55・56 春季神奈川リーグレポート
2013/05/08|Category:観戦記
春季神奈川大学リーグも、今週がいよいよ大詰め。本当は、明日の横浜スタジアムのゲームを観戦予定にしていました。しかし朝ツイッターを眺めていたら、明日の先発だと思っていた 西宮 悠介(横浜商大4年)が投げていると言うのではありませんか。急いでバイクで、試合が行われている俣野球場に向かいます。
第一試合 横浜商大 VS 桐蔭横浜大
私が会場に着いたときは、丁度5回を終了したところ。お目当ての 西宮 悠介(横浜商大4年)左腕は、今年オープン戦で一度観戦。しかしその時は調整中ということもあり、常時135~後半程度で、昨年秋の横浜市長杯で魅せた、常時145キロ前後~MAX148キロ の時と比べると物足りなく、再度シーズン中に見てみたいと思っていました。
今日の西宮(6回以降ですが)は、常時135~MAX89マイル(142.4キロ)。球速自体はオープン戦の時より良かったものの、昨秋の内容とは程遠い出来。元々もっさりした体型の投手で、ボールも切れや伸びのある球ではなく、球威で押すタイプ。それだけに常時145キロ前後~後半ぐらいの勢いがないと、見栄えはしませんし、メリハリに欠けダルい。
それでも低めにスライダーを集めたり、スクリュー系のボールを織り交ぜ、ボールは適度にコースには散っていました。しかし変化球の曲がりも早く、打者がこれに手を出しません。またこの選手で気になるのが、出してはいけない場面で簡単に打たれたり出塁させてしまうこと。これは投球において何処が大事か、これだけは避けなければいけないことなのか、そういった部分まで意識が及んでいないからでしょう。こういった選手は、同じようなミスを繰り返します。
更にあまり細かいコントロールもなければ、微妙な駆け引きができるタイプではありません。ランナーを背負っても、集中力が散漫。左投手の割に、走者への注意が足りません。それだけに昨秋の市長杯のような、圧倒的にボールに威力がないときは、どうしても粗が見えてしまいます。しかし高校時代から見てきて、そこまで凄い投球が見られたのはその試合のみ。むしろ普段はこのぐらいなので、ボールが行かない時に行かないなりの投球ができること、むしろそちらの方が滅多にない神ピッチングよりも野球では大切な要素。
それでも好調時のボールのボリューム・勢いは、今年の候補の中でも、1.2を争う存在(好調時のボールは、あの松井裕樹よりストレートは上です)。そういった馬力と能力は秘めているだけに、プロで何年か育成し安定して凄い球が行くようになるようだと脅威。ただ現状ドラフト指名されるかは微妙な素材型であり、指名されるとしても下位指名になるのではないのでしょうか。ただこういったタイプは、下手にピッチングができるようになることを追求するよりも、全体のポテンシャルを引き上げて、力技でねじ伏せることを目指した方が、良い結果を導くのではないかと考えます。
いっぽう昨秋日本一になった桐蔭横浜のエース 小野 和博(磯原出身 4年)右腕は、今年の観戦始めの日に、オープン戦で確認して以来。球速は、135~MAX88マイル(140.8キロ)程度。しかしその球速以上に、ボールは手元で来る感じがします。大きく横滑りするスライダーと小さな変化のスライダーの二種類があり、それにチェンジアップをおりまぜてきます。
昨秋は、こう投げれば打ち取れるという感覚を身につけていました。しかし今日は、要所で高めに甘く入るなど、昨秋の隙無しの投球ではありません。両サイドにボールを散らせますし、元来低めのボール球を振らせるのも上手い選手。勝負どころのコントロールに、この日は課題を残します。それでもピッチングセンスは高く、ボールは平凡でも、キッチリ試合を作れます。社会人1年目から、チームの中心選手として活躍しそう。
会場には、他で目ぼしい試合がなかったのか、多くのスカウトが集結。恐らくそのお目当ては、今日の先発だと思われた 岩貞 祐太(横浜商科大4年)左腕だったのでしょう。しかし今日は登板がないまま敗戦。背水の陣となる、明日第二戦の先発が濃厚。個人的には、すでに岩貞を3回見ているので、明日は見に行きません。現状スカウトの関心は、明らかに西宮より岩貞の方にありそうです。
第二試合 関東学院大 VS 神奈川大
