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2015年(12) JX-ENEOS VS 全日本大学選抜(投手前編)

前回の慶応戦に続き、今回は全日本大学選抜とJX-ENEOS戦に登板した投手について触れてみたいと思います。ちょっと今回は、投手の人数が多いので二回に分けてお送り致します。

柳 裕也(明治大3年)投手 180/78 右/右 (横浜高出身)

横浜高校時代から、まとまった好投手タイプでしたが、精神面に非常に強いものがあり、高校からでもプロに行っても面白いのではないかと評価していました。今や明治でも、エースに昇り詰めています。この日の投球は、135~140キロぐらいであり、私のガンでも84マイル(134.4キロ)ぐらいと、かなり球速・ボールの勢いという意味では物足りませんでした。

それでもスライダー・カーブ・チェンジアップを織り交ぜた投球は老獪で、ボールが走っていなくても社会人相手でも翻弄するだけの技術があります。なんとなく同時期の 関谷 亮太(明大-JR東日本)の投球を見ているのと同じような感覚になります。最終学年で、こなれただけの投手ではないことを示せれば面白いのではないのでしょうか。

澤田 圭佑(立教大3年)右腕 178/90 右/左 (大阪桐蔭出身)

大阪桐蔭時代は、藤浪晋太郎(阪神)の控え投手で目立ちませんでしたが、立教に進んで確かな実力があることを証明。ガッチリした体格から140キロ台中盤前後の速球とスライダー・チェンジアップ系の球を織り交ぜ、適度なまとまりも兼ね備えエースとしての実績を積重ねてきました。

しかしこの日は、MAX84マイル(134.4キロ)までしか出ず、明らかに調整が遅れている印象を受けました。柳のように力で圧倒するタイプでなければ、ボールが来ていなくてもそれなりにピッチングをまとめられるもの。しかしこの投手は、ストレートを魅せておいての変化球が生きるタイプだけに、ストレートが走っていないと見栄えがしません。果たして開幕までに、状態をあげて来られるのか気になりました。

齋藤 弘志(中部学院大4年)投手 170/68 左/左 (大産大附出身)

小柄でまとまった感じのサウスポーというタイプで、使い勝手の良さが魅力。球速は、135~140キロぐらいで、私のガンでは87マイル(139.2キロ)まで記録。ボールの切れで勝負するタイプなので、球威に欠け甘く入ると痛打を浴びます。変化球も、カーブ・スライダー・チェンジアップなどひと通りありますが、プロというインパクトはありません。この手の好投手タイプにしては、繊細なコントロール・抜群の投球術などもなく、現状特別なものは感じません。社会人などで、更に実績・ボールの強さなどが出てきたら、その時がドラフト候補になる時ではないのでしょうか。

濱口 遥大(神奈川大3年)投手 173/78 左/左 (三養基出身)

150キロ近いボールを投げられるという話を以前から訊いていましたが、大学選手権など今までの観戦では140キロぐらいで、意外にまとまったタイプの左腕という感じしかありませんでした。しかしこの日は、明らかにボールの球威・勢いが違い、迫力満点の投球。その分、コントロールなどは荒れ荒れで、全くらしくない投球ではありました。

平塚のガンでは151キロぐらいまで出していたんですかね?私のガンでも、MAXで94マイル(150.4キロ)を記録し、こういった投球もできるのだという驚きがありました。なんやかんや言って、全国でこんな球を投げられる左腕は殆どいませんから、来年の有力なドラフト候補に入ってくると思われます。内容はともかく、こういうボールが見られたことは非常に収穫でした。

高梨 雄平(23歳・JX-ENEOS)投手 175/83 左/左 (早大出身)

スポニチ大会の時にもレポートしましたが、ボールにグッと体重が乗って来るようになり、ストレートで押せるようになっていると書きました。実際生で観た時に、どんなふうに感じられるのか見てみたいと思っていたら、意外なほど早くそれが実現。

この日もコンスタントに140キロ台を記録し、ボールの威力を増しているのは間違いないかと。私のガンでも88マイル(140.8キロ)を記録、カーブ・スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜます。今までは、何か淡々と投げている印象で、ボールに訴えるものがありませんでした。しかし明らかに球威・球速が増したことで、来年の有力な候補に浮上してきたと言えるでしょう。適度にまとまりもあり、面白い存在かと思います。

尾田 佳寛(24歳・JX-ENEOS)投手 183/82 右/右 (東京国際大出身)

スポニチ大会の時にもレポートしましたが、ゆったりとしたモーションからピュッと腕を振って来るギャップで相手を討ち取るタイプ。しかしセットポジションになると、そのギャップを使えなくなり打ち込まれると書きました。しかしこの日は、ランナーをあまり背負わず、自慢のストレートで押す投球ができました。

球速は常時145キロ前後~MAXで150キロを記録。私のガンでも92マイル(147.2キロ)を記録、かなりボールが速く見えていました。大学時代から威力のある、スライダー・チェンジアップも健在で、この日は変化球も悪くありません。スポニチ大会で打ち込まれたように、一辺倒になると止まらなくなるきらいや、合わせやすいフォームでポカすることも少なくなさそうですが、社会人では上位のスピードボーラーなのは間違いありません。短いイニングならば、150キロ前後を連発できる資質があり、都市対抗・予選でどんなピッチングを見せてくれるのか追いかけてみたい一人。ドラフト候補として、考えて良い存在です。

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