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2021年夏 甲子園レポート8


甲子園四日目・第四試合 鹿島学園 VS 盛岡大付属

超強力打線が売りの盛岡大付属では、岩手大会で五本塁打を放った 金子 京介(3年)一塁手が注目された。確かに打球の速さはピカイチな上に、当て勘も悪くなく脆さは感じられない。しかし、パワフルな強打者という印象は受けるものの、金属バットの反発力と腕力に頼ったスイングで、木製バットで打球が高い確率で上がるのか?といった部分では少々気になった。一塁手ということに加えて、右打席から4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後)に走力も並であり、よほど長打力で圧倒しないと高校のプロ入りはどうなのかな?といった印象をうけた。今後の試合では、レベルの高い投手にどのぐらい対応できるのか? あるいは、打球は上がりそうなのか見極めて行きたい。イメージ的には、専大北上時代の 畠山 和洋(ヤクルト)を思い出させてくれた。

スイングや打撃内容からすると、4番の 小針 遼梧(3年)右翼手も、金子と遜色あるようには見えなかった。パワフルな打撃に加え、こちらは右翼からの返球もまずまずで、金子よりポジションの融通性が効くのは大きい。ただし、地方大会5本塁打の金子に比べると、インパクトの面で見劣りする。そのへんを、今後の試合で払拭できるのか? また、柔軟性とパンチ力を兼ね備えている 松本 龍哉(3年)三塁手は、全くタイミングが合っていないのが気になった。三塁手としての動き、強肩も悪くない選手だけに、2戦目以降に修正できるのか注視したい。高校からプロとなると、私はこの選手が一番だとみていたのだが ・・・ 。

一方の鹿島学園では、高久 塁(2年)捕手が光った。183センチの大型捕手ながら、テンポの良いリードを心がけ丁寧にプレーしていた印象。球種の少ない投手を、序盤戦上手くリードしていた。打撃もパワーと上手さを兼備し来年のドラフト候補になりうる素材。少々フットワークにキレはないものの、下級生であることを考えれば合格点だろう。

また4番を打つ 大塚 大(3年)一塁手は、ボールをしっかり手元まで引きつけて叩く力と技を兼備した強打者。一塁手としての動きも悪くなく、ポジションの融通性が出てくると面白いものを持っている。大学などでも、本格的な野球環境で続けて欲しい一人だった。またリリーフで登場した 大川 塁(2年)右腕は、常時135~140キロぐらいだが活きの良い真っ直ぐを投げ込んでいた。投球の殆どは真っ直ぐといったピッチングだったが、左打者内角に切れ込むスライダーでも三振を奪えていた。新チーム以後、どんな投手に育ってゆくのか気になる一人ではないのだろうか。

金子 京介(盛岡大付3年)一塁 187/93 右/右
小針 遼梧(盛岡大付3年)右翼 185/95 右/右
松本 龍哉(盛岡大付3年)三塁 178/85 右/左

高久 塁(鹿島学園2年)捕手 183/80 右/右
大塚 大(鹿島学園3年)一塁 185/85 右/右
大川 塁(鹿島学園2年)投手 185/80 右/右

甲子園五日目・第一試合 大阪桐蔭 VS 東海大菅生

ドラフト上位候補の 松浦 慶斗(大阪桐蔭3年)左腕は、球速表示が厳しい甲子園のガンだったというのもあったものの、135~140キロ台前半の球速でも打者の手元まで強い球が投げられていた。秋以降ボールを置きにゆくような物足りなさがあったが、この夏はしっかり腕が振れるようになり、フォームやボールに力強さが戻ってきている。変化球はスライダーとのコンビネーションで、時々小さく沈むチェンジアップのようなフォークがあるが、この球は打者を誘うといったほどの落差はない。少々単調な印象は受けるものの、コントロールも安定しており、ドラフトでも2位以内ぐらいを意識できる内容だったのではないのだろうか。

最後の夏に向け才能が本格化しつつある4番の 花田 旭(3年)右翼手は、長い腕を活かしリストの強さを魅せつけるバックスクリーン弾を放つ。まだ線の細さは残るものの、右翼手としても悪くない。将来性の大型野手としてマークする球団もあったと思うが、卒業後は進学を考えているようだ。

