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38・39・40 5/14 春季関東大会レポート

東日本大震災の影響で、千葉で行われる春季関東大会も、天台や千葉マリーンではなく、袖ヶ浦と市原臨海と聞き、尻込みしてしまった人も多いのでは?私自身も、市原臨海や袖ヶ浦と聞くと、車で数回行ったことがあるのみの会場で、極力避ける形をとっていた。ただこの両会場は、先日行われた春季千葉大会でハシゴをした両球場。球場に向かう電車の中で、袖ヶ浦や市原臨海の最寄り駅である五井に行く高速バスの存在を知る。前回袖ヶ浦に行くのに、2時間半以上かかった反省から、今回は横浜駅からの、この高速バスで行くことを決意。なんと実際やってみると、片道1時間以上時間を短縮することができ、往復で600円以上安くつくことがわかった。今日の観戦の一番の収穫は、まさにこのことだった。

第一試合 甲府工 VS 流通経済大附柏

甲府工業のエースは、てっきり3年生になった 小俣 航 投手だと思ったのだが、エースナンバーを背負って登場したのは、三浦 慎道(2年)右腕。175/71の中背の体格から投げ込むオーソドックスな右腕で、球速は120キロ台後半~130キロ台前半んぐらい。実際見ていると、130キロ台中盤ぐらいまで出ていそうな球の勢いが感じられた。この投手が、内角を厳しく突いたり、終始自分のペースを淡々と刻み安定。カーブ・スライダー・フォークなどを交え、終始流通打線に付け入る隙を与えなかった。ドラフト云々の派手さはないが、来年は山梨を代表する好投手に育つのではないのだろうか。

流通経済大柏の先発は、寺島 一樹(2年)左腕。168/62の小柄なサウスポーで、125~後半ぐらいのストレートに、カーブ・スライダー・スクリューなどを投げ込んで来るまとまった左腕。この試合で目立ったのは、流通経大附柏の4番打者・山形 泰世(3年)中堅手。176//82の右打ちの強打者で、強烈な打球をはじき返していた。この選手の素晴らしいのは、打席前からの準備の良さ。常に試合に入ることができ、普段からの意識の高さが伺われる。また中堅手としても、少々歩幅が狭くテケテケボールを追うのは気になったが、落下地点まで素早く周り込み捕球できるなど、高校生としては上位のレベル。この日は、センターバックスクリーンに一直線に伸びる打球を、そのまま後ろ向きでキャッチするなど守備力の高さを魅せつけてくれた。また地肩も強く、上のレベルでも守備では充分勝負できる選手。ただ少々外角の捌きに鈍さがあり、真ん中~内角よりの球を巻き込んだ時のパワーはさすがだが、外への脆さに課題を残した。高校からプロと言うほどではないにしろ、今後も注目して行きたい一人。

チームとしては、甲府工の打線は活発で個々の力は上回っていた。ただ上のレベルで、活躍できるほどかと言うと、そこまで図抜けてはいないかなと言う印象。この試合は、山形 に限る試合だった。


第二試合 向上 VS 佼成学園

向上の先発は、塚脇 浩(2年)右腕。186/70と惚れ惚れするような投手体型から、角度のある球を投げ込んで来る本格派。まだ線が細く身体が強く振れないので、ボールイマイチこないものの、角度のあるボールが低めに決まる時は非凡。まだ高めに抜けたり甘い球も多いが、身体がビシッとして来ると、大器の片鱗を感じさせる。球速は、120キロ台後半~MAX84マイル(134.4キロ)。一冬越えた時の大化け期待してみたい。変化球は、スライダーとのコンビネーションで、カーブ・チェンジアップ・フォークなどもあるようだ。ただまだ全国レベル相手だと苦しそうも、すでにエースナンバーを背負わせていることからも、2年計画で将来を見据えているものと思われる。

佼成学園の先発は、溝口 太一(3年)右腕。こちらは、右サイドから120キロ台後半程度だが、スライダー・シンカーを織り交ぜ、巧にボールの出し入れができる完成度の高い投手。この日5死球の内角攻めも合わせて、なかなか高校生レベルでは苦労するタイプの好投手だった。このチームが関東大会まで勝ち上がったのも、この投手の存在が大きい。

