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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2023年 選抜レポート10


大会7日目・第一試合 沖縄尚学 VS クラーク国際

大会7日目にして緒戦を迎えたクラーク国際では、1番の 高橋 歩希(2年)遊撃手が、深いところからでも送球を乱すことなくアウトにする守備が目立った。打っては無安打に終わったものの、ボールを捉えるセンスは悪く無さそうで、来年に向け楽しみな好選手。

4番の 麻原 草太(3年)捕手も、2つの四球や犠打などで打撃でのアピールができなかった。しかし、二塁までの送球が1.85秒前後という強肩ぶりが目を引くなど、ディフェンスで魅せることができたのは収穫。それだけに、緒戦で敗れたのは残念だった。

クラーク国際は、突出した選手はいないものの、野球センスに優れたエースで3番の 新岡 歩輝(3年)投手を中心に、粘り強く接戦をモノにしてゆくタイプのチームではないのだろうか。

二戦目となった沖縄尚学は、緒戦で注目された 仲田 侑仁(3年)一塁手。この日は、レフトへの大きなフライは打ち上げたものの、無安打に終わった。それでも、ボールになる球をしっかり見極める眼の良さを印象づけた。また、エースの 東恩納 蒼(3年)右腕も、緒戦よりも2キロぐらい速い感じで、最速で142キロまで到達していた。

高橋 歩希(クラーク国際2年)遊撃 171/64 右/左
麻原 草太(クラーク国際3年)捕手 180/78 右/右
新岡 歩輝(クラーク国際3年)投手 175/70 右/左

仲田 侑仁(沖縄尚学3年)一塁 186/96 右/右
東恩納 蒼(沖縄尚学3年)投手 172/71 右/左

大会7日目・第二試合 東邦 VS 高松商

大会最後の登場となった高松商では、190センチ近い体格から投げ下ろしてくる・大室 亮満(3年)左腕。球速こそ130キロ台中盤止まりだったが、球速以上に各打者打ち難そうだった。その角度に加え、スライダー・カーブ・チェンジアップなどを織り交ぜ、ポンポンとテンポ良く投げ込んでくる。細かい制球力はないのと、けしてエネルギー伝達が好いフォームではない。そのため将来的には、球速が上がって大成するというよりも、何処まで打ち難さを生かしたピッチングを磨けるかではないのだろうか。個人的には、高校からプロというよりもワンクッション置いたほうが好いとはみている。ただし、大型左腕というスペックで、育成あたりならばという球団が出てきても不思議ではない。

野手では、先輩の 浅野 翔吾(巨人1位)のような、きっちりした打球を飛ばせる1番の 横井 亮太(3年)三塁手。サードの動きも良く、攻守にバランスのとれた好選手。4番の 久保 慶太郎(3年)右翼手も、右に左にセンターへと3安打と気を吐いた。守っても、ライトの守備範囲は広そうで悪くなかった。この二人は、大学などでも野球を続けて行ける素材ではないのだろうか。

今大会二度目の登場となった東邦では、緒戦から雰囲気があった 石川 昂弥(3年)一塁手が、右に左に長打を放つなど存在感を示した。一塁までの塁間は、右打席から 4.55秒前後(左打者換算で4.3秒前後に相当)と脚力がもう一つなのと、守備位置が一塁という部分でプロとなると厳しそう。兄とは違い、大学などでその才能を開花させてからでも、プロ入りは遅くないように思える。

緒戦で141キロを記録した 岡本 昇磨(3年)右腕は、この日は143キロまで到達。ピッチングは制球に苦しんだが、ライドスタンドにホームランをかっ飛ばして魅せた。それでも将来的には、投手ではないかと考えている。こちらも大学などで、投手に専念したら大きく化けるかもしれない。

