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46 春季神奈川大会レポート2

元々この日は、春季山梨大会に行こうか悩んでいました。しかし競馬の天皇賞までに自宅に帰りたいという願望もあり、今日も地元神奈川大会の観戦と致しました。お目当ては、今年のドラフトの目玉・松井 裕樹(桐光学園)投手です。

桐光学園 VS 横浜隼人

どうしても地元神奈川の選手ということで、いつでも見られるという安心感と、春季大会でも異常に混むことがわかっていた神奈川大会を観に行くことは、尻込みしてしまいます。前日よりも更に40分早く、保土ヶ谷球場までバイクで向かいます。ただ想定外だったのは、私が球場に着いた時はに、すでに球場を開門していたことでした。それでもバックネット上段ながら、ほぼホームベース真後ろの席を確保でき観戦環境は整いました。

対戦相手の横浜隼人の先発は,この松井裕樹斎藤大将(桐蔭学園)と共に県下では昨年から注目されてきた左腕 横田 将太郎(3年)。横田は、185/84 と堂々とした体格の左腕で、すでに昨夏から135キロ級のストレートを投げ込んでおり、このひと冬の成長次第では、面白い存在になり得ると期待されていた投手です。ただこの大一番に登場してきましたが、背番号が1ではなかったのが、登板前から気になる材料でした。

その横田ですがその心配どおり、球速が常時130キロ前後~MAX84マイル(134.4キロ)止まりで、明らかにボールのキレ・勢いがありません。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップ系の球があるのですが、全然曲がっておらず、昨夏の甲子園を経験したメンバーが残る全国レベルの桐光打線は逃してくれません。あっという間に、K.Oされてしまいます。横田は完全にドラフト宣戦から外れているだけでなく、夏までの調整にも不安を残す内容。

横浜隼人は、1番・ 三塁手、2番・沼 二塁手 といったあたりが、松井から2安打ずつ放つなど、打力は他の上位進出校にヒケを取りません。投手陣の整備が、夏の上位進出のカギになりそう。

桐光学園では、3番の 水海 中堅手の強肩ぶりが試合前から目立っていましたが、打撃ではタイミングが合っておらず残念。一方で旧チームから打線の中心だった 植草 一塁手は、相変わらずパワフルな打撃を魅せます。松井の女房役の 鈴木 捕手も守備だけでなく、この日は打撃でも大活躍。松井の球を受け止めるだけでなく、プレー全体に余裕が出てきた気が致します。

それで肝心の 松井 裕樹(桐光学園)投球ですが、話には訊いておりましたが昨夏とはかなりイメージが違います。昨年は、初めて対戦すると思わず振ってしまう高めのストレートの勢いと、高校生では、ちょっと攻略困難なスライダーのコンビネーションで圧倒する、勢いにかまけた投手という感じ。仮にプロで通用するとしても、短いリリーフなんだろうなというイメージが強かった選手。それもアバウトな制球力、選手としても、2年夏がピークではないかという成長力に不安を持っていましたが、この日の投球は好い意味で今までの不安を払拭してくれました。

まず球筋がバラバラだった制球力が、非常に狙ったところにコントロールできるようになってきた点。以前は高めに抜けるストレートが多かったのですが、今は両コーナーに意識的に投げ分け、安定してコントロールできます。そして速球とスライダーだけの、単調な投手とのイメージだったのですが、今はカーブ・スクリュー・カットボール・ツーシームなど、実に多彩な球種をうまく織り交ぜ、伝家の宝刀であるスライダーを使わなくても、投球が組み立てられる、相手を仕留めることができる投球になっています。それだけ攻めのバリエーションは増え、また各変化球の精度が高いのに驚かされます。特に昨夏観られなかった右打者低めへのスクリューが、外角低めに確実に落とせるところは圧巻。これならば、右打者相手でも全く苦にならないピッチングができます。

予選から1試合ずつ、テーマを持って試合に挑んでいるよう。スカウトの話では浮き上がるカーブが素晴らしくなって、スライダーがなくても抑えられるほどだと訊いていましたし、先週の横浜高校戦では速球中心に投球を組み立てていたと訊きました。そしてこの日は、スライダーを除く変化球を多く織り交ぜ、試合を作ることに主眼が置かれていると思われます。実際に左打者の高めのストレートをヒット打たれる場面が頻発したのですが、これも夏の大会ならば、必殺スライダーで仕留めに行ったり、意識させることができたはず。まだまだ、夏までに手の内を隠しての投球です。

半年もの間に、制球力を向上させ、攻めのバリエーション不足を解消。ボールのビシッとした球質にも成長が観られ、非常に目的意識を持って取り組める能力・問題を解決できるだけの器用さ・課題にひたむきに向き合い努力できる才能と、ドラフトの目玉選手に相応しい資質を持っていることを強く実感させてくれる内容でした。

球速は、コンスタントに140キロ台~MAX91マイル(145.6キロ)。彼の能力からすれば、もっと出せるだろうという感じは致しましたが、あえて無理な投球はしない印象。まぁ夏の予選にはリミッターを解除してくれるとは思いますが、ドラフト上位選手であれば、140キロ台後半のストレートで押せる力技も見てみたかったと思うのは、求め過ぎでしょうか?

基礎体力・投球技術・精神面も含めて、プロで大成できる才能を持った選手だと思います。ドラフトでも4,5球団は競合するような、2013年度の目玉になることでしょう。何より自分の投球が納得行かなかったのか、打席がまわって来ない時は、ワンアウトになる前からベンチ前でキャッチボールを始めるような選手。投げたくて投げたくて、ウズウズしているような前向きな姿勢にも好感。この日の登板だけで、彼に抱いていた今までの不安を、完全に払拭してくれる内容でした。最後の夏には、すべてを出し惜しむことのないような集大成となる、凄い投球を予感させます。
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