その花田とは対象的に、小柄な 池田 陵真(3年)中堅手は、花田とは対象的に内角寄りの球を腕をたたんでの打撃が上手い。中堅手としても無難なレベルにあり、ハイレベルな対応力が魅力。特徴が見え難い傾向にはあるが、同校では 森 友哉(西武)級の対応力があるとも評価しており、ドラフトでも中位(3位~5位)ぐらいには入ってきても不思議ではないだろう。

またどっしりした下半身を土台に、安定感のある打撃と長打力のある 前田 健伸(3年)一塁手も、センターバックスクリーン横に叩き込む打撃には光るものがあり、大学などでの活躍が楽しみ。また捕手の 松尾 汐恩(2年)捕手は、モーションの小さなスローイングでも1.85秒前後で送球できる強肩ぶりは光った。打力も守備力も基準レベルを満たしており、来年のドラフト候補と位置づけられそうだ。

選抜にも出場していた東海大菅生は、この試合では特に目立つ選手はいなかった。選抜でもそのセンスを褒めた 福原 聖矢(2年)捕手が、この試合でも2番打者として嫌らしさを披露。選抜で目を引いた 鈴木 泰成(2年)右腕が、この夏登板できなかったのも痛った。鈴木の復調にもよるが、秋以降東京でも中心的な役割を果たすであろうバッテリーのはずだ。

松浦 慶斗(大阪桐蔭3年)投手 186/94 左/左
花田 旭 (大阪桐蔭3年)右翼 186/84 右/右
池田 陵真(大阪桐蔭3年)中堅 172/85 右/右
前田 健伸(大阪桐蔭3年)一塁 175/87 左/左
松尾 汐恩(大阪桐蔭2年)捕手 178/75 右/右

福原 聖矢(東海大菅生2年)捕手 167/68 右/右
鈴木 泰成(東海大菅生2年)投手 185/72 右/右

テーマ : アマチュア野球観戦(独立リーグ含む!)
ジャンル : スポーツ

2021年夏 甲子園レポート6


大会三日目・第四試合 小松大谷 VS 高川学園

この試合で驚いたのは、高川学園の4番 立石 正広(3年)三塁手のリストの強さ。センターバックスクリーンに打ち込んだ打球も圧巻だったが、続く打席でも軽く叩いたような打球でも、センターオーバーの長打を放って魅せた。事前に名前は訊いていたが、正直ここまでとは思っていなかった。将来的に、ホームランアーチストとして大化けしても不思議ではない素材。ただし、三塁手としてのフットワークやスローイングはやや危なっかしく見えたのは気になった。いずれにしても、今後の試合でもどんなものなのか見極めて行きたい今大会の嬉しい誤算となった。

小松大谷では、3番の 東出 直也(3年)捕手が気になった。第一打席には、目の覚めるような強烈なピッチャー返しを放ったかと思ったら、続く打席ではレフト前に技ありのヒットを放つなど、力と技を兼ね備えたバッティングには目をひくものがあった。また捕手としても地肩が強く、塁間1.9秒前後のタイムを記録。捕ってから投げるまでの移行にまだ課題を残すが、肩の強さには光るものがある。そういった意味では、上のレベルでフットワークやキャッチングをもう少し磨きたい。

立石 正広(高川学園3年)三塁 178/75 右/右

東出 直也(小松大谷3年)捕手 170/68 右/右


大会四日目・第一試合 長崎商 VS 熊本工

熊本工業では、5番の 原田 啓佑(3年)中堅手が目立った。レフトオーバーで腕っぷしの強いところを魅せたと思えば、ライトに強く打ち返すなど幅のある強打者。中堅手としても、守備範囲の広さを魅せていた。さらに最後にはマウンドにあがり、135キロ前後の真っ直ぐを投げ込み地肩の強さを魅せていた。がっちりした強打者にしては、プレーに幅があり守備力があるところを評価したい。

また3番の 宮田 宗慶(3年)遊撃手は、ショートとしての動きの良さが目立つ。打撃でもセンスの良さそうな選手であり、攻守にセンスを感じさせる好選手。もう少し見てみたいと思わせるものがあるので、熊本大会を見直すときに注視してみたい。

