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東京六大学レポート2

前回は、立教大VS慶応大の一回戦の模様を中心にレポートを行いました。今回は、東大VS法大の1,2回戦の模様から、ドラフト候補となり得る4年生中心に、簡単に触れて行きたいと思います。

東大 VS 法大

福岡大とのオープン戦の時にも取り上げましたが、船本 一樹(桐蔭学園出身 4年)右腕は、その時とあまり変わり映えはしませんでした。サイドに近いスリークオータといった感じで、135キロ前後のストレートを、両コーナーに散らせるピッチング。右サイド特有の大きなスライダーと左打者にシンカーを落とす安定したピッチングは健在。186/81 の大型サイド(近い)フォームなのですが、梅津 智弘(国学院-広島)あたりの大学時代と比べても、コントロール・球威も大して変わりません。ただ梅津の場合は、もう少し腕のしなりがよく、腕が遅れて来る打ち難さがありました。そういった嫌らしさが、この船本にはないだけに、やはり社会人タイプの投手だと言えるでしょう。

第二戦で先発した 石田 健大(広島工業出身 3年)左腕は、来年のドラフト候補として注目される存在。左腕から常時140~中盤ぐらいを叩き出せる馬力は、さすがと言えます。ただ「着地」までに粘りのないフォームなので、どうしても「イチ・ニのサン」で合わせやすいのが欠点。けしてコントロールが悪い投手ではないのですが、もう一皮むけないのは、この単調なピッチングフォームにあるのではないかと思います。また東大戦ということで、投球の殆どがストレート主体。それにしても、プロで上位指名を狙うには、スライダーなど変化球のレベルがお粗末。これも「着地」までの粘りがないので、良い変化球を投げにくいフォームなのが気になります。それだけに来年までに、大きくピッチングを広げて行けるのかと云われると疑問が残ります。これだけのボールを持ちながら、通算防御率が 2.89 と平凡なのも頷けます。

4年生野手では、東大投手陣が相手だけに参考にはし難い部分があります。一番を打つ 大城戸 匠理(寒川出身)左翼手の走力は一級品。平均して塁間3.8~4.0秒以内で走り抜けて来る脚力は、学生球界でもトップクラス。秋に打率.351厘を残し、東大との2回戦では5打数5安打4打点と、打力も悪くありません。ただこれだけ圧倒的な走力がありながら、秋は2盗塁に留まるなど走塁技術はそれほどでも。更にこれだけの走力がありながら、打球への勘・守備力が低いせいなのか?左翼を任されている点も気になります。

新主将となった 河合 完治(中京大中京出身)二塁手は、秋に7試合出場ながら、打率.364厘とパンチの効いた打撃は悪くありません。ただ3塁手としてはそれほど気にならないのですが、二塁手としては腰高の守備は上手いとは言えません。また3塁手としては、プロではスケール不足。けして悪い選手ではありませんが、ドラフト候補といった印象は受けません。

西浦 直亨(天理出身)遊撃手の安定した遊撃守備は、プロでもニ遊間を期待できるレベル。強肩で魅了するとか、柔らかいグラブ捌きでアピールするような華のあるプレーヤーではありません。特に気になるのは、強く叩けないスイング。どうしても、打撃の弱さがプロ入りにはネックになりそう。

そういった意味では、一番プロに近い法政の野手は 木下 拓哉(高知出身)捕手でしょう。それでもミットが流されることも少なくないキャッチングの甘さ・強肩でもスローイングの形の悪さがあり、ドラフト指名となると微妙だと思います。捕手としての適正は感じますが、かなり打撃も含めてアピールしないと、指名は厳しいかなぁといった印象は受けます。彼に関しては、他の野手と違い、あと何試合か観て判断したいと思います。

残念ながら東大に気になる選手はおらず、法大もオープン戦・この2試合を見る限り、今年は指名される選手はいないかもと微妙な印象は受けます。大城戸の脚・西浦の守備・木下の総合力で、指名があるか?

立教大 VS 慶応大

一回戦のレポートでは触れませんでしたが、立大の1年生・澤田 圭佑(大阪桐蔭出身 1年)右腕の投げっぷりの良さが目立ちました。どうしても高校時代は 藤浪晋太郎(阪神)の陰に隠れがちでしたが、140~中盤を記録するボールの威力・大胆さは1年生離れ。そうかと思えば、微妙に動かすボールを織り交ぜるなどクレバーな一面も兼ね備えます。力と技を兼備しており、立教の主戦に踊り出るのも時間の問題かもしれません。

またドラフト候補の 矢部 佑歩(立教新座出身 4年)右腕は、けしてボールの走りが悪いということはありませんでした。球速は、140~中盤ぐらいまで出ていそうな勢いはありますし、独特の縦のスライダーの曲がりも鋭い。この試合でも、先頭打者を高めのストレートで空振り三振。続く打者も低めのスライダーで三振させますが、振り逃げで出塁。そこからエンドランを決められ一塁・三塁。その後浅いライトフライにしてツーアウトまで漕ぎつけますが、その後ワイルドピッチで三塁ランナーホームインで交代。けして打たれてというよりは、自滅といった感じの内容です。点差があったにもかかわらずツーアウトで交代させられたのは、恐らくこの試合に限らずオープン戦でも似たような投球をすることが多かったのでしょう。ボール一つ一つはプロ級ですが、結局投球をまとめることができないのだと思います。現状の使われ方から見ても、ドラフト宣戦からは大きく後退しているようで、大学からのプロ入りは厳しそうです。

まだ明大と早大の試合は見られていませんが、この4校の試合を観る限り、ドラフト指名が有力なのは 白村(慶大)投手ぐらいで、その白村にしても課題が多く上位指名となると疑問が残る内容でした。今年のドラフト宣戦は、本当に即戦力候補と呼べる選手が殆どいないことを強く実感させられます。
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