今年関東学院は、オープン戦などですでに5試合以上観戦。しかし対戦相手の神奈川大は、初観戦になります。今日の関東学院大の先発は、春のオープン戦で140キロ台の球を連発。昨秋のシーズンでは、140キロ台中盤まで記録していた 石川 清太(興南出身4年)右腕。
今日も常時135~MAX89マイル(142.4キロ)を記録するなど、先発でもスピード能力は健在。ただこの日は、自慢のスライダーの制球に苦しみ、序盤からストレート中心の投球を余儀なくされます。特にストライクゾーンの枠の中に集める制球力ありますが、勝負どころでは甘く高めに入ってくる球を狙い打たれました。
ストレートに驚くほどの球速・勢い・キレがないだけに、武器であるスライダーが上手くコントロールできないと、ストレートを狙い打たれてしまいます。スライダーの切れには光るものがありますし、140キロ台中盤ぐらいまでは出せるスピード能力もあります。しかしドラフト候補というほどのものは、残念ながらありません。更に社会人で資質を伸ばせるようだと、2年後候補として名前が浮上してきそう。
また昨年、神奈川大学選抜 VS JX-ENEOS で打ちまくっていた 森岡 俊輔(神奈川大4年)が、右翼手として出場。昨年神奈川大学選抜の4番として、本塁打を含む強打で、存在感を示していた選手。ニ打席ほどしか確認できませんでしたが、ニ打席目に、しぶとくセカンドとライトの間にポテンヒットを放っていました。初めて守備の方を見ましたが、地肩・守備共に基準レベルぐらいはありそう。上のレベルでも、左翼あたりならば問題がないのでは? いずれにしても、大学からプロに入る程ではないと思うので、社会人での活躍を期待して見守りたい強打者。できれば秋にでも、一度じっくり見てみたいとおもいます。試合の方は、第二試合の3回ぐらいで、会場をあとにしました。
(今日の感想)
今日は急遽の観戦になりましたが、第一戦目ということで、おもわず 小野(桐蔭横浜)や石川(関東学院大)などの、4年生投手を再チェックできました。また 西宮 も6回からでしたが、それなりに現状を把握できて良かったです。試合序盤から観戦していた観戦仲間によりますと、序盤凄くて失速したということはなさそうですので、6回からの観戦でも問題はなさそう。一応の目的を果たし、今日の観戦を終えます。岩貞のチェックが出来なかったスカウト達が大挙して、明日・横浜スタジアムに集結することになりそうです。
第一試合 横浜商大 VS 桐蔭横浜大
私が会場に着いたときは、丁度5回を終了したところ。お目当ての 西宮 悠介(横浜商大4年)左腕は、今年オープン戦で一度観戦。しかしその時は調整中ということもあり、常時135~後半程度で、昨年秋の横浜市長杯で魅せた、常時145キロ前後~MAX148キロ の時と比べると物足りなく、再度シーズン中に見てみたいと思っていました。
今日の西宮(6回以降ですが)は、常時135~MAX89マイル(142.4キロ)。球速自体はオープン戦の時より良かったものの、昨秋の内容とは程遠い出来。元々もっさりした体型の投手で、ボールも切れや伸びのある球ではなく、球威で押すタイプ。それだけに常時145キロ前後~後半ぐらいの勢いがないと、見栄えはしませんし、メリハリに欠けダルい。
それでも低めにスライダーを集めたり、スクリュー系のボールを織り交ぜ、ボールは適度にコースには散っていました。しかし変化球の曲がりも早く、打者がこれに手を出しません。またこの選手で気になるのが、出してはいけない場面で簡単に打たれたり出塁させてしまうこと。これは投球において何処が大事か、これだけは避けなければいけないことなのか、そういった部分まで意識が及んでいないからでしょう。こういった選手は、同じようなミスを繰り返します。
更にあまり細かいコントロールもなければ、微妙な駆け引きができるタイプではありません。ランナーを背負っても、集中力が散漫。左投手の割に、走者への注意が足りません。それだけに昨秋の市長杯のような、圧倒的にボールに威力がないときは、どうしても粗が見えてしまいます。しかし高校時代から見てきて、そこまで凄い投球が見られたのはその試合のみ。むしろ普段はこのぐらいなので、ボールが行かない時に行かないなりの投球ができること、むしろそちらの方が滅多にない神ピッチングよりも野球では大切な要素。