大室 亮満(高松商3年)投手 188/83 左/左
横井 亮太(高松商3年)三塁 171/76 右/右
久保慶太郎(高松商3年)右翼 174/79 右/右

石川 瑛貴(東邦3年)一塁 182/84 右/右
岡本 昇磨(東邦3年)投手 180/75 右/左

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2023年 選抜レポート9


大会6日目・第二試合 氷見 VS 山梨学院

氷見の投打の中心は、 青野 拓海(3年)右腕。135キロ前後の球威のある球を武器にする選手だが、意外に変化球が多い印象。ただし、将来的にはパワフルな打撃を生かした野手としての才能ではないのだろうか? さほど走力は無さそうなので、外野よりもできれば三塁あたりを担えるほうが持ち味が出そうだ。打撃も、内角のさばきが窮屈だった。ただし現状は、ドラフト候補というよりも進学してスケールを磨くことになりそうだ。

選抜2度目の登場となった山梨学院では、進藤 天(3年)遊撃手が、この日も目立っていた。初戦では右打席から 4.6秒ぐらいしか計測できなかった一塁到達タイムが、この日は内野安打のときのタイムが4.1秒前後(左打者換算で3.85秒前後に相当)を記録。このタイムならば、プロに混ぜてもかなりの俊足といったレベルになる。また、出塁すると、すかさず盗塁を決めて魅せた。元々ショートの守備力は、全国でもトップクラスであり、それを考えるとドラフト候補として位置づけても良いのではないかと思うようになった。

秋に4本塁打で、初戦でも2本のヒットを放った 高橋 海翔(山梨学院3年)一塁手。この日は長打も期待されたものの、無安打で終わっている。新たな収穫としては、一塁到達タイムが右打席から4.4秒前後(左打者換算で4.15秒前後に相当)と、走力は平均的で動けない選手ではないということ。

青野 拓海(氷見3年)投手 180/85 右/右

高橋 海翔(山梨学院3年)一塁 179/80 右/右
進藤 天 (山梨学院3年)遊撃 172/72 右/右


大会6日目・第三試合 履正社 VS 高知

履正社の先発・福田 幸之介(3年)左腕は、左投手の球速が出にくい甲子園のガンながら、最速145キロを記録するなど、球威や球速は左腕では図抜けていた。制球の不安定さは気になったものの、カーブ・スライダーを中心に、たまにチェンジアップ系の球を投げていただろうか? 全国的にもスピードという意味では、東松 快征(享栄)と共に、トップクラスのサウスポーではないのだろうか? なんとなく投球の感じは、辻内崇伸(大阪桐蔭-巨人)を彷彿とさせる。いずれにしてもドラフト候補として、今後も気にかけてみたい一人だった。

また、履正社の1番打者・西 稜太(3年)中堅手は、高めの球をうまく上からたたきヒットを放っていた。ヒットはこの1本に終わったが、一塁までの到達タイムは 4.0秒前後と俊足。ドラフト候補というよりは、有力大学に進んでゆくタイプの好打者なのかなといった印象だった。

捕手の 坂根 葉矢斗(3年)も、フットワークが機敏でテンポの良いリードが持ち味の好捕手。打っても4番で、第一打席にはきっちりライト前に強い打球を放っていた。甲子園・緒戦ということもあり、送球ミスやキャッチングミスなども目立ってしまったが、こちらも攻守にバランスがとれており、ドラフト候補として夏まで追いかけてみたい。

高知では、緒戦に登板がなかった 西村 真人(3年)右腕が先発。スリークォーターから130キロ台中盤ぐらいだったが、球威のある球で履正社打線を詰まらせていた。他には、スライダー・シンカー系の沈む球があるのだろうか? 秋は、こんな腕が下がっていたっけ? といった印象はあったものの、高知がうまく試合を運べるキッカケを作る投球だった。

福田幸之介(履正社3年)投手 180/77 左/左
西  稜太(履正社3年)中堅 173/74 右/左
坂根葉矢斗(履正社3年)捕手 171/90 右/右

西村 真人(高知3年)投手 180/84 右/右

2023年 選抜レポート8


大会5日目・第三試合 東海大菅生 VS 徳島城東

東海大菅生は、8回から注目の 日当 直喜(3年)右腕が登場。リリーフでの登板ということもあり、ほとんど速球で押すピッチングだった。球速は、MAXで148キロを記録し、その球速以上に重たい球威が目立っていた。そのため空振りを誘うというよりは、完全に詰まらせる球質。とにかくこの日は、力で押すことに終始していたので、投げ終わったあとバランスを崩すなど制球面はもう一つ。このへんは、次戦以降に先発で変化球も含めてどうなるのか見極めてみたい。それでも、これだけの球速の投手は今大会いなかっただけに、中位(3位~5位)ラインでは見ることができ、今後の内容次第では上位に位置づけられるようになるかもしれない。

