まで追いかけてみたいと思わせてくれる選手も結構いたので、投手に関しては例年並ぐらいの評価はできる大会だったのではないのだろうか。今大会不出組にも有力どころが複数いるので、投手に関しては彼らが中心となってドラフト迎えるのかといわれると微妙な印象は受ける。春季大会では、彼らを上回るパフォーマンスを示す選手が複数出てくることになるのかもしれない。

2024年センバツレポート8


大会5日目・第三試合 愛工大名電 VS 報徳学園

報徳学園の先発・今朝丸 裕喜(3年)右腕は、スラッとした投手体型ながら最速148キロに到達。まだまだ細身で球威に欠けるところはあるが、昨年に比べるとだいぶビシッとしてきた。この真っすぐだけでなく、スライダーのキレが良く、緩いカーブやフォーク系などの変化球も良い。現状は、まだ上位指名が確定的といった圧倒的なものはないものの、夏までの上積みがあればそれを期待できる素材ではないのだろうか。

愛工大名電の先発・伊東 尚輝(3年)右腕は、対照的に球威力ある球を投げ込んでくるタイプ。球速は最速で144キロを記録し、特に左打者外角への逆クロスへの球筋に良い球がゆく。緩いカーブ・チェンジアップ・スライダーなども投げるも、投球の多くは真っすぐで構成。全体的には、球が高いのが気になるところだろうか? こちらもドラフト候補として、夏まで追っかけてみた1人。下級生の頃に比べると、制球の不安が無くなってきたのが成長の証か。

名電の野手では、3番の 石見 颯真(3年)遊撃手が、強肩・強打のショートとして気になった。外野手登録の選手だっただけに、ショートを無難に守っていて驚いた。有力大学などでも、活躍が期待される1人。報徳学園では、安井 康起(3年)右翼手が、ライトからの返球で捕殺。その強肩ぶりと、試合でも2安打を放つなど存在感を示した。また、名電のエース・大泉 塁翔(3年)左腕の登板がないまま終わったのは残念だった。

今朝丸裕喜(報徳学園3年)投手 187/77 右/右
安井 康起(報徳学園3年)右翼 175/70 右/左

伊東 尚輝(愛工大名電3年)投手 183/84 右/右
石見 颯真(愛工大名電3年)遊撃 177/75 右/左

大会6日目・第一試合 常総学院 VS 日本航空石川

日本航空石川の先発・猶明 光絆(2年)左腕は、球速こそ130キロ台中盤ぐらいまでだったもののボールが重く、恵まれた体格を活かしフォームのバランスにも優れていた。そのため球筋は安定しており、右打者内角を厳しく突いてくる。変化球も、カーブやチェンジアップ系の球もあり、今後球速アップに成功すれば、来年楽しみな存在になってゆけそうだ。

一方、常総学院の先発は、小林 芯汰(3年)右腕。秋までは正統派の好投手といった感じだったが、この春はテイクバック小さめなフォームになり最速140キロを記録。マウンドさばき・コントロールなども洗練されており、特にスライダーのキレには見るべきものがあった。ドラフト候補というよりも、有力大学などに進んでゆくタイプではないかとみている。

野手では、ドラフト候補の 武田 勇哉(常総学院3年)一塁手。第一打席のレフトフライは良い当たりで、また第三打席には決勝点となるライト犠牲フライを放った。残りの打席は四球であり、能力を存分に発揮できたとは言えない。そういった意味では、2回戦以後の内容次第か? ただし気になるのは、秋は背番号5を付けて一塁を守ることが多かった。しかし、このセンバツでは引き続きファーストを守っており、守備的なアピールが低いところをどうみるか。そうなると、よほど打撃で突き抜けないと、なかなか高校からのプロ入りは厳しいかもしれない。

また、結果はでなかったが、日本航空石川の4番・荒牧 拓磨(3年)三塁手も、雰囲気のある強打者で振りは力強かった。そのため、もう少し観てみたかったという思いが残った。続く5番打者の 段 日向樹(3年)一塁手が三安打を放ち、こちらは長打よりも上手さが光る好打者だった。

猶明 光絆(日本航空石川2年)投手 184/80 左/左
荒牧 拓磨(日本航空石川3年)三塁 182/88 右/右
段 日向樹(日本航空石川3年)一塁 170/70 右/左

小林 芯汰(常総学院3年)投手 180/86 右/右
武田 勇哉(常総学院3年)一塁 182/87 右/右

2024年センバツレポート7


大会5日目・第一試合 作新学院 VS 神村学園

作新学院の先発・小川 哲平(3年)右腕は、球速こそ130キロ台後半~140キロ台中盤ぐらいはでていたものの、抜け球も多く甘く浮いた球を打ち返されていた。左打者の内角にカットボールを決めるあたりはさすがで、カーブ・スライダー・カットボール・チェンジアップなど球種も多彩。ただし、真っすぐの力で押し込めきれなかったり、その制球力も含めて課題を残す。高校からプロを狙える素材ではあるものの、剛球投手というほどの力強さがなく、実戦派に徹しきれていない。もう一度、夏までに真っすぐを磨き直すことが求められるのではないのだろうか?

注目の強打者・正林 輝大(神村学園3年)右翼手は、第一打席こそ内角のカットボールで三振をしたものの、同じカットボールを第二打席にライトボール際に運んでみせた。今大会、フェンス直撃の長打すら観られない中、ドラフト候補の ニキータ(豊川)とこの正林(神村学園)が、スタンドインさせたのは興味深い。一塁までの塁間も、左打席から4.1秒前後と基準レベル。出塁すれば、すかさず盗塁も決めていた。天性のスラッガーというよりも、ある程度確実性も兼ね備えたポイントゲッタータイプ。亡くなわれた 横田慎太郎(鹿児島実-阪神)外野手以来の、鹿児島では左の強打者ではないのだろうか。高校からのプロ入りも、意識できる素材だった。

小川 哲平(作新学院3年)投手 183/92 右/右

正林 輝大(神村学園3年)右翼 179/84 右/左


大会5日目・第二試合 北海 VS 大阪桐蔭

大阪桐蔭の先発・平嶋 桂知(3年)右腕は、立ち上がりから140キロ台後半の速球を連発し、一冬越えてスケールアップ。スライダーに、カウントが取れるフォークと空振りを誘うフォークを使いわけ、エンジンの大きさを感じさせる内容だった。まだ、それほど細かいことができるわけではないが、適度なまとまりも身につけ、高校からのプロ入りも意識できる内容。特にベースカバーの際には、少しでも飛び出したランナーをタッチに向かうなど、意識の高さは伺われら。高校の大先輩である 藤浪晋太郎(元阪神)タイプの大型右腕。現状は中位指名ぐらいの内容だが、夏までの成長が観られれば、上位指名も期待できるのではないのだろうか。

また、大阪桐蔭の野手では、1番の 境 亮陽(3年)右翼手のさばきの良さが目立った。一塁までの塁間も、左打席から3.8秒を切るような快速選手で、2回戦の神村学園戦では、フェンス直撃の当たりからランニングホームランを放って魅せた。また、ライトからの返球も一級品で、肩はプロでも売りにして行けるレベル。プロ志望であれば、高校からのプロ入りも期待できる三拍子揃ったプレーヤーだ。評判の ラマル ギービン ラタナヤケ(3年)一塁手も、パワーの片鱗を魅せた試合ではあった。ただし、粗さもあり、高校からプロなのか?と言われると、意見が別けれるところかもしれない。今後の試合も含めて、能力を見極めて行きたい。

一方の北海の方では、4番の 大石 広那(3年)捕手の、強烈な打球が目をひいた。捕手としても、一球一球立って返球するなど、丁寧なプレーヤー。ワンバウンド処理にも素早く対応し、下級生投手をもりたてた。

平嶋 桂知(大阪桐蔭3年)投手 187/86 右/両
境  亮陽(大阪桐蔭3年)右翼 180/76 右/左
ラマル ギービン ラタナヤケ(大阪桐蔭3年)一塁 180/82 右/右

大石 広那(北海3年)捕手 170/78 右/右

2024年センバツレポート6


大会4日目・第二試合 広陵 VS 高知

高知の先発・辻井 翔大(3年)右腕は、1年生の頃からチームを支えてきた好投手。135キロ~140キロ前半ぐらいの球速ながら、縦割れのスライダーなどを武器に投球を組み立ててくる。スケールで魅了するというよりも、マウンドさばきの良さを活かした実戦派。ドラフト候補の匂いはして来ないが、大学など上のステージでも高いレベルで続けて行けそうな総合力を持っている。

一方の、広陵の先発・高尾 響(3年)右腕は、体格こそ恵まれないものの、ゆったりと足を引き上げながら、130キロ台後半~140キロ台中盤の真っすぐを投げ込んでくる。縦割れのスライダーやフォークに威力があり、マウンドさばき、制球力もよく、現時点では高校NO.1の実力の持ち主ではないのだろうか。ただし、高校からプロというよりも、有力大学などを経てのプロ入りしそうなイメージを抱きたくなる。

高知の2番手・平 悠真(3年)右腕は、辻井と共に一年生の頃からチームで切磋琢磨してきた間柄。長身から繰り出す角度のある球筋に特徴があり、球速こそ130キロ台中盤~143キロぐらいでも、要所ではズバッと外角に一杯に決まる爽快感には見るべきがものがあった。ブレーキの利いたカーブに、小さく横滑りするスライダー、それに落差のあるフォークも兼ね備え、プロ志望であれば、高校からの指名も意識できる素材ではないのだろうか。

広陵の野手では、1番の 浜本 遥大(3年)中堅手が、右中間に飛ばした打球でも外野の上を越えてゆく打撃には資質の高さが感じられた。結果こそでなかったが、3番の 土居 湊大(3年)三塁&一塁手も、実に力強いスイングをしてくる。守備でも強肩で、大型の割には無難に打球を処理していたのも好感が持てた。また、4番の 只石 貫太(3年)捕手は、旧チームから活躍してきた強打の捕手。二塁までの送球は1.9秒台と平凡なのと、送球も逸れ気味で精度の意味でも改善が求められる。。打っても4番打者として、打席での雰囲気は抜群。捕手としても、きめ細やかに投手を導き、攻守にバランスのとれたプレーヤー。打撃のポテンシャルは高そうだが、送球の精度同様に確実性に課題を残す。夏まで追いかけてみた1人だが、有力大学を選択するのかもしれない。

高知の野手では、箕浦 充輝(3年)遊撃手の守備力が光った。一塁までの塁間は、右打席から4.4秒前後(左打者換算で 4.15秒前後に相当)と平凡だが、打球も鋭く大学経由で考えれば面白い。 ちなみに、ここまで見た中では、広陵が一番センバツで優勝に近いチームではないかと感じられた。

