伊藤 祐介(東北学院大)投手
伊藤 祐介(東北学院大)投手 175/70 左/左 (聖和学園出身)
「球種を少なくした榎田(阪神)」
昨年6月に行われた日米野球の選考会・平塚合宿において、私自身初めて生で見る投手の中に、意外な掘り出しものがいた。その男の名前は、伊藤 祐介 。中背でよくまとまった左腕であり、速球とスライダーとのコンビネーションのみで討ち取る投球から「球種を少なくした榎田」みたいだとコメントしている。そんな彼も、今年はいよいよプロ解禁の年を迎える。
(投球スタイル)
中背の体格のため、スケールや迫力などはなく、よくまとまった好投手と言う印象を受ける。ただテンポや制球もよく、実戦派としては非常に面白いなと思わせるだけのものがあった。ただこの投手、一見クレバーなタイプに見えますが、気合を全面に出す力投派の側面があります。そうやってみると、意外に先発で試合を作るよりも、性格的にはリリーフタイプなのかもしれません。
ストレート 130キロ台後半~MAX143キロ
この手のタイプにしては、想像以上にボールに勢いがあって、ビシッと捕手のミットに突き刺さってきます。球速もすでに、130キロ台後半~MAX143キロを記録しており、左投手ならば充分基準を満たすレベルに・球質があります。噂によれば、MAXは148キロまで到達しているという話もあります。ただけして、球威・球速で圧倒するような凄みありません。
変化球 スライダー
スライダーは、意識的にカウントを稼ぐスライダーとストライクゾーン~ボールゾーンに切れ込み空振りを誘う2つのスライダーを使い分けます。左打者には、外角一杯に逃げて行くスライダーとボールになるスライダー。右打者には、内角食いこませるスライダーを中心に、外角でもボールゾーン~ストライクゾーンに入れてきてカウント稼いだり、空振りを誘うスライダーと、上手くコースも投げ別けています。
(投球のまとめ)
ストレート・スライダーのキレ・威力があるだけでなく、その球を自在に投げ分ける制球力・投球術があるのは見事です。今後、爆発的に球速を伸ばすとかそういったタイプではないと思いますが、すでに投手としては完成されています。
今後は、もう少し球種を増やし、ピッチングの幅をいかに広げてゆくかだと思います。しかしこの少ない球種でも、いろいろなバリエーションの使い方ができるのが、この投手素晴らさです。
(成績から考える)
1年春からリーグ戦で投げてきた投手で、この3年間の通算成績は
28試合 13勝6敗 159回 206奪三振 63四死球 防御率 1.58
これまでに、2年秋に最優秀新人王・3年春に敢闘賞を受賞。この3シーズンでは、リーグでの防御率が、4位・3位・3位と常に安定した成績を残してます。
奪三振
1イニングあたり、イニング数を上回る 1.30個の三振を奪えています。圧倒的にストライクゾーンからボールゾーンに切れ込むスライダーで空振りを誘うケースが目立ちます。ここに投げれば、確実に三神が奪える、そういったコツを身につけているのは大きいです。
四死球
四死球率は、39.6%。彼のほどの投げ分けがあれば、20%台ぐらい行っているのかなと思ったのですが、意外でした。それでも四死球で自滅するタイプではないので、更にその精度を高めて欲しいと思います。
防御率 1.58
地方リーグの投手ですから、先発で1.58というのは可も不可もなしといった感じです。プロで上位指名をというレベルならば、0点台を残すぐらいの圧倒的なものが欲しいと思います。ただその圧倒的なものがまだないのが、この伊藤 祐介 らしい成績だとも思えます。
(成績から考える)
まだ防御率0点台や、最優秀防御率を獲得していないように、絶対的なものは残していません。このへんは、最終学年を迎えた、今春のリーグ戦が注目されますね。自分たちの世代になった4年春のシーズンというのは、最も気合の入るシーズン。ここで、どんな内容を示せるのかが、プロの評価に大きく左右します。春先から、期待してその投球を見守りたいと思います。
(今後は)
タイプ的にも年齢的にも、秋から爆発的に変わると言うタイプではないと思います。ようは細かい部分での詰めを、いかにキッチリできるかではないのでしょうか。
プロでも即戦力になり得る完成度を誇っており、順調にゆけば中位での指名。更に成長したところを魅せられれば、上位指名も期待できます。その期待に応えるだけのピッチングを、あえて期待してみたいですね。
(2011年 平塚合宿)
