巨人育成4位 高橋 慎之介(木更津総合卒)投手
2014/11/02|Category:未分類
高橋 慎之介(木更津総合卒)投手 187/85 右/左
「投手なのかよ・・・」
木更津総合時代には、5番・二塁手として甲子園に出場。緒戦で大阪桐蔭と対戦し、藤浪 晋太郎(阪神)から4打数1安打。ショートの頭の上を超える、鋭いレフト前ヒットを放っている。卒業後は、セレクションを経てアメリカの大学に野球留学。内野手兼投手として活躍し、メジャーでの指名が期待されるも指名されず。そこで、巨人のプロテストを受け合格。しかし評価されたのは、打者ではなくMAX149キロを記録した投手としての才能だとか。アメリカでも投手としての登板はわずか8試合・それも6回ぐらいだったというから、アメリカで実績を積んで戻ってきたわけではないことがわかる。残念ながら、甲子園の映像も含めて3試合ほど見たが、投手として確認できるものはなし(実際登板していなかった)。そこで今回は、野手としてのプレーを確認しつつ、投手の可能性について考えてみた。
(守備・走塁面)
3試合ほど見たが、一塁までも勢いを緩めてしまったものしかなく計測できず。そのため実際、走力がどの程度なのかは定かではない。3年夏の千葉予選では、7試合で盗塁は0個と足で魅せる選手ではなかった。
187センチの大型の塁手で、あまり細やかな動きや堅実なプレーヤーということはなく、ダイナミックなプレーはするものの、安定感に欠けるタイプのように見えた。私が見た三試合では、エラーらしいエラーはなかったものの、7試合で2失策と安定感はさほどでもない。しかし当時から、二塁手にしては非常に肩の強い選手だった。しかしこれだけの肩がありながら、ショートやサードではないのには、当時からスローイングに課題があったからではないのだろうか。そういった意味では、投手としての細かいコントロールも、正直どうなのだろう?という疑問は残る。
(打撃内容)
藤浪のストレートを力負けせずにはじき返すように、タイミングがあえば鋭いライナー性の打球が目を惹いた。ただし、縦の変化には全く対応できず、脆い一面も。そういった素材としての柔軟さがないのは、恐らく投手としても変わらないのだろう。
<構え> ☆☆☆
前の足を軽く引いて、グリップの高さは下げ気味。腰の据わり・全体のバランスとしては並だが、両目で前を見据えられている。
<仕掛け> 早め~平均ぐらい
投手の重心が沈む途中から、沈みきったあたりで動き出す「早め」~「平均的な仕掛け」を採用。すなわちアベレージヒッターから、少し中距離タイプのパンチ力を秘めた打者だったことがわかる。
<足の運び> ☆☆☆
早めに足を軽くあげるように、始動~着地までの「間」は取れています。そのため速球でも変化球でも、スピードの変化に対応しやすいはずではあります。まっすぐ踏み出すように、内角でも外角でも打ちたいタイプ。踏み込んだ足元は、インパクトの際にブレてしまい、外角の厳しい球や低めの球についていけないのは、なんとなく頷けます。根本的に、膝が固い素材だと言えます。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」の形は早く作れているので、速い球に立ち遅れる心配はありません。バット寝せて出すので、横の変化には対応できますが、縦の変化には脆い一面が。振り出しにも大きなロスは感じませんし、スイングの弧が大きく破壊力を感じるスイングでは当時からありました。
<軸> ☆☆☆
足の上げ下げは小さく、目線は大きくは動きません。しかし体の開きが充分我慢出来ているわけではなく、軸足も地面から真っ直ぐ伸びているというほどではありません。
(打撃のまとめ)
打球は強烈ですが、膝の柔軟性に欠け少しでもボールが沈むとついて行けません。むしろ小さな変化が主流のベイ球界向きの選手で、日本のように緩急・縦の変化も多い球界では、率を残すのは厳しかったのではないのでしょうか。
(最後に)
恵まれた体格、高校時代の強肩からも、なんとなく球速が出ることは想像できます。しかし先にも述べてきた通り、膝に硬さがあることからも、柔軟性としてはどうか? 高校時代強肩でありながらセカンドだったことを考えると、コントロール・指先の感覚はどうなのか?という疑問が残ります。
ましてアメリカ球界でも、数字を残したのは野手としての才能。確かに速い球を投げられるものの、本当に素材型なのでしょう。素材型でもそこまで凄いのであれば、育成の4位(巨人の指名最後)まで指名しなかったということは、どうしても欲しかったというほどの評価ではなかったように思います。本当に、一か八かなのでしょう。ただこういったユニークな経歴の持ち主が、プロの世界でどのような結果を残すのかは大変興味があります。もし観られる機会があれば、注視してみたい一人です。
