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34,35,36 4/30 首都リーグ観戦!

平塚で、毎年春の恒例になっている、1日に首都リーグの全6チームが見られる「平塚3試合」。ここ数年は、この時期に遠征もすることも多く、必ずしもここで首都リーグを確認するわけではなかった。しかし今年は、この「平塚3試合」に合わせることが出来たのでレポートしたいと思う。

第一試合 帝京大 VS 城西大

私が会場に着いた4回ぐらいには、城西大は、鑪 聖忠(千原台出身 3年)と言うオーソドックスな右腕が、登板していた。130~MAX139キロのストレートを投げ込む、まとまったタイプ。ちなみに平塚のスピードガンは、おおよそ私のスピードガンよりも+2,3キロぐらい速く表示されることが多かった。

この試合で目を惹いたのは、帝京大の2番手で登板した 小馬 貴秀(青森山田出身 4年)左腕。山崎 敏(平成国際大-西武)投手のような、小柄な身体をコンパクトにたたんで投げる左腕投手で、常時135キロ前後だが、手元までビシッと来る球質は、それ以上に感じさせてくれた。カーブ・スライダーなども織り交ぜるオーソドックスなスタイルで、これならば社会人でも野球を続けて行ける投手ではないかと思えてくる。ただこれまで名前を聞かなかったのは、どうも制球に不安定なところがあるようで、3イニングぐらい観ていると、そういった勢い意外の部分が顔を覗かせる。ただ力のある左腕であるだけに、もし野球を続けるようならば再度注目してみてみたい。

また帝京大は、最後に投げた 栗山 拓己(作陽出身 4年)右腕も、135~平塚のガンで140キロまで到達。私のガンでも87マイル(139.2キロ)まで記録し、カーブ・スライダーなどを織り交ぜ、適度にまとまった投手との印象を受けた。残念ながら試合の途中から観たのもあり、野手の方は、それほど気になる選手はいなかった。

第二試合 武蔵大 VS 日体大

両先発は、ドラフト候補リストにも名前を連ねる実績のある投手同士の対決。武蔵大の先発は、永井 剛(新潟明訓出身 4年)右腕。永井は、新潟明訓時代に甲子園で活躍した小柄な好投手。特に入学早々武蔵大では頭角を現し、150キロ近い速球が話題になった。しかし力任せで押す分、その投球は単調で、制球力も粗く雑になっていた印象。けして野球強豪校とはいえない環境も、これまで彼の資質を伸ばすのには、あまり適した環境とは思えず、試合でもガックシさせられてきた4年間でもあった。

しかしこの日の投球は、ひと味違った内容。以前のような145キロを超えるような球で押す力任せな投球は陰を潜め、130キロ台後半~140キロ台前半ながら(MAX89マイル・142.4キロ)程度ではあったが、両サイドにボールを投げ別ける丁寧な投球が目についた。特にそのストレートは、カットボールやツーシーム的に、手元で動かす癖球に変わり、ストレートと切れ味鋭いスライダーとの見分けが極めて困難な腕の振りに特徴が出てきた。また一辺倒な投球を防ぐために、緩いカーブを使って緩急を意識したりと、だいぶ昨年までとのピッチングスタイルからは変化が感じられる。時々ピンチになると、少しフワフワして怖い部分も感じられるのだが、この日は最後まで集中力を切らさずに、日体大・辻との投手戦を制した。そういった精神的な成長は、素直に評価して良いだろう。体格に恵まれない右腕だけに、ドラフトとなると厳しいところ。美馬学(東京ガス-楽天)のように、社会人で実績を残すことでのプロ入りを期待してみたい。

一方、日体大の先発は、辻 孟彦(京都外大西出身 4年)右腕。これまでオーソドックスなフォームで、それほど際だつ球もなく、適度にまとまった投手との印象を受けていた。しかしこの春は、あのドラフトNO.1投手・菅野 智之(東海大相模出身)投手との行き詰まる投手戦を制するなど、一皮剝けた印象さえある。

球速は、平塚のガンでコンスタントに140キロを超えてきて、MAX143キロぐらい。私のガンでも89マイル(142.4キロ)を記録するなど、球全体が少しパワーアップしてきた。その速球は、球持ちが良いのか?打者が差し込まれる場面が目立った。、また打者の手元で曲がる実戦的なスライダーとチェンジアップを織り交ぜ、それらの球を両サイドに投げ別ける高い制球力を併せ持つ。

制球力、マウンド捌き、メリハリもつけることができ、いわゆる「投球ができる投手」の印象が強い。これならば東海大打線を封じ、菅野に投げ勝ったというのも頷ける高い集中力を維持した内容。しかしこの日は、一度だけ突如制球を乱し、リズムが狂ったところを武蔵大打線につけ込まれた。まさに魔が差したと言う言葉がぴったり。ただプロに混ぜると、これといった図抜けた球がない。それだけにドラフトとなると疑問だが、社会人では即エースとして、一年目から活躍できるような完成度の高さがある。