大会2戦目の投球となった沖縄尚学戦では、変化球を多く交えるピッチングに一変してきた。カーブ・スライダーに加え、少しチェンジアップ気味なフォークも有効で、9回を7奪三振・3四死球で完投勝利に導いた。力で押すだけの投手ではないというところも魅せ、緒戦で魅せた制球の粗さも改善されていた。そういった意味では、力と技のバランスにも優れ、高校生離れした馬力も加味すると、上位候補としてマークできる存在ではないかと思われる。

菅生では、1番の 沼沢 梁成(3年)中堅手も、ベースラニングの速さが際立った。二塁到達タイムが、8.0秒前後を記録するなど、走力は一級品。打っても2安打・1四球 と、勝利に貢献した。また4番を打つ 北島 蒼大(3年)捕手も、打席での結果は出なかったが気になる選手だった。捕手ながら、右打席から 4.25秒前後(左打者換算で4.0秒前後に相当)する脚力など、動きの良さと粘れるミートセンスが光る。次戦以降のプレーに、期待してみたい。

城東の方では、清重 登揮(3年)右腕が、球速こそ130キロ台中盤ぐらいも、手元でのキレが良く菅生の各打者が振り遅れる球質が光った。横滑りするスライダーにもキレがあり、投手としてのセンスの良さが感じられる。また、加統 蒼真(3年)中堅手は、右打席から4.15秒前後(左打者換算で3.9秒前後に相当)する脚力に加え、センターから送球で捕殺するなど、地肩も強い身体能力が高い。また2番の 吉田 優(3年)遊撃手も、左打席から4.0秒前後の俊足であり、ボールをはじいても冷静に処理する、守備の方でも目立つものがあった。

日当 直喜(東海大菅生3年)投手 190/98 右/右
沼沢 梁成(東海大菅生3年)中堅 176/66 右/右
北島 蒼大(東海大菅生3年)捕手 172/71 右/右

清重 登揮(城東3年)投手 180/71 右/右
加統 蒼真(城東3年)中堅 172/70 右/右
吉田 優 (城東3年)遊撃 166/63 右/左


大会6日目・第一試合 報徳学園 VS 健大高崎

健大高崎の先発・小玉 湧斗(3年)右腕は、立ち上がりから高めにボールが抜けることが多く制球に苦しんだ。それでも4回ぐらいから力みが薄れ、徐々に低めに140キロ台(MAX143キロ)の速球が決まるようになってきた。変化球もカーブ・スライダー・チェンジアップなども織り交ぜ、総合力に優れている。甲子園の雰囲気になれた2戦目以降の投球も観たかったが、惜しくも初戦での敗戦は残念。現状高校からプロというよりも、大学などでの成長を期待してみたい素材ではあったが楽しみな選手だった。

一方の報徳学園の先発・盛田 智矢(3年)右腕も、将来が楽しみな正統派。球速こそ130キロ台後半であったが、雄大なフォームから投げ下ろして来るボールは秋よりも球威が感じられた。立ち上がりから内角を厳しく突くなど、高い精度の制球力があるのも特徴。ブレーキの効いたカーブ・スライダー・フォーク系などの球もあり、総合力で勝負してくる。イメージ的には、有力大学に進んで4年後に上位指名でのプロ入り、そんな青写真を描きたくタイプだった。

高校からプロとなると、 堀 柊那(報徳学園3年)捕手。きめ細かいところまで意識がゆく、捕手らしい捕手。フットワークやワンバウンド処理など、足回りも素軽い。ただ、高校球界屈指と言われる1.8秒前後スローイングでは、焦って投げてしまい制球を乱す場面も。またプレーも、意外に丁寧にといったタイプではない印象は受けた。打撃に関しては、長打で魅了するというよりも、右方向にはじき返す実戦的なタイプ。高校NO.1捕手の評価に異論はないものの、1位指名でといったほどのインパクトは感じなかった。現状は、2位・3位ゾーンぐらいでみてゆきたい内容だった。