辻井 翔大(高知3年)投手 174/75 右/右
平  悠真(高知3年)投手 183/84 右/右
箕浦 充輝(高知3年)遊撃 170/63 右/右

高尾 響 (広陵3年)投手 172/73 右/右
浜本 遥大(広陵3年)中堅 172/70 右/右
土居 湊大(広陵3年)三塁 179/83 右/左
只石 貫太(広陵3年)捕手 178/78 右/右

 
大会4日目・第三試合 京都国際 VS 青森山田

青森山田の先発・関 浩一郎(3年)右腕は、球速こそ130キロ台中盤~140キロぐらいだったものの、力みのないフォームから繰り出すボールの質が素晴らしかった。他にもカーブやスライダーにフォーク系の沈む球も織り交ぜ、終盤まで試合を作った。まだ、だそうと思えばもっと速い球も投げられそうで、秘めている能力はこんなものでは無さそう。高校の間に才能が開花するかは微妙だが、夏まで追いかけてみたい将来性の高そうな素材だった。

京都国際の先発・中崎 琉生(3年)左腕は、サイドに近いスリークォーターで、130キロ台中盤の球速。左腕の球速が出にくい甲子園だったことを考えると、常時140キロ前後はでていたかもしれない。昨夏よりもボールがキレ型から球威が加わり、横の角度を活かしたカーブやスライダーのキレも悪くなかった。元々制球力や試合をまとめるセンスもあり、こちらも夏まで追いかけてみたいサウスポーといった気がする。

青森山田では、4番の原田 純希(3年)一塁手のパワーが目立った。新基準バットで、あそこまでパワフルさを全面に出せた選手は、この選手が一番では? また木製バットを使って試合に挑んだ・吉川 勇大(3年)遊撃手は、ヘッドを利かしたスイングが目を引いた。捕ってからの判断力に優れた守備もあり、ちょっとおもしろいなと思わせてくれる選手たちだ。

プロという意味では、3安打を放った 藤本 陽毅(3年)遊撃手は、三拍子揃った活躍が目立った。特に、京都国際でショートを任されるだけあってうまく、判断力に優れた走塁にもセンスを感じさせる。打力もあり、ドラフト候補になりうる素材なのか? 夏まで追いかけて見極めて行きたい。

関 浩一郎(青森山田3年)投手 187/81 右/右
原田 純希(青森山田3年)一塁 170/97 右/左
吉川 勇大(青森山田3年)遊撃 183/80 右/右

中崎 琉生(京都国際3年)投手 176/74 左/左
藤本 陽毅(京都国際3年)遊撃 170/69 右/右

2024年センバツレポート5


大会3日目・第三試合 耐久 VS 中央学院

中央学院の先発は、臼井 夕馬(3年)右腕。今年から認められた二段モーションと小さめなテイクバックから投げ込まれるフォームで、耐久打線はタイミングをなかなかとれなかった。何気ないスリークォータの投手かと思いきや、最速142キロの球速は水準以上であり、キレの良いスライダーなども織り交ぜてくる。

2番手で登板した 颯佐 心汰(3年)遊撃&右腕は、投打に優れた素材だった。打っては、大和(DeNA)似の払うようなスイングをする選手で、ショートとしても送球が安定。投手としては、ゆったりしたモーションから、最速142キロを記録。球速以上に、糸を引くような球筋と質の良い球を投げ込むのが印象的。スライダーやチェンジアップ系の変化球のキレもよく、奥行きのある素材として期待が持てる。野手としては、右打席から 4.1秒強(左打者換算で3.85秒強)ぐらいの脚力もあり、プロでも上位クラス。140キロ前後を安定して投げられる地肩もあり、身体能力の高さも魅力の一つだ。高校からプロ入りするかは別にして、今後も追いかけて行きたい選手だった。

また中央学院では、一番の 青木 勝吾(3年)中堅手が好選手だった。2本の長打に加え、センターの守備も安定している。ボールを捉えるセンスは、同校の中でもNO.1ではないのだろうか。

耐久では、第一打席にレフト線のツーベースを放った 堀端 朔(3年)三塁手や、結果はでなかったが4番の 岡川 翔建(3年)中堅手あたりは、力のありそうな野手だった。

臼井 夕馬(中央学院3年)投手     175/72 右/右
颯佐 心汰(中央学院3年)遊撃&投手  176/70 右/右 
青木 勝吾(中央学院3年)中堅     173/68 右/右

堀端 朔 (耐久3年)右翼 171/71 右/右
岡川 翔建(耐久3年)中堅 172/70 右/右


大会4日目・第一試合 宇治山田商 VS 東海大福岡

佐藤 翔斗(東海大福岡3年)右腕は、オーソドックスな上手投げで、球速は135キロ前後。縦割れのカーブが投球のアクセントになって、最後まで投げぬいた。体格に恵まれており、もう少し全体にキレや球速が増して来ると、大学あたりで才能が開花するかもしれない大型右腕。

野手では、山本 瑛太(東海大福岡3年)三塁手は、好守・強打の三番打者。走力こそないが、肩もよく将来的に二遊間あたりを担えるようだと面白そう。また、5番の 野上 夕輔(2年)右翼手も、バットコントロールが良い逆らわない打撃が目立った。下級生だけに、来年までにどのレベルまで育ってゆくのか期待したい。

一方の宇治山田商では、小泉 蒼葉(2年)捕手が、4番打者として鋭い当たりを魅せていた。捕手としては平凡ではあったものの、ランナーがいればしっかり立って返球したり、二塁までも2.05秒前後かかっていたものの、地肩はけして弱くない印象。東海地区を代表する捕手に、今後なって行けるか見守ってゆきたい。

佐藤 翔斗(東海大福岡3年)投手 187/88 右/右
山本 瑛太(東海大福岡3年)三塁 170/60 右/右
野上 夕輔(東海大福岡2年)右翼 180/80 左/左

小泉 蒼葉(宇治山田商2年)捕手 183/75 右/右


2024年センバツレポート4


大会3日目・第一試合 創志学園 VS 別海

創志学園の先発・山口 瑛太(3年)左腕は、スリークォーターから繰り出す横の角度を活かしたピッチングで、左打者は背中からくる感覚に陥る厄介な球筋。球速こそ130キロ台だったものの球速以上に感じさせるキレがあり、ストライクをポンポンと先行させて早めに追い込んでいた。変化球は、横に大きく切れ込むスライダーのキレに特徴があり、さらに緩いカーブやチェンジアップなども織り交ぜてくる。キレのある球質に横の角度も相まって、球速・球威の物足りなさを補っている感じ。左腕であることを考えると、面白いと考える球団がリストに名前を載せる球団もあるのではないのだろうか。個人的にも、夏まで気にしてみたい好投手だった。

一方の野手では、4番の 豊島 虎児(3年)二塁手が、キッチリした打撃がする選手で技量の高さが感じられた。また、守備でも堅実な守備をするといった印象で、好感の持てる内容だった。別海では、同じく4番の 中道 航太郎(3年)捕手が良かった。細かくジェスチャーなどを交え、しっかり投手と対話しながらのリード。フットワークも軽快で、地肩の強さこそ感じなかったものの、捕手適正に優れた「まさに司令塔」と言った感じの好捕手だった。

山口 瑛太(創志学園3年)投手 172/69 左/左
豊島 虎児(創志学園3年)二塁 168/73 右/左

中道 航太郎(別海3年)捕手 173/80 右/右

大会3日目・第二試合 京都外大西 VS 山梨学院

山梨学院打線は、新基準バットでも各打者の鋭い振りが目立った。3番の 河内 佑樹(3年)右翼手は、第一打席にレフト線へのツーベースを皮切りに、センター前にも鋭くはじき返して魅せた。5番の 針尾 泰地(3年)三塁手は、ヒットこそ一本だったものの、反応が良い強肩の三塁守備が目立った。ちなみに、一塁までの塁間は、右打席から 4.25秒前後(左打者換算で4.0秒前後に相当)するなど脚力も俊足レベル。2年生の4番の 梅村 団(2年)一塁手も、内角の球をうまくさばいて技術の高さを魅せつけた。

一方の京都外大西では、4番の 相馬 悠人(3年)一塁手が、センター中心にキッチリ打ち返すなど打撃能力は高かった。両チーム共に、高校からプロといった選手はいなかったものの、チーム力の高い両校の対決だった。

河内 佑樹(山梨学院3年)右翼 172/72 右/右
針尾 泰地(山梨学院3年)三塁 170/67 右/右
梅村 団 (山梨学院2年)一塁 180/78 右/右

相馬 悠人(京都外大西3年)一塁 174/80 右/右

2024年センバツレポート3


大会二日目・第二試合・敦賀気比 VS 明豊

明豊では、2番手で登板したエースの 野田 皇志(3年)右腕。ガッチリした体格から繰り出すMAX142キロのストレートは、高校生離れした球威があった。変化球は、スライダーやチェンジアップを織り交ぜ、特にパームボールのような球速の遅いチェンジアップを多く織り交ぜてくる。荒っぽい速球派かと思いきや、意外に細かい部分まで意識がゆく繊細さも持っている。また、体幹の強さを活かしたパワフルなスイングも目をひいた。それでいて、打席では結構粘るなど、気持ちの強さだけでなく技術も兼ね備えた投打に優れた選手だった。

明豊の野手では、1番の 木村 留偉(3年)中堅手が、三拍子揃った好選手。打席でも鋭い当たりを連発し、二塁到達 7.6秒前後の快速ぶりが光った。センターの守備範囲も広そうで、上のレベルでの活躍も期待される。

一方の敦賀気比では、岡部 飛雄馬(2年)遊撃手の野球センスが際立つ。守ってはショートを担い、出塁すれば盗塁を決めるなど、小柄ながら将来楽しみな下級生といった感じがする。特に、野田の重い速球を苦になく打ち返すなど、小力のあるところを魅せていた。

また先発した 竹下 海斗(3年)左腕は、投手としても4番を打つ打撃の方に将来性が高そうな素材。球速は最速で135キロほどと驚くものはなかったが、地肩も悪くないだろう。ボールへのコンタクトがしっかりしており、結果はでなかったが打撃に専念させた時にはどうなるか気になる存在だった。

野田 皇志(明豊3年)投手 176/82 右/右
木村 留偉(明豊3年)中堅 172/71 右/左

岡部飛雄馬(敦賀気比2年)遊撃 163/61 右/左
竹下 海斗(敦賀気比3年)投手 178/72 左/左


大会二日目・第三試合 学法石川 VS 健大高崎

この試合の注目は、ドラフト候補の・箱山 遥人(健大高崎3年)捕手。ガンガン俺について来いといったタイプではなく、投手と対話しながら試合を作ってゆくタイプの捕手。それほどフットワークが機敏なタイプではないが、キャッチングなども安定していて、ワンバウンド処理なども必要な時にはしっかり対応してくる。ランナーがいなくても、立って返球するなど雑なところもみられない。