長崎商では、3番の 大町 航太(3年)中堅手の、右に左へと打ち分ける巧みな打撃センスが光った。二塁到達の速く、県大会0盗塁も走力はかなりあるのではないかと。そのへんのところは、次戦でも気にしてみたいポイント。

また県大会では4番を打っていた 大坪 迅(2年)三塁手は、雰囲気を持った下級生。ライト前へのヒット1本には終わったが、この経験が今後にも生きそう。三塁手としても、守備範囲は結構広そうに見えた。こちらも、甲子園での雰囲気になれば、2回戦以降の活躍に期待が膨らむ。また、ショートの 横田 雄大(3年)の守備も光っていた。

原田 啓佑(熊本工3年)中堅 178/80 右/右
宮田 宗慶(熊本工3年)遊撃 175/70 右/左

大町 航太(長崎商3年)中堅 175/66 右/左
大坪 迅 (長崎商3年)三塁 173/69 右/左
横田 星大(長崎商3年)遊撃 172/65 右/左

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

2021年夏 甲子園レポート5


大会三日目・第二試合 県岐阜商 VS 明徳義塾

明徳義塾の先発・代木 大和(3年)左腕は、下級生から経験豊富なサウスポー。185センチの大きな体格を活かし、ゆったりとしたモーションから投げ込んでくる。球速は常時135キロ前後と際立つものはなく、制球力もそれほど細かいわけでもない。それでも120キロ台のカットボールで微妙にタイミングを外しつつ、大崩れしないピッチングでゲームメイクしてくる。現状ドラフト候補の匂いはして来ないタイプで、試合が作れる先発投手として大学などで重宝されるのではないのだろうか。いずれにしても、もう少しストレートに強さが出てきて欲しい。

県岐阜商の先発・野崎 慎裕(3年)左腕は、代木のような恵まれた体格を活かした打ち難さはなく、小柄な体格から140キロの前後の真っ直ぐで内角を突く攻撃的なピッチングスタイル。それでもカーブ・スライダー・チェンジアップなどをを織り交ぜ、相手に的を絞らせない。こちらも高校からプロといった感じではなく、大学や社会人で力を付けてからといったタイプなのだろう。瞬発力があるので、上のレベルではリリーフでもっと力で押すスタイルになってゆくのではないのだろうか。

明徳義塾では、4番・加藤 愛己(3年)捕手は、インサイドワークに優れた選手。肩などはよくわからなかったが、打っても右中間への長打を放つなど4番の片鱗を魅せて攻守に力のあるところを魅せてくれた。バットでは見せ場がなかったが、1番の 米崎 薫暉(3年)遊撃手も、安定感抜群の守備が光った。

一方の県岐阜商では、ドラフト候補の 高木 翔斗(3年)捕手。打撃では結果を残せなかったが、ディフェンス面では大きな欠点は見当たらない。逆に打撃そこそこ、守備そこそことプロに混ぜた時の売りが何処にあるのか?といった部分で推せる材料が乏しいところをどうみるか? 元々長打力を含めた打撃が売りの選手で、そういった選手が年々捕手らしくなってきたタイプ。ディフェンス力が良くなる一方、打撃の良さが薄まっていった。いずれにしても本人はプロ志望届を提出するとのことで、ドラフト当日にどのような評価がなされるのか注目される。個人的には、攻守にバランスが取れており、本会議で指名される力は充分あるとみているが意見が別れるタイプかもしれない。

代木 大和(明徳義塾3年)投手 185/81 左/左
加藤 愛己(明徳義塾3年)捕手 177/80 右/右
米崎 薫暉(明徳義塾3年)遊撃 173/71 右/右

野崎 慎裕(県岐阜商3年)投手 172/72 左/左
高木 翔斗(県岐阜商3年)捕手 186/88 右/右

大会三日目・第三試合 神戸国際大付 VS 北海

ドラフト上位候補の 木村 大成(北海3年)左腕は、立ち上がりから140キロ台中盤の速球を投げ込むなど、選抜よりも力強さを増した感じ。しかし元来は、力で押すよりも変化球を振らせるのが持ち味のタイプ。しかし、立ち上がりから神戸国際大打線が、低めの変化に手を出さないため序盤戦リズムに乗れなかった。それでも三回ぐらいから力みが消え、ボールを球を振らせるよりも変化球をストライクゾーンの中で勝負に行く投球に切り替え立ち直った。そういった試合の中での修正力もあり、スライダーの切れは一級品。チェンジアップでも空振りを奪える選手であり、ドラフトでもハズレ1位から2位ぐらいまでには消えるのではないのだろうか。

