大学日本選抜 VS NPB選抜 (野手編)
2015/06/30|Category:テレビ・動画観戦
大学日本代表とNPBの若手で結成された選抜チームが対戦したこの試合、野手に関しては何人かをピックアップして取り上げてゆきます。
2番 高山 俊(明治大4年)中堅手
高田繁氏(DeNAGM)の持つ、六大学安打記録にあと10本と迫っている 高山 俊。この試合では、2番・中堅手という意外なポジションで出場します。しかしバントをキッチリできない部分があったり、元来細かい野球に適さないことを改めて露呈した感じがします。
相変わらず内からバットが出てこない遠回りのスイング軌道であり、これはプロで修正しないと厳しいだろうなと改めて感じました。ミートポイントがズレていて、変な打球が飛ぶのも相変わらず。
それでもプロとの試合ということで気合が入っていたのでしょう、一塁までの走破タイムが3.9秒前後といういつにない全力疾走で身体能力の片鱗を魅せます。外野からの中継でも地肩の強さを感じさせ、肩・走力はプロでも充分通用します。しかし中堅手としては、前後の打球勘があまり良くないので、強肩を生かしライトの方が生きる選手だと改めて感じました。
3番 吉田 正尚(青学大4年)左翼手
この試合で、最もアピールできた選手ではなかったのでしょうか。現在東都二部という地味なところにいますが、やはり打撃は大学球界屈指レベルであることをアピール。スパンと振りぬき、ライトスタンドへ叩き込んだ打球は見事。またレフトでの守備では、キレてゆく難しい打球をダイビングキャッチするなど、攻守でアピールします。
ただしこの選手、高校時代に比べるとだいぶ成長しましたが、守備・走力・地肩はドラフト候補として中の上レベル。プロのレギュラー外野手とかんがえると、センター・ライトだとちょっと物足りない感じがします。できればレフトあたりの人材としては身体能力・守備力的にプロでも上位になってくるので、左翼にあてはめられるのが理想かと。打撃もプロの環境になれたら、2割8分・15本ぐらいは望める潜在能力はあり、更にその数字を伸ばして行け可能性がある期待します。その打力が、プロでも充分通用しそうだというのを印象づけた試合ではなかったのでしょうか。近い将来の、3番打者を探しているようなチームには面白い存在だと思います。
4番 茂木 栄吾郎(早稲田大4年)二塁&三塁
第一打席でシッカリ捉えたライナーを放つなど、派手な活躍はありませんでしたが、JAPANの4番の片鱗を見せてくれました。タイプ的には、3番の吉田と似た感じで、鋭い打球を放つ中距離タイプかと。それでも今シーズンは、打球に角度をつけるスイングで5本塁打と長打力を発揮しました。
プロへのアピールのためなのか?二塁手としても出場。恐らくプロ入り後は、同様に二塁で試されることになると思いますが、結局は三塁あたりに落ち着くのでは?そして、いずれは外野へとコンバートされることになるかもしれません。
この試合では、三塁の深いところからアウトにするファインプレーを魅せるなど、地肩が並でもその動きの良さで補うプレーを披露。プロの三塁手としては、守備範囲が広く、かなり上手い部類に入ってくると考えられます。塁間3.9秒台で走り抜けられる走力もあるのですが、本人があまり走力に意識が行っておらず、プロ入り後その能力が引き出されるかどうか。
吉田同様に、将来的には3割・20本級の可能性を秘めた素材だと思いますが、外人と勝負しないと行けないポジション。打撃で期待どおりの成績を残し続けないと、毎年コロコロポジションが変わるような選手になってしまうかもしれません。しかしこの打撃が、全くプロで通用しないとは考え難いものがあります。一つ以前から気になっていたのですが、この選手高めのボール球を強引に振ってくるケースが多く、それで仕留められば良いのですがやられる場面をときどき観ます。ここの見極めが、今後の課題ではないかと。
6番 谷田 成吾(慶応大)DH
春は1割台に低迷しましたが、孤の大きさとフォローを生かしたスイングは、今回のメンバーの中で最もプロ仕様なスイングをしていると感じさせてくれました。対応力の問題や直さないといけないポイントもありますが、将来長打を売りにできる可能性・素材という意味では、この選手が一番魅力を感じます。