その他報徳の選手では、低めの球をうまく拾っての本塁打など3本のヒットを放った 石野 蓮授(3年)右翼手。ただし、右打席から4.6秒台(左打者換算で4.35秒強ぐらい)の脚力は物足りなく、ライトからの送球もそれほど目立つものはなかった。そういった走・守をみていると、高校からプロ入りといった意味ではどうだろうか? また7番打者の 竹内 颯平(3年)遊撃手の、守備での動きの良さは目立っていた。試合でも2安打を放つなど貢献していたが、こちらも打撃や走力を考えると、大学での成長次第といった感じだろろうか。

健大高崎では、1番の 増渕 晟聖(3年)中堅手の脚力が目立った。右打席から 4.15秒前後(左打者換算で3.9秒前後)で駆け抜ける走力があり、守備に関しても悪く無さそう。上のレベルで、打撃に磨きがかかるかどうか。また、4番の 箱山 遥人(2年)捕手は、レフト方向へ2本のヒットを放つなど、下級生ながら存在感を示した。まだ先輩とのバッテリーということで遠慮があるのか? やや自分の色が出せていない。まだキャッチングやフットワークなど、もう少し素軽さが欲しい。しかし、秋以降はドラフト候補としてプロからも注目される存在になりうるのではないのだろうか。

小玉 湧斗(健大高崎3年)投手 174/68 右/右
増渕 晟聖(健大高崎3年)中堅 171/63 右/右
箱山 遥人(健大高崎2年)捕手 175/83 右/右

盛田 智矢(報徳学園3年)投手 187/92 右/右
堀   柊那(報徳学園3年)捕手 179/76 右/右
石野 蓮授(報徳学園3年)右翼 180/85 右/右
竹内 颯平(報徳学園3年)遊撃 175/65 右/右

2023年 選抜レポート5


大会3日目・第三試合 敦賀気比 VS 大阪桐蔭

大阪桐蔭の先発・前田 悠伍(3年)左腕は、甲子園の左投手に厳しめなガンの影響もあり、最速は142キロ止まり。しかし、腕の振りは秋より鋭くなっており、ボールのキレは増していたように思えた。またスライダーやチェンジアップは低めに集めることもできており、悲観する内容ではなかった気がする。思ったほど伸びてはきていないという見方もできなくもないが、個人的には要所でもしっかり踏ん張れる精神面共々、改めて底力を実感させられる内容だった。このまま順調に夏を迎えれば、1位で指名されるのではないかとみている。

敦賀気比の先発・竹下 海斗(2年)左腕も、球速は130キロ台前半ぐらいまでだったが、適度にボールに勢いがあり、まだ2年生であることを考えれば覚えておいて損は無さそう。カーブやチェンジアップを織り交ぜつつ、ある程度投球をまとめられることができる好投手。来年のドラフト候補になるかは微妙だが、大学などで活躍できる可能性はありそうだ。

野手では、大阪桐蔭の4番 南川 幸輝(3年)捕手の成長ぶりが目をひいた。秋までは、打力は確かなものの、プレーが雑で捕手としてはどうかという疑問が残った。しかし、粗かった守りもだいぶ薄れ、返球も丁寧になってきた。キャッチングなどもブレなくなり、格段に成長。打球への反応も鋭くなり、プレーに集中力が感じれた。上のレベルでも捕手が続けられるかは微妙だが、左打席から4.15秒前後と走力も標準レベルはある。打力は、大学などでも通用して行けそうな高い能力を持っている。

その他大阪桐蔭では、攻守にバランスのとれている 2番・村本 勇海(3年)二塁手や対応力の高い強打者・徳丸 快晴(2年)右翼手あたりも楽しみな選手たち。

一方の敦賀気比では、前田のチェンジアップに崩されることなくセンター前にはじき返していた 伊藤 剛志(3年)遊撃手と、鋭い打球に加え、再三の好守が光っていた 高見沢 郁魅(3年)三塁手が抜けていた。共に攻守のバランスに優れた好選手で、上のステージでの活躍を期待してみたくなった。