「球種を少なくした榎田(阪神)」
昨年6月に行われた日米野球の選考会・平塚合宿において、私自身初めて生で見る投手の中に、意外な掘り出しものがいた。その男の名前は、伊藤 祐介 。中背でよくまとまった左腕であり、速球とスライダーとのコンビネーションのみで討ち取る投球から「球種を少なくした榎田」みたいだとコメントしている。そんな彼も、今年はいよいよプロ解禁の年を迎える。
(投球スタイル)
中背の体格のため、スケールや迫力などはなく、よくまとまった好投手と言う印象を受ける。ただテンポや制球もよく、実戦派としては非常に面白いなと思わせるだけのものがあった。ただこの投手、一見クレバーなタイプに見えますが、気合を全面に出す力投派の側面があります。そうやってみると、意外に先発で試合を作るよりも、性格的にはリリーフタイプなのかもしれません。
ストレート 130キロ台後半~MAX143キロ
この手のタイプにしては、想像以上にボールに勢いがあって、ビシッと捕手のミットに突き刺さってきます。球速もすでに、130キロ台後半~MAX143キロを記録しており、左投手ならば充分基準を満たすレベルに・球質があります。噂によれば、MAXは148キロまで到達しているという話もあります。ただけして、球威・球速で圧倒するような凄みありません。
変化球 スライダー
スライダーは、意識的にカウントを稼ぐスライダーとストライクゾーン~ボールゾーンに切れ込み空振りを誘う2つのスライダーを使い分けます。左打者には、外角一杯に逃げて行くスライダーとボールになるスライダー。右打者には、内角食いこませるスライダーを中心に、外角でもボールゾーン~ストライクゾーンに入れてきてカウント稼いだり、空振りを誘うスライダーと、上手くコースも投げ別けています。
(投球のまとめ)
ストレート・スライダーのキレ・威力があるだけでなく、その球を自在に投げ分ける制球力・投球術があるのは見事です。今後、爆発的に球速を伸ばすとかそういったタイプではないと思いますが、すでに投手としては完成されています。
今後は、もう少し球種を増やし、ピッチングの幅をいかに広げてゆくかだと思います。しかしこの少ない球種でも、いろいろなバリエーションの使い方ができるのが、この投手素晴らさです。
(成績から考える)
1年春からリーグ戦で投げてきた投手で、この3年間の通算成績は
28試合 13勝6敗 159回 206奪三振 63四死球 防御率 1.58
これまでに、2年秋に最優秀新人王・3年春に敢闘賞を受賞。この3シーズンでは、リーグでの防御率が、4位・3位・3位と常に安定した成績を残してます。
奪三振
1イニングあたり、イニング数を上回る 1.30個の三振を奪えています。圧倒的にストライクゾーンからボールゾーンに切れ込むスライダーで空振りを誘うケースが目立ちます。ここに投げれば、確実に三神が奪える、そういったコツを身につけているのは大きいです。
四死球
四死球率は、39.6%。彼のほどの投げ分けがあれば、20%台ぐらい行っているのかなと思ったのですが、意外でした。それでも四死球で自滅するタイプではないので、更にその精度を高めて欲しいと思います。
防御率 1.58
地方リーグの投手ですから、先発で1.58というのは可も不可もなしといった感じです。プロで上位指名をというレベルならば、0点台を残すぐらいの圧倒的なものが欲しいと思います。ただその圧倒的なものがまだないのが、この伊藤 祐介 らしい成績だとも思えます。
(成績から考える)
まだ防御率0点台や、最優秀防御率を獲得していないように、絶対的なものは残していません。このへんは、最終学年を迎えた、今春のリーグ戦が注目されますね。自分たちの世代になった4年春のシーズンというのは、最も気合の入るシーズン。ここで、どんな内容を示せるのかが、プロの評価に大きく左右します。春先から、期待してその投球を見守りたいと思います。
(今後は)
タイプ的にも年齢的にも、秋から爆発的に変わると言うタイプではないと思います。ようは細かい部分での詰めを、いかにキッチリできるかではないのでしょうか。
プロでも即戦力になり得る完成度を誇っており、順調にゆけば中位での指名。更に成長したところを魅せられれば、上位指名も期待できます。その期待に応えるだけのピッチングを、あえて期待してみたいですね。
(2011年 平塚合宿)
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