普段はライトを守っていますが、走力・守備力はイマイチ。地肩はまずまず強いものの、やはりこの選手は左翼の素材でしょう。ドラフト候補としても中の下ぐらいの走力と守備力であり、プロで守らせるなら左翼か一塁ぐらいしか考え難いものはあります。社会人入りの話も出ているようですが、このような強打者タイプが社会人で得るものは多くありません。プロが指名すると言ってくれるのならば、いち早くプロ入りすべきだと思います。本人も上位指名とか順位にこだわらず、プロ入りを実現して欲しいですね。
8番 坂本 誠志郎(明治大4年)捕手
アマレベルとしては、トップ級の洗練された捕手という印象はうけます。打撃は地味ですが、右方向にはじき返す技術はあります。数年単位でみれば、最低限のバッティングはできるようになるのではないのでしょうか。
インサイドワークに優れ、地肩も圧倒的なものはないものの、捕ってから素早く塁間1.9秒前後で安定。大きく育てるというスケール型ではなく、2年目ぐらいからは一軍、もしくは一年目から一軍の控え捕手あたりにおける人材を探している球団にとっては魅力を感じる素材ではないのでしょうか。アマ時代の 細山田武史(早稲田-ソフトバンク)的な存在であり、彼ほど地肩の弱さがないところが魅力でしょうか。いずれにしても、中位ぐらいでの指名があると考えられます。
9番 柴田 竜拓(国学院大4年)遊撃
アマ球界随一の守備力を誇るショートストップですが、この試合では打球がまともに飛んで来なかったところは残念でした。少し粗い部分はあるのですが、けしてスイングを見ているとひ弱な選手ではありません。一軍に定着するまでには、打撃で数年はかかりそう。それでも守備に関しては、即チームでも1,2番の地位を築くことができるでしょう。派手さはありませんが、間違いなくプロでショートの守備でアピールできるはず。信頼できるショートが欲しい球団にとっては、魅力的な素材ではないのでしょうか。
ここに書いた選手たちは、プロ志望届けを提出すれば指名されるでしょう。それも中位~上位で、そのほとんどが。彼らが球界にどのように絡んでゆくのか、またどの選手を選択することで球団の未来が変わってくるのか本当に興味深い。ここに選ばれていないメンバーも含めて、今年は大学生野手の超当たり年だと言えます。
2番 高山 俊(明治大4年)中堅手
高田繁氏(DeNAGM)の持つ、六大学安打記録にあと10本と迫っている 高山 俊。この試合では、2番・中堅手という意外なポジションで出場します。しかしバントをキッチリできない部分があったり、元来細かい野球に適さないことを改めて露呈した感じがします。
相変わらず内からバットが出てこない遠回りのスイング軌道であり、これはプロで修正しないと厳しいだろうなと改めて感じました。ミートポイントがズレていて、変な打球が飛ぶのも相変わらず。
それでもプロとの試合ということで気合が入っていたのでしょう、一塁までの走破タイムが3.9秒前後といういつにない全力疾走で身体能力の片鱗を魅せます。外野からの中継でも地肩の強さを感じさせ、肩・走力はプロでも充分通用します。しかし中堅手としては、前後の打球勘があまり良くないので、強肩を生かしライトの方が生きる選手だと改めて感じました。
3番 吉田 正尚(青学大4年)左翼手
この試合で、最もアピールできた選手ではなかったのでしょうか。現在東都二部という地味なところにいますが、やはり打撃は大学球界屈指レベルであることをアピール。スパンと振りぬき、ライトスタンドへ叩き込んだ打球は見事。またレフトでの守備では、キレてゆく難しい打球をダイビングキャッチするなど、攻守でアピールします。
ただしこの選手、高校時代に比べるとだいぶ成長しましたが、守備・走力・地肩はドラフト候補として中の上レベル。プロのレギュラー外野手とかんがえると、センター・ライトだとちょっと物足りない感じがします。できればレフトあたりの人材としては身体能力・守備力的にプロでも上位になってくるので、左翼にあてはめられるのが理想かと。打撃もプロの環境になれたら、2割8分・15本ぐらいは望める潜在能力はあり、更にその数字を伸ばして行け可能性がある期待します。その打力が、プロでも充分通用しそうだというのを印象づけた試合ではなかったのでしょうか。近い将来の、3番打者を探しているようなチームには面白い存在だと思います。
