山下 峻(松本大・横浜6位)投手
2013/09/28|Category:個別寸評
山下 峻(松本大)投手 182/73 左/左 (広島国際学院出身)
「まさか本会議で指名されるとは」
ドラフト直前の週末、平成国際大のグランドに関甲新リーグ2部の試合を観戦に出かけた。お目当ては、プロ志望届けを堤出し、スカウトが視察に訪れていると噂を訊いた 山下 峻 という左腕にあった。
山下は松本大のリーグ一部昇格に貢献し、一部上位校との試合でも好投。しかし今春は股関節痛のため、殆ど登板することがなく、チームも二部に落ちた。それだけにドラフト戦線で話題になることは全くなく、まさに隠しタマと言うべき存在だった。
(投球内容)
見た感じ、適度にまとまったオーソドックスな左投手た。まさかこの投手が、ドラフトの本会議で、横浜ベイスターズから6位指名をうけるとは正直思わなかった。
ストレート 常時135~89マイル(142.4キロ)
球速は、常時135キロ前後。特にそのボールが、手元でグ~ンと伸びるとか、ピュッと切れるとか、タイミングが取りづらいとか特徴らしい特徴は感じられない。
ただ2回にランナーを背負うと、少し力を入れてコンスタントに130キロ台後半を連発。その中で1球だけ、MAX89マイル(142.4キロ)を記録するなど、この時はボールの勢いが変わっていた。自己最速が144キロと言われる投手なので、瞬間風速的には140キロ台を記録する球が投げられる能力はありそう。
変化球 カーブ・スライダー
変化球は、カーブとスライダー。面白いのは、左打者には速球とカーブとのコンビネーションに。右打者には、速球とスライダーとのコンビネーションになります。特に右打者の内角低めに切れ込んで来るスライダーの切れが身上であり、左投手ながら右打者に対し強さを発揮します。この膝下に食い込んで来るスライダーは、なかなかいない球筋であり、面白いと思います。
その他
左投手ですが、それほど鋭い牽制は見られません。そのため「間」を取る意味での牽制はしますが、走者を刺すような鋭いものは見られません。またフィールディングもそれほど上手い感じはしないので、プロ入り後はそういったことから学ばないといけないでしょう。
それでもクィックは、1.05秒~1.1秒ぐらいで投げ込めており、これは基準レベルにあります。
(投球のまとめ)
ストライクゾーンにボールを集められるコントロールがあり、適度にコースに散らす制球力はあります。そうかといって、絶妙なところに決められるわけではなく、おおよそ振り分けられるといった感じでしょうか。
特にランナーを背負った場面や相手を追い込んだ時の対処などを見ていると、もう一工夫欲しいかなとか、もう少しなんとかして欲しいなという物足りなさを感じます。
フォームも苦になるものではありませんし、ボールの球威・球速・球質などの面で見ても、ドラフト指名された選手の中では下位レベル。スライダーの生かし方・切れには観るべきものはありますが、正直育成枠でも指名があるのかな?といった感じです。
(投球フォーム)
残念ながら、関甲新リーグは撮影が許可されておりませんでの、フォーム分析はできません。まだ線も細いですし、「着地」までの粘りも甘いので、打者としては苦にならないフォームかと。
逆にこの肉体の未完成度が、本格的に指導されたりトレーニングを積んだ時に、どのぐらいの伸び代が残されているのかの期待には変わります。
(最後に)
アマチュアレベルでは悪い投手ではないですが、ドラフト候補としては物足りません。あとは、プロの指導とトレーニングで、どのぐらいプロ入り後、上積みがあるかでしょう。そのためには、即戦力ではなく数年先に期待といったタイプだと言えます。
右打者に対し苦にしない攻めができる左投手なのは魅力で、スライダーのキレが生命線になります。果たして 大原 慎司(TDK-横浜5位)左腕のような、全く無名の存在から一軍主力投手になれるのか、今後も密かに期待して見守って行きたいと思います。そういえば、何処と無く 大原 に似たタイプです。
(2013年 秋季リーグ戦)
「まさか本会議で指名されるとは」
ドラフト直前の週末、平成国際大のグランドに関甲新リーグ2部の試合を観戦に出かけた。お目当ては、プロ志望届けを堤出し、スカウトが視察に訪れていると噂を訊いた 山下 峻 という左腕にあった。
山下は松本大のリーグ一部昇格に貢献し、一部上位校との試合でも好投。しかし今春は股関節痛のため、殆ど登板することがなく、チームも二部に落ちた。それだけにドラフト戦線で話題になることは全くなく、まさに隠しタマと言うべき存在だった。
(投球内容)
見た感じ、適度にまとまったオーソドックスな左投手た。まさかこの投手が、ドラフトの本会議で、横浜ベイスターズから6位指名をうけるとは正直思わなかった。
ストレート 常時135~89マイル(142.4キロ)
球速は、常時135キロ前後。特にそのボールが、手元でグ~ンと伸びるとか、ピュッと切れるとか、タイミングが取りづらいとか特徴らしい特徴は感じられない。
ただ2回にランナーを背負うと、少し力を入れてコンスタントに130キロ台後半を連発。その中で1球だけ、MAX89マイル(142.4キロ)を記録するなど、この時はボールの勢いが変わっていた。自己最速が144キロと言われる投手なので、瞬間風速的には140キロ台を記録する球が投げられる能力はありそう。
変化球 カーブ・スライダー
変化球は、カーブとスライダー。面白いのは、左打者には速球とカーブとのコンビネーションに。右打者には、速球とスライダーとのコンビネーションになります。特に右打者の内角低めに切れ込んで来るスライダーの切れが身上であり、左投手ながら右打者に対し強さを発揮します。この膝下に食い込んで来るスライダーは、なかなかいない球筋であり、面白いと思います。
その他
左投手ですが、それほど鋭い牽制は見られません。そのため「間」を取る意味での牽制はしますが、走者を刺すような鋭いものは見られません。またフィールディングもそれほど上手い感じはしないので、プロ入り後はそういったことから学ばないといけないでしょう。
それでもクィックは、1.05秒~1.1秒ぐらいで投げ込めており、これは基準レベルにあります。
(投球のまとめ)
ストライクゾーンにボールを集められるコントロールがあり、適度にコースに散らす制球力はあります。そうかといって、絶妙なところに決められるわけではなく、おおよそ振り分けられるといった感じでしょうか。
特にランナーを背負った場面や相手を追い込んだ時の対処などを見ていると、もう一工夫欲しいかなとか、もう少しなんとかして欲しいなという物足りなさを感じます。
フォームも苦になるものではありませんし、ボールの球威・球速・球質などの面で見ても、ドラフト指名された選手の中では下位レベル。スライダーの生かし方・切れには観るべきものはありますが、正直育成枠でも指名があるのかな?といった感じです。
(投球フォーム)
残念ながら、関甲新リーグは撮影が許可されておりませんでの、フォーム分析はできません。まだ線も細いですし、「着地」までの粘りも甘いので、打者としては苦にならないフォームかと。
逆にこの肉体の未完成度が、本格的に指導されたりトレーニングを積んだ時に、どのぐらいの伸び代が残されているのかの期待には変わります。
(最後に)
アマチュアレベルでは悪い投手ではないですが、ドラフト候補としては物足りません。あとは、プロの指導とトレーニングで、どのぐらいプロ入り後、上積みがあるかでしょう。そのためには、即戦力ではなく数年先に期待といったタイプだと言えます。
右打者に対し苦にしない攻めができる左投手なのは魅力で、スライダーのキレが生命線になります。果たして 大原 慎司(TDK-横浜5位)左腕のような、全く無名の存在から一軍主力投手になれるのか、今後も密かに期待して見守って行きたいと思います。そういえば、何処と無く 大原 に似たタイプです。
(2013年 秋季リーグ戦)
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