神戸国際大付属の先発・阪上 翔也(3年)右腕は、立ち上がりから145キロ前後の真っ直ぐを投げ込み最速で148キロまで到達。スライダーやスプリットを織り交ぜ、的も絞らせなかった。ただし、元々外野手の色彩の強い選手で、球速ほどストレートの質は良くない感じ。それでも選抜では肘痛のため2イニング目以降大きく失速したのに比べると、しっかり試合を使った感じだった。しかし将来性という意味では、打者としての選手の印象を受ける。それでも木村の変化球に苦しむなど、ドラフト候補としては位置づけられるが、レベルの高い相手にはまだついていけていない印象を受けた。もう少し他の試合もみて、能力を見極めて行きたい。

北海では、大津 綾也(3年)捕手のディフェンスが光った。木村のワンバウンドする変化球をことごとく前で止めるブロッキング技術は一級品。特に左打者のワンバウドするするような変化球は、逃げていって最も難しいとされる技術。普段のキャッチング・高めを織り交ぜた幅広いリード、周りに的確な指示を出せるなどディフェンス力はまさにプロ級。選抜では満身創痍の中魅せた、大会No.1の1.7秒台のスローイング含めて総合力は素晴らしい。特にあれだけ序盤苦しめられた神戸国際打線に、最後まで気持ちを切らせず、木村をもり立てた手腕も高く評価していいだろう。打撃の印象は薄い選手なのだが、チームの3番を担い最終打席では、センター前にはじき返して魅せた。常識的には大学などにする進学するタイプだとは思うが、こういった選手をプロに混ぜてみたいと思わせてくれるものはあった。

また4番の 宮下 朝陽(3年)遊撃手は、道内屈指の強打者として知られる。長打こそなかったが、センター中心に打ち返す打撃で2安打を放った。180センチ台の大型遊撃手ながら、守備に鈍さがなく水準を満たす遊撃手。志望届を提出したら、下位~育成あたりで評価してくる球団も出てくるかもしれない。

神戸国際大付属では、山里 宝(2年)遊撃手。木村の投球に対し、全く苦にせずに対応。身体は小柄だが、飛距離も出るスイングも驚きだった。ショートとしても軽快だが、地肩があまり強そうでないのには気になった。また右打席から4.4秒前後(左打者換算で4.15秒前後に相当)と平凡で、身体能力に突出したものはないものの、打撃には非凡なものを感じさせた。

また捕手の 西川 侑志(3年)捕手も、フットワークの良いセンス型。打ってもチームの4番を担うなど、対応力のある打撃にも魅力がある。高校からプロといったタイプではないと思うが、大学や社会人でもやって行けそうな能力の持ち主。キャッチング自体は悪いとは思わないが、ワンバウンド処理などにはまだ勉強の余地があるのかなと。今後も、追いかけてみたい好選手だった。

また来年のドラフト候補に入ってきそう 楠本 晴紀(2年)左腕は、140キロ前後と球速は選抜時とあまり変わっていなった印象。それでもボールの質が重くなった感じで、チェンジアップのブレーキも中々良いものを持っている。新チーム以降、近畿では話題の投手の一人になるのではないのだろうか。

木村 大成(北海3年)投手 180/76 左/左
大津 綾也(北海3年)捕手 172/66 右/右
宮下 朝陽(北海3年)遊撃 182/79 右/右

阪上 翔也(神戸国際大付3年)投手 180/77 右/左
山里 宝 (神戸国際大付2年)遊撃 169/64 右/右
西川 侑志(神戸国際大付3年)捕手 176/80 右/右
楠本 晴紀(神戸国際大付2年)投手 185/82 左/左

