2013年 都市対抗レポート 1
2013/07/01|Category:観戦記
高校野球の予選もヒートアップするなか、社会人最大の祭典・都市対抗野球大会がひっそりと始まりました。スカウティング的には、高校野球の予選が最も忙しい時期に、なんてことをしてくれるのだという社会人側の空気の読めなさに、ただただ呆れるばかりです。全く野球ファンの方へ、この団体さんは向いていないことを改めて露呈しています。まだ流してみただけですが、都市対抗の簡単な感想を。個々の詳細の寸評は、また追って後日行う予定です。
初日開幕ゲーム NTT西日本 VS JX-ENEOS
ENEOSの先発は、昨年大活躍だったのに指名されなかったエース・大城 基志(26歳・名桜大出身)左腕。ぜひプロ入りに向けてアピールしたい試合ではあったが、球速は135キロ前後で、ボールのキレ・コントロール共にイマイチで、スカウトに訴えかけるほどの内容ではなかったのは残念。ただ大活躍した年に指名されなかったのに、内容が落ち目になった年に指名されるケースも多く、本人が順位などの条件にこだわらずプロ志望ならば、即戦力左腕を欲する球団が中位以降で指名して来る可能性も、まだまだ否定できない。
NTT西日本では、具体的な名前があがりながら指名されなかった 梅津 正孝(27歳・九州共立大出身)遊撃手が、左中間スタンドに叩きこみ存在感を示した。昨年は大きな大会で充分にアピールしきれなかっただけに、今年は大舞台で一発を放ったことは大きかった。昨年からの変化は、ヘッドスピードに鋭さ・強さを増したところ。遊撃手としても即戦力級の選手だけに、ニ遊間不足のチームには魅力のある存在ではあるだろう。個人的には、数年前から社会人でNO.1遊撃手だと評価している選手。派手さはないが、根性のある選手で、実戦で光る好選手だ。
残念だったのは、ENEOSの2番手として登板した 三上 朋也(23歳・法大出身)右腕。190センチの長身から繰り出す角度のあるボールが魅力だったのに、スリークオーターにして角度が損なわれたのは残念。球速も135~後半程度でそれほど質も良くないし、それでいて腕を下げたことで制球力が大幅に改善されたのかと言われると疑問が残る。小手先の投球をみると、ドラフト戦線からは大きく後退したいのではないかとガックリさせられた。
その一方で、NTT西日本のルーキー・吉川 侑輝(23歳・関西大出身)左腕は、球速こそ135~後半ながら、キレのあるボールを小気味良く投げ込んで来る実戦派。来年は、中継ぎ候補としてドラフト戦線に浮上して来そうなイキの好い投球を見せてくれた。
昨秋あたりから、目の色が変わってきた 井領 雅貴(24歳・桐蔭学園出身)右翼。しかしこの日は、力みなのか好いところが魅せられなかった。強肩・強打の外野手だけに、社会人では目立つ存在。今後の試合での巻き返しに期待したい。
第二試合 四国銀行 VS 東京ガス
先日のベイスターズとの交流戦ではリリーフで登場し、常時145~MAX94マイル(150.4キロ)の凄いボールを連発していた 石川 歩(25歳・中部大出身)右腕が先発で登場。先発ということもあり、常時5キロ程度遅いだけでなく、立ち上がりから制球に苦しみピリッとしない内容。それでも悪いながらも試合を作り、中盤以降は緩いカーブを多投しリズムを取り戻した。先日の内容があまりに衝撃的だっただけに、物足りなさがあったのは確か。しかし入社当時鉛筆のような体型だった体つきも、だいぶガッチリしてきた印象。次戦以降の投球にも注目だが、ぜひ都市対抗の舞台でも、リリーフでの圧巻ぶりを見てみたいところ。いずれにしても、ドラフト指名は濃厚な領域まで引き上げて来ているのではないのだろうか。
四国銀行では、JR四国から補強された 南川 忠亮(21歳・高松工芸出身)右腕。180/70 の体格には思えない、骨太でガッチリした体格の持ち主。スリークオーターから、135~140キロぐらいの球速ながら、球威のあるボールとスライダーなどを投げ込んでくる。社会人では期待の若手投手の一人だが、これは!という武器がないので、指名となると物足りない。何か、もう一皮むけるか武器になる球の修得が、プロ入りへの条件になるのではないのだろうか。