また、大阪桐蔭では、大会二試合とまった能代松陽戦で先発した 南 恒誠(3年)右腕が素晴らしいピッチングを披露。正統派の右投げ投手で、立ち上がりから球筋が安定し、球速も140キロ台中盤まで記録し、指にかかった球をコーナーにバシバシ決めていた。カーブ・スライダー・チェンジアップとのコンビネーションで、これらの球の変化・コマンドも悪くない。高校生としてはかなり総合力が高く、ドラフト候補としてマークできる素材だったのではないのだろうか。個人的には、この日の投球を見る限り、中位(3位~5位)ゾーンぐらいの力はあるのではないかと感じられた。

前田 悠伍(大阪桐蔭3年)投手 180/80 左/左
南川 幸輝(大阪桐蔭3年)捕手 178/82 右/左
村本 勇海(大阪桐蔭3年)二塁 176/80 右/左
徳丸 快晴(大阪桐蔭2年)右翼 178/83 左/左
南  恒誠(大阪桐蔭3年)投手 186/87 右/右

竹下 海斗(敦賀気比2年)投手 178/65 左/左
伊藤 剛志(敦賀気比3年)遊撃 177/75 右/右
高見沢郁魅(敦賀気比3年)三塁 182/81 右/左


大会4日目・第一試合 石橋 VS 能代松陽

能代松陽の先発・森岡 大智(3年)右腕は、コンパクトに腕をたたんで投げるフォームからMAX141キロを記録。球速のほとんどは、135キロ~140キロぐらいではあったものの、ボールの勢い・コントロールなども悪くなかった。変化球も、カーブ・スライダー、それに縦に沈む球がある。この球が挟んでいるのか? 縦スラなのかよくわからなかったが、かなりの確率で落ちてもおり有効だった。高校からプロとなると微妙なラインではあるが、夏までにさらなる上積みがあれば、指名も現実味を帯びてくるのではないのだろうか? そういった意味では、夏まで気にしてみたい一人だった。

一方の石橋の先発・ 入江 祥太(2年)右腕は、球速こそ130キロぐらいだったものの、スライダーを交えた投球にはセンスの良さが感じられる。下級生ながら背番号6を付けマウンドに上がり、打っては4番打者という投打の要。打撃では3三振と結果を残せなかったものの、今後も見る機会があったら気にしてみたいと思わせる選手であった。

野手では、能代松陽の二番打者である 淡路 建司(3年)中堅手。スイングひ弱さは感じられたものの、バットコントロールが上手くヒットを連発。一塁までの到達タイムも、左打席から 3.8秒前後 と、プロでも上位クラスのものがある。上のレベルでも、野球を続けて行って欲しい一人だった。

森岡 大智(能代松陽3年)投手 184/81 右/右
淡路 建司(能代松陽3年)中堅 172/65 右/両

入江 祥太(石橋2年)投手 181/78 右/右

2023年 選抜レポート4


大会三日目・第一試合 海星 VS 社

社の先発・高橋 大和(3年)右腕は、普段は120キロ台のボールが多かったものの、ランナーを背負うと130キロ台後半の力強さも併せ持つ。特に、真っ直ぐを魅せてからのスライダー・チェンジアップ・フォークなど、ストライクゾーンからボールゾーンに切れ込む変化球の曲がりが良かった。投球の土台はしっかりしているので、大学などで出力が上がって来ると楽しみな投手だといえよう。

野手では、3番の 山本 彪真(社3年)中堅手のバットコントロールの良さが光った。俊足を生かした守備範囲も広く、小柄だが野球センスに秀でた好選手。

海星の方では、2番手で登板した 高野 颯波(3年)右腕が質の好い130キロ台中盤の真っ直ぐには勢いがあった。スライダーのキレも良く、ポンポンと投げっぷりも良さそうだった。