4番 茂木 栄吾郎(早稲田大4年)二塁&三塁
第一打席でシッカリ捉えたライナーを放つなど、派手な活躍はありませんでしたが、JAPANの4番の片鱗を見せてくれました。タイプ的には、3番の吉田と似た感じで、鋭い打球を放つ中距離タイプかと。それでも今シーズンは、打球に角度をつけるスイングで5本塁打と長打力を発揮しました。
プロへのアピールのためなのか?二塁手としても出場。恐らくプロ入り後は、同様に二塁で試されることになると思いますが、結局は三塁あたりに落ち着くのでは?そして、いずれは外野へとコンバートされることになるかもしれません。
この試合では、三塁の深いところからアウトにするファインプレーを魅せるなど、地肩が並でもその動きの良さで補うプレーを披露。プロの三塁手としては、守備範囲が広く、かなり上手い部類に入ってくると考えられます。塁間3.9秒台で走り抜けられる走力もあるのですが、本人があまり走力に意識が行っておらず、プロ入り後その能力が引き出されるかどうか。
吉田同様に、将来的には3割・20本級の可能性を秘めた素材だと思いますが、外人と勝負しないと行けないポジション。打撃で期待どおりの成績を残し続けないと、毎年コロコロポジションが変わるような選手になってしまうかもしれません。しかしこの打撃が、全くプロで通用しないとは考え難いものがあります。一つ以前から気になっていたのですが、この選手高めのボール球を強引に振ってくるケースが多く、それで仕留められば良いのですがやられる場面をときどき観ます。ここの見極めが、今後の課題ではないかと。
6番 谷田 成吾(慶応大)DH
春は1割台に低迷しましたが、孤の大きさとフォローを生かしたスイングは、今回のメンバーの中で最もプロ仕様なスイングをしていると感じさせてくれました。対応力の問題や直さないといけないポイントもありますが、将来長打を売りにできる可能性・素材という意味では、この選手が一番魅力を感じます。
普段はライトを守っていますが、走力・守備力はイマイチ。地肩はまずまず強いものの、やはりこの選手は左翼の素材でしょう。ドラフト候補としても中の下ぐらいの走力と守備力であり、プロで守らせるなら左翼か一塁ぐらいしか考え難いものはあります。社会人入りの話も出ているようですが、このような強打者タイプが社会人で得るものは多くありません。プロが指名すると言ってくれるのならば、いち早くプロ入りすべきだと思います。本人も上位指名とか順位にこだわらず、プロ入りを実現して欲しいですね。
8番 坂本 誠志郎(明治大4年)捕手
アマレベルとしては、トップ級の洗練された捕手という印象はうけます。打撃は地味ですが、右方向にはじき返す技術はあります。数年単位でみれば、最低限のバッティングはできるようになるのではないのでしょうか。
インサイドワークに優れ、地肩も圧倒的なものはないものの、捕ってから素早く塁間1.9秒前後で安定。大きく育てるというスケール型ではなく、2年目ぐらいからは一軍、もしくは一年目から一軍の控え捕手あたりにおける人材を探している球団にとっては魅力を感じる素材ではないのでしょうか。アマ時代の 細山田武史(早稲田-ソフトバンク)的な存在であり、彼ほど地肩の弱さがないところが魅力でしょうか。いずれにしても、中位ぐらいでの指名があると考えられます。
9番 柴田 竜拓(国学院大4年)遊撃
アマ球界随一の守備力を誇るショートストップですが、この試合では打球がまともに飛んで来なかったところは残念でした。少し粗い部分はあるのですが、けしてスイングを見ているとひ弱な選手ではありません。一軍に定着するまでには、打撃で数年はかかりそう。それでも守備に関しては、即チームでも1,2番の地位を築くことができるでしょう。派手さはありませんが、間違いなくプロでショートの守備でアピールできるはず。信頼できるショートが欲しい球団にとっては、魅力的な素材ではないのでしょうか。
ここに書いた選手たちは、プロ志望届けを提出すれば指名されるでしょう。それも中位~上位で、そのほとんどが。彼らが球界にどのように絡んでゆくのか、またどの選手を選択することで球団の未来が変わってくるのか本当に興味深い。ここに選ばれていないメンバーも含めて、今年は大学生野手の超当たり年だと言えます。
スポンサーサイト