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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2017年巨人の指名を考える

(巨人指名選手)

1位 鍬原 拓也(中央大)投手   ☆☆
2位 岸田 行倫(大阪ガス)捕手  対象年度未確認
3位 大城 卓三(NTT西日本)捕手 
4位 北村 拓己(亜細亜大)三塁  指名見送り
5位 田中 俊太(日立製作所)二塁 ☆☆☆
6位 若林 晃弘(JX-ENEOS)内野 指名見送り
7位 村上 海斗(奈良学園大)中堅 対象年度未確認
8位 湯浅 大(健大高崎)外野   
育1 比嘉 賢伸(盛岡大附)遊撃  指名見送り
育2 山上 信吾(常磐)投手    指名見送り
育3 笠井 駿(東北福祉大)外野  指名見送り
育4 田中 優大(羽黒)投手    未確認
育5 広畑 塁(立正大)捕手    未確認
育6 小山 翔平(関西大)捕手   未確認
育7 折下 光輝(新野)内野    指名見送り
育8 荒井 颯太(関根学園)外野  未確認

1位の 鍬原 拓也(中央大)投手は、中背の体格から150キロ前後のボールを投げ込む東都のスピードスター。馬力は凄いが、ボールに角度がないぶん投球に奥行が感じられない。しかしシンカーという強烈な縦の変化球を持っており、リリーフならば1年目からそれなりに活躍してもおかしくはないだろう。クローザー・セットアッパー・先発の一角といった重要なところを、賄えるほどかは疑問が残るが。

2位の 岸田 行倫(21歳・大阪ガス)捕手は、高卒2年目からチームのマスクを任される稀な存在。強肩ぶりと適度に打てる打力は魅力も、捕手としてはまだ一軍でバリバリ活躍できるというレベルには達していないようにみえる。まだ若いことからも、1,2年下で漬け込んでからということになるのではないのだろうか。

3位の 大城 卓三(24歳・NTT西日本)捕手は、大卒3年目の捕手で即使えて欲しいタイプ。特に首都リーグでは、4年春・秋と連続首位打者を獲得。そしてディフェンス面も、社会人で着実に力を付けてきた。こちらは、小林の控え的な役割ならば1年目から期待でき、チームのNO.2、NO.3ぐらいの存在に入って来られる力がある。

4位の 北村 拓己(亜細亜大)三塁手は、特に長打がある三塁・遊撃手ではない。しかし実戦で強さを発揮するタイプで、状況に応じたプレーや勝負強さが売り。チームの競争を煽ったり、控え層を厚くしたいという意味で精神的にも強く悪くないだろう。

5位の 田中 俊太(24歳・日立製作所)二塁手は、社会人野手の中でも最もプロのレギュラーに近い打力の持ち主。高校・大学・社会人とすべて二塁手としてレギュラーだったので、他のポジションへの融通は不明。しかしドラフト5位ながら、1年目からセカンドのレギュラーにハマっても不思議ではない力を持っている。個人的には、セ・リーグに入った野手では一番新人王に近い存在だと評価している。

6位の 若林 晃弘(24歳・JX-ENEOS)内野手は、二塁・三塁ができるスイッチヒッター。左打席は癖のないコンパクトのスイングで、右打席は腰の逃げが早いので巻き込んでの長打狙いというタイプか。こちらもプロのレギュラーという匂いはして来ないが、チームの競争を煽り、控え層を厚くしたいという意味では理解できなくはない。

7位の 村上 海斗(奈良学園大)中堅手は、強肩・俊足・長打力と高いポテンシャルが魅力の大型外野手。こんな選手が7位まで残ったのには、対応力の低さ・脆さがあるから。ハマればリターンの大きいタイプだが、育てあげることができるだろうか? こちらは、即戦力というよりも数年先を睨んで補強。

8位の 湯浅 大(健大高崎3年)遊撃手は、走・守に優れた楽しみな遊撃手。選抜大会前に骨折をして、充分なアピールができなかった3年春。元来はスピード感溢れるプレーが持ち味で、遊撃手としてもスローイングが安定している。プロでも、ニ遊間で勝負して行ける素材。内角を捨てて外角を逃さないという極端なスイングではあるが、間のとり方がよく打者としての才能も悪くない。この順位ならば、興味深い選手ではないのだろうか。

育成では、地味ながら攻守に堅実さが売りの比嘉 賢伸(盛岡大附)遊撃、故障からの回復に成功すれば大器の山上 信吾(常磐)投手、高い身体能力と思いっきりの良いスイングが売りの笠井 駿(東北福祉大)外野手。曲がりながら落ちるスライダーのキレに特徴がある、スリークォーターの田中 優大(羽黒)投手。フットワークとインテリジェンスが評価されての 広畑 塁(立正大)捕手。小山 翔平(関西大)捕手は、強肩でキャッチングに優れた捕手。折下 光輝(新野)内野は、村田修一タイプのパワフルな強打者。荒井 颯太(関根学園)外野手は、巨体を活かした長打力に期待が集まる。

(巨人の指名を考える)

一言で言えば、弱いポジションを徹底的に補強し競争を煽る指名といった感じがする。鍬原は先発もリリーフも可能なタイプだが、1年目から戦力となるとリリーフからの方が可能性は高そう。2位・岸田、3位・大城の連続捕手指名は物議を醸したが、2位・岸田は将来の正捕手候補として数年は一軍定着まではかかりそう。その一方で大城は、単純に小林・宇佐見の両捕手への刺激剤、あるいは捕手層を厚くしたいという即戦力候補。岸田が育つまでの、間を埋める存在。

同じように田中俊太は、ドラ1の吉川との競争を煽り、最も巨人で弱いセカンド争いを期待される人材。また北村は三塁・遊撃を、若林は二塁・三塁両睨みで内野の競争及びチームの選手層を厚くする狙いがある。大卒とはいえ村上は素材型で少し時間がかかりそうな大型外野手だし、高卒の湯浅も坂本の年齢が心配になる3~5年後を見越した指名。育成も大量指名したが、この中の何人が将来一軍に姿を魅せるかといった面子。

一つ言えるのは、社会人組は生命力の強そうな実戦派が多く、そういった意味では狙い通り競争を煽る・選手層を厚くするという期待は担ってくれそうだということ。そんな中では、1年目から最も期待が持てそうなのは田中俊太だろう。ただしこうやった競争を煽り這い上がってきた選手を使うという手法は、あまり日本では功を奏さない。むしろこれはという素材に対し、我慢して1年ぐらい犠牲にするぐらいの起用の方が将来へのリターンは大きい気はする。また同年代で競争を競わせると、お互いの出場機会を削り、中途半端になりかねないのだ。そういった意味では理解はできなくはないが、賛同はしかねるドラフトではある。仮に田中がレギュラーを獲れば昨年の1位選手である吉川は死ぬわけで、個人的にはビジョンが感じられない指名で疑問が残る。指名した面子も評価している選手は少なく、どうしても評価としては低いものになってしまう。この中の1人ぐらいが、チームに欠かせない存在になりえると印象もだいぶ変わってくるのだろうが。

蔵の評価:☆☆

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