ただし、この試合では三遊間破るヒットなどは放っていたものの、4番を打つ打撃での印象は弱かった。また、自慢の送球を魅せる機会もなく、次戦以降でのアピールに期待といった感じで、どのランクに位置づけられるのかは2回戦以降に持ち越しとなった。

また健大高崎では、2番手で登板した 石垣 元気(2年)右腕が、オーソドックスなフォームからMAX147キロを記録。真っすぐの威力のみならず、スライダー・チェンジアップ・カーブなどの各変化球なども悪くなかった。まだ制球にバラツキは見られたが、2年春の時点としては充分合格ライン。今後の、成長を見守って行きたい投手だった。

学法石川は、それほど突出した選手がいる感じではなかった。そんな中、福尾 遥真(3年)遊撃手が、センターから右方向中心に打ち返し3安打を放って意地を魅せていた。

箱山 遥人(健大高崎3年)捕手 176/78 右/右
石垣 元気(健大高崎2年)投手 177/70 右/両

福尾 遥真(学法石川3年)遊撃 181/67 右/左

2024年センバツレポート2


大会初日・第三試合 近江 VS 熊本国府

熊本国府の先発・坂井 理(3年)右腕は、ドジャースに行った 山本由伸(元オリックス)投手を強く意識した投球フォーム。そのため、近江打線の各打者は立ち遅れ気味になっていた。キレのある最速140キロを記録する速球に加え、低めで沈むチェンジアップだかシンカー系の球が有効だった。

一方、近江の先発・西山 恒誠(3年)は、130キロ台中盤の速球には球速以上に感じさせる力があり、特に縦割れのスライダーに威力があった。カーブのブレーキもよく、大学タイプだが体にも力を感じさせ、今後の伸びて行ける素材かもしれない。

近江の核弾頭・森島 海良(3年)左翼手は、バットコントロールの良さとヘッドの立ったスイングで打撃には光るものを魅せていた。ただし、左翼の守備と一塁ゴロの一塁到達タイムが、左打席から4.3秒前後とやや物足りない面も。また、熊本国府のショート・山田 颯太(3年)遊撃手は、バウンドの合わせ方がうまく、正確な送球は逸品。チームの7番を打つ打撃はどうかと思ったが、この試合では2安打を放って魅せた。共に、大学などで野球を続けて行って欲しい好選手だった。

坂井 理 (熊本国府3年)投手 172/62 右/右
山田 颯太(熊本国府3年)遊撃 174/62 右/右

西山 恒誠(近江3年)投手 180/75 右/右
森島 海良(近江3年)左翼 171/75 右/左

大会二日目・第一試合 阿南光 VS 豊川

プロ注目の 吉岡 暖(阿南光3年)右腕は、二段モーションで力みのないフォームから140キロ前後(MAX143キロ)のストレートに加え、フォーク・緩いカーブ・縦スラなどを活かした投球で、豊川打線に的を絞らせない丁寧な投球が目立った。真っすぐ全体の球筋が高いのは気になったが、縦の変化が強力なのは大きな武器。春の時点で指名確実とは言えないが、夏までにもう少し真っすぐの精度・威力が増して来ると指名も現実味を帯びてきそうだ。

今大会注目度NO.1野手の モイセエフ ニキータ(豊川3年)中堅手は、吉岡の変化球に翻弄されて、なかなか自慢の強打を発揮できなかった。それでも4打席目となった8回に、見事ライトポール際に本塁打を放ったパワーはさすが。今大会、フェンス直撃の長打すら見られなかった中で、文句なしのスタンドインへの飛距離を放ったことで、面目躍如となった。

こちらは、プロ志望であれば指名は確実なレベル。問題は、どのランクに位置づけるべきかは、もう少し慎重に見極めて行きたい。肩は水準以上だが、守備や走力はさほど際立つものはない左打ちの強打者。神宮大会の時には、脆さを感じさせない強打者だったが、初戦の力みなどもあり、縦への対応に課題を残す形となった。元来は、そこまで荒いタイプでもないし、何より野球へ向き合う姿勢も素晴らしいナイスガイ。できれば、甲子園の雰囲気になれるであろう二回戦・三回戦と見たかっただけに、初戦で敗れてしまったのは残念だった。

吉岡 暖(阿南光3年)投手 182/78 右/右

モイセエフ ニキータ(豊川3年)中堅 180/82 左/左

2024年センバツレポート1


大会初日・第一試合 八戸学院光星 VS 関東第一

プロ注目の 洗平 比呂(八戸学院光星3年)左腕は、左投手のスピードが出にくい甲子園のガンなのもあり、最速で142キロを記録したものの、全体的に物足りない球速だった。しかし、要所で魅せる真っ直ぐの威力は確かであり、そのへんはあまり気にしなくても良さそうだ。左腕らしい大きなカーブ・スライダー・ツーシーム系の球を織り交ぜ、制球力にも粗さがないところは良いところ。上背は177センチとそれほど大きくはないが、手足の長い投手体型で、腕が遅れてでてきて打ち難い。順調にゆけば、高校からのプロ入りも意識できる素材ではないのだろうか。ただし、上位指名というほどの圧倒的なものがあるかと言われると微妙なので、夏までの成長を見守って行きたい。

関東一高では、2番手に投げた 坂井 遼(3年)右腕。178センチとそれほど上背はないが、ズバーンとミットに突き刺さる真っすぐの勢いには目を見張るものがあった。スライダーやチェンジアップなどのキレもよく、制球力の甘さはあるものの、夏まで追いかけてみてもと、リストに名前を残す球団があるかもしれない。

光星の2番手の 岡本 琉奨(3年)左腕も、最速で140キロを記録。洗平のような柔らかくキレのある球というタイプではなく、球威のある球で押してくるタイプで、変化球はカーブやスライダーなどを織り交ぜてくる。高校からプロの領域まで行けるかは微妙だが、大学経由でゆけば将来的に洗平よりも力で押せるタイプの投手に育つかもしれない。

光星の野手では、砂子田 陽士(3年)中堅手は、ミートセンスに優れた好打者。関東一の野手では、飛田 優悟(3年)中堅手は、左打席から3.9秒前後の脚力はプロでも上位クラス。自慢の走力で揺さぶり、打っても非力ではあるがバットコントロールの良さが光った。大会前から注目の強打者だった 高橋 徹平(3年)三塁手は、自慢の強打を示すことなく初戦で敗れたのは残念だった。走力は、右打席から 4.6秒前後(左打者換算で4.35秒前後に相当)だけに、やはり長打でアピールできるかではないのだろうか。夏に向けて巻き返しに期待したい、関東を代表する強打者の1人だ。彼らは高校からプロとなると厳しいかもしれないが、長い目でみれば将来のプロ入りの可能性を秘めた選手たちだ。

洗平 比呂(八戸学院光星3年)投手 177/76 左/左
岡本 琉奨(八戸学院光星3年)投手 175/78 左/左
砂子田陽士(八戸学院光星3年)中堅 172/69 右/左

坂井 遼 (関東一3年)投手  178/78 右/右
飛田 優悟(関東一3年)中堅  175/70 右/左
高橋 徹平(関東一3年)三塁 180/92 右/右

大会初日大二試合 星稜 VS 田辺

21世紀枠での出場となった田辺では、寺西 邦右(3年)右腕が、力みのないフォームから130キロ台後半を連発。見た目以上にボールが来ている感じで、秋の日本一の星稜打線も、ことごとく高めの速球を打ち上げなかなか打ち崩すことができなかった。スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜ、試合終盤まで作り善戦した。

また野手でも、岡本 和樹(3年)一塁、山本 結翔(3年)三塁、山本 陣世(3年)遊撃手とタレントが揃い。とくに4番・遊撃手の山本陣は、結果こそでなかったものの、センターに大きな飛球を打ち上げたり、ショートの守備も大型ながら丁寧なプレーに好感が持てた。上のレベルでも、その成長見守りたいスケールの大きな遊撃手。

一方の星稜では、2番手の 戸田 慶星(2年)右腕が、腕の振りの良さを活かして最速140キロを記録。ズシッと重い球を投げ込み、今後が楽しみな速球派だった。吉田 大吾(3年)遊撃手や萩原 獅士(3年)三塁手など、神宮大会優勝メンバーも、持ち味を存分に発揮できたといった内容ではなかった。次戦以降の、奮起を待ちたい。

寺西 邦右(田辺3年)投手 179/74 右/右
岡本 和樹(田辺3年)一塁 177/72 右/右
山本 結翔(田辺3年)三塁 174/72 右/右
山本 陣世(田辺3年)遊撃 183/73 右/右

戸田 慶星(星稜2年)投手 169/68 右/右
吉田 大吾(星稜3年)遊撃 175/74 右/右
萩原 獅士(星稜3年)三塁 172/73 右/右

2024年度 東京スポニチ大会 Dブロック注目選手


日立製作所 ドラフト注目度 B

△ 生井 惇己 (24)投手 176/78 左/左 (慶応大出身)
△ 原田 桂吾 (24)投手 171/71 左/左 (国際武道大出身)
△ 東   怜央(25)投手 183/95 右/右 (立教大出身)
△ 松下 豪佑 (24)外野 178/80 右/左 (武蔵大出身)

HONDA ドラフト注目度 C

△ 岩本 久重 (25)捕手 181/92 右/右 (早稲田大出身)
△ 峯村 貴希 (25)遊撃 186/87 右/左 (日本大出身)
△ 小口仁太郎 (23)外野 185/83 右/右 (東洋大出身)

大阪ガス ドラフト注目度 B

△ 宮本 大勢 (25)投手 182/82 左/左 (大体大浪商出身)
○ 勝本 樹  (24)投手 192/92 右/右 (日体大出身)
△ 髙波 寛生 (24)内野 188/85 右/左 (関西大出身)

JR東日本東北 ドラフト注目度 C

△ 大西 蓮 (22)内野 183/90 右/右 (履正社出身)

2024年度 東京スポニチ大会 Cブロック注目選手


鷺宮製作所 ドラフト注目度 C

△ 渡邉 純太(21)投手 180/87 左/左 (履正社出身)

日本通運 ドラフト注目度 B

△ 清水 力斗(25)投手 175/80 右/右 (亜細亜大出身)
○ 川船 龍星(24)投手 180/80 右/左 (拓殖大出身)

日本製鉄東海REX ドラフト注目度 C

△ 荒木 雅玖(23)投手 182/84 右/右 (九州産業大出身)