また野手では、田川  一心(3年)捕手が、同校では目立つ打力の持ち主。ミートポイントも確かで、打球も鋭かった。捕手としてもボールまわしが良く、センスの良さを感じさせた。上のレベルでも、野球を続けて行ける素材ではないのだろうか。

高橋 大和(社3年)投手 178/71 右/左
山本 彪真(社3年)中堅 163/57 左/左

高野 颯波(海星3年)投手 168/60 右/右
田川 一心(海星3年)捕手 176/75 右/右

大会3日目・第二試合 広陵 VS 二松学舎大附

二松学舎の先発・重川 創思(3年)右腕は、130キロ台中盤ながら、打者の内角を突く重い速球で詰まらせるのが持ち味。少々押し出すような腕の振りは気になったが、スライダーやチェンジアップなどを織り交ぜてくる。馬力のある選手なので、大学などで球速のアップも望めそうだ。

広陵の先発・高尾 響(2年)右腕は、130キロ台後半~要所で投げる140キロ台中盤の速球の威力には目を見張るものがあった。スライダー・スプリット・カーブなども織り交ぜ、フィールディング含めて洗練されている。来年世代を代表する投手として、今後の活躍が期待されるドラフト候補。

二松学舎の野手はタレント揃いで、バットコントロールに優れた 中川 龍斗(3年)遊撃手は、守備もそれなりだが一塁まで4.45秒(左打者換算で4.2秒)ぐらいと平凡なのが惜しい。5番の 大矢 青葉(3年)左翼手は、高尾のスピードボールにもしっかり対応しており、潜在能力の高さを感じさせる。右打席から4.3秒前後(左打者換算で4.05秒前後)と走力も基準レベルで、昨年の選抜では投手としても130キロ台の力のある球が光っていた強肩の持ち主でもあり、次のステージで大化けするかもしれない。

下級生でも、片井 海斗(2年)一塁手は、高尾の真っ直ぐを打ち返していて可能性を感じさせる強打者。また、5番の 五十嵐 将斗(2年)右翼手は、あわや本塁打の大飛球を放ちパワフル。130キロ台の真っ直ぐには力があった 大内 啓輔(2年)右腕などは、来年には140キロ台連発も期待できそうで、秋以降は東京で注目される存在になりそうだ。

広陵も、1番・田上 夏衣(3年)中堅手や 小林 隼翔(3年)遊撃手などは、有力大学に進んで行きそうな選手たち。特に小林は、再三の打球を好守でさばいていた。深いところからでもアウトにできる、地肩も目立っていた。一塁までの塁間は4.4秒ぐらい(左打者換算で4.15秒前後に相当)と平凡なのと、プロといったほどの圧倒的な打力はない感じだった。また最終回に登板した 倉重 聡(3年)左腕も、勢いのある130キロ台中盤のボールを投げており、制球が定まってくれば将来楽しみなサウスポーだった。

また注目のドラフト候補・真鍋 慧(3年)一塁手は、レフト前にキレイにはじき返したり、低めの球を上手く捉えるなど、この日も凄みよりも上手さが光る内容だった。打撃能力の高さは誰もが認めるところだが、皆が望むほど本塁打が出るのか?といった疑問と、守備・走塁の部分で、どのぐらいの評価が適正なのか? 見極めて行きたい。進学する選手が多い同校ではあるが、この選手は高校からのプロ入りの実現性も高そうだ。

重川 創思(二松学舎大付3年)投手 180/83 右/右
中川 龍斗(二松学舎大付3年)遊撃 173/73 右/右
大矢 青葉(二松学舎大付3年)左翼 178/81 右/右
片井 海斗(二松学舎大付2年)一塁 175/97 右/右
五十嵐将斗(二松学舎大付2年)右翼 180/102 右/右
大内 啓輔(二松学舎大付2年)投手 180/75 右/右

高尾 響 (広陵2年)投手 172/68 右/右
田上 夏衣(広陵3年)中堅 173/73 右/左
小林 隼翔(広陵3年)遊撃 175/76 右/右
倉重 聡 (広陵3年)投手 181/80 左/左
真鍋 慧 (広陵3年)一塁 189/90 右/左

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