それでも好調時のボールのボリューム・勢いは、今年の候補の中でも、1.2を争う存在(好調時のボールは、あの松井裕樹よりストレートは上です)。そういった馬力と能力は秘めているだけに、プロで何年か育成し安定して凄い球が行くようになるようだと脅威。ただ現状ドラフト指名されるかは微妙な素材型であり、指名されるとしても下位指名になるのではないのでしょうか。ただこういったタイプは、下手にピッチングができるようになることを追求するよりも、全体のポテンシャルを引き上げて、力技でねじ伏せることを目指した方が、良い結果を導くのではないかと考えます。
いっぽう昨秋日本一になった桐蔭横浜のエース 小野 和博(磯原出身 4年)右腕は、今年の観戦始めの日に、オープン戦で確認して以来。球速は、135~MAX88マイル(140.8キロ)程度。しかしその球速以上に、ボールは手元で来る感じがします。大きく横滑りするスライダーと小さな変化のスライダーの二種類があり、それにチェンジアップをおりまぜてきます。
昨秋は、こう投げれば打ち取れるという感覚を身につけていました。しかし今日は、要所で高めに甘く入るなど、昨秋の隙無しの投球ではありません。両サイドにボールを散らせますし、元来低めのボール球を振らせるのも上手い選手。勝負どころのコントロールに、この日は課題を残します。それでもピッチングセンスは高く、ボールは平凡でも、キッチリ試合を作れます。社会人1年目から、チームの中心選手として活躍しそう。
会場には、他で目ぼしい試合がなかったのか、多くのスカウトが集結。恐らくそのお目当ては、今日の先発だと思われた 岩貞 祐太(横浜商科大4年)左腕だったのでしょう。しかし今日は登板がないまま敗戦。背水の陣となる、明日第二戦の先発が濃厚。個人的には、すでに岩貞を3回見ているので、明日は見に行きません。現状スカウトの関心は、明らかに西宮より岩貞の方にありそうです。
第二試合 関東学院大 VS 神奈川大
今年関東学院は、オープン戦などですでに5試合以上観戦。しかし対戦相手の神奈川大は、初観戦になります。今日の関東学院大の先発は、春のオープン戦で140キロ台の球を連発。昨秋のシーズンでは、140キロ台中盤まで記録していた 石川 清太(興南出身4年)右腕。
今日も常時135~MAX89マイル(142.4キロ)を記録するなど、先発でもスピード能力は健在。ただこの日は、自慢のスライダーの制球に苦しみ、序盤からストレート中心の投球を余儀なくされます。特にストライクゾーンの枠の中に集める制球力ありますが、勝負どころでは甘く高めに入ってくる球を狙い打たれました。
ストレートに驚くほどの球速・勢い・キレがないだけに、武器であるスライダーが上手くコントロールできないと、ストレートを狙い打たれてしまいます。スライダーの切れには光るものがありますし、140キロ台中盤ぐらいまでは出せるスピード能力もあります。しかしドラフト候補というほどのものは、残念ながらありません。更に社会人で資質を伸ばせるようだと、2年後候補として名前が浮上してきそう。
また昨年、神奈川大学選抜 VS JX-ENEOS で打ちまくっていた 森岡 俊輔(神奈川大4年)が、右翼手として出場。昨年神奈川大学選抜の4番として、本塁打を含む強打で、存在感を示していた選手。ニ打席ほどしか確認できませんでしたが、ニ打席目に、しぶとくセカンドとライトの間にポテンヒットを放っていました。初めて守備の方を見ましたが、地肩・守備共に基準レベルぐらいはありそう。上のレベルでも、左翼あたりならば問題がないのでは? いずれにしても、大学からプロに入る程ではないと思うので、社会人での活躍を期待して見守りたい強打者。できれば秋にでも、一度じっくり見てみたいとおもいます。試合の方は、第二試合の3回ぐらいで、会場をあとにしました。
(今日の感想)
今日は急遽の観戦になりましたが、第一戦目ということで、おもわず 小野(桐蔭横浜)や石川(関東学院大)などの、4年生投手を再チェックできました。また 西宮 も6回からでしたが、それなりに現状を把握できて良かったです。試合序盤から観戦していた観戦仲間によりますと、序盤凄くて失速したということはなさそうですので、6回からの観戦でも問題はなさそう。一応の目的を果たし、今日の観戦を終えます。岩貞のチェックが出来なかったスカウト達が大挙して、明日・横浜スタジアムに集結することになりそうです。
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