ニチタイ ドラフト注目 C

2024年度 東京スポニチ大会 Bブロック注目選手

エネオス ドラフト注目度 A

△ 阿部 雄大(24)投手 183/88 左/左 (酒田南出身)
〇 関根 智輝(25)投手 183/93 右/右 (慶応大出身)
△ 飯田 琉斗(24)投手 187/100 右/右 (横浜商科大出身)
〇 山田 陸人(24)三塁 176/83 右/右 (明治大出身)

JR東日本 ドラフト注目度 B

△ 山﨑 凪 (25)投手 177/82 右/右 (中央学院大出身)
△ 髙山 陽成(23)投手 178/82 左/左 (明治大出身)
△ 篠田 怜汰(22)内野 178/76 右/右 (羽黒出身)
△ 山内 慧 (24)外野 183/82 右/右 (専修大出身)

HONDA熊本 ドラフト注目度 B

△ 米倉 寛太(24)投手 185/87 右/右 (埼玉栄出身)
△ 内田 了介(22)投手 182/82 右/右 (埼玉栄出身)
〇 丸山 竜治(24)捕手 176/86 右/右 (熊本工出身)

JFE西日本 ドラフト注目度 C

△ 筒井 恒匡(25)投手 180/86 右/右 (日体大出身)
△ 大石 将斗(25)投手 177/88 右/右 (環太平洋大出身)
△ 土井 克也(24)内野 181/87 右/右 (神奈川大出身) 
△ 新田 旬希(24)内野 185/90 右/左 (駒沢大出身)

2024年度 東京スポニチ大会 Aブロック注目選手


日本製鉄鹿島 ドラフト注目度 C

△ 山口 直哉 (24)投手 172/78 右/左 (京産大出身)
△ 今里 凌  (23)一塁 184/84 右/左 (専修大出身)

セガサミー ドラフト注目 B

〇 古屋敷匠眞(25)投手 178/85 右/左 (法政大出身)
△ 荘司 宏太(24)投手 172/85 左/左 (国士館大出身)
△ 高島 大輝(24)外野 179/80 左/左 (拓殖大出身)
△ 谷口 嘉紀(24)外野 177/75 右/右 (近畿大出身)

日本新薬 ドラフト注目度 B

〇 武田 登生(25)遊撃 170/73 右/左  (中央学院大出身)
△ 若林 将平(24)右翼 182/100 右/右 (慶応大出身)

東海理化 ドラフト注目度 C

△ 茶谷 琉斗(23)投手 180/81 左/左 (中部大出身)
△ 池間 大智(24)捕手 168/67 右/右 (九産大出身)
△ 福本 綺羅(21)外野 178/90 左/左 (明石商出身)
△ 門叶 直己(24)外野 184/93 右/右 (上武大出身)

2023年夏 甲子園レポート12


大会7日目第一試合 八戸学院光星 VS 明桜

八戸学院光星の先発は、洗平竜也(東北福祉大-元中日)左腕の息子である 洗平 比呂(2年)左腕。父親と同じサウスポーだが、父親は腕の振りを生かしたキレ味身上の投手だった。しかし息子は、130キロ台中盤ぐらいも、球持ちの良さを生かした球速以上に粘っこいボールを投げ込んでくる。むしろイメージ的には、父親の福祉大時代のチームメイト・吉見祐治(元ベイスターズ)に似た感じの球を投げ込んでくる。変化球は、左腕らしいカーブやスライダー・ツーシーム気味な球とのコンビネーション。今後、何処までスケールを増して行けるかはわからないが、来年が楽しみな投手の一人であるのは間違いない。上手くゆけば、高校からのプロ入りも実現するかも。

野手では、3番を打つ 中沢 恒貴(3年)遊撃手。プロでショートを続けて行けるかは微妙なものの、フットワーク、キャッチング、スローイング共に基準を満たすものはある。また、一塁までは右打席から4.35秒前後(左打者換算で4.1秒前後に相当)のタイムを出しており、これも多少緩めて走った時のものだった。そのため、実際はもう少し走力があると考えられる。そして何より、フォロースルーを生かしたスケールの大きな打撃が魅力。まだまだ攻守に未完成な印象だが、モノになった時には楽しみな素材である。そういった意味では、高校時代の 坂本勇人(巨人)を彷彿とさせる素材ではある。指名は中位(3位~5位)以降になると思われるが、将来性の高く面白い。

明桜では、4番の 吉川 新汰(3年)捕手の、強烈なサードゴロが印象的。ワンバウンド処理などの足回りも想像以上で、肩こそよくわからなかったが、けしてディフェンス力が低いわけでは無さそう。大学などで、再び出会えることを楽しみにしている。また、2番手登板した 難波 佑聖(3年)右腕は、秋田大会で147キロを記録したという速球派。この試合では130キロ台後半がほとんどで、スライダーやフォークだか沈む球を織り交ぜたが、変化球が抜け気味で制球に苦しんだ形。好い時の内容を、ぜひ確認してみたい選手だった。

洗平竜也(八戸学院光星2年)投手 174/71 左/左
中沢 恒貴(八戸学院光星3年)遊撃 178/80 右/右

吉川 新汰(明桜3年)捕手 174/73 右/右
難波 佑聖(明桜3年)投手 171/77 右/右


大会7日目第二試合 東海大甲府 VS 専大松戸

東海大甲府の先発・長崎 義仁(3年)右腕は、真っ直ぐよりも縦への変化が大きいスライダーを多く混ぜてくる。それでも時々投げ込まれる速球も140キロ前後でるので、けして直球に自信がないわけではない。その球筋も独特で、スライダー共々あまりいないタイプの投手といった感じがした。ただし、制球が不安定で思い通りのピッチングができなかったのではないのだろうか? 大学などに進んで、どんな投手に成長して行くのか少し気になる選手だった。

また野手では、兼松 実杜(3年)中堅手の振りが気になった。ヒットはセンター前への一本に留まったが、少しアッパー気味に角度を付けて飛ばしてくるタイプ。スイング自体にも力があり、打撃には面白いものがあるなと。調べてみたら、山梨大会でも3本塁打放っており、この選手も今後どうなって行くのか気になる選手だった。ちなみに走力も、右打席から4.3秒(左打者換算で4.05秒前後に相当)で一塁を駆け抜けるなど基準レベルの脚力を有していた。

専大松戸では、中山 凱(2年)遊撃手。第一打席にはツーベース、第二打席には犠牲フライと活躍。チーム屈指の打撃能力に加え、深いところから球筋乱れない送球にも目を見張るものが。この選手は、来年のドラフト候補として話題になって行ける選手。来年世代のショートの中でも、トップクラスの素材ではないのだろうか。

長崎 義仁(東海大甲府3年)投手 178/78 右/左
兼松 実杜(東海大甲府3年)中堅 176/76 右/右

中山 凱(専大松戸2年)遊撃 180/70 右/右


大会7日目第三試合 土浦日大 VS 九州国際大付属

出場校最後の登場となった九州国際大付属では、一年秋から注目されてきた 佐倉 侠史朗(3年)一塁手が登場。結果的には、センター前へのヒット一本に留まったものの、第一打席のレフトフライや第二打席の一塁ライナーなど、しっかり捉えていた打球だったので、打撃の評価は下がらなかったのではないのだろうか。問題は、やはり守備が一塁手だということと走力の無さ。個人的には、鍛えれば三塁もイケるかもとは思っているものの、現時点では未知数だと言わざるえない。確かに好い打者ではあるが、圧倒的に長打力があるといったほどでもなく、技術の高い中距離・ポイントゲッターの一塁手。一時のような力んで凡退ということは無くなっていたが、現状は下位~育成あたりで指名があるかどうかといった感じではないのだろうか? ただし、プロ志望届を提出すれば、何かしらの形では指名されるのではないかとみている。

また、先発した 田端 竜也(2年)左腕は、大きく一塁側にステップしてきて、左打者にとっては恐怖感のある球筋。それでいて、右打者からも結構見難い実戦派。球速こそ130キロ台中盤ぐらいまでだったが、カーブ・スライダー・チェンジアップを織り交ぜ、厄介な存在といった感じだった。マウンドさばき、制球力なども良く、来年も福岡を引っ張って行く存在になりそう。

また、ショートの 隠塚 悠(3年)遊撃手は、深いところからでも踏ん張ってアウトにできる守備は見事。動きも良く、上のレベルでも守備を売りにできる選手ではないのだろうか。打席でもしぶとく、出塁すれば盗塁を決めていた。大学などでも、個性全開にアピールして欲しい。

一方の土浦日大では、初戦では登板がなかった 小森 勇凜(3年)右腕。春は、この選手がエースとしてチームを関東大会に導いた原動力。やや調整遅れが心配されており、立ち上がりは丁寧に投げていた印象。それでも試合中盤には145キロを記録するなど、真っ直ぐの強さも出てきていた。スライダーよりもチェンジアップを多くする配球で、左打者には厄介な存在。ドラフト候補といった匂いはしてこないが、制球力・投球術・変化球・要所での踏ん張りなど含めると、4年間で何処までの選手に育って行くのか注視して行きたい存在だった。

佐倉侠史朗(九州国際大付3年)一塁 184/110 右/左
田端 竜也 (九州国際大付2年)投手 177/68 左/左
隠塚 悠  (九州国際大付3年)遊撃 172/72 右/右

小森 勇凜(土浦日大3年)投手 183/82 右/右

2023年夏 甲子園レポート11


大会6日目第三試合 北陸 VS 慶応義塾

北陸の先発・竹田 海士(2年)右腕は、初回から140キロ台を連発するなど、ボールに力があった。普段は切れ味のあるスライダーとのコンビネーションだが、フォークにも落差があり空振りも奪えていた。特に制球力が粗いとか、変化球の曲がりがイマイチだということはなかったものの、慶応打線に捕まって序盤で降板。秋以降も北信越では注目の好投手の一人となると思うが、相手から嫌がられる、そういった投球も追求することが求められそうだ。下級生ながらかなりのレベルまで達しているが、今のところ高校からプロ入りという匂いはしてこない。一冬超えて、体が大きく変わってくると、その印象も違ってくるかもしれない。

野手では、 平田 海智(3年)捕手もなかなかの好選手。体を小さく屈めて的を大きく見せるキャッチングで、実に一つ一つの動作がキビキビしている。スローイングも1.9秒台前半ぐらいだったが、捕ってなら投げるまでもシッカリ型を作ってから送球できているので、球筋も安定していた。スイングも三番打者で、キッチリした打撃をしてくる。大学や社会人に進んでも、活躍して行ける可能性を秘めていた。