「投手なのかよ・・・」
木更津総合時代には、5番・二塁手として甲子園に出場。緒戦で大阪桐蔭と対戦し、藤浪 晋太郎(阪神)から4打数1安打。ショートの頭の上を超える、鋭いレフト前ヒットを放っている。卒業後は、セレクションを経てアメリカの大学に野球留学。内野手兼投手として活躍し、メジャーでの指名が期待されるも指名されず。そこで、巨人のプロテストを受け合格。しかし評価されたのは、打者ではなくMAX149キロを記録した投手としての才能だとか。アメリカでも投手としての登板はわずか8試合・それも6回ぐらいだったというから、アメリカで実績を積んで戻ってきたわけではないことがわかる。残念ながら、甲子園の映像も含めて3試合ほど見たが、投手として確認できるものはなし(実際登板していなかった)。そこで今回は、野手としてのプレーを確認しつつ、投手の可能性について考えてみた。
(守備・走塁面)
3試合ほど見たが、一塁までも勢いを緩めてしまったものしかなく計測できず。そのため実際、走力がどの程度なのかは定かではない。3年夏の千葉予選では、7試合で盗塁は0個と足で魅せる選手ではなかった。
187センチの大型の塁手で、あまり細やかな動きや堅実なプレーヤーということはなく、ダイナミックなプレーはするものの、安定感に欠けるタイプのように見えた。私が見た三試合では、エラーらしいエラーはなかったものの、7試合で2失策と安定感はさほどでもない。しかし当時から、二塁手にしては非常に肩の強い選手だった。しかしこれだけの肩がありながら、ショートやサードではないのには、当時からスローイングに課題があったからではないのだろうか。そういった意味では、投手としての細かいコントロールも、正直どうなのだろう?という疑問は残る。
(打撃内容)
藤浪のストレートを力負けせずにはじき返すように、タイミングがあえば鋭いライナー性の打球が目を惹いた。ただし、縦の変化には全く対応できず、脆い一面も。そういった素材としての柔軟さがないのは、恐らく投手としても変わらないのだろう。
<構え> ☆☆☆
前の足を軽く引いて、グリップの高さは下げ気味。腰の据わり・全体のバランスとしては並だが、両目で前を見据えられている。
<仕掛け> 早め~平均ぐらい
投手の重心が沈む途中から、沈みきったあたりで動き出す「早め」~「平均的な仕掛け」を採用。すなわちアベレージヒッターから、少し中距離タイプのパンチ力を秘めた打者だったことがわかる。
<足の運び> ☆☆☆
早めに足を軽くあげるように、始動~着地までの「間」は取れています。そのため速球でも変化球でも、スピードの変化に対応しやすいはずではあります。まっすぐ踏み出すように、内角でも外角でも打ちたいタイプ。踏み込んだ足元は、インパクトの際にブレてしまい、外角の厳しい球や低めの球についていけないのは、なんとなく頷けます。根本的に、膝が固い素材だと言えます。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」の形は早く作れているので、速い球に立ち遅れる心配はありません。バット寝せて出すので、横の変化には対応できますが、縦の変化には脆い一面が。振り出しにも大きなロスは感じませんし、スイングの弧が大きく破壊力を感じるスイングでは当時からありました。
<軸> ☆☆☆
足の上げ下げは小さく、目線は大きくは動きません。しかし体の開きが充分我慢出来ているわけではなく、軸足も地面から真っ直ぐ伸びているというほどではありません。
(打撃のまとめ)
打球は強烈ですが、膝の柔軟性に欠け少しでもボールが沈むとついて行けません。むしろ小さな変化が主流のベイ球界向きの選手で、日本のように緩急・縦の変化も多い球界では、率を残すのは厳しかったのではないのでしょうか。
(最後に)
恵まれた体格、高校時代の強肩からも、なんとなく球速が出ることは想像できます。しかし先にも述べてきた通り、膝に硬さがあることからも、柔軟性としてはどうか? 高校時代強肩でありながらセカンドだったことを考えると、コントロール・指先の感覚はどうなのか?という疑問が残ります。
ましてアメリカ球界でも、数字を残したのは野手としての才能。確かに速い球を投げられるものの、本当に素材型なのでしょう。素材型でもそこまで凄いのであれば、育成の4位(巨人の指名最後)まで指名しなかったということは、どうしても欲しかったというほどの評価ではなかったように思います。本当に、一か八かなのでしょう。ただこういったユニークな経歴の持ち主が、プロの世界でどのような結果を残すのかは大変興味があります。もし観られる機会があれば、注視してみたい一人です。
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