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徳山 武陽(立命館大)投手

徳山 武陽(立命館大)投手 185/81 右/右 (三田学園出身)






              「物足りなかったな。」





(投球内容)

 恵まれた体格の持ち主で、独特のテイクバックと足をピンと真横に伸ばすフォームから繰り出されるストレートは、常時135キロ前後。MAX147キロとも言われるストレートだったが、観戦日はMAX86マイル(137.2キロ)までが最高だった。そのためストレートの威力・キレとも物足りなく、それだけでドラフト候補としては、厳しいだろうなと言う気がして来る。6月下旬に行われた関西5リーグ対抗戦と言うことで、リーグ戦から一ヶ月あまり経っていたので、本来の調子ではなかったのかもしれないが。

変化球は、横滑りするスライダーとフォークのような縦の変化を多投する。ただ肝心のストレートが、走らなければ、縦の変化も見極められてしまう。ただ両サイドにボールを散らすコントロールはあり、制球は悪くない。クィックは、1.2秒台と平均的だが、牽制が上手く、けして素材型とは言い切れない。ただ先発で試合を作って行くと言うタイプでは、けしてないだろう。たまたまこの試合が悪かっただけかもしれないので、春の成績からも考えてみたい。

(成績から考える)

今春の成績は 7試合に登板して 1勝1敗 防御率 2.76 と平凡な数字が残っている。

1,被安打は、投球回数の70%以下 ×

春のリーグ戦では、32回2/3イニングで、被安打は35。イニング数を上回るペースで、ヒットを打たれた。イニングを越えるほど被安打が打たれていると言うのは、すでに球の威力がリーグレベルを下回っていることを指す。今シーズンの登板では、相当苦戦したのではないのだろうか。

2,四死球は、投球回数の1/3回以下に △

32回2/3イニングを投げて、四死球は13個と四死球率は39.9%。基準である33.3%を満たしてはいないが、悲観するほどは悪くない。微妙に物足りない数字ではあるが、私が観戦した試合同様に、両サイドに投げ別けられる投球は、普段からできているようだ。

3,奪三振は、イニング数前後 ×

32回2/3イニングで、奪三振は20個。1イニングあたり、0.61個と縦の変化を武器にする投手にしては三振が少ない。通常先発投手ならば0.8個以上、リリーフ投手ならば0.9個以上ぐらいは奪っておきたいことを考えると、三振が取れると言うよりは打たせて取る投手と言うことになるだろう。私の観た試合がたまたまなのではなく、少なくても春のシーズンにおいては、縦の変化を見極められることが多かったはずだ。

4,防御率は、1点台以内 ×

今シーズンの防御率は、2.76。リーグ戦で先発を任される投手ならば1点台、リリーフ投手ならば0点台ぐらいの図抜けた成績を残していないと、プロ入りを意識するのは厳しい。ただ彼に関しては、3年の春は投球回数こそ少ないものの1.10、3年秋も1.78 と一応の基準は満たしている。

<成績でわかること>

この春のリーグ戦は、かなり調子が悪く、私が観戦した試合もその例外ではなかったのではないのだろうか。ただ3年の頃の投球を見る限り、ここまで内容は悪くなかったと記憶する。そう考えると、秋の立て直しも期待は持てるが、元々それほど下級生の時から実績を積み上げてきた投手ではないだけに、よほどの内容を示さない限りは、指名されることはなさそうだ。

[高画質で再生]

徳山 武陽(立命館大)投手 [ブログ]

(投球フォーム)

<投球の広がり>

テイクバックこそ少し固いが、恵まれた体格を活かし、引き上げた足をピンと高い位置で伸ばすフォーム。そのためお尻を一塁側に落とせるので、見分けの難しい本物のカーブやフォークのような縦の鋭い変化も期待できる。実際の投球でも、そういった球を投げているのだが、その球を活かすためにもストレートの勢い・キレを重視して行きたい。こういったフォームの投手は、いろいろな変化球の修得が期待できるので、将来的に自分のピッチングを広げて行くことが期待できる。あとは、着地までの粘りを身につければ、もっと好い変化球が投げられるようになるだろう。

<制球>

グラブを最後まで体の近くに留めることで、両サイドの制球は安定しやすい。足の甲で地面を押しつけることで、球が浮き上がるのを抑えることができている。ただ「球持ち」に関しては、それほどでもないので、指先まで力が伝えられるようなリリースができると、もっと繊細なコントロールで思い通りの制球も身につけられるはずだ。

<故障への可能性>

ボールをリリースする時に、ボールを持っている肩が上がり、グラブを抱えている肩が下がっている。これは、適正な角度で腕を振り下ろせていないことを示し、肩への負担が大きい。更に縦の変化を武器にしているので、肘への負担も少なくないはず。そういった意味では、人並み以上にアフターケアには充分注意する必要がありそうだ。

<実戦的な投球>

「着地」までの粘りは平均的なので、打者からはそれほど苦にせずにタイミングが合わされてしまう。更に「開き」に関しても、可も不可もなし。今よりも良くするには、足をピンと伸ばす時に、軽く二塁側に足を送り込む(送り込み過ぎに注意)ことで、フォームのバランスがよくなり着地のタイミングを遅らせることができるはずだ。

「球持ち」をよくすることで、ボールにバックスピンをかけることができ、手元まで回転の好いボールが投げられるはず。腕の振りが弱いので、速球と変化球の見分けがつきやすく、球種が簡単に読まれてしまっている。腕が体に巻き付くような、力強い振り下ろしを意識すべきだろう。「体重移動」は、しっかりできており、投げ終わったあとのバランスも良いので、その部分は素直に評価できるポイント。ただ「着地」のタイミングが変わってくると、そういった部分の維持が難しいので、上手く乗り越えて行って欲しい。

(最後に)

元々3年秋に、素材の良さを示し話題になった選手。しかし期待されたこの春のシーズンは、その期待に応えることができなかった。まずは、自分の投球を取り戻し、秋のシーズンに挑みたい。

恐らく社会人に進むことになるだろうが、素材としては面白いだけに、そこで課題に向き合い確かな力を身につけて欲しい。縦の変化を武器にする投手だけに、リリーフを中心に今後の活躍が期待される。2年後のプロ入りを、今から期待してみたい好素材。志しを高く持てば、道は開かれる!

(2011年 関西5リーグ対抗戦)
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