慶応の先発・小宅 雅己(2年)右腕は、両コーナーを投げ分ける丁寧なピッチングが光った。球速も130キロ台後半~140キロ台中盤を叩き出せる能力があり、球質も悪くない。スライダーやチェンジアップを織り交ぜたレベルで、下級生ながら高い水準に達している。ただしこの選手も、高校からプロといった匂いは今のところして来ない。それでも秋以降は、神奈川を牽引して行く存在になって行きそうだ。

一方野手では、1番の 丸田 湊斗(3年)中堅手は粘れたりする技術が高く嫌らしさを感じさせる好打者。さらに、守備・走塁とのバランスも取れており、ハイレベルに三拍子揃っている。その能力を買われ、U-18 の日本代表にも選出された。大学での4年間で、どのぐらい実績を残せるのか興味深い。また、2番の 八木 陽(3年)遊撃手の、守備も光った。上体の強さだけに頼らず、丁寧さも兼ね備える。捕ってからも素早く、送球が乱れない。この試合では打撃でアピールできなかったが、守備に関しては即大学レベルでも通用するのではないのだろうか。

竹田 海士(北陸2年)投手 176/73 右/右
平田 海智(北陸3年)捕手 170/69 右/右

小宅 雅己(慶応義塾2年)投手 178/76 右/左
丸田 湊斗(慶応義塾3年)中堅 174/73 右/左
八木 陽 (慶応義塾3年)遊撃 182/77 右/右


大会6日目第四試合 文星芸大付 VS 宮崎学園

宮崎学園の先発・河野 伸一朗(2年)左腕は、球速こそ135キロ前後だが189センチの長身で打ち難い。またチェンジアップの威力は確かで、経験の浅い高校生が初見で対応するのには苦労するタイプ。今後スケールを増してドラフト候補にというよりも、この体格を生かした打ち難さを武器に、上のレベルでも野球を続けて行きそうなタイプだった。

また一番打者の 斉藤 聖覇(2年)中堅手は、バットコントロールが巧みなだけでなく、打球も鋭く楽しみな素材。試合でも盗塁を決めるなど、一番打者として俊足ぶりもアピールできた。外野からの返球でも、肩も悪く無さそう。同じ宮崎の 武藤 敦貴(都城東-楽天)外野手のような選手に育って行くのか注視したい。

また、文星芸大付では、アクションが話題になった 黒崎 翔太(3年)捕手が注目。しっかり投手にミット示し、いろいろジェスチャーを交えながら投手を鼓舞するタイプ。テンポの好いリードは悪くないが、ちょっと上から被せたがるキャッチングには不安を残した。肩の強さはプロ級だと思うが、打力含めて高校からのプロとなると厳しそう。ワンクッション置いて、攻守の精度を増して行きたい。

また三番打者の 曽我 雄斗(3年)二塁手も、キッチリと広角に打ち分けるスイングに、キビキビしたセカンド守備が魅力の好選手。大学などで、そのセンスを磨いて実績を残して行って欲しい。

河野 伸一朗(宮崎学園2年)投手 189/68 左/左
斉藤 聖覇 (宮崎学園2年)中堅 175/68 右/左

黒崎 翔太(文星芸大付3年)捕手 175/68 右/右
曽我 雄斗(文星芸大付3年)二塁 168/63 右/右

2023年夏 甲子園レポート10


大会6日目第一試合 いなべ総合 VS 沖縄尚学

沖縄尚学の絶対的エース・東恩納 蒼(3年)右腕は、普段の球速は140キロ前後と驚くほどのものはない。しかし、走者が得点圏にいると、140キロ台中盤までギアを上げたり、高い確率で落ちるフォークで三振を狙いにくる。ランナーがいないときは、スライダーとのコンビネーションで、試合を作ってくるメリハリのある投球が売り。そんなに凄みのある素材ではないが、投球センス抜群で、大学などで総合力が引き上がってくると実戦派としてドラフト候補になってきそう。こういったハイセンスの選手が、大学でどのぐらいの実績を残して行けるのか興味深い。

また、一番の 知花 慎之助(3年)中堅手は、相変わらずミートセンスと独特の感性が光る好選手。イメージ的には、広陵高校時代の、上本博紀(元阪神)を彷彿とさせるタイプ。一塁までの塁間を 4.35秒前後(左打者換算で4.1秒前後に相当)と、走力はそこまで突き抜けていない体格や身体能力をどうみるか? また選抜で左中間スタンドに叩き込み注目された 仲田 侑仁(3年)一塁手は、足を怪我をして大会を通じて精彩を欠いた。しかし、後日の試合では一発を放って面目躍如。夏の大会のスタート時には凄みを増してきていただけに、各球団どのような評価を下すのか悩ましい。プロ側の注目度は高い選手なので、プロ志望届を提出すれば、何かしらの形では指名されるのではないのだろうか。

一方の いなべ総合 では、伊藤 竜聖(2年)左翼手は、素直にバットが出てくるスイング軌道に筋の良さを感じさせる。試合では盗塁を試みるも刺されてしまった。新チーム以降、守備的負担の高いポジションでアピールして行けるか気にしてみたい。また4番を打つ 石垣 諒馬(3年)遊撃手は、独特の感性を打撃に感じさせる選手で、ボールの呼び込み方に面白いものを持っている。走力が無いのは気になったが、天才肌の打撃に磨きをかけ、堅実な守備を魅せられるようになれば、上のレベルでも異彩を放つ存在になって行けるかもしれない。

東恩納 蒼(沖縄尚学3年)投手 172/70 右/左
知花慎之助(沖縄尚学3年)中堅 172/70 右/右
仲田 侑仁(沖縄尚学3年)一塁 186/94 右/右

伊藤 竜聖(いなべ総合2年)左翼 177/68 右/右
石垣 諒馬(いなべ総合3年)遊撃 171/70 右/左

大会6日目第二試合 立正大淞南 VS 広陵

広陵の先発・高尾 響(2年)右腕は、普段は130キロ台と力を入れて投げて来ないものの、縦横二種類のスライダーやカーブを織り交ぜて丁寧なピッチングを心がける。特に、低めボールゾーンに切れ込むスライダーを振らせるのが上手い。投げようと思えば、いつでも140キロ台中盤ぐらいのボールは投げられる能力はある。また体は大きくはないが、イニングが進むにつれて調子をあげてくる、エンジンのかかりが遅い本格派タイプ。イメージ的には、広陵の先輩でもある 河野 圭(広島)を彷彿とさせる。来年までに何処まで凄みを増せるかはわからないが、高校からプロというよりも、大学や社会人に進んでからといった進路をたどる気がする。いずれにしても秋以降は、世代を引っ張って行く存在となりそうだ。

プロ注目の 真鍋 慧(3年)一塁手は、第一打席からうまくレフト前にはじき返す。途中の打席では、あわやホームランかと思わせる大きなレフトフライや、むしろ逆転のツーベースになった当たりは外野手の捕球ミス。レフト方向にも角度が付けて飛ばせるようになってきたことは大きいが、神宮大会の時から言ってきたように、本質的にスラッガーなのか? という疑問は最後まで拭うことはできなかった。ミート能力と高いレベルの相手に対応してきた実績は買うものの、中距離タイプで守備・走塁のアピールに乏しい選手に、プロ側が何処までの評価を用意できるか? 個人的には、球団によってはハズレ1位ぐらいがあるかもしれないものの、2位前後ぐらいが基本線ではないかとみている。それほど本塁打にこだわらないけれど、将来の中軸候補が欲しいといった球団が、指名してくることになりそうだ。

その他広陵では、塁間3.9秒台の俊足・巧打の 田上 夏衣(3年)中堅手や、来年のドラフト候補に入ってきそうな 只石 貫太(2年)捕手など、力のある選手が揃っていた。

一方の立正大淞南では、背番号3を付けながら先発した 山下 羅馬(3年)一塁手は、広角に打ち返すパワフルな振りが目立つ。また二番手マウンドに上ったエースの 日野 勇吹(3年)右腕は、指にかかった140キロ台の真っ直ぐが、打者の手元までしっかり来ていた。チェンジアップとのコンビネーションを武器にするが、カーブ・スライダーなどを磨いて、上のレベルでは引き出しを増やして行って欲しい。

高尾 響 (広陵2年)投手 172/73 右/右
真鍋 慧 (広陵3年)一塁 189/92 右/左
田上 夏衣(広陵3年)中堅 173/72 右/左
只石 貫太(広陵2年)捕手 178/78 右/右

山下 羅馬(立正大淞南3年)一塁 170/80 右/右
日野 勇吹(立正大淞南3年)投手 169/68 右/右

2023年夏 甲子園レポート9

大会5日目第二試合 明豊 VS 北海

北海の先発は、背番号を3を付けた 熊谷 陽輝(3年)投手。南北海道大会で5本塁打を放った強打で注目されていたが、秋までは道内屈指の剛腕とされていた。投げては、140キロ前後(MAXで143キロぐらいか?)と驚くほどの球速ではなかったものの、低めやコーナーに丁寧に投げ分けようという姿勢が感じられ、コントロールも悪くなかった。球速以上に感じさせる球威もあり、スピードよりも実戦的な部分を追求してきたことが伺われる。

将来性では、野手としての才能の方がさらに魅力。圧倒的なパワーを誇りながらも、バットを短く持ってヒット狙いを重視する。それでもこの選手、パワーだけでなく右方向にはじき返したり、食らいつくしぶとさがある。しいて言えば、投手でも野手でも体のキレに欠けるところが気になる。バッティングも金属打ちのスイング喜働で、木製バットへの順応を高めてからでもプロ入りは遅くはないさそうだ。圧倒的な体幹の強さを持ちながら、確実性も兼備しているのが最大の魅力。3,4年後には、どのぐらいの打者に育って行くのか見守って行きたい。

またエースの 岡田 彗斗(3年)右腕は、球速こそ出ていながコントロールが甘く、この試合では痛打を浴びピリッとしなかった。後日の試合では、元来の投球ができてたものの、高校からプロというよりはワンクッション置いて総合力を高めてからの方が良さそう。みていると、20~30年前の剛腕投手を彷彿とさせる、伝統的な剛腕タイプだった。

明豊では、腕をコンパクトにたたんで投げ込む 中山 敬斗(3年)右腕。球速は140キロ前後ぐらいだが、打者の手元まで伸びは悪くなかった。スケールで圧倒するタイプではないが、実戦派として大成して欲しい。また、低くて鋭い打球が目立つ明豊打線の中でも、西村 元希(3年)中堅手の打球が頭ひとつ抜けていた印象。右に左センターへと鋭い打球を連発し、そのパワーにも目を見張るものがあった。上のレベルでも三拍子揃ったプレーヤーとして、異彩を放つ可能性を秘めている。高校からのプロ入りはないと思うが、今後のことも考えると、名前を記憶に留めておいて損はないだろう。

