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2021年夏 甲子園レポート7


大会四日目・第二試合 専大松戸 VS 明豊

専大松戸の先発・深沢 鳳介(3年)右腕は、柔らかい腕の振りを活かしたサイドに近いスリークォーター。球速は130キロ台後半~MAXで143キロぐらいだったものの、選抜時よりも明らかにボールが強くなってきた。そのストレートを魅せておいての、スライダー・シンカー・シュートなどに加え、横手に近いフォームでは珍しい緩いカーブを有効に使える。その多彩な変化球を操る投球術はプロ級で、あとはプロのシーズンを戦えるだけの筋力と体力を身につけられるかだろう。少しずつ資質を伸ばしてきた選手であり、今後も弛まぬ努力を期待できそう。すでにパワー以外の部分では大学・社会人級の完成度を誇り、2年目ぐらいには一軍戦力・そんな青写真も描きたくなるほど。ドラフトでも中位(3位~5位)は、充分狙えるところまで来ているのではないのだろうか。

明豊の先発・京本 真(3年)右腕も、深沢同様に選抜の時点ではまだひ弱さが残った。しかし夏に向けストレートに強さが増し、コンスタントに140キロ台を記録するまでになった。立ち上がり力みから制球を乱して失点したが、スライダー・チェンジアップを織り交ぜたものの最後まで制球の甘さが解消できなかった。現状は志望届を出しても育成枠でかかるか、かからないかぐらいのボーダーレベルだとは思うが、将来性は高く楽しみな素材は間違いない。個人的には、ワンクッション置いてからの、プロ入りが良いのではないかと思えたのだが・・・。

専大松戸では、その他にも 140キロ台を投げ込む速球である 岡本 陸(3年)右腕がいる。その岡本を温存できたのは、次戦以降の試合に余裕を持てそうだ。

深沢 鳳介(専大松戸3年)投手 177/75 右/右
岡本 陸 (専大松戸3年)投手 178/76 右/右

京本 真(明豊3年)投手 189/87 右/右

大会四日目・第三試合 阿南光 VS 沖縄尚学

沖縄尚学の先発・當山 渚(3年)左腕は、171/70 と小柄なサウスポーながら、県大会では21回1/3イニングを投げて無失点という安定感が売り。球速こそ135前後~140キロぐらいと驚くほどのものはないものの、スリークォータから繰り出されるボールが打者の手元でグッと来る感じで想像以上に威力がある。変化球も、カーブ・スライダー・フォークなどを織り交ぜ、そのボールを真ん中~低めに集まるのが良いところ。安定感の抜群のサウスポーということで、大学でどのぐらいの実績を残せるのか注目したい。フォームこそ違えど、石川 雅規(ヤクルト)を彷彿とさせるものを感じた。ぜひ、中央の大学に来て欲しい。

阿南光の2年生エース・森山 暁生(2年)左腕は、182/82 の堂々とした体格から投込下ろす本格派。球速・球威的には、當山を上回るものがあるものの、當山ほど手元でグッと来る感じはしなかった。それでも長身を活かした高めのストレートには力があり、来年のドラフト候補に名を連ねそうな存在感だった。変化球は、カーブ・スライダー・ツーシーム的なボールを投げていたが、制球・変化球の精度で 當山 より劣っていており、制球力の差が勝敗を分けたのではないかと。當山の投球から、自分には何が足りないのか気がつくようだと、来春にはかなりの投手になっているのではないのだろうか。

野手では、沖縄尚学の4番・知念 大河(3年)一塁手の打撃が光った。引っ張り中心の打撃ではあるのだが、ボールを捉える感覚が独特で、けして長距離砲ではないものの面白いものを持っているなといった感じ。一塁手としてのボールさばきも上手く、スローイングに難がなければ、他のポジションも担って行けそうだった。

打撃では良いところがなかったが、井上 陸(阿南光2年)遊撃手は、深いところから刺せる送球で守備では光るものを持っていた。新チーム以後は、打撃も磨いて中心選手になって頂きたい。

當山 渚 (沖縄尚学3年)投手 171/70 左/左
知念 大河(沖縄尚学3年)一塁 183/81 右/右

森山 暁生(阿南光2年)投手 182/82 左/左
井上 陸 (阿南光2年)遊撃 178/61 右/右

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2021年 春季東海大会

三重で行われている春季東海大会を取材しに、伊勢に。新横浜~名古屋間以上に、名古屋から最寄りの宇治山田までは時間がかかります。それでも第一試合の途中で抜け出し、四日市の球場への移動を予定しておりましたが、試合展開的にそれが難しくなり、この一試合のみの観戦になってしまいました。

