2013年 都市対抗レポート 4
2013/07/06|Category:観戦記
大会3日目・第三試合 JR東日本 VS 王子
JR東日本の先発は、ドラフト上位候補の 吉田 一将(24歳・日大出身)右腕。この日の吉田は、球速こそ135~140キロ台前半ぐらいと驚くものはありませんでした。しかし低めやコースにボールを丹念に集め、ストライクゾーンからボールになるスライダーやチェンジアップを上手く振らせるなど、今年一番の内容。更にカーブが好いアクセントになり、素晴らしい出来でした。
この投手、驚くような球は投げないのですが、いつも安定したパフォーマンスを魅せます。7回を2,3失点ぐらいでまとめて来るタイプで、年間を通して計算出来るのもプロ向き。ある意味好い時は好いけどの浦野(セガサミー)とは、対局に位置します。高田GM(ベイスターズ)からは「文句なしの1位指名候補」の声も上がるように、この内容ならば上位12名に名前があがって来ることになるでしょうね。彼も華があるタイプではないので、いの一番での入札ではなく、ハズレ1位あたりでの指名になるのではないのでしょうか。最後まで低めへの投球にブレがなかった制球力とスタミナ、常に安定したパフォーマンス示せる精神力は特筆すべき彼のアピールポイントだと評価します。
王子は完全に吉田に抑えこまれてしまったので、好いところがありませんでした。そんな中、東海理化から補強され4番に座った 井貝 星良(21歳・県岐阜商出身)内野手。小柄でけして4番タイプではないのですが、バッティング能力が抜けているのでの起用だと考えられます。この日も芯で捉えた打球もあったのですが、野手の正面を突いてしまい充分アピールできず。高卒3年目の若手としては、際立つ存在。個人的にも春先からずっとマークしているのですが、さほど長打力のない小柄な三塁手だけに、プロでの使い方が難しいですね。それゆえに、指名となる厳しいかと。プロに混ぜても、同様のパフォーマンスは充分期待できる選手だとは思うのですが・・・。
大会4日目第一試合 日本生命 VS 三菱重工横浜
日本生命の先発は、ドラフト候補の 吉原 正平(24歳・東京農大出身)右腕。172/75 と小柄なのですが、投げっぷりの良いので好調時には150キロ近い速球も投げ込みます。この日は立ち上がりテンポよく、これはちょっと打てないかもという素晴らしい内容。球速は135~140キロ台前半ぐらいと地味でしたが、コーナーによくコントロールされ、スライダー・チェンジアップなどとのコンビネーションも冴えます。
しかし3回ぐらいか?主審から投球動作を止めることを指摘され、リズムが狂い始めます。またランナーを背負ってからは、農大時代を彷彿させるような一辺倒なところが出て本塁打を浴びました。元々私は、この投手は先発よりもリリーフ向きだと思うのですが、小器用なところがあって社会人レベルでもソコソコまとめてしまいます。ただ性格的なものなどをみると、リリーフの方がいいかなと思います。ただ今日見て、ランナーを背負うとリズムを崩していたのを見ると、その辺にも疑問が残りました。
また今年練習試合などでも見ましたが、力を入れて投げれば今でも140キロ台中盤~後半は出せる能力はあるので、球速がイマイチだった点は問題ないでしょうし、ボール自体は悪くありませんでした。プロ入り宣言をすれば、2,3位ぐらいで消える即戦力候補だと思います。
同じく上位候補の 小林 誠司(24歳・同志社大出身)捕手。柔らかいタッチのキャッチングと、全くミットが動かない捕球を兼ね備え、安定したリードはアマでは図抜けた捕手です。この日は珍しく2安打放つなど、打撃でも存在感を示しました。予選でも打率.444厘を残し、打席でも力みのないスイングで、意識が変わってきたのか? それとも単なる偶然なのか?
彼は、打撃の根本メカニズムは悪くなく、意識を傾ければもっと結果を残しても不思議ではありません。あと自慢の強肩ですが、この試合ではアピールする機会は無し。しかしこの選手、意外に送球時に力むので、実戦では刺せない傾向にあります。それでも即戦力候補の捕手として、3位より上の順位では獲られるのではないのでしょうか。逆にそれだけの評価をしないと、大学から社会人に進んだ時のように、プロには行かないかもしれません。タイプ的には、楽天の 嶋 基宏 的な捕手だと評価します。
日本生命では、最後にドラフト候補の 柿田 裕太(21歳・松本工業出身)右腕が登場。今年2度見た日本生命の試合では、いずれも確認出来なかっただけに嬉しかった。181/80の体格とは思えないほどダイナミックに体を使い、マウンドでは大きく魅せます。東京ドームの厳しいスピードガンでも常時140キロ台を刻み、カーブ・スライダー・フォークなど、一つ一つの球種も悪くない。
適度にもまとまっており、21歳の年齢を考えれば充分合格点の内容。ただ、何か突き抜けた武器があるかと言われると微妙。できれば先発で、どんな投球を披露するか見てみたかったところ。プロ志望が可能ならば、若さと将来性も加味され、3位以内ぐらいで指名されるのでは? ただ1年目から、一軍と言われると微妙でしょう。
その他野手では、日本生命の 小田 裕也(24歳・東洋大出身)外野手は、安定した外野守備は評価できますが、打撃ではアピールできず。巨漢・井上 晴哉(24歳・中央大出身)DH も強打をアピールできずじまい。また重工横浜の4番に座っていた 圓垣内 学(21歳・創学館出身)DHも、ヒットこそ放ちましたが、まだ期待込みで4番目にといった感じは否めません。
日本生命が優勝候補だとは最初から思っていませんでしたが、ドラフト的な観点でいえば、もう一試合ぐらいは試合をして欲しかったチームでした。