この試合の注目は、佼成学園の4番・山下 雅人(3年)右翼手。185/84の見事な体格の持ち主。ベースギリギリに構える選手で、中々内角を投げさせない雰囲気が漂う。ただこの選手、打球は当たれば強烈なのだろうが、あまりボールが上がるタイプではなさそう。また試合に入るときの集中力、普段のプレースタイルにも課題が残り、そういった部分で将来への不安を感じさせるタイプだった。試合前練習でも、右翼手だがスローイングの形が悪く、地肩自体は悪くないが送球までに時間がかかるし制球がイマイチ。フライが飛んできても自信がないのか、すぐに別の野手に指示を出し任せる消極性などは気になるところ。ただこの体格にして、動ける身体能力はあり、塁間4.15秒前後で走りぬけられ試合でも果敢に盗塁を仕掛けてきていた。そういった意外な魅力はあるものの、どうも引っかかるタイプの選手だった。

向上には、1番打者の浅井 拓も2年生の大型遊撃手。こちらも、まだまだフワフワしている部分はあるが、183/71の体格にしては、丁寧で高い身体能力を感じさせ、来年までに何処までの内野手に育つのか期待してみたいスケールの大きな選手。新チーム以降は、その成長を追いかけてみたい選手の一人だった。またリリーフで登場した今井 辰巳(3年)左腕は、小柄の力投派左腕で、130キロ近い勢いのあるボールを投げ込んでいた。

ただ試合の方は、ミスを連発した向上に対し、エース溝口を中心に堅実に守り、打線でも地力が勝っていた佼成学園が勝利した。この試合は敗れはしたが、向上の若い力に可能性を感じさせる試合となった。


第三試合 樹徳 VS 花咲徳栄

樹徳の先発は、矢野 剛士(2年)右腕と言う、オーソドックスな上手投げ。120キロ台後半ぐらいのストレートに、小さく打者の手前で曲がるスライダーを投げる適度にまとまった投手。一方の花咲徳栄も、エースの北川 大翔(3年)ではなく、深幡 和志(3年)と言うサイドハンド。こちらも120キロ台後半ぐらいで、適度にまとまった好投手同士の投げ合い。

この試合で光っていたのは、花咲徳栄の3番打者の大塚 健太朗(3年)遊撃手。169/68の小柄な内野手だが、低めの球にしぶとくついて行く姿勢に、確かな技術・強さも兼ね備えた好選手。遊撃手としても、実に安定感があり、スローイングの球筋・制球共に高いものがある。大学などでも活躍が期待されるハイセンスな選手。

一方樹徳の方は、4番の根岸 晃太郎(3年)遊撃手が目立っていた。こちらは、特大のファールをレフトポール際に放つなど、完全に強打者タイプ。遊撃手としては、少々横の動きが緩慢で、上のレベルでは三塁タイプ。それでも深いところから勢いの落ちない糸を引くような球筋のスローイングは魅力。打ってもカーブを引きつけて叩いたりと、それほど脆さを感じさせないタイプの強打者だった。今年の群馬を代表する内野手と言えるのではないのだろうか。彼も大学などでの活躍を、期待してみたい。

この試合は、打順を一回りみたら帰ろうと思っていたぐらいだったのだが、この二人の遊撃手のプレーに魅せられて、結局8回途中まで見ることに。それだけ、この二人の遊撃手に観るべきものがあったと言うことだろう。試合の方は、一点を争う好ゲームとなった。


(今日の感想)

今日名前があがっていた選手は野手が多く、実際見るべきものがあったのは野手がほとんどだった。ドラフト候補云々と言うほどの選手は殆どいなかったものの、2011年度の各県の高校野球を語る上で、代表的な位置づけになるであろう選手たちは多くいた気がする。また明日以降に出てくる選手たちと比較する意味でも、今日は貴重な観戦となった気がする。ほぼ3試合ほとんどを観たわけだが、試合テンポもよく苦にならない観戦だった。また明日の袖ヶ浦観戦のための、好い準備ができた一日でもあった。明日は混みそうなので、もう一本前のバスで会場入りしたいと思う。

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