2014年 本当に凄いやつ50 山上 大輔(立命館宇治・2年)投手
2014/02/04|Category:個別寸評
山上 大輔(立命館宇治・2年)投手 182/80 右/左
「フォームに粘りが出れば」
骨太の体格から、勢いが目を惹いた夏の京都大会。秋季大会では、その勢いのまま、MAX144キロを記録したという右の本格派。腕を真上から叩きつける腕の振りには、今後の可能性を感じさせる。
(投球内容)
ランナーがいなくても、セットポジションからゆっくり足を引き上げてきます。
ストレート 常時135キロ~MAX144キロ
夏の京都大会の模様を見るかぎり、常時135キロ前後~後半ぐらいといった感じ。現時点のボールよりも、この恵まれた体格を活かし今後の成長に期待したいタイプ。
ボールは、手元でグ~ンと伸びるとか、ピュッと切れる感じは全くなく、球威のあるバットを詰まらせる球質。その割に、ボールがシュート回転するのが気になります。フォームも見やすいのか? そのボールの威力の割に簡単に合わせられてしまうのが気になります。ボールもストライクゾーンの枠の中で散るといった感じで、細かい投げ分けは出来ません。
変化球 カーブ・スライダー
小さく横滑りするスライダーと、時々アクセントになる緩いカーブを投げ込んできます。相手を仕留めるほどの絶対的なボールはありませんが、それほど変化球は悪くありません。
その他
牽制は、結構鋭く送球します。しかしクィックは、1.2秒台とさほど上手くありません。細かい投球術や出し入れで勝負するタイプではなく、あくまでも今は威力のボールをただ投げ込んで来るといった感じです。
(投球のまとめ)
これからまだ伸びそうな、持っている資質に期待したい。現時点では、まだまだ全国レベルで通用するほどの総合力ないので、京都大会でも強豪校相手だと苦しいのではないのだろうか。その辺の実戦力を養うためにも、投球フォームを考えてみたい。
<広がる可能性> ☆☆
引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、お尻を一塁側に落とせません。そのためカーブで緩急をつけたり、フォークのような縦に鋭く落ちる球種には適さない投げ方。
更に「着地」までの粘りがイマイチなので、体を捻り出す時間も十分ではありません。こうなると変化球のキレや曲がりに影響して、武器になるほどの変化球を修得できるのか心配。
<ボールの支配> ☆☆☆☆
グラブを最後まで内に抱えられているので、もう少し両サイドへの投げ分けも安定して良いのではないのでしょうか。更に足の甲でも地面を押し付けられているので、もっと低めにボールが集まってもいいはず。
現状リリース時にボールを押し込めないのと、指先の感覚がイマイチなのが制球に影響しているように思います。リリースが安定して来ると、土台は良いのでは球筋も安定してくるのではないのでしょうか。
<故障のリスク> ☆☆
お尻が落とせない割に、カーブを結構投げて来るので肘への負担も少なくないのでは? それ以上に心配なのが、腕を真上から投げ下ろす送り出しで、これだと肩への負担は相当なものになってしまいます。いずれにしても、日頃から体のケアには十分注意して欲しいもの。
<実戦的な術> ☆☆
「着地」までの粘りがないので、打者として苦にならないフォーム。体の「開き」も自然と早くなり、コースを突いた球でも打たれてしまいます。
彼の最大の良さは、腕を強く振れるところ。それだけに速球と変化球との見極めは困難なはず。それでも下半身が上手く使えていないので、ボールに上手く体重が乗って行きません。打者の手元まで、生きた球が行かないわけです。
(フォームのまとめ)
フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、いずれにも課題があり素材型であるのがわかります。
負担の大きなフォームであり、コントロールを司る動作は悪くないものの、現状制球は不安定。推せる材料が少ないのが気になります。
(最後に)
夏までには、常時140キロ台~後半ぐらいまで出せるようになっていても、全然不思議ではありません。しかしただ速いだけの投手で終わるのか、しっかり実戦力を備えた逸材になるのかは今後の努力次第。
これだけの資質を持ちながら、雑誌などに名前があがって来ないのは不思議なぐらい。これから一冬越えて、どれだけクローズアップされてゆくのか注目したいと思います。