熊谷 陽輝(北海3年)投手 183/94 右/右
岡田 彗斗(北海3年)投手 178/78 右/右

中山 敬斗(明豊3年)投手 176/77 右/右
西村 元希(明豊3年)中堅 177/77 右/右


大会5日目第三試合 星稜 VS 創成館

下級生から注目されてきた 武内 涼太(星稜3年)右腕。県大会でも不安定なところを魅せていて心配されたが、この甲子園でも制球が定まらず早々降板することに。それでも140キロ前後の球速ながら、ボールの力強さには目をみはるものがあった。チェンジアップのブレーキも悪くなかったが、スライダーが甘く入ったり、真っ直ぐが制御できずに苦しんだ。現状、高校からプロ入りは大きく後退したとみるのが妥当ではないのだろうか。

その一方で、5番打者としては4打席全てで芯でボールを捉えるなど内容があった。最終打席には、左中間スタンドに叩き込む。単に体幹の強さに頼ったパワーがあるだけでなく、ミート能力にも光るものがある。ひょっとして彼が大成するのは、野手としての方なのかもしれない。

同じく下級生の頃から活躍してきた 斉賀 壱成(3年)遊撃手も、右に左へと鋭い打球を飛ばしていた。最終打席でのレフトフライも、あわやホームランかと思わせる大きな飛球だった。県大会無失策だった守備では、一塁への送球が乱れるなど、あまり見せ場がなく終わってしまった。実力の割にドラフト戦線で騒がれることがないのは、プロ志望ではないからなのかと疑いたくなるがどうなのだろうか? こと打つことに関しては、今年のショートのドラフト候補でもトップクラスの技量の持ち主。プロ志望届を提出するのか、個人的には興味深い一人だ。

また、4番打者の 近藤 真亜久(3年)捕手は、最終打席にライト線を破るスリーベースを放ち面目躍如。大型の割には、ワンバウンド処理などは素早く対応していた。捕ってから投げるまでが遅い気はするが、地肩自体はかなり強い。「強打・強肩の捕手」として面白いと思うが、もう少し捕手としては俊敏性が欲しい。

一方の創成館では、福盛 大和(3年)右腕は、130キロ台中盤の球速と、驚くほどの球威はなかったものの、カーブが大きなアクセントになり、星稜打線を苦しめた。180/65 と、まだまだ体重が増えてくるようだと、球威・球速の上積みも望めそう。また2番手で登板した 村田 昊徽(2年)右腕は140キロ台の球速も記録。体格はさほど恵まれてないが、ボール自体には球威を感じさせるものがあり、来夏までに何処まで真っ直ぐに磨きが懸けられるか?

武内 涼太(星稜3年)投手 183/77 右/右
斉賀 壱成(星稜3年)遊撃 172/70 右/右
近藤真亜久(星稜3年)捕手 183/80 右/右

福盛 大和(創成館3年)投手 180/65 右/右
村田 昊徽(創成館2年)投手 173/69 右/右

2023年夏 甲子園レポート8


大会4日目第四試合 神村学園 VS 立命館宇治

立命館宇治の先発・十川 奨己(2年)右腕は、球速こそ130キロ台中盤と驚くほどのものはなかったが、筋の良さを感じさせる素材で今後が楽しみ。結構真っ直ぐが膝下に、スライダーも外角一杯に決まったりとコントロールも悪くない。他にもカーブやフォーク系などの球を織り交ぜてくる。問題は、まだゾーン内での球威が弱いので、それほど甘くなくても打ち返されてしまうことが大きい。学校が学校だけに進学が基本線となるが、195センチの上背からこれだけ滑らかに体が使える才能は素晴らしい。

神村学園も、正林 輝大(2年)右翼手が、右に左にセンターへと打ちまくった。バットを振れる選手であり、守備・走塁などの能力も引き上がってくると、来年の候補としてマークできるぐらい振りには目をみはるものがあった。鹿児島の左の強打者というと、先日亡くられた・横田慎太郎(鹿児島実業-阪神)のような存在になって行けるかもしれない。

また最後には、注目の 黒木 陽琉(3年)左腕が登場。左投手の球速が出にくい甲子園のガンでも140キロ台を記録しており、先発だと物足りなくみえたが真っ直ぐの球威・勢いも良かった。進学が噂されるが、将来性の高い素材として今後も注視して行きたい。

十川 奨己(立命館宇治2年)投手 195/87 右/右

正林 輝大(神村学園2年)右翼 178/82 右/左
黒木 陽琉(神村学園3年)投手 183/78 左/右


大会5日目第一試合 東海大熊本星翔 VS 浜松開誠館

浜松開誠館の先発・近藤 愛斗(3年)右腕は、サイドに近いスリクォーター系の球からコンスタントに140キロ台のボールを投げ込んでくる。ボール自体もビシッとミットに収まる感じで、最速147キロを記録し力強かった。変化球もシンカー系の球とのコンビネーションだが、時々カーブやスライダーなども織り交ぜてくる。そんなにコントロールも荒れ荒れではないし、本人もプロ志望だという。評価的には下位~育成ぐらいではと思うが、高校からのプロ入りも意識できるのではないのだろうか。

野手では、打席で粘り鋭い打球を飛ばす 広崎 漣(3年)左翼手は、時にはマウンドにも上がるサウスポー。高校からプロとなるとパンチ不足の印象は否めないが、仕留めるときは一振りで決めるなど高い技術を持っていた。ただし、左打席からの一塁到達タイムが、4.2秒前後と走力が平凡だったので、高校からのプロ入りとなるとどうだろうか?。また、4番の 新妻 恭介(3年)捕手は、強肩・強打の捕手。実に力強い打球でスタンドに叩き込んだり、ライトまえにきっちり打ち返していた、塁間1.8秒台後半ぐらいの送球は、型がしっかりしていて球筋も悪くなかった。捕手としての技能も一通り兼ね備えており、育成枠あたりで指名して来る球団があっても不思議ではない。

東海大熊本星翔の 百崎 蒼生(3年)遊撃手は、高校球界を代表する強打の遊撃手。ショートとしての動き、球際でのボールさばきなども基準レベルtがあり肩も強い。プロでショートを担って行けるほどかは微妙だが、他のポジションでの融通性も考えれば評価できる。パワフルな打撃も、第一打席にきっちりライト方向に食らいついたり、三遊間を抜けたあたりもヘッドを残していたからこそ野手の間を抜けていったと感じ。単なるパワフルな打者というだけでなく、しぶとさもあるところを示した。ドラフトでも中位(3位~5位ゾーン)ぐらいでの、本会議での指名が意識できる素材ではないのだろうか。

近藤 愛斗(浜松開誠館3年)投手 177/85 右/右
広崎 漣 (浜松開誠館3年)左翼 177/77 左/左
新妻 恭介(浜松開誠館3年)捕手 178/83 右/右

百崎 蒼生(東海大熊本星翔3年)遊撃 178/74 右/右

2023年夏 甲子園レポート7


甲子園大会4日目第二試合 社 VS 日大三

日大三の先発・安田 虎汰郎(3年)右腕は、135キロ前後の真っ直ぐを投げ込むオーソドックスタイプ。球速こそ平凡だが、指にかかったボールを投げ込み球速以上に感じさせる。特に100キロ台のチェンジアップが大きなアクセントになっており、初見だと中々対応が難しい。おそらくチェンジアップだと表現されているが、ナックルとチェンジアップとの中間球である パームボール 的な球だと思われる。制球力も安定しており、最後まで付け入る隙を与えなかった。他の変化球もカーブなど緩い変化が中心なので、大学などで球速のある中間球となる変化球を磨いて投球の幅を広げて行きたい。

社の先発・高橋 大和(3年)右腕は、時には140キロを超える球速を誇る。ただし、ボールの威力自体は安田の方が力強く見えた。むしろ、打者の内角を突いたり、左の外角のボールゾーン~ストライクゾーンに入れてバックドアのスライダーを織り交ぜた実戦的なスタイル。縦に落差のある変化球もあるので、この球に磨きがかかれば、全然違った投手になって行けるかもしれない。こちらも大学などに行って、投球の引き出しを増やして総合力を高めて行きたい。

西東京大会でも話題だった 針金 侑良(3年)左翼手は、192センチの体格を生かしたバッティングが魅力。通常の選手が届かないようなゾーンの外角球を逆らわず打ったり、大型の割に内からバットが出てくるので内角もさばける。それでいて当たれば飛んで行くなど、巨人の 秋広 優斗 タイプの強打者だ。高校からプロといった総合力はまだないが、打撃の将来性には見るべきものがあった。

安田虎汰郎(日大三3年)投手 176/76 右/左
針金 侑良(日大三3年)左翼 192/89 左/左

高橋 大和(社3年)投手 180/78 右/左


甲子園4日目第三試合  市立和歌山 VS 東京学館新潟

市立和歌山で目立ったのは、麴家 桜介(2年)捕手。右に左にセンターへとパワフルな打球を飛ばす4番打者で、先輩の 松川 虎生(ロッテ)の高校時代を彷彿とさせるものがある。いろいろとゼスチャーを交えながら、先輩投手相手に臆することなく引っ張るリードも印象的。来年のドラフト候補になりうるかはまだわからないが、今後楽しみな選手であるのは間違い無さそうだ。

また東京学館新潟の方では、2番打者の 渋川 優希(3年)中堅手が、鋭い当たりを右に左へと飛ばしていた。中堅手としての動きもよく好捕したり、センターからの返球も悪くなかった。新潟大会でも.526厘 で、チーム最多の10打点をマーク。あえて、最強打者を二番に置いていたのではないかと感じられた。一塁までの塁間も、4.3秒強(左打者換算で4.05秒強に相当)など、三拍子バランスのとれた好選手だった。上のレベルでも、ぜひ野球を続けて欲しいアスリート系タイプ。

麴家 桜介(市立和歌山2年)捕手 173/77 右/右

渋川 優希(東京学館新潟3年)中堅 178/82 右/右

2023年夏 甲子園レポート6


大会3日目第四試合 大垣日大 VS 近江

大垣日大の先発・山田 渓太(3年)右腕は、球速こそ135キロ前後ながら、打者の手元までしっかり生きた球が投げられる。そして、その球を両サイドに自在に投げ分けることができ、自分の意図した配球ができるのが魅力。それに、スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜ相手に的を絞らせない。けして凄みのある素材ではないが、投球の土台ができているので、あとは出力が上がってくると楽しみな好投手。また、5番を担う野手としてのセンス・打力に優れていた点も見逃せない。