岐阜第一 VS 愛工大名電

岐阜第一の先発は、ドラフト上位候補の野手・阪口 樂(3年)右腕。186/94 という堂々とした体格から、コンスタントに135~後半を投げ込んできます。投手としてはドラフト云々ではないものの、野手が身体能力にかまけて投手をやっているという感じではなく、普通に投手らしい投手でした。そういった意味でも、クィックも1.05秒前後で投げ込めるような器用さや野球センスは一定レベルあるのかなと感じますし、地肩はそれなりに強いことが伺われます。下級生の頃は一塁を守っていたような記憶があるのですが、降板後はライトに入っていました。

ただし、肝心の打撃では5打数0安打だったかな? 結果が残らないだけでなく、内容もかなり悪かったです。特に良い当たりが野手の正面を突いたとかそういうのではなく、タイミングも合っていませんでしたし、アプローチも悪かったです。投手としての負担もそれなりにあるのでしょうが、現状上位云々といったものは伝わってきませんでした。当たった時の飛距離は、昨年の時点で実証済みだとは思いますが・・・。夏の大会までの、巻き返しに期待したいところです。

むしろ東海地区で評判が高いのは、田村 俊介(愛工大名電3年)中堅手の方。こちらは、左腕投手としても力がある選手です。しかし、評価としては野手の方ではないかと。パンチ力と対応力を兼ね備えた左の強打者で、春先は左投げの三塁手と話題になっていましたが、センターを守っていました。積極的にこの日二盗塁を決めていましたが、走力自体は 中~中の上 ぐらいなのかなとあまりスピード感は感じられません。さすがに左腕から140キロ前後投げられる選手なので、肩は悪くありませんが。一昨年の 岡林 勇希(菰野-中日5位)的存在になれるのか注目です。

背番号10を付けた名電のドラフト候補・寺嶋 大希(愛工大名電3年)右腕は、試合終盤に登場。右の本格派で、ブルペンでも雰囲気があります。球速はコンスタントに140キロ台~MAX91マイル・146キロを記録。しかしその投球の多くは、大きく横滑りするスライダーが占めます。またチェンジアップ系の球もありますが、この球は少し高めに浮くことも。ドラフト的には、下位指名~育成あたりならばあるかなといった印象でしたが、志望届けを提出すれば有力な指名候補になるかと思います。結構気持ちで投げる部分もありそうなので、本質的にはリリーフタイプの性格なのかもしれません。

田村 俊介(愛工大名電3年)中堅 176/88 左/左
寺嶋 大希(愛工大名電3年)投手 178/70 右/右

阪口 樂 (岐阜第一3年)投手 186/94 右/左

この3人は、志望届けを提出すれば指名される可能性は結構あるのではないかとみています。その他では、名電のエースナンバー・野嵜 健太(3年)右腕は、寺嶋以上に力投派でリリーフタイプに見えるものの、先発でも140キロ~中盤ぐらいと力強いボールを投げ込んできます。高校からプロといったことはないものの、上のレベルで大きく飛躍するかもしれません。

その他下級生では、強肩ぶりが目を惹いた 藤山 航平(2年)捕手や、試合途中から4番に入り強打を連発していた 加藤 蓮(2年)外野手など、楽しみな選手が揃う名電。さらに岐阜第一にも、浅野 恵介(2年)中堅手という選手がおり、この選手はミート能力も高く、来年は注目されるのではないのでしょうか。

名電はタレント揃いで、このまま東海大会を制して不思議ではなさそうな大型チームでした。そんな名電に対し、延長戦に持ち込んだ岐阜第一も、甲子園出場を狙えるチームかもしれません。

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

2021年春 東都二部レポート1

本日は、大田スタジアムに今年始めての東都二部の観戦に。私用なども山積みで、第一試合の後半戦~第二試合の前半で球場を跡にしました。現在予定としては、来週の等々力開催でもう一日足を運ぼうと予定しております。

東農大 VS 国士大

東都二部において、最も指名が有力視されているのが、池田 来翔(国士舘大4年)二塁手。対応力と長打力を兼ね備えた強打の内野手で、下級生時代は動きの良い三塁手で強肩も目立っていた攻守にバランスの取れた好選手でした。チームが入学以来ずっと東都二部にいるため、これまで目立つアピールはできずにいました。また二部では、習志野から入学した1年春に.354厘で4位、2年春に.333厘(5位)の実績はあるものの、昨年は春のリーグ戦はコロナで中止。秋も、打率.200厘と低迷し、今季の内容が注目されました。そんな中、今季は 1本塁打・2打点 ながら、打率は.375厘(3位)と、ここまで好調。特に今日は、私が球場に着くまでは、レフトに特大のホームランとセンターに一本ヒットを放ったようです。しかし、私が球場に着いてからの打席では、いずれも申告敬遠で勝負してもらえず。

