2013年夏 甲子園6日目レポート(2)
2013/07/29|Category:観戦記
前回少し長くなってしまったので、大会6日目のレポートを2つにわけて行うことに致しました。今日は、第三・第四試合についてです。
第三試合 花巻東 VS 彦根東
彦根東の 平尾 拓也(3年)左腕は、球速こそ120キロ台後半~130キロ台中盤ぐらいまでと、驚くような球威・球速はありません。しかし腕をダイナミックに振って来る投手で、実際のボールの勢いは、プラス5キロ程度に感じさせるものがあります。変化球も、カーブ・スライダーなどを織り交ぜ、コンビネーションがうまくハマっている時は見事です。ただ相手にタイミングが合わされ出すと脆く、そこからガタガタと失点につながってしまいます。勢いづいた相手に対し、うまくタイミングをかわす「間」の取り方や配球の工夫が求められます。
花巻東では、千葉 翔太(3年)中堅手の、野球小僧ぶりが目を惹きました。156/56 と体格には恵まれせんが、とにかくファールファールで粘ります。それでいて、最後はきっちり出塁しているところが、なんとも投手としては厄介な曲者。小さい体を活かした、走力・守備力も兼ね備え、投手のリズムを乱します。
二刀流と注目される 岸里 亮佑(3年)投手は、左翼手として出場し、この日は登板なし。この日は打っても4打数0安打と、結果が残せませんでした。その投球と強打は、次戦以降に持ち越しとなりました。
第四試合 瀬戸内 VS 明徳義塾
今大会屈指の好投手・山岡 泰輔(瀬戸内3年)右腕は、172/70 と体格には恵まれないものの、常時140キロ台~MAX145キロスピード能力は確か。特に小柄な投手では稀な、低めにボールが集まって来るところが素晴らしい。またそのストレート以上に、プロでも通用するであろう、縦・横のスライダーが武器。投球に余裕が出てくると、ブレーキの好いカーブも織り交ぜて来る。
ただ広島大会の時に比べると、左打者内角への制球が定まらなかったのが痛かった。左打者に対しては、強気に内角を突く傾向が強く、追い込むと膝下から地面に向けて食い込みながら落ちるスライダーで空振りを誘えていたが、この試合ではその必殺技が決まらず外角中心に組み立てるしかなかった。
またストレートの質という意味では、まだプロのそれではない球も多く、この球質が今後プロ仕様に変化するのかがポイント。すでに完成度の高い投手だけに、このストレートの変化が起きないようだと、プロでも苦労するだろう。低めに集められる球筋、プロでも武器になるであろうスライダーを有し、総合力に優れた野球センスの持ち主だけに、プロ志望届けを提出しても指名されるだろう。ただ体格の無さ・球質の変化が期待できるのかも不安があり、個人的には高い評価はし難い。それでも今年の層の薄さを考えれば、中位ぐらいで消えるのではないのだろうか。
1年生の頃から活躍してきた 岸 潤一郎(2年)右腕は、130キロ台後半~140キロ台前半のストレートの厚みでは、すでに山岡と双璧・それ以上かもしれない。ただ中背の体格に、すでにある程度完成されてしまっている投手で、スライダーとの単調な投球や素材に奥行きが感じられないのが気になるところ。確かにまとまった好い投手だが、来年のドラフト候補といった臭いはして来ない。
明徳義塾では、宋 皞均(3年)右翼手が、当たり千金のホームランを放ったが、チームの6番を担うように、少し脆い印象は依然解消されていないようだ。あたった時の飛距離は確かだが、対応力の低さは今後もついてまわるだろう。
第三試合 花巻東 VS 彦根東
彦根東の 平尾 拓也(3年)左腕は、球速こそ120キロ台後半~130キロ台中盤ぐらいまでと、驚くような球威・球速はありません。しかし腕をダイナミックに振って来る投手で、実際のボールの勢いは、プラス5キロ程度に感じさせるものがあります。変化球も、カーブ・スライダーなどを織り交ぜ、コンビネーションがうまくハマっている時は見事です。ただ相手にタイミングが合わされ出すと脆く、そこからガタガタと失点につながってしまいます。勢いづいた相手に対し、うまくタイミングをかわす「間」の取り方や配球の工夫が求められます。
花巻東では、千葉 翔太(3年)中堅手の、野球小僧ぶりが目を惹きました。156/56 と体格には恵まれせんが、とにかくファールファールで粘ります。それでいて、最後はきっちり出塁しているところが、なんとも投手としては厄介な曲者。小さい体を活かした、走力・守備力も兼ね備え、投手のリズムを乱します。
二刀流と注目される 岸里 亮佑(3年)投手は、左翼手として出場し、この日は登板なし。この日は打っても4打数0安打と、結果が残せませんでした。その投球と強打は、次戦以降に持ち越しとなりました。
第四試合 瀬戸内 VS 明徳義塾
今大会屈指の好投手・山岡 泰輔(瀬戸内3年)右腕は、172/70 と体格には恵まれないものの、常時140キロ台~MAX145キロスピード能力は確か。特に小柄な投手では稀な、低めにボールが集まって来るところが素晴らしい。またそのストレート以上に、プロでも通用するであろう、縦・横のスライダーが武器。投球に余裕が出てくると、ブレーキの好いカーブも織り交ぜて来る。
ただ広島大会の時に比べると、左打者内角への制球が定まらなかったのが痛かった。左打者に対しては、強気に内角を突く傾向が強く、追い込むと膝下から地面に向けて食い込みながら落ちるスライダーで空振りを誘えていたが、この試合ではその必殺技が決まらず外角中心に組み立てるしかなかった。
またストレートの質という意味では、まだプロのそれではない球も多く、この球質が今後プロ仕様に変化するのかがポイント。すでに完成度の高い投手だけに、このストレートの変化が起きないようだと、プロでも苦労するだろう。低めに集められる球筋、プロでも武器になるであろうスライダーを有し、総合力に優れた野球センスの持ち主だけに、プロ志望届けを提出しても指名されるだろう。ただ体格の無さ・球質の変化が期待できるのかも不安があり、個人的には高い評価はし難い。それでも今年の層の薄さを考えれば、中位ぐらいで消えるのではないのだろうか。
1年生の頃から活躍してきた 岸 潤一郎(2年)右腕は、130キロ台後半~140キロ台前半のストレートの厚みでは、すでに山岡と双璧・それ以上かもしれない。ただ中背の体格に、すでにある程度完成されてしまっている投手で、スライダーとの単調な投球や素材に奥行きが感じられないのが気になるところ。確かにまとまった好い投手だが、来年のドラフト候補といった臭いはして来ない。
明徳義塾では、宋 皞均(3年)右翼手が、当たり千金のホームランを放ったが、チームの6番を担うように、少し脆い印象は依然解消されていないようだ。あたった時の飛距離は確かだが、対応力の低さは今後もついてまわるだろう。
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