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冨田 康祐(香川 23歳) 投手

冨田 康祐(香川 23歳) 投手 186/90  右/右





         「球威・球速アイランドリーグNO.1」





四国アイランドリーグ選抜のメンバーの中でも、球威・球速で一番ではないかと思われるのが、この 冨田 康祐。青学大時代もリーグ戦では投げていないのに、オープン戦では観戦できたり、今年春の四国遠征でも、アイランドリーグ選抜の一員としての投球を確認。そしてこの7月のアイランド選抜の関東遠征でも、その有志を確認することができた。今やアイランドリーグが選抜チームを作ると、必ずといっていいほどメンバー入りするリーグの看板選手。そんなリーグ屈指の豪腕について、今回は考えてみた。

(投球内容)

186/90 という、骨太の体格から投げ込まれる球は、まさに伸びやキレよりも重い球威溢れるストレート。3試合の試合の中で、緒戦はストレートだけでアピール。2試合目の登板では、スライダーやチェンジアップを織り交ぜ、ストレートだけではない投球も披露し、別の魅力をアピールしてくれた。

ストレート 常時145キロ前後~92マイル(147.2キロ)

とりあえずストライクゾーンの枠の中に収まれば的な荒削りな投球で、力んで投げるので高めに抜けることが多い。特に球威で詰まらせるタイプの投手で、打者の空振りを誘える球質ではない。

変化球 スライダー・チェンジアップ

ストレートは、かなり高めに抜けがちなのだが、スライダーは、非常に低めに集まる特徴がある。特に力みのないフォームで投げられた時のスライダーにはキレがあり、チェンジアップだか縦スラなのか?縦に変化するボールで打者のタイミングを狂わせたりもする。ストレートだけしか使える球がないかと思っていたが、少なくてもスライダーはキレ・制球共に実戦で使える代物だった。

その他

かなり制球力が悪いのだが、カウントが悪くなっても、そっから上手く持ち直し四球出さなかったり、意外に踏ん張りがきくタイプだということ。荒削りな投球の割に、防御率などに優れているのは、勝負どころでの精神的な強さがあるからだろう。今やアイランドリーグ屈指の豪腕になった彼が、青学時代リーグ戦で全く活躍できなかったのは何故なのだろうか? 

またリリーフ投手としては、クィックも1.1秒前後と、大柄の割に動作が緩慢ではないことは覚えておきたいポイント。細かいコントロール・投球術があるわけではないが、球の勢いで押せるだけのものがあり、また思ったほどは総合力も低くないことが、今回の2回目の登板でわかってきた。ただその投球が本物かどうか?成績を見て検証してみたい。

(成績から考える)

今年からアイランドリーグに加わった彼の成績は、

34試合 3勝2敗4S 1.64 リリーフとして活躍しているようだ。

1、四死球は、イニングの1/3以下 △

四死球は、49回1/3イニングで、20個。四死球率は、40.6%と、やや多い印象を受ける。実際かなり球がバラつく割には、それでも結構踏ん張れているのかなという気はしてくる。ただNPBの一軍レベルを想定すると、もうワンランクの上の安定感は欲しいところ。

2、奪三振は、イニングの1.0個前後 ◯

49回1/3イニングで、奪三振は49個。ほぼイニング数と同等の、奪三振を奪えている。それだけリーグの中では、球の威力が図抜けていることがわかる。ただNPBを意識すると、やはり決めてとなるスライダーを、何処まで振らせることができるのか?この部分では、まだまだ微妙なのかな?という印象は残る。

3,防御率は、1点台以下 △

一応基準は満たしているが、リリーフ投手ならば0点台の絶対的な安定感が欲しいところ。そういった意味では、微妙な成績なのかな?という気はしてくる。

(成績からわかること)

見た目通り球の威力があるので、奪三振は多く奪えていた。四死球・防御率などの数字は、NPBの一軍を意識するのであれば、まだまだ物足りない。ただファームレベルならば、ある程度通用するかなといった感じだった。現状は、即戦力とは言えないが、ファームでの指導で1,2年詰め込めば、更に一軍というものが見えてくる可能性は秘めている。