(2013年夏・京都大会)
「フォームに粘りが出れば」
骨太の体格から、勢いが目を惹いた夏の京都大会。秋季大会では、その勢いのまま、MAX144キロを記録したという右の本格派。腕を真上から叩きつける腕の振りには、今後の可能性を感じさせる。
(投球内容)
ランナーがいなくても、セットポジションからゆっくり足を引き上げてきます。
ストレート 常時135キロ~MAX144キロ
夏の京都大会の模様を見るかぎり、常時135キロ前後~後半ぐらいといった感じ。現時点のボールよりも、この恵まれた体格を活かし今後の成長に期待したいタイプ。
ボールは、手元でグ~ンと伸びるとか、ピュッと切れる感じは全くなく、球威のあるバットを詰まらせる球質。その割に、ボールがシュート回転するのが気になります。フォームも見やすいのか? そのボールの威力の割に簡単に合わせられてしまうのが気になります。ボールもストライクゾーンの枠の中で散るといった感じで、細かい投げ分けは出来ません。
変化球 カーブ・スライダー
小さく横滑りするスライダーと、時々アクセントになる緩いカーブを投げ込んできます。相手を仕留めるほどの絶対的なボールはありませんが、それほど変化球は悪くありません。
その他
牽制は、結構鋭く送球します。しかしクィックは、1.2秒台とさほど上手くありません。細かい投球術や出し入れで勝負するタイプではなく、あくまでも今は威力のボールをただ投げ込んで来るといった感じです。
(投球のまとめ)
これからまだ伸びそうな、持っている資質に期待したい。現時点では、まだまだ全国レベルで通用するほどの総合力ないので、京都大会でも強豪校相手だと苦しいのではないのだろうか。その辺の実戦力を養うためにも、投球フォームを考えてみたい。
<広がる可能性> ☆☆
引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、お尻を一塁側に落とせません。そのためカーブで緩急をつけたり、フォークのような縦に鋭く落ちる球種には適さない投げ方。
更に「着地」までの粘りがイマイチなので、体を捻り出す時間も十分ではありません。こうなると変化球のキレや曲がりに影響して、武器になるほどの変化球を修得できるのか心配。
<ボールの支配> ☆☆☆☆
グラブを最後まで内に抱えられているので、もう少し両サイドへの投げ分けも安定して良いのではないのでしょうか。更に足の甲でも地面を押し付けられているので、もっと低めにボールが集まってもいいはず。
現状リリース時にボールを押し込めないのと、指先の感覚がイマイチなのが制球に影響しているように思います。リリースが安定して来ると、土台は良いのでは球筋も安定してくるのではないのでしょうか。
<故障のリスク> ☆☆
お尻が落とせない割に、カーブを結構投げて来るので肘への負担も少なくないのでは? それ以上に心配なのが、腕を真上から投げ下ろす送り出しで、これだと肩への負担は相当なものになってしまいます。いずれにしても、日頃から体のケアには十分注意して欲しいもの。
<実戦的な術> ☆☆
「着地」までの粘りがないので、打者として苦にならないフォーム。体の「開き」も自然と早くなり、コースを突いた球でも打たれてしまいます。
彼の最大の良さは、腕を強く振れるところ。それだけに速球と変化球との見極めは困難なはず。それでも下半身が上手く使えていないので、ボールに上手く体重が乗って行きません。打者の手元まで、生きた球が行かないわけです。
(フォームのまとめ)
フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、いずれにも課題があり素材型であるのがわかります。
負担の大きなフォームであり、コントロールを司る動作は悪くないものの、現状制球は不安定。推せる材料が少ないのが気になります。
(最後に)
夏までには、常時140キロ台~後半ぐらいまで出せるようになっていても、全然不思議ではありません。しかしただ速いだけの投手で終わるのか、しっかり実戦力を備えた逸材になるのかは今後の努力次第。
これだけの資質を持ちながら、雑誌などに名前があがって来ないのは不思議なぐらい。これから一冬越えて、どれだけクローズアップされてゆくのか注目したいと思います。
(2013年夏・京都大会)
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