野手も武蔵大の1番・伊東 亮太(桐光学園出身 4年)一塁手などは、193/87 の体格が一際目を惹き、当たれば打球が強烈。しかし動けない身体能力と守備位置の関係からも、社会人まで続けられるかぐらいの選手。むしろ目を惹いたのは、3番を打っていた 西嶋 将太(東福岡出身 3年)三塁手。右方向中心にきっちり打ち返す、基本に忠実な打撃が目立っていた。

日体大では、3番を打っていた 高畠 裕平(未来出身 3年)右翼手の、試合前練習での強肩ぶりで注目したが、打撃ではいいところ無し。4番の高橋 巧(仙台育英出身 4年)DHが、低めの難しい球をすくうなど、柔らかいバッティングを見せていたぐらい。ドラフト云々と言う選手は、残念ながら見あたらなかった。

第三試合 東海大 VS 筑波大

この試合の注目は、ドラフトの目玉・菅野 智之(東海大 4年)投手。もはやマウンドでの風格は、尋常ではない。完全に相手打者を見下ろして投げており、普段は140キロ台前半程度の球速だが、勝負どころでは140キロ台後半はいつでも叩き出せるといった感じ。MAXでは、93マイル(147.2キロ)を記録し、平塚のガンでも148キロに到達していた。けして無理している感じではなく、余力を感じさせる内容。なお今日行われた試合ではリリーフで登板し、MAX152キロを記録したとか。

そんなに際だって、制球力やマウンドセンスが感じられるタイプではない。その速球も、剛球と言うよりは快速球タイプ。むしろ光ったのは、速球の勢いよりも、変化球との見分けが付かない腕の振りにある。左打者には、内に食い込んで来るスライダーが全く見えず。また鋭く縦に落ちるフォークでも空振りを誘い、非常に実戦的な投球ができている。勝負どころと抜きどころを理解し、ピンチになれば適度に「間」を取るような余裕すら感じさせる。力技でも抜き技でも図抜けた資質を示し、今年の候補の中では、頭一つ抜けた存在だと言えよう。1年目からチームのエース級、もしくは15勝前後を期待できる資質の持ち主だ。

彼の凄いところは、本当に文句無しと言うぐらい完璧な実績をこれまで残してきたこと。それも1年~3年までの間には、理想的な成長曲線を描いてきた。なお凄みを増しているこの春のリーグの内容。こういった4年間を辿ってきた選手は、かつて観たことがない。あとは、彼が「本当に持っている選手」ならば、大学日本一の称号を手に入れるはず。それを成し遂げられるのかが、この春の一番興味どころ。果たして勝ち点を落とし、それでも優勝できるのか?そして日本一を成し遂げられるのか、その投球に注目してみたい。

筑波大の先発は、甲子園の優勝投手でもある 久保 貴大(佐賀北出身 4年)右腕。初回こそ平塚のガンで140キロ台を連発したが、私が計測し始めた2イニング目からは、ほとんど135キロ前後といった球速。スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜ、粘っこい投球が身上。ただ右打者には、ボールが高めに行く球を痛打され、左打者への制球はアバウト。いずれにしてもドラフト候補と言うよりは、社会人などで長く活躍して行ってくれそうなアマチュアタイプ。

打者では、東海大の1番打者・田中 広輔(東海大相模出身 4年)遊撃手に注目。大学生になり格段に成長した遊撃守備は、相変わらずレベルが高い。打席での集中力や野球への意識の高さは感じられるが、あと一歩プロの打者となると、スイングに強さが感じられない。現状は、社会人に進むタイプなのかなと言う印象を受けた。大学・社会人では殆どいない二遊間のドラフト候補として、もう少し何度かみてみたい。

(今日の感想)

今日の観戦目的だった 菅野 智之 は、今年のNO.1らしい風格が感じられ、その球一つ一つの威力が図抜けているように感じられた。ただ将来的には、故障などに悩まされたりして、持ち得る能力を長く発揮できるタイプかには疑問が残る。それでも、やっぱり菅野がNO.1と言うことを強く実感させられた一日。

注目の永井(武蔵大)や(日体大)は、ドラフト系の雑誌には必ず名前があがっているような投手達。共に今まで観た中では、一番の内容だったのではないかと感じられた。あとは、スカウトがどう価値感を見出すかにもよると思うが、恐らく強豪・社会人チームに進むことになるのではないのだろうか。永井は、精神的な成長と見分けのつかない腕の振りが魅力。辻は、高いレベルで試合をまとめられるセンスが光った。共に、秋にもう一度みてみたいなと思わせるだけの内容のある投げ合いだったと評価できるであろう。もう一押しあれば、大学からの指名があっても不思議ではない。

各チームのエース達が、最終学年に入り気合いの入った投球をそれぞれが魅せてくれた。それだけに、大変見応えのある一日だったと言えよう。菅野がこの春、全国の切符を手に入れ日本一の栄冠を成し遂げられるのか、本当にそういった運を持ち合わせているのか楽しみにしたい。

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