JR東日本の先発は、ドラフト上位候補の 吉田 一将(24歳・日大出身)右腕。この日の吉田は、球速こそ135~140キロ台前半ぐらいと驚くものはありませんでした。しかし低めやコースにボールを丹念に集め、ストライクゾーンからボールになるスライダーやチェンジアップを上手く振らせるなど、今年一番の内容。更にカーブが好いアクセントになり、素晴らしい出来でした。
この投手、驚くような球は投げないのですが、いつも安定したパフォーマンスを魅せます。7回を2,3失点ぐらいでまとめて来るタイプで、年間を通して計算出来るのもプロ向き。ある意味好い時は好いけどの浦野(セガサミー)とは、対局に位置します。高田GM(ベイスターズ)からは「文句なしの1位指名候補」の声も上がるように、この内容ならば上位12名に名前があがって来ることになるでしょうね。彼も華があるタイプではないので、いの一番での入札ではなく、ハズレ1位あたりでの指名になるのではないのでしょうか。最後まで低めへの投球にブレがなかった制球力とスタミナ、常に安定したパフォーマンス示せる精神力は特筆すべき彼のアピールポイントだと評価します。
王子は完全に吉田に抑えこまれてしまったので、好いところがありませんでした。そんな中、東海理化から補強され4番に座った 井貝 星良(21歳・県岐阜商出身)内野手。小柄でけして4番タイプではないのですが、バッティング能力が抜けているのでの起用だと考えられます。この日も芯で捉えた打球もあったのですが、野手の正面を突いてしまい充分アピールできず。高卒3年目の若手としては、際立つ存在。個人的にも春先からずっとマークしているのですが、さほど長打力のない小柄な三塁手だけに、プロでの使い方が難しいですね。それゆえに、指名となる厳しいかと。プロに混ぜても、同様のパフォーマンスは充分期待できる選手だとは思うのですが・・・。
大会4日目第一試合 日本生命 VS 三菱重工横浜
日本生命の先発は、ドラフト候補の 吉原 正平(24歳・東京農大出身)右腕。172/75 と小柄なのですが、投げっぷりの良いので好調時には150キロ近い速球も投げ込みます。この日は立ち上がりテンポよく、これはちょっと打てないかもという素晴らしい内容。球速は135~140キロ台前半ぐらいと地味でしたが、コーナーによくコントロールされ、スライダー・チェンジアップなどとのコンビネーションも冴えます。
しかし3回ぐらいか?主審から投球動作を止めることを指摘され、リズムが狂い始めます。またランナーを背負ってからは、農大時代を彷彿させるような一辺倒なところが出て本塁打を浴びました。元々私は、この投手は先発よりもリリーフ向きだと思うのですが、小器用なところがあって社会人レベルでもソコソコまとめてしまいます。ただ性格的なものなどをみると、リリーフの方がいいかなと思います。ただ今日見て、ランナーを背負うとリズムを崩していたのを見ると、その辺にも疑問が残りました。
また今年練習試合などでも見ましたが、力を入れて投げれば今でも140キロ台中盤~後半は出せる能力はあるので、球速がイマイチだった点は問題ないでしょうし、ボール自体は悪くありませんでした。プロ入り宣言をすれば、2,3位ぐらいで消える即戦力候補だと思います。
同じく上位候補の 小林 誠司(24歳・同志社大出身)捕手。柔らかいタッチのキャッチングと、全くミットが動かない捕球を兼ね備え、安定したリードはアマでは図抜けた捕手です。この日は珍しく2安打放つなど、打撃でも存在感を示しました。予選でも打率.444厘を残し、打席でも力みのないスイングで、意識が変わってきたのか? それとも単なる偶然なのか?
彼は、打撃の根本メカニズムは悪くなく、意識を傾ければもっと結果を残しても不思議ではありません。あと自慢の強肩ですが、この試合ではアピールする機会は無し。しかしこの選手、意外に送球時に力むので、実戦では刺せない傾向にあります。それでも即戦力候補の捕手として、3位より上の順位では獲られるのではないのでしょうか。逆にそれだけの評価をしないと、大学から社会人に進んだ時のように、プロには行かないかもしれません。タイプ的には、楽天の 嶋 基宏 的な捕手だと評価します。
日本生命では、最後にドラフト候補の 柿田 裕太(21歳・松本工業出身)右腕が登場。今年2度見た日本生命の試合では、いずれも確認出来なかっただけに嬉しかった。181/80の体格とは思えないほどダイナミックに体を使い、マウンドでは大きく魅せます。東京ドームの厳しいスピードガンでも常時140キロ台を刻み、カーブ・スライダー・フォークなど、一つ一つの球種も悪くない。
適度にもまとまっており、21歳の年齢を考えれば充分合格点の内容。ただ、何か突き抜けた武器があるかと言われると微妙。できれば先発で、どんな投球を披露するか見てみたかったところ。プロ志望が可能ならば、若さと将来性も加味され、3位以内ぐらいで指名されるのでは? ただ1年目から、一軍と言われると微妙でしょう。
その他野手では、日本生命の 小田 裕也(24歳・東洋大出身)外野手は、安定した外野守備は評価できますが、打撃ではアピールできず。巨漢・井上 晴哉(24歳・中央大出身)DH も強打をアピールできずじまい。また重工横浜の4番に座っていた 圓垣内 学(21歳・創学館出身)DHも、ヒットこそ放ちましたが、まだ期待込みで4番目にといった感じは否めません。
日本生命が優勝候補だとは最初から思っていませんでしたが、ドラフト的な観点でいえば、もう一試合ぐらいは試合をして欲しかったチームでした。
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