パンチのある打撃が光る3番・米津 煌太(3年)二塁手は、攻守に確かな実力の持ち主。ちなみに一塁までの駆け抜けは、右打席から 4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後に相当)と平均的だったので、何か突出した武器が欲しい。阪口監督の孫でもある 高橋 慎(3年)捕手は、一塁からコンバートされた強打の捕手。キャリアこそ浅さを感じさせない選手で、投手としっかり対話しながら、キャッチングなどの動きにも違和感は感じさせなかった。「打てる捕手」として、今後もキャリアを積んで行って欲しい。

近江では、昨年の甲子園ベスト4の中心メンバーであった 横田 悟(3年)遊撃手が、攻守の中心。昨年はセカンドだったが、ショートでも軽快な動きを魅せていた。打撃ではレフトへの大飛球こそあったものの結果は出ず。右打席から 4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後に相当)と走力が並だったのは残念。「好守・強打の遊撃手」として、大学などでも活躍して欲しいところだ。

また3番の 中村 駿介(2年)三塁手は、柔らかさを生かしたセンス抜群の巧打者。走っても、塁間3.9秒台で駆け抜ける脚力があり、三塁の動きも良かった。新チーム以後は、センターラインを任される存在になるかもしれない。三拍子揃った選手として、秋以降も気にかけてみたいハイセンスな持ち主。

また5番の 山田 修斗(3年)一塁手は、184センチの大型打者で、レフトへの特大の一発を放つなど飛距離は光っていた。チームの5番を担い、滋賀大会では打率5割を記録。大学あたりで、どのぐらいやれるのか見てみたい。

山田 渓太(大垣日大3年)投手 173/68 右/右
米津 煌太(大垣日大3年)二塁 174/78 右/右
高橋 慎 (大垣日大3年)捕手 180/74 右/左

横田 悟 (近江3年)遊撃 169/73 右/右
中村 駿介(近江2年)三塁 171/71 右/左
山田 修斗(近江3年)一塁 184/81 右/右


大会4日目第一試合 富山商 VS 鳥栖工

鳥栖工業は、試合途中からリリーフした 松延 響(1年)右腕の投球が光った。ゆったりとしたフォームから、リリースの時だけ力を入れて投げるような脱力したフォーム。コンスタントに140キロ前後(MAXで144キロぐらいか?)の、伸びのある球を投げ込んでくる。ボールゾーンに切れ込むスライダーを振らせたり、ブレーキの効いたカーブを投げるなど、ある程度のレベルまで来ている。まだそれほど凄みを感じさせる投手ではないが、あと2年間で何処までスケールを増して行けるか? 

富山商では、下級生4番の 福田 敦士(2年)三塁手が楽しみな存在。速球に力負けしない確かなスイングと、三塁手としても一定水準を誇る。下級生ながら、同校では頭ひとつ抜けた打力の持ち主ということで、187センチの体格も相まって来夏までにどのぐらいの打者に育って行くだろうか?

松延 響(鳥栖工1年)投手 177/73 右/右

福田 敦士(富山商2年)三塁 187/81 右/左

2023年夏 甲子園レポート5


大会3日目第二試合 クラーク国際 VS 前橋商

前橋商では、2番手に登板した 清水 大暉(2年)右腕が来年のドラフト候補になりうる素材。190/82 の雄大な体格の持ち主で、角度に加え勢いのある140キロ前後の真っ直ぐを投げ込んでくる。変化球のキレも悪くないが、まだ細かい制球力、巧みな投球術はなく、ただ威力のある球を投げ込んでくるだけといった感じ。経験を重ねるうちに、何処まで実戦力を高めて行けるか? 

前橋商で巧みなバットコントロールが光った 小池 絆(3年)二塁手。元来は動きの好いセカンドで、ミスを連発してしまったのは残念。この経験を糧に、来年、さらなる成長した姿を甲子園で魅せて欲しい。4番ながらショートを任せられていた 真藤 允宗(3年)遊撃手などは、3安打を放つなど実力の片鱗を魅せてくれた。大学などで、さらに攻守に精度高めたい。

一方のクラーク国際では、C(3年)捕手の1.7秒台のスローイングが光った。捕ってから素早く、地肩の強さも相まって凄い送球を魅せた。投手とコニュニケーションを図りつつ、ディフェンス全般の総合力は高い。打っても5番打者として、最終打席にきっちりライト前にはじき返して魅せた。大学などで、攻守に磨きをかけられると面白い。

北北海道大会で3本塁打を放った 新岡 歩輝(3年)投手は、この日は無安打に終わった。投手としては、前橋商打線に10安打打たれながらも1失点の粘りの投球。しかし将来的には、野手の素材だとみている。チームが勝ち上がっただけに、次戦での打棒爆発を楽しみにしたい。

清水 大暉(前橋商2年)投手 190/82 右/右
小池 絆 (前橋商2年)二塁 171/60 右/左
真藤 允宗(前橋商3年)遊撃 175/74 右/右

麻原 草太(クラーク国際3年)捕手 180/82 右/右
新岡 歩輝(クラーク国際3年)投手 173/72 右/右


大会3日目第三試合 日大山形 VS おかやま山陽

日大山形の先発・菅井 颯(3年)右腕は、佐々木朗希(ロッテ)を彷彿させるような、大きく足を引き上げて投げるダイナミックなフォーム。球速こそ140キロ前後ではあったが、真っ直ぐの威力には確かなものがあった。変化球は、カーブ・スライダー、それにフォークだか沈む球もありそうだったが、その精度がまだ低く甘い球を痛打されていた。素材としては確かに魅力的だが、本人も高卒プロは考えていないらしく、現状はワンクッション置いた方がと思わせる未完成な投手だった。将来性の高い大器なので、うまく環境が合えば大化けしても不思議ではない。

また日大山形では、2年生ながら4番を担う 遠藤 海星 右翼手が、右に左へと鋭い当たりを連発。8回には特大のファールを打ったり、飛距離も出せそう。一塁までの塁間は、右打席から4.4秒前後(左打者換算で4.15秒前後に相当)と平均的だった。いずれにしても来夏までに、どのぐらいの打者に育って行くのか興味深い。

一方のおかやま山陽では、2番手で登板した 三宅 一誠(2年)右腕。球速こそ130キロ台中盤ぐらいだが、複数のスライダーを使い分け、そのキレには見るべきものがあった。ガッチリした体格で馬力もありそうなので、来夏までに140キロ台を投げられるようになると、より自慢のスライダーが生きるようになりそう。

また、最後に投げた 三浦 尊神(2年)右腕は、少々ツッコミがちなフォームは気になったものの、MAX142キロの真っ直ぐには力があり、独特の縦割れの変化球も面白い。来夏までに、どのぐらいのスケールを身につけられるのか気になるところ。うまくゆけば、来年のドラフト候補にも入って来られるかもしれない。

菅井 颯 (日大山形3年)投手 184/79 右/左
遠藤 海星(日大山形2年)右翼 176/76 右/右

三宅 一誠(おかやま山陽2年)投手 183/85 右/右
三浦 尊神(おかやま山陽2年)投手 185/77 右/右

2023年夏 甲子園レポート4


甲子園二日目第四試合 徳島商業 VS 愛工大名電

四国NO.1の呼び声高かった 森 煌誠(徳島商3年)投手が素晴らしい投球を魅せて評価を上げた試合となった。コンスタントに140キロ台(MAX147キロ)の真っすぐで押しつつ、120キロ台の縦割れのパワーカーブを交えつつ、追い込むとスプリットを有効に使い、初回の1失点のみで名電打線に付け入る隙を与えなかった。腕はやや外旋しながら周りつつ、着地は早めにという上半身と下半身の動きにギャップがあり、打者としてはタイミングがとりづらい。今大会登板した中でも、内容的には屈指であり、ドラフトでも3位前後クラスの評価を得られるのではないかというほどだった。ただし、本人は卒業後社会人を希望しているという話もあり、プロ志望届を提出するかは懐疑的。日によってボールの走りに波がある選手だけに、今後の試合でもどんなパフォーマンスを魅せるのか気になるところだ。

一方の愛工大名電は、リリーフで 大泉 塁翔(2年)左腕が登板。愛知大会では140キロ台中盤を連発していたが、甲子園の左投手に厳しいスピードガンでは135キロ前後と平凡だった。むしろこの日は、切れ味鋭いスライダーやブレーキのあるカーブなどが印象的で、動きの好いフィールディング含めて、ただの速いだけの投手ではないことを印象付けた。もう少し体全体が大きくなって欲しい印象だが、秋以降大いに話題になる可能性を秘めた存在だろう。

森 煌誠(徳島商3年)投手 183/89 右/右

大泉 塁翔 (愛工大名電2年)投手 171/68 左/左


大会3日目第一試合 宇部鴻城 VS 花巻東

花巻東の先発・小松 龍一(2年)右腕は、140キロ前後と驚くようなボールは投げていなかったものの、2種類のスライダーを織り交ぜながらフォークが沈む確率も高く、相手に的を絞らせない投球が光った。そんなにスケールを感じさせる素材ではないので、来年のドラフト候補になれるかは微妙だが、すでにMAXでは147キロを出したこともあるという。それだけに来年に向けて、名前を覚えておいても損は無さそうだ。

その他、打撃の能力が高そうな4番・北條 慎治(3年)左翼手や、下級生から活躍してきた 千葉 柚樹(3年)二塁手など、麟太郎以外にもタレントが揃う。ドラフトの目玉になりうる存在である 佐々木 麟太郎(3年)一塁手は、徹底的な内角攻めに対し、レフト方向への打撃を徹底し3安打。背中を痛めているのもあり強振ができないのもあるのかもしれないが、今できうることを実戦する、技術・精神力、チームへの貢献を強く意識したプレーで、改めてただの飛ばすだけの選手ではないことを印象づけた。今後の試合でも、どんなプレーを魅せてくれるのか興味は付きない。

宇部鴻城では、2番手で登板した 松成 乃馳(2年)右腕が印象的。腕をコンパクトにたたんで、重心を深く沈めて投げ込んでくる。球速こそ140キロ前後ながら、打者の手元で下から浮き上がるような勢いが素晴らしかった。内角を厳しく突けるなど、来年のドラフト候補として名前を連ねることになりそうだ。

小松 龍一  (花巻東2年)投手 177/71 右/左
北條 慎治  (花巻東3年)左翼 185/82 右/右
千葉 柚樹  (花巻東3年)二塁 181/75 右/右
佐々木麟太郎(花巻東3年)一塁 184/113 右/左