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

2021年夏 甲子園レポート4


大会二日目・第四試合 東北学院 VS 愛工大名電

東北学院の先発・伊東 大夢(3年)右腕は、187センチの大きな身体を活かしゆったりと投げ込んでくる。球速は135~140キロ台前半ながら、重い球を低めや内角に集める投球で名電打線を抑え込んでゆく。変化球は、スライダーやチェンジアップなどであり、縦への変化の大きいスライダーは有効だった。高校からプロといったほどではないにしろ、大学などでも追いかけて行きたい大型投手。事前に良く知らなかっただけに、思わぬ収穫だと言って良いのではないのだろうか。

愛工大名電は、2番手に登板した 寺嶋 大希(3年)右腕。スピンの効いた145キロ前後の速球を投げ込むスピード能力に加え、スライダーの切れは一級品。縦スラやスプリットなどもあるようで、春先から東海地区ではプロ注目の投手だった。春季大会で見た時よりも、ストレートの内容は良かった感じ。本人がプロ志向かはわからないが、志望届を提出すれば本会議中での指名も期待できる一人ではないのだろうか。まだ素材としての奥行きの浅さは感じるが、身体ができてきた時にどんな投球ができるのかという楽しみはある。

二刀流で話題になった 田村 俊介(3年)左腕。先発して130キロ台後半の重いストレートと適度なまとまりのある投球は魅せたものの、将来性ではやはり野手との印象。その野手でも、対応力こそ高いが生粋の長距離打者ではない。走力は中の上ぐらいで、守備力は三塁や一塁に中堅などいろいろなポジションを守れる器用さがある。しかし将来的に左投げだけに、外野手だろう。特徴が見え難い左打者だけに、非凡な打撃は評価されても順位は5位前後ぐらいに落ち着くかもしれない。試合でも本塁打を放ったように、将来的に 丸 佳浩(現巨人)級にまで育つかもと入れ込める球団があれば、もう少し上の順位もありうるとは思うのだが・・・。いずれにしてもプロ側の評価は高く、本会議での指名は有力ではないのだろうか。

伊東 大夢(東北学院3年)投手 187/88 右/左

寺嶋 大希(愛工大名電3年)投手 179/76 右/右
田村 俊介(愛工大名電3年)一塁 178/88 左/左


大会三日目・第一試合 明桜 VS 帯広農業

今大会注目度NO.1の 風間 球打(明桜3年)右腕は、春季大会に投げていたような驚くような球は見られず。それでも長身から覆いかぶさるようなフォームから投げ込むボールの角度・勢いは高校球界随一だと言えよう。また落ち着いて、スライダー・カットボール・チェンジアップ・フォークなど織り交ぜ、冷静なピッチングが光った。制球力・変化球の精度など未完成な部分は残るが、フォークの精度などが増せば、投球内容もかなり変わってきそうだ。出来としては7割・8割ぐらいだとは思うが、現状やれることをやれている印象で、そういった器用さ・修正能力も想像以上にあることを評価している球団もあるのではないのだろうか。素材型でありながら、投球壊さないでまとめられるところを評価したい。ドラフトでも1位競合は揺るがないところだが、本当に強いところにあった時にどんな投球を魅せてくれるのか、今後の投球にも注視したい。

明桜では、 中井 稜貴(3年)は、捕手ながら一番打者を任されるハイセンス。風間の地面に叩きつける落ちる球の捕球には苦労していたが、セーフティバントながら右打席から4.1秒(左打者換算で3.85秒に相当)する脚力は光った。派手さはないが、対応力のある打撃にも一定ものを示した。また3番を担った 石田 一斗(3年)遊撃手も、払うようなスイングでも長打を放ったり、守備の動きも悪くない。共に、大学などで野球を続けて行けるセンスの持ち主だと言えよう。

また帯広農業では、佐伯 柊(3年)遊撃手が風間の速球にしっかり対応できていた。チームでもショートを担う攻守の中心的な存在。緒戦に抑え込まれていた風間に対し、しっかり二戦目で対応して順応能力は上のレベルの野球でも生きそうだ。

