FC2ブログ

2015年 (38) 東都二部レポート

神宮球場で行われることを期待したものの、今季の東都二部は、殆ど神宮球場で行われることはなかった。そのためこの時期まで、東都二部を見にゆくこともなくここまで来てしまった。しかしドラフト戦線を語る上で、どうしても観ておかなければならない4年生がいる両チームの対戦を見に、青学グランドまで足を運んだ。

青山学院大 VS 東洋大

東洋大のエース・原 樹理(東洋大姫路出身・4年)右腕は、ここまでで 8試合 6勝1敗 防御率 0.61 の好成績で、圧倒的な安定感を誇っている。特に先週あたりは、土・日続けて先発するなど気合の入り方が違う。東洋大姫路時代から筋の良さは認めるものの、何か物足りない綺麗過ぎるピッチャーとのイメージが強かった原が、今季どのようなピッチングを見せてくれるのか楽しみだった。

原は相変わらず素直なフォームから繰り出す正統派右腕で、両サイドにボールを投げ分けて討ち取って来る。しかし球速は、常時140キロ前後~MAX91マイル(145.6キロ)。私の近くで計測していた部員からは、147キロなどの球速表示の声も聞こえてきた。普段は140キロ台前半でも、要所や4番・吉田との対戦の時は、145キロ前後の球を連発し力の入れ方が違ってくる。

投球の多くは、スライダーとのコンビネーション。この他にフォークや、右打者内角には意識的にシュートさせて詰まらせる。更に緩いカーブもあるが、この球は殆ど投げて来ない。速球やスライダーが全体的に高いのは気になったが、要所でも厳しくコースを突けるコントロール・精神力があり、今日は終始して気合の入ったマウンド捌きが目を惹いた。結果としては、延長11回を投げて、6安打・2四死球・5奪三振・自責点は0 という内容。今までの何処か物足りなかったピッチングも、今日の内容ならば指名リストに名前を入れても良いなと思える快投だった。実際指名となるとボーダーレベルであり、下位指名ならば名門社会人チームに進んでしまいそうなタイプ。そのため最終的に、どのような進路を選択するか興味深い。ゲームメイクできるまとまりだけでなく、適度なボールの力とコントロール・強い精神力が備わっているところが、この選手の魅力ではないのだろうか。

一方、青学の先発は、葛川 知哉(大阪桐蔭出身・2年)右腕。今や青学のエース格に成長し、ここまでの5試合で 3勝1敗 防御率 1.64 は、原に次いでリーグ2位。ほぼサイドハンドのような腕の振りから、コンスタントに140キロを越えてきて、マイガンではMAX89マイル(142.4キロ)ながら、中々力強いボールを投げ込んでくる。アベレージのボールの力ならば、原より上ではないかというぐらい。変化球も、スライダー・シンカーを織り交ぜ、延長に入るまで一進一退の投げ合いを演じます。このまま順調に行けば、最終学年でドラフト候補に浮上してきても不思議ではないほどのボールを、今日は投げていました。

原と共に観戦目的だったのが、吉田 正尚(青学大・4年)右翼手。今シーズンの吉田は、9試合 3本 10打点 2盗塁 打率.393厘 と素晴らしい内容。これまでその圧倒的な能力の割に、リーグ戦の成績が平凡だったのが気になっていました。しかし二部とはいえ、充分合格ラインのシーズンだと言えそう。

さて今日の内容ですが、原の厳しい内角攻めにあい、3打席内野ゴロに仕留められ詰まらされます。ようやく第四打席に、外角高めの甘い球を逃さずにレフト前にはじき返し意地を見せます。私は4打席で球場をあとにしましたが、5打席目は敬遠だったそうです。

インハイに145キロ級の球を厳しくつかれれば、プロの打者だって容易には打ち返せないはず。そういった意味では、吉田の力量云々よりも、投げ切った原を褒めるべき内容だったと言えます。4打席目は、さすがに甘い球を逃さない吉田の好調さが伺えました。平塚合宿でも、野手では一番の内容を示した吉田。その勢いのまま、シーズンを過ごしている感じがします。

高校時代イマイチだった守備も、今は中~中の上レベルとだいぶ成長。肩も平均レベルはあり、足を引っ張ることはないレベルに。一塁までの塁間も、4.1秒前後と基準レベル以内であり、この辺も悪くはありません。プロの外野手としては、守備・地肩・走力共に平凡ですが、打撃の良さを考えれば指名は確実のレベルかと。しかし左打ちなのと総合力を考えると、4位前後あたりが妥当なのかなという気は致します。インコースの捌き、一定レベル以上の投手への対応などにも注意しながら、今後も見てゆきたいところ。原と吉田の見応えのある対決は、今シーズンでも指折りのハイレベルな勝負だったのではないのでしょうか。この試合の観戦は、正解でした。
スポンサーサイト



テーマ : 潮の行進
ジャンル : スポーツ

ブロマガ

月刊ブロマガ価格:¥ 300

紹介文:ドラフト・レポーターとして20年のキャリアを誇る、蔵建て男 のドラフト候補レポート。雑誌などにはまず掲載されない、個人に焦点をあてた詳細かつ明確なレポートを皆様にお届け致します。

ブロマガ記事一覧

購入したコンテンツは、期限なしに閲覧いただけます。

カレンダー
04 | 2015/05 | 06
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
FC2カウンター
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリー
プロフィール

蔵建て男

Author:蔵建て男
「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が送る、有料記事サイトです。主にドラフト有力選手の個別寸評と観戦記のレポートをお送りしております。どうか、皆様奮ってご参加頂けると幸いです。

フリーエリア
アマゾン
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード