91・92・93 横浜市長杯2日目
2013/10/31|Category:観戦記
昨日に引き続き、神宮大会関東代表決定戦・横浜市長杯に足を運んできました。今回も、簡単に触れてみたいと思います。
第一試合 横浜商科大(神奈川大学リーグ2位) VS 上武大(関甲新リーグ1位)
春の日本一チームで試合巧者の上武大に対し、阪神ドラフト1位の 岩貞 祐太(横浜商科大4年)左腕がどんな投球をするのかが注目される試合でした。その岩貞、立ち上がり1,2番に上手くヒットを打たれ、送られたあとアッサリ犠牲フライを打たれたりして2失点を失います。ランナーを背負ってからのピッチングに相変わらず工夫がないなぁと思ったのですが、その後四球やヒットでランナーを背負う場面も少なくなかったのですが、最後までこの最初の2失点のみで最後まで投げきり、粘りの投球を魅せました。
今日は、コンスタントに140~146キロの球速を刻み、縦・横2種類のスライダーに、スクリュー系の球種を織り交ぜ的を絞らせません。荒れ球で細かいコントロールもなく四死球は結構出すのですが、それが返って今日は上武大打線があと一歩攻めきれなかった要因を作ったように思います。打たれている球を見ると、殆どが横滑りするスライダーが甘く入ったものであり、これが今後の課題かと。ただ、この球で三振を奪っていることも多いので、諸刃の剣だとも言えるでしょう。
この秋は、6勝1敗 防御率 0.42 とかつてない好成績を残しました。その最大の理由は、恐らく苦手だった右打者に対し、かなり内角を厳しく攻められるようになったこと。特に右打者に食い込んで来るスライダーを投げ、この球で三振を奪えています。元来は外中心で高めに浮いたストレートを痛打される、そんな場面を散々魅せられてきたものからすれば、この辺が成長の跡なのではないかと思います。
細かくは個別の寸評で検証しますが、まぁドラフト1位の意地は魅せられたのかと思います。それでもボールを見極められると苦しいタイプだけに、現状はボールの勢いで押せるリリーフでの活躍になるのではないのでしょうか。先発となると、まだまだ厳しい気がします。
上武大の 横田 哲(飯能南出身・4年)左腕は、春ほどの絶対的な投球には感じませんでしたが、ピッチングの上手さ・要所での踏ん張りはさすがでした。球速は130キロ台前半~中盤ぐらいまでで、カーブ・スライダー・スクリューなどを巧みに織り交ぜてきます。なんだか長く、社会人の大エースの道を突き進むのではないかと予感させる選手です。
今日光ったのは、上武大の核弾頭・大谷 昇吾(樟南出身・3年)二塁手。173/75 と小柄なのですが、体勢を崩してでもヒットゾーンにボールを落とせる食らいつける打撃が光りました。また二塁手としても守備範囲が広く、難しい体勢からの返球も正確。セーフティーバントを成功させるような、揺さぶりも魅せます。まぁあまりプロが好むタイプではないのと、内角の捌きが窮屈だったのが、今後の課題でしょうか。しかし来年最終学年を迎えるので、候補として注意深く見てゆきたいと思います。
ロッテ3位の 三木 亮(上武大)は、4番・三塁手として出場。初回、先制の犠牲フライを放つあたりはさすがだと思いましたが、以後はそれほど目立つ内容ではありませんでした。これで評価が云々という選手ではないので、今後の試合に期待しましょう。
第二試合 白鴎大(関甲新リーグ2位) VS 桐蔭横浜大(神奈川大学リーグ1位)
昨日観戦した白鴎大は、それほど目新しいものはありませんでした。また桐蔭横浜大は、昨年の神宮大会優勝の立役者・小野 和博(磯原出身・4年)右腕を故障で殆ど投げられない状況にも関わらず、リーグ優勝にこぎづけた実力は見事。
その小野の穴を埋めたのだが、横山 弘樹(宮崎日大出身・4年)右腕。横山は、130キロ台後半~MAX144キロを記録するストレートに、大きく横曲がりするスライダーとチェンジアップを織り交ぜてきます。それでも小野ような絶対的な投球をするわけではないので、白鴎大打線に捉まりマウンドをあとの投手に託します。今後社会人などで更なるレベルアップが図れるようだと、面白いと思います。
桐蔭横浜大も、上武大同様に非常に試合巧者。まぁ考えてみれば、上武大は今春の日本一。桐蔭横浜は昨秋の日本一ということで、地方リーグのチームながら稀な全国制覇を成し遂げ両校だけに、野球の密度が違います。特に桐蔭横浜大は、図抜けたタレントがいるわけではないのですがたいしたものだと思います。
第三試合 日体大(首都大学リーグ2位) VS 城西国際大(千葉大学リーグ1位)
千葉リーグは、今年一度も見に行っていなかったので、大学選手権に出場した東京情報大しか見ておりません。そこで今日は、なんとか残って城西国際大がどんなチームなのか、軽く見て帰ろうと思いました。
その最大の理由は、野川・青木 の2人の4年生左腕がいるから。特に野川は、川口青陵時代以来見ていなかったので、どんなピッチングをしているのか気になっていました。
その 野川 拓斗(城西国際大・4年)左腕は、初回から常時140キロ台~MAX146キロの球をバシバシ投げ込んできて、何故プロ志望届けを出さなかったの?とツッコミたくなるほどの圧巻の立ち上がりでした。
それも何球も140キロ中盤の球速を記録し、打者の内角を厳しくビシバシ投げ込んで来るわけです。変化球は、スライダー・カットボール・スクリュー系とあります。ただイニングを重ねて見てゆくと、ボール全体が高いので、甘く入ったストレートを打たれるケースが目立ちました。またリーグ戦の防御率 0.38 という絶対的な数字の割に、変化球の精度・キレ・コントロールがショボく、現状はストレートの能力が優っている印象。個人的には、もう少し実戦的な投球に徹しられる投手なのかと思っていました。
ただこれだけの球を持っている選手ですから、正直もっとマスコミやドラフト雑誌・私のようなライター含めて熱心にマークしなくてはダメだったのではないか(ドラフト終了後気がついても遅い)と思います。もちろん中には観戦していた人もいたと思いますが、171/70 の小柄なまとまった左腕という、高校時代の先入観を拭えずに私も足を運ぶまでの衝動に駆られませんでしたから。高校時代は、もう少し肘の下がったスリークオーターだったような記憶もあるのですが、今日みたら完全に上から投げるフォームでしたね。140キロ台中盤を連発できる素材として、社会人などでも注目して行きたい選手です。
もう一人は、日米野球代表選考会でもある平塚合宿にも招集されていた 青木 貴之(東大阪大柏原出身・4年)左腕が、3回から登場。 こちらは、183/90 の大型左腕ですが、ストレートの勢いは野川よりも劣ります。
そのため球速は、135~MAX141キロぐらいと少々プロを狙うには物足りません。その分野川よりも左腕らしいカーブ・スライダーにキレがあり、私が見た2イニングではまとまっていました。彼も当然社会人などに進んで野球を続けて行く素材だと思うのですが、ストレートのレベルアップが今後の課題ではないのでしょうか。体格には恵まれているので、まだ球威・球速を伸ばせそうな投手には見えるのですが・・・。いずれにしても、今後が楽しみな一人。
野手では、4番を打つ 本藤 光貴(西条出身・2年)一塁手の 187/93 の体格が目立ちます。リーグ戦でも、11試合 2本 12打点 .488厘 の好成績を残しており、大型ですが粗さは感じさせません。ただヘッドスピードが鈍く、その辺がレベルの高い相手だとどうかなと思いました。いずれにしても来春は、春から千葉リーグに足を運びたいと思います。
第一試合 横浜商科大(神奈川大学リーグ2位) VS 上武大(関甲新リーグ1位)
春の日本一チームで試合巧者の上武大に対し、阪神ドラフト1位の 岩貞 祐太(横浜商科大4年)左腕がどんな投球をするのかが注目される試合でした。その岩貞、立ち上がり1,2番に上手くヒットを打たれ、送られたあとアッサリ犠牲フライを打たれたりして2失点を失います。ランナーを背負ってからのピッチングに相変わらず工夫がないなぁと思ったのですが、その後四球やヒットでランナーを背負う場面も少なくなかったのですが、最後までこの最初の2失点のみで最後まで投げきり、粘りの投球を魅せました。
今日は、コンスタントに140~146キロの球速を刻み、縦・横2種類のスライダーに、スクリュー系の球種を織り交ぜ的を絞らせません。荒れ球で細かいコントロールもなく四死球は結構出すのですが、それが返って今日は上武大打線があと一歩攻めきれなかった要因を作ったように思います。打たれている球を見ると、殆どが横滑りするスライダーが甘く入ったものであり、これが今後の課題かと。ただ、この球で三振を奪っていることも多いので、諸刃の剣だとも言えるでしょう。
この秋は、6勝1敗 防御率 0.42 とかつてない好成績を残しました。その最大の理由は、恐らく苦手だった右打者に対し、かなり内角を厳しく攻められるようになったこと。特に右打者に食い込んで来るスライダーを投げ、この球で三振を奪えています。元来は外中心で高めに浮いたストレートを痛打される、そんな場面を散々魅せられてきたものからすれば、この辺が成長の跡なのではないかと思います。
細かくは個別の寸評で検証しますが、まぁドラフト1位の意地は魅せられたのかと思います。それでもボールを見極められると苦しいタイプだけに、現状はボールの勢いで押せるリリーフでの活躍になるのではないのでしょうか。先発となると、まだまだ厳しい気がします。
上武大の 横田 哲(飯能南出身・4年)左腕は、春ほどの絶対的な投球には感じませんでしたが、ピッチングの上手さ・要所での踏ん張りはさすがでした。球速は130キロ台前半~中盤ぐらいまでで、カーブ・スライダー・スクリューなどを巧みに織り交ぜてきます。なんだか長く、社会人の大エースの道を突き進むのではないかと予感させる選手です。
今日光ったのは、上武大の核弾頭・大谷 昇吾(樟南出身・3年)二塁手。173/75 と小柄なのですが、体勢を崩してでもヒットゾーンにボールを落とせる食らいつける打撃が光りました。また二塁手としても守備範囲が広く、難しい体勢からの返球も正確。セーフティーバントを成功させるような、揺さぶりも魅せます。まぁあまりプロが好むタイプではないのと、内角の捌きが窮屈だったのが、今後の課題でしょうか。しかし来年最終学年を迎えるので、候補として注意深く見てゆきたいと思います。
ロッテ3位の 三木 亮(上武大)は、4番・三塁手として出場。初回、先制の犠牲フライを放つあたりはさすがだと思いましたが、以後はそれほど目立つ内容ではありませんでした。これで評価が云々という選手ではないので、今後の試合に期待しましょう。
第二試合 白鴎大(関甲新リーグ2位) VS 桐蔭横浜大(神奈川大学リーグ1位)
昨日観戦した白鴎大は、それほど目新しいものはありませんでした。また桐蔭横浜大は、昨年の神宮大会優勝の立役者・小野 和博(磯原出身・4年)右腕を故障で殆ど投げられない状況にも関わらず、リーグ優勝にこぎづけた実力は見事。
その小野の穴を埋めたのだが、横山 弘樹(宮崎日大出身・4年)右腕。横山は、130キロ台後半~MAX144キロを記録するストレートに、大きく横曲がりするスライダーとチェンジアップを織り交ぜてきます。それでも小野ような絶対的な投球をするわけではないので、白鴎大打線に捉まりマウンドをあとの投手に託します。今後社会人などで更なるレベルアップが図れるようだと、面白いと思います。
桐蔭横浜大も、上武大同様に非常に試合巧者。まぁ考えてみれば、上武大は今春の日本一。桐蔭横浜は昨秋の日本一ということで、地方リーグのチームながら稀な全国制覇を成し遂げ両校だけに、野球の密度が違います。特に桐蔭横浜大は、図抜けたタレントがいるわけではないのですがたいしたものだと思います。
第三試合 日体大(首都大学リーグ2位) VS 城西国際大(千葉大学リーグ1位)
千葉リーグは、今年一度も見に行っていなかったので、大学選手権に出場した東京情報大しか見ておりません。そこで今日は、なんとか残って城西国際大がどんなチームなのか、軽く見て帰ろうと思いました。
その最大の理由は、野川・青木 の2人の4年生左腕がいるから。特に野川は、川口青陵時代以来見ていなかったので、どんなピッチングをしているのか気になっていました。
その 野川 拓斗(城西国際大・4年)左腕は、初回から常時140キロ台~MAX146キロの球をバシバシ投げ込んできて、何故プロ志望届けを出さなかったの?とツッコミたくなるほどの圧巻の立ち上がりでした。
それも何球も140キロ中盤の球速を記録し、打者の内角を厳しくビシバシ投げ込んで来るわけです。変化球は、スライダー・カットボール・スクリュー系とあります。ただイニングを重ねて見てゆくと、ボール全体が高いので、甘く入ったストレートを打たれるケースが目立ちました。またリーグ戦の防御率 0.38 という絶対的な数字の割に、変化球の精度・キレ・コントロールがショボく、現状はストレートの能力が優っている印象。個人的には、もう少し実戦的な投球に徹しられる投手なのかと思っていました。
ただこれだけの球を持っている選手ですから、正直もっとマスコミやドラフト雑誌・私のようなライター含めて熱心にマークしなくてはダメだったのではないか(ドラフト終了後気がついても遅い)と思います。もちろん中には観戦していた人もいたと思いますが、171/70 の小柄なまとまった左腕という、高校時代の先入観を拭えずに私も足を運ぶまでの衝動に駆られませんでしたから。高校時代は、もう少し肘の下がったスリークオーターだったような記憶もあるのですが、今日みたら完全に上から投げるフォームでしたね。140キロ台中盤を連発できる素材として、社会人などでも注目して行きたい選手です。
もう一人は、日米野球代表選考会でもある平塚合宿にも招集されていた 青木 貴之(東大阪大柏原出身・4年)左腕が、3回から登場。 こちらは、183/90 の大型左腕ですが、ストレートの勢いは野川よりも劣ります。
そのため球速は、135~MAX141キロぐらいと少々プロを狙うには物足りません。その分野川よりも左腕らしいカーブ・スライダーにキレがあり、私が見た2イニングではまとまっていました。彼も当然社会人などに進んで野球を続けて行く素材だと思うのですが、ストレートのレベルアップが今後の課題ではないのでしょうか。体格には恵まれているので、まだ球威・球速を伸ばせそうな投手には見えるのですが・・・。いずれにしても、今後が楽しみな一人。
野手では、4番を打つ 本藤 光貴(西条出身・2年)一塁手の 187/93 の体格が目立ちます。リーグ戦でも、11試合 2本 12打点 .488厘 の好成績を残しており、大型ですが粗さは感じさせません。ただヘッドスピードが鈍く、その辺がレベルの高い相手だとどうかなと思いました。いずれにしても来春は、春から千葉リーグに足を運びたいと思います。
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