風間 球打(明桜3年)投手 183/81 右/左
中井 稜貴(明桜3年)捕手 170/67 右/右
石田 一斗(明桜3年)遊撃 172/76 右/右

佐伯 柊(帯広農3年)遊撃 173/67 右/右

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

2021年夏 甲子園レポート3


大会二日目・第二試合 広島新庄 VS 横浜

この試合の注目は、広島新庄の先発・花田 侑樹(3年)右腕。選抜の時はセンスの良さこそ感じたが、まだボールの強さに物足りなさがあり、本会議での指名となるとボーダーライン上かなといった感じだった。しかしこの夏は、不調が伝えられる中でも、球速こそ大きな上積みはなかったものの、ひ弱さはかなり薄れつつあるのではないかと感じていた。この横浜戦では、コントロール重視で丁寧に投げていた印象。特に左打者の内角を厳しく突く投球に徹し、要所でギアを上げた140キロ台のボールには見るべきものがあった。スライダー・カットボール・カーブ・フォークなどの球種も多彩で、しっかり試合を作れる実戦力も。まだまだ筋力やスタミナなどに課題はあるが、非常に腕の振りもしなやかで、質の良い真っ直ぐを投げ込める。下位指名にはなってしまうかもしれないが、志望届を提出すれば本会議での指名も期待できるのではないのだろうか。

強打の横浜高校打線を徹底的に研究してきた印象で、その投球に応えた花田や守備でもり立てた野手陣も見事だった。中でも、瀬尾 秀太(3年)遊撃手の反応の良さが目立った試合だった。守備に関しては、上のレベルでも充分やって行けるものを持っている。

一方の横浜高校は、完全に新庄バッテリーの上手い攻めに力を出せずに最後まで苦しんだ。三拍子バランスの取れた 安達 大和(3年)中堅手や、4番・捕手を務める 立花 祥希(3年)捕手などは、むしろディフェンス面で能力のを高さを示した形。次戦以降での活躍に期待したいところだが、高校からプロとなるとどうだろうか?また最後まで登板がなかった 金井 慎之介(3年)左翼&投手などは、投手としてのも素材は良いし、野手としても貪欲で強肩・俊足の身体能力の持ち主。プロ志望ならば、育成あたりでならば指名があってもと思わせるものはある。そのためにも甲子園で登板して、その片鱗を魅せておきたい。

1年生ながら、横浜で1番・遊撃を任された・緒方 漣(1年)も、攻守で存在感を示した。守備の動きもさることながら、当たり千金のサヨナラホームランを放つなど、今後の神奈川の高校球界をリードしていってくれそうな好選手だった。

花田 侑樹(広島新庄3年)投手 182/75 右/左
瀬尾 秀太(広島新庄3年)遊撃 162/65 右/左

立花 祥希(横浜3年)捕手 173/78 右/右
安達 大和(横浜3年)中堅 178/78 右/左
金井慎之介(横浜3年)左翼 183/78 左/左
緒方 漣 (横浜1年)遊撃 166/63 右/右


大会二日目・第三試合 高岡商 VS 松商学園

松商学園の3番・織茂 秀喜(3年)中堅手は、ホームランが出ればサイクル安打という内容で、右に左に長打も含めて5安打。ボールを線で捉えるのが上手く、ミートセンスの高さを見せつけた。センターの守備でもダイビングして好捕したり、一塁までの塁間を4.0秒前後で駆け抜ける極力もあり、三拍子揃った好選手。ドラフト候補ということはないと思うが、大学などでも気にしてみたい選手だった。

吉永 真斗(2年)遊撃手は、9番打者ながらタイミングのとり方が上手く鋭い打球も光った。ショートとしての動きも良く、来年に向けて覚えておきたい一人。また登板すれば140キロ台中盤の魅力溢れる素材である 今井 英寿(3年)は一番・右翼手として出場し無安打に終わった。次戦以降、登板があればぜひ注視して欲しい。

高岡商では、4番・捕手を務める 近藤 祐星(2年)捕手が目立った。丁寧なプレーを心がけ、飛び出したセカンド走者を刺すなど送球も悪くなかった。ワンバウンド処理などのキャッチングに課題を残すが、強烈な打球でセンター前にはじき返すなど、打撃でも4番打者の片鱗を魅せてくれた。秋以降、北信越を代表する捕手として注目してみたい一人。

織茂 秀喜(松商学園3年)中堅 173/73 左/左
吉永 真斗(松商学園2年)遊撃 176/61 右/右
今井 英寿(松商学園3年)右翼 178/83 右/左

近藤 祐星(高岡商業2年)捕手 178/75 右/右

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

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