今回は池田が目当てでの観戦ではなかったので、セカンドの守備含めてあまりわからないままの帰宅になります。イメージ的には、牧秀吾(中央大-DeNA2位)的な存在ですが、一部リーグでの実績や全日本の4番の重責で結果を残した牧に比べると、どうしても評価は低めにならざるえないのではないのでしょうか。池田に関しては、できれば来週にしっかり観て来ようと思っているので、そこで能力をしっかり把握できればと考えます。いずれにしても、指名は濃厚なレベルなのではないのでしょうか。

試合終盤に登板した 宮崎 颯(東京農大3年)左腕は、コンスタントに140キロ台を記録し、マイガンでは89マイル(143キロまで到達。殆どを速球で押してくるピッチングスタイルで、その球速以上にボールには力を感じます。変化球も僅かですが、スライダーやチェンジアップなども投げており、もっと多く使ってくればといった感じのキレはありました。というのも、ストレートはかなり暴れてコマンドに課題があり、速球だけでは今後厳しいだろうと感じさせるものがあったから。ただし、来年楽しみな投手であるのは確かで、ドラフト候補として今後気に留めたい一人でした。

同じ国士舘大でも、終盤に 石井 峻太(国士舘出身・3年)左腕が登板。こちらは、高校時代から注目されてきた存在で、スリークォーターから投げ込んできます。球速は140キロ前後といった感じで、最速で87マイル(140キロ)ほどでストレートの威力という意味では宮崎よりも劣ります。ただし、スライダーが大きな武器であり、この球とのコンビネーション。他にも130キロ台中盤のツーシーム的なボールもあり、まとまりとしては宮崎よりも実戦的な印象。彼も左腕であることを考えると、来年の候補としてマークされそうな存在ではあります。

池田 来翔(国士舘大4年)二塁 180/90 右/右
石井 峻太(国士舘大3年)投手 183/78 左/左

宮崎 颯(東京農大3年)投手 180/88 左/左

日本大 VS 拓殖大

今日の観戦目的は、オフにも寸評を作成した 赤星 優志(日大4年)右腕のチェックにありました。175/80 と身体は大きくないのですが、今日もコンスタントに大田のガンで140キロ台後半を連発。マイガンでも、93マイル(150キロ)を記録するなど、スピード能力は健在です。確かにボールの勢い・キレはあるのですが、球筋に角度がなく、球速ほどには打者は苦にしないといった感じ。特にプロレベルの打者でれば、高めに甘く浮いた球を長打に繋げられるのではないかと思える部分はあります。変化球は、スライダーとツーシーム的な球を多くめに投げますが、基本的に空振りを奪える変化球に乏しく、相手の打ち損じを誘うというピッチングスタイルは、下級生時代と変わっていないように感じます。今シーズンは、チームのエースとして 2勝1敗 防 1.07(3位)と安定。本人のプロ志向がどの程度かはわかりませんが、位置づけとしては指名ボーダーレベル。育成枠でもありという条件であれば、リリーフ候補として獲得する球団があっても不思議ではないようには思えます。

一方の拓大の先発は、川船 龍星(松本第一出身・4年)右腕で、こちらは投げ下ろして来る角度が売りのタイプ。球速は、コンスタントに140キロ台を記録し、計った中ではマイガンで91マイル(146キロ)を記録。松本第一時代は、長野でも名のしれた投手で、下級生時代は 牧 秀吾(DeNA)と同部屋だったこともあった間柄。曲がりながら沈むスライダーに、さらに緩いカーブ。少しツーシーム気味に沈むフォークなどを織り交ぜてきます。こちらも、ここまでのリーグ戦で 1勝2敗 防 1.11(4位)と、赤星と似たような成績です。球筋に角度があるので、赤星よりスコーンと打たれる心配はありませんが、制球が多少アバウトなところがあります。こちらも指名となると育成含めてあるかないかという感じですが、社会人あたりワンクッション置いてさらなる上積みをというのも期待できそうな素材なので、そういった進路をたどるかもしれませんね。完成度では赤星、上積みが望めるという意味では 川船 の方に分がありそうです。

