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甲子園大会7日目・第一試合・第二試合・第三試合

大会7日目・第一試合 酒田南 VS 明徳義塾

酒田南の先発は、下級生の頃から好投手の呼び声高かった 会田 隆一郎(3年)右腕。非常にオーソドックスなフォームから、常時138~MAX143キロまで記録。そのストレートも、手元で微妙に変化したりする癖球。小さく横滑りするスライダー・カットボール・チェンジアップなど、どちらかというと球速があって、小さく変化するボール中心のピッチング。コントロールも両サイドに散って悪くないのだが、フォーム・ボールに威圧感がなく、特に右打者外角に高めに浮いた球をことごとく痛打されていた。もう少し投球の中で「イヤらしさ」といったものを追求して行かないと、上のレベルでは苦労するだろう。現状、高校からプロといったタイプではなく、大学などに進んで実戦力を磨いてからといった評価になりそうだ

明徳義塾の先発は、福 丈幸(3年)右腕。こちらもオーソドックスなスリークオーターで、常時130~135キロぐらい。それに、スライダー・フォークなどを織り交ぜて来る。ただこちらは、テンポ良くストライクを先行させ、自分の優位な状況を作るのが上手い。更に右打者インハイを厳しく突くことで、球威・球速不足を補うなど、会田よりも実戦的な投球が光った。両サイドへの安定した制球力・投球センスの良さで、大学などでも早い段階からの活躍が期待できそうだ

ドラフト的な観点では、下妻 貴寛(酒田南 3年)捕手が注目。186/85 の大型捕手で、下級生の頃からプロから注目されてきた素材。大型でフットワークの身軽さや鋭い反応を見せるタイプではないが、ワンバウンド処理のミットの出し方などが上手く、また塁間1.85秒弱のスローイング・地肩の強さは一級品。ただ大会直前まで怪我をしていた影響で、明徳義塾戦では打撃ではアピールできなかった。ただ私が観た山形大会終盤でも、スイングが鈍く打撃に関しては、プロ級とは言えないだろう。

実際のところ総合力でどう評価されるかはわからないが、個人的には高校からプロは厳しいかなぁという印象は否めない。素材としては悪くないが、まずはワンクッション置かないと、プロでは相当苦労するのではないのだろうか

第二試合 松阪 VS 倉敷商

松阪高校の先発は、プロ注目の 竹内 諒(3年)左腕。180/81 の均整の取れた体格で、特に腕をムチのように使い投げ込んで来る投球は、球速以上に打ちにくい。ただその球速が、130~130キロ台中盤ぐらいと、春先140キロ台を連発したと言われる片鱗が観られなかったのは残念。それほど細かいコントロールはないが、適度にボールを散らせカーブ・スライダーなどを織り交ぜてくる。ただ細かいことができるタイプではないだけに、ボールに勢いがないと、相手を抑えこむのは厳しい。あえて球速を落としコントロール重視にしたのか? それとも何処か調子が悪いのか? その辺の原因はわからないが、この投球では高卒プロは厳しいだろう。大学などで、もう一度立て直すことが求められる

倉敷商の先発は、西 隆聖(3年)右腕。こちらは、対照的に多彩な変化球を織り交ぜ、上手く間を取ったり、微妙なコースを突いたりと細かい投球が持ち味。それほど多く投げないストレートは、常時130~135キロぐらい。確かに球威・球速はないが、たまに投げるストレートには勢いは感じさせる。変化球は、スライダー・カットボール・シンカー・カーブなどで、特に左打者に使うシンカーで、三振の山を築く。各球種が上手くコンビネーションを彩っており、ストレートに磨きがかかれば厄介な存在になれるだろう。現状大学タイプだが、ストレートに球威・球速が加わったときは、大学や社会人でも目立つ存在になっていて不思議ではない。

野手では、松阪の核弾頭・真鍋 顕汰(3年)中堅手は、早めに始動してボールを呼び込み、鋭い打球を放つ打撃が目立つ。県大会チームNO.1の.440厘の片鱗を甲子園で見せた。また倉敷商では、下級生の頃から強打者として活躍したきた 岡田 聖司(3年)一塁手の、パワフルなスイングが目立っている。この二人は、それぞれのチームで頭一つ存在だという印象を受ける。

試合の方は、倉敷商業が竹内対策として、徹底的にセンターから右方向への意識を徹底できたことが、終盤逆転できた要因ではなかったのだろうか。

第三試合 秋田商 VS 福井工大福井

秋田商の注目は、昨年から秋田屈指の素材として注目されてきた 近藤 卓也(3年)右腕。185/83 の恵まれた体格から、135~MAX139キロぐらいのストレートに、スライダー・縦に沈むフォークだか縦スラだかがある。両サイドに適度にボールを散らすのだが、昨夏からあまり伸びていないのが残念。この体格と昨夏のレベルから見て、140キロ台中盤を連発できるぐらいの投手に育っていて欲しかった。また前に倒れ込むようなフォームだけに、大きな曲がりの変化球も期待できないのが、将来に向けての不安材料。いずれにしても大学などでは、あえてスケールを追求して欲しい

むしろボールの勢いならば、2番手で登板した 阿部 勇星(3年)右腕の方が上だった。173/73 と小柄だが、球速は常時135~MAX141キロぐらい。小さく横滑りするスライダーも交えながら、勢いのあるボールで押してくる。こちらも大学などに進んで野球を続けて行ける素材だけに、今後の更なる活躍が期待される。

福井工大福井では、初戦で登板がなかった 上野 幸己(3年)左腕や 菅谷 潤哉(3年)右腕などが登板。上野は、昨年から存在を示してきた左腕だけに、正直もう少し伸びていてくれることを期待したいがイマイチだった。それでも左スリークオーターを生かした独特のスライダーには威力があった。また菅谷の方は、MAX142キロを記録するように、ボールに力があっただけに今後も楽しみな存在。

(大会7日目を振り返って)

秋田商の登場で、これで出場全校が出揃った。その大会7日目だが、下妻 貴寛(酒田南 3年)捕手や竹内 諒(松阪 3年)左腕のドラフト候補が登場したものの、高卒プロとまでのインパクトは受けなかった。総合力ではまだまだ課題があり、大学などで欠点の改善を期待したい。

明日は大会を振り返って、ドラフト的観点で甲子園を総括したいと思う。

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