打者ではこの試合に限らず、常に存在感を示しているのが、東京ガスのルーキー・建部 賢登(23歳・法大出身)外野手。生で見ると本当に体は小さく見えるのだが、強肩・俊足・強打の三拍子揃った選手で、ガッツもあり好い選手。大学時代もドラフト候補として注目されていたが、来年も候補として再び注目してみたいナイスガイだった。
初日開幕ゲーム NTT西日本 VS JX-ENEOS
ENEOSの先発は、昨年大活躍だったのに指名されなかったエース・大城 基志(26歳・名桜大出身)左腕。ぜひプロ入りに向けてアピールしたい試合ではあったが、球速は135キロ前後で、ボールのキレ・コントロール共にイマイチで、スカウトに訴えかけるほどの内容ではなかったのは残念。ただ大活躍した年に指名されなかったのに、内容が落ち目になった年に指名されるケースも多く、本人が順位などの条件にこだわらずプロ志望ならば、即戦力左腕を欲する球団が中位以降で指名して来る可能性も、まだまだ否定できない。
NTT西日本では、具体的な名前があがりながら指名されなかった 梅津 正孝(27歳・九州共立大出身)遊撃手が、左中間スタンドに叩きこみ存在感を示した。昨年は大きな大会で充分にアピールしきれなかっただけに、今年は大舞台で一発を放ったことは大きかった。昨年からの変化は、ヘッドスピードに鋭さ・強さを増したところ。遊撃手としても即戦力級の選手だけに、ニ遊間不足のチームには魅力のある存在ではあるだろう。個人的には、数年前から社会人でNO.1遊撃手だと評価している選手。派手さはないが、根性のある選手で、実戦で光る好選手だ。
残念だったのは、ENEOSの2番手として登板した 三上 朋也(23歳・法大出身)右腕。190センチの長身から繰り出す角度のあるボールが魅力だったのに、スリークオーターにして角度が損なわれたのは残念。球速も135~後半程度でそれほど質も良くないし、それでいて腕を下げたことで制球力が大幅に改善されたのかと言われると疑問が残る。小手先の投球をみると、ドラフト戦線からは大きく後退したいのではないかとガックリさせられた。
その一方で、NTT西日本のルーキー・吉川 侑輝(23歳・関西大出身)左腕は、球速こそ135~後半ながら、キレのあるボールを小気味良く投げ込んで来る実戦派。来年は、中継ぎ候補としてドラフト戦線に浮上して来そうなイキの好い投球を見せてくれた。
昨秋あたりから、目の色が変わってきた 井領 雅貴(24歳・桐蔭学園出身)右翼。しかしこの日は、力みなのか好いところが魅せられなかった。強肩・強打の外野手だけに、社会人では目立つ存在。今後の試合での巻き返しに期待したい。
第二試合 四国銀行 VS 東京ガス
先日のベイスターズとの交流戦ではリリーフで登場し、常時145~MAX94マイル(150.4キロ)の凄いボールを連発していた 石川 歩(25歳・中部大出身)右腕が先発で登場。先発ということもあり、常時5キロ程度遅いだけでなく、立ち上がりから制球に苦しみピリッとしない内容。それでも悪いながらも試合を作り、中盤以降は緩いカーブを多投しリズムを取り戻した。先日の内容があまりに衝撃的だっただけに、物足りなさがあったのは確か。しかし入社当時鉛筆のような体型だった体つきも、だいぶガッチリしてきた印象。次戦以降の投球にも注目だが、ぜひ都市対抗の舞台でも、リリーフでの圧巻ぶりを見てみたいところ。いずれにしても、ドラフト指名は濃厚な領域まで引き上げて来ているのではないのだろうか。
四国銀行では、JR四国から補強された 南川 忠亮(21歳・高松工芸出身)右腕。180/70 の体格には思えない、骨太でガッチリした体格の持ち主。スリークオーターから、135~140キロぐらいの球速ながら、球威のあるボールとスライダーなどを投げ込んでくる。社会人では期待の若手投手の一人だが、これは!という武器がないので、指名となると物足りない。何か、もう一皮むけるか武器になる球の修得が、プロ入りへの条件になるのではないのだろうか。
打者ではこの試合に限らず、常に存在感を示しているのが、東京ガスのルーキー・建部 賢登(23歳・法大出身)外野手。生で見ると本当に体は小さく見えるのだが、強肩・俊足・強打の三拍子揃った選手で、ガッツもあり好い選手。大学時代もドラフト候補として注目されていたが、来年も候補として再び注目してみたいナイスガイだった。
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