野手では、峯村 貴希(日大4年)遊撃手が注目。187/86 の大型遊撃手で、グランドでも見栄えがします。大型の割に基準クラスの脚力があり、守備範囲狭さや細かい動きはできないものの、そつなくこなせるショートとして木更津総合時代から注目でした。ただ最近見るたびにポロポロしている印象で、今シーズンも7試合で2失策で安定感はイマイチ。上のレベルでのショートとしては、少々厳しいように感じます。打撃では、1打席目は低めの変化球に上手く拾ってレフトに犠牲フライ。続く打席は、ファーストライナーと内容は悪くありませんでした。しかしここまでの7試合では、0本 6点 0盗 打率.250厘 と平凡で、指名があるかは微妙です。この体格で動けることにスケールを見出す球団があれば指名もあるかもしれませんが、社会人などに進む可能性も充分あるのではないかと。まだまだ素材型で、絶対的な存在ではありません。ただし、1年春にはいきなり二部で首位打者を獲得し、3年秋にも打率.366厘で4位と実績はあります。しかし、シーズンによって数字にムラがあり、そのへんを可能性と見るか波があるとみるかで意見は別れそうです。

その他だと軽く見ただけなのですが、中尾 勇介(日大3年)中堅手の強肩ぶりに、野村 昇太郎(日大2年)右翼手の快速が目立ちました。また拓大でも、一番の 古澤 怜大(明徳義塾出身・2年)中堅手あたりの脚力は光りましたが、三人とも打撃成績に光るものがなく、まずはリーグ戦でしっかりアピールできるようになることがあれば面白いかなと感じます。今後も、同校の試合を観る時には注意してみてゆきたい選手でした。特に中尾は、山梨学院時代に個別寸評を作成した選手だったので気になる存在。打撃では結果は出ていませんでしたが、ミートポイントでしっかり捉え強い打球を飛ばしていただけに、来年は要チエックしたい一人です。

赤星 優志(日本大4年)投手 176/80 右/右
峯村 貴希(日本大4年)遊撃 187/86 右/左
中尾 勇介(日本大3年)中堅 173/72 右/右
野村昇太郎(日本大2年)右翼 172/72 左/左

川船 龍星(拓殖大4年)投手 180/80 右/左
古澤 怜大(拓殖大2年)中堅 170/74 右/右

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

2021年春 青学大 と 東洋大 の選手たち


青学大 VS 東洋大

開幕週から打ちまくり存在感を示している 木村 翔大(東洋大4年)遊撃手は、球際に強い守備にとっさの状況判断に優れている。また、広角に打ち返す打撃は実戦的。派手さはないが、きっちり自分の役割を果たすタイプ、ニ遊間では貴重な右打ちなのもアピールポイント。この春の充実ぶりからも、この春もっとも株をあげた大学生野手の一人ではないのだろうか。しいて気になる点をあげれば、キャッチングなどは柔らかくうまいのだが、スローイングが弱々しい点。これは、地肩が元々ないのか? それとも送球ミスを恐れて強い送球をしていないのか? そのせいもあるのか、5/8現在で5失策と動きの割にミスが多いのは気になる。

大阪桐蔭時代から抜群の守備力を魅せてきた 泉口 友汰(青学大4年)遊撃手は、今シーズン1割台と低迷。しかし、自分の結果よりもチームに貢献という意識が強い選手で、ボールをしっかり見極め出塁を優先。また打撃でもアウトにはなっているが、芯で捉えている打球も多く内容は悪くない。ショートとしても安定感、動きの良さのは健在であり、今季12試合を消化した時点で無失策なのも好感が持てる。俺が俺がのプロ野球選手が多いなか、こういう選手がチームに加わると強くなりそうだ。

青学大は、最終学年になった 森 圭名(富山第一出身・4年)右腕をクローザーに据えている。中背の体格ながら、140キロ台後半を記録する速球の威力と投げっぷりの良さは健在。小さめなテイクバックから繰り出されるストレートは、思いのほか打者が当たらない。またスライダー・カットボール・チェンジアップなどを織り交ぜ変化球も悪くないが、プロに混ぜた時に絶対的な武器がないのがどうでるか? 実戦力と馬力を兼ね備えた選手ではあるが、ドラフトとなるとボーダーレベルではないかとみている。

また東洋大の 細野 晴希(東亜学園出身・2年)左腕は、足の反動を生かした独特のフォーム。そこから繰り出される140キロ台後半の真っ直ぐには勢いがあり、2年後の上位候補と目される存在。カーブ・スライダーの曲がりもよく、小さく右打者外角に沈むツーシーム系の球も持っている。

木村 翔大(東洋大4年)遊撃 178/76 右/右
細野 晴希(東洋大2年)投手 180/83 左/左

泉口 友汰(青学大4年)遊撃 178/81 右/左
森  圭名(青学大4年)投手 174/85 右/右

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

春季静岡大会

静岡県屈指の、左右のドラフト候補が対峙した 春季静岡大会レポート。
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