松成 乃馳(宇部鴻城2年)投手 180/78 右/右

2023年夏 甲子園レポート3


大会二日目第二試合 履正社 VS 鳥取商

履正社の先発・増田 壮(3年)左腕は、球速こそ135キロ前後と驚くほどのものはなかったものの、安定した制球力と洗練されたマウンドさばきで、試合をしっかり作って魅せた。変化球は、カーブ・スライダーを交えてカウントを整えるつつ、追い込むと腕の振りの良さを生かしたチェンジアップが非常に有効。イメージ的には、飯塚時代の 辛島 航(楽天)を彷彿とさせるような投手で、球威・球速の物足りなさをどう評価するか? 左腕だけに、制球力やマウンドさばきを重視する向きもあるかもしれない。今後の進路はよくわからないが、評価的には本会議の指名はボーダーレベルぐらいではないのだろうか? 大学や社会人に行って、数年後でもう少し高い順位での指名を狙うというのが、常識的な判断にはなりそうだが。またタレント揃いのチームの中でも、打撃能力の高さも光っていた。

2番手では、注目の 福田 幸之介(3年)左腕が登場。しかし、制球が定まらず悪いところが顔を覗かせた登板となった。変化球も抜け気味で苦しかったが、球威やボールの勢いは目をひくものがある。ボールの力という意味では、今年の高校球界でもトップクラスの左腕であるが、今日の内容だと好い印象は持てない。それだけに、今後の登板で何処まで評価を取り返すことができるか? できれば次回は、もう少し長いイニングをみて評価を定めて行きたい。プロ志望届を提出するようならば、何かしらの形では指名される存在ではあるように思える。

最後に登板した 高木 大希(2年)右腕は、上背こそないものの指にかかった145キロ前後の真っ直ぐの質は素晴らしかった。変化球レベルや総合力といった部分ではわからない部分もあったが、来年に向けて楽しみな存在ではあるように思える。広陵時代の 河野 佳(大阪ガス-広島)を彷彿とさせる投手だった。

野手では、森田 大翔(3年)三塁手が第一打席からインハイの真っ直ぐを見事にレフトスタンドに叩き込み強烈なアピール。また三塁手としても、動きの良さを魅せていた。その一方で、その他の打席を観ていると、タイミングをとるのに苦労するなど、その点は気になった材料。もう少し他の試合もみて、評価を固めて行きたい。

その他では、一番の 西 稜太(3年)中堅手は、三拍子揃った好選手。ただし、少し膝に固いところがあり、低めに沈む球を引っ掛けるところが気になった。選抜でも注目された 坂根 葉矢斗(3年)捕手は、県大会同様に怪我の影響で代打での出場に留まり残念だった。何処かの機会に、マスクをかぶる機会は出てくるのだろうか? 元来の力を示せれば、高校からのプロ入りをも狙える力の持ち主だけに。

一方の鳥取商は、際立つタレントがいるチームではなかった。そんな中、2番手で登板した 山下 佳佑(3年)右腕の、サイドから繰り出す腕の振りの柔らかさが目をひいた。球速こそ際立つものはないものの、キレのある球は球速以上。スライダー・シンカーなどを織り交ぜ、潮崎哲也(元西武)を彷彿とさせる投手だった。球速が伴ってくると、なかなか厄介な存在になるのではないのだろうか。

増田 壮  (履正社3年)投手 170/71 左/左
福田幸之介(履正社3年)投手 180/77 左/左
高木 大希(履正社2年)投手  172/70 右/左
森田 大翔(履正社3年)三塁  179/70 右/右
西 稜太 (履正社3年)中堅 173/74 左/左
坂根葉矢斗(履正社3年)捕手 171/90 右/右

山下 佳佑(鳥取商3年)投手 171/68 右/右

大会二日目第三試合 英明 VS 智弁学園

奈良大会で4本塁打を放って注目された 松本 大輝 (智弁学園3年)右翼手は、好い形で2打席外野フライを放ったものの、風の影響もあり結果に結びつかなかった。打席での雰囲気・ボールを捉えるセンスは悪くなく、ライトからの返球も強くて、ドラフト候補としての片鱗は感じられる。走力含めてわからない部分もあったので、2回戦以降に評価は持ち越しとなった。

また英明の方では、寿賀 弘都(3年)中堅&投手が注目。堂々とした体格から、内角の厳しい球をさばくなど強打者の片鱗が垣間見られた。また投手としても再三マウンドに上がるなど、左投手の球速の出にくい甲子園のガンでも140キロ前後を記録し、スライダーとのコンビネーションを魅せていた。イメージ的には、岩瀬 仁紀(元中日)タイプのサウスポーだろうか。本人は投手としてプロ志望を希望しているが、実際指名があるのかはボーダー的な位置づけとみている。将来性では野手のほうがあるように見えたが、強打者タイプで走力は左打席から 4.3~4.4秒ぐらいとあまり期待できそうに無かったのは気になる。投手に専念してトレーニングを積めば、まだまだ良くなるのかもしれない。

また県大会では背番号6を付けながらマウンドに上っていた 中山 優月(智弁学園3年)右腕は、甲子園ではエースナンバーを付けて登場。オーソドックなフォームから繰り出す140キロ前後の真っ直ぐを低めやコースに決まることが多く、スライダーとのコンビネーションで存在感を示した。打撃でも流し打ちでヒットを連発したが、将来的には投手に専念したら、どのぐらいのレベルにまで行くのか観てみたいところ。どちらの適正を見極めるといった意味では、大学などでの4年間で見えてくるのかもしれない。

松本 大輝(智弁学園3年)右翼 181/90 右/左
中山 優月(智弁学園3年)投手 176/73 右/左

寿賀 弘都(英明3年)中堅&投手 180/80 左/左

大会二日目の感想と三日目の注目選手

 

大会二日目の感想と三日目の注目選手 の動画をUPしました。

2023年夏 甲子園レポート2


大会初日第三試合 浦和学院 VS 仙台育英

仙台育英の先発・湯田 統真(3年)右腕は、仙台育英が誇る150キロトリオの中でも、この夏に最も伸びた投手。立ち上がりから140キロ台中盤の重い球を投げ込み、明らかに選抜の時とはボールの強さが変わってきた。最速では150キロを記録し、140キロ台後半の球速が何度も見られるなど、スピードという意味ではここまで登場した投手では図抜けている。またスライダーの切れ・チェンジアップの落差もあり、序盤戦は浦和学院の選手達が面白いように低めの変化球を空振りしてくれた。しかし、中盤になると見極められるようになり、ゾーンを上げてきた打線に捕まり4回で降板することに。浦和学院の打線を褒めるべきなのか? 合わされやすさがあるのか? 今のところ進学が基本線の選手のようだが、この夏の仙台育英の命運を握っている投手だと言えよう。

2番手では、エースナンバーを付けた 高橋 煌稀(3年)右腕が登場。代わりっぱなから、低め膝下に集められる制球力は確か。球速も140キロ台中盤を記録し、変化球も一通り持っており安定感は健在。しかし、合わされやすいフォームなのか? 好いところに投げても浦和学院の打線に捕まり失点を重ねた。この辺が以前から高卒プロとは感じられない部分で、素材としての浅さを感じる。彼自身は進学を志望だということで、有力大学へ進んで4年後の上位指名を目指して欲しい。

また最終回には、仁田 陽翔(3年)左腕が登場。こちらはキレのある140キロ台中盤の真っ直ぐを投げたりとボールの走りは悪くなかったが、浦和学院の打者達に苦になく合わせていたところは気になった。僅か1イニングの登板ということでわからないところもあったが、実戦力という意味ではまだまだ課題は多そう。三羽烏の中でも唯一のプロ志望だと言われており、左腕だけに順位にこだわらなければ本会議中には指名されるのではないかとみている。もう少し他の試合でもアピールして、プロ入りを手繰り寄せたい。

野手では、同じくプロ志望の 山田 脩也(3年)遊撃手。春は主将という立場や二番打者という役割からも、フォア・ザ・チームのため自己犠牲を優先しすぎた感じだった。しかしこの夏は、打てるところは狙ってゆくという欲が感じられるようになってきた。独特のハンドリングを生かしたバッティングでの能力の高さも感じられ、打席ではあっさりとは仕留められないしぶとさもある。ショートとしても洗練された動きを魅せており、絶対的なものはないものの高いレベルでまとまっている。肩や走力などの身体能力も高く、主将という重責が無くなり伸び伸びプレーに集中できるようになれば、こんなにも高い能力が高かったのか?とプロ入り後に驚かされるタイプかもしれない。右打ちのショートということで、本会議中には指名されるのではないかとみている。

他にも、逆らわない打撃と三拍子揃った1番打者の 橋本 航河(3年)中堅手や、攻守に高いレベルで完成されている 尾形 樹人(3年)捕手などは、大学での活躍が期待される好選手だった。

浦和学院では、1年生ながら4番に座っていた 西田 瞬(1年)一塁手の打撃が光った。湯田・高橋の3年生相手でもボールが見えていて、腰の座った構えから鋭い打球を連発。最終学年には、どのぐらいの打者に育っているのか楽しみな大器。あとは、もう少し体が大きくなって、三塁あたりを担えるようになると面白い。また喜屋武 夢咲(3年)右翼手などの、大学のレベルでも比較的早く順応できそうな、高いレベルを誇っていた。

湯田 統真(仙台育英3年)投手 181/83 右/左
高橋 煌稀(仙台育英3年)投手 183/85 右/右
仁田 陽翔(仙台育英3年)投手 175/74 左/左
山田 脩也(仙台育英3年)遊撃 177/71 右/右
橋本 航河(仙台育英3年)中堅 172/69 左/左
尾形 樹人(仙台育英3年)捕手 181/83 右/左

西田 瞬  (浦和学院1年)一塁 173/77 右/右
喜屋武夢咲(浦和学院3年)右翼 175/74 左/左

大会二日目第一試合 川之江 VS 高知中央

高知中央の核弾頭・謝 喬恩(2年)左翼手は、台湾からの留学生。右に左へと打ち返す対応力の高さが魅力。打撃能力は、同校の中でも下級生ながら頭ひとつ抜けた存在。またリリーフで登板した 藤田 一秀(3年)投手は、オーソドックスフォームのサウスポー。左投手の球速の出にくい甲子園のスピードガンでも139キロを記録するなど、真っ直ぐの勢いには見るべきものがあった。次戦以降に、もっと長いイニングを観てみたい。

川之江では、一番を打つ 奥村 大翔(3年)三塁手の打撃が光った。合わせるのが上手い謝選手に比べると、こちらは、右に左へと強くはじき返すタイプ。三塁の守備は、テイクバックが小さめで送球の精度という意味では不安を残したが、動き自体は悪くなかった。

謝  喬恩(高知中央2年)左翼 172/70 右/右
藤田 一秀(高知中央3年)投手 178/72 左/左

奥村 大翔(川之江3年)三塁 172/74 右/右

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