[高画質で再生]

冨田 康祐(香川 23歳) 投手 [ネットショップ開業]

(投球フォーム)

<広がる可能性>

引き上げた足を地面に向けて伸ばし、体も少し前に横手投げのように倒れ込んできます。そのため、お尻を一塁側に落とせるフォームではありません。したがって見分けの難しい緩急を利かしたカーブや縦に鋭く落ちるフォークのような球種の修得は、将来的にも厳しいでしょう。ただ「着地」までの「間」はある程度作れているので、そういった球種以外の球ならば、ある程度修得できる下地はあります。スライダーの変化を複数覚えたり、チェンジアップを上手く操れるようにして、もっと投球の幅を広げて行くことは期待できるのではないのでしょうか。

<ボールの支配>

グラブは最後まで内に抱えられていますし、足の甲の地面への押し付けもできています。その割に、制球は大きくバラつきます。その原因を探ると「球持ち」が浅いですね。そのため指先の感覚が悪く、制球が定まりません。ただタイプ的には、将来的にもそういった感覚に優れた極め細やかな投球をするというよりは、やはり大雑把で力でねじ伏せるタイプで今後もゆきそうです。あとは、破綻のないレベルまで制球を安定させることができるかでしょうね。

<故障へのリスク>

腕の角度には、無理がなく肩に負担がかからないように見えます。ただテイクバックした時に、前の肩と後ろの肩を結ぶラインよりも肘が下がり、ボールを押し出すようなフォームになっています。もう少し肘をしっかり上げてから振り下ろすと、無理のない回旋が実現できそうです。

<実戦的な術>

「着地」までは、思ったよりも上手く前に足を逃し粘りが感じられます。またそのため「開き」も、上手く前の肩と後ろの肩を結ぶラインが斜めになり、打者に正体するのが遅く、ボールの出所は見やすくありません。彼は、一見単なる棒球投手にも見えなくはないのですが、球の出どころを隠し、着地までの粘りを作ることで、意外に打者からはボールが捉えにく特徴があります。高めに浮く球威型の割に、そう打ち込まれないのは、このフォームにも大きな要因があるのではないかと考えます。

ただ残念なのは、振り下ろす腕が体に巻き付くような粘っこさがない点。この辺は、「球持ち」の浅さと腕の角度の無さからきているのでしょうが、もう少し腕の振りに粘りがあればなあと残念に思います。「体重移動」は、速球派らしく、想像以上にしっかりできていました。体の力に頼ったフォームだと思っていましたが、その見た目以上に、上手く下半身をリードして使えています。

(投球フォームのまとめ)

「着地」「開き」「体重移動」などの部分では、想像以上に高い技術を持っていました。あとは「球持ち」を中心とした、リリースの粘りと感覚を磨くことでしょうね。少なくてもそれを意識することで、コントロールの精度も上がるでしょうし、ボールの伸びも指先にバックスピンが加えられるようになれば出てくると思います。

(最後に)

これまでは、非凡な球威・球速はあれど、ただそれだけの投手かなと思っていました。しかし思ったよりは、投球もしっかりしていますし、変化球もスライダーなどがよく、ストレートだけの投手ではないこともわかってきました。

そして何より投手としては、結構踏ん張りが利く、精神力の強さも伺うことができました。そういった意味では、即戦力としては計算できませんが、上手くファームで導けば、将来的にリリーフとしてタフな活躍も期待できるかもしれない。そういった可能性を感じさせてくれます。最初は、あと一年ぐらいアイランドリーグに残って様子を観た方がと思いましたが、育成枠ならプロ入りもありかなと思えてきました。年齢も若いですし、体にも確かな馬力があります。総合力で指名リストには入れませんが、育成枠ならば十分指名される素材だと思います。

(2011年 四国アイランドリーグ選抜 プロアマ交流戦)
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