2019年 センバツレポート3
2019/03/27|Category:テレビ・動画観戦
大会二日目・第三試合 札幌大谷 VS 米子東
札幌大谷では、一番・北本 壮一朗(3年)遊撃手の、機敏な動きが目を惹いた。打っては先頭打者本塁打を放ったりしていたが、それ以上にバウンドが変わっても瞬時に反応できる細かさと俊敏さがいい。少々スローイングに不安定な部分があるのかもしれないが、丁寧にプレーしようという意志は伝わってくる。右打席から一塁到達タイムが送りバントで、4.05秒強(左打者換算で3.8秒に相当)するなど、かなりの脚力の持ち主。今後の試合でも、追いかけてゆきたい。
打球の速さ・スイングの強さが抜けていたのが、4番を担っていた 石鳥 亮(3年)中堅手。センターの頭をあっという間に抜けて行く打球の速さは圧巻で、腕っぷしの強さも印象的。中堅の守備も、無難なレベルにはありそうだ。走力・肩など、もう少し見て能力を見極めてゆきたい。
米子東は、突出した選手は見当たらなかった。しかし 長尾 駿弥(2年)捕手のインサイドワークが良く、最後まで神宮大会優勝チームでもある札幌大谷の一方的なペースにさせなかった。肩や打撃は物足りないが、まだ2年生ということで今後の成長に期待したい。
北本壮一朗(札幌大谷3年)遊撃 180/77 右/右
石鳥 亮 (札幌大谷3年)中堅 181/86 右/右
長尾 駿弥(米子東2年)捕手 175/80 右/右
大会三日目・第一試合 津田学園 VS 龍谷大平安
プロ注目の 前 佑囲斗(津田学園3年)右腕は、135~140キロ台前半ぐらいと球速は地味だったものの、確かな成長が感じられた。昨年までは何処かもっさりした感じでキレに欠ける投手だったが、今は下半身を使った粘っこいフォームに。そのため球速が出ていなくても、打者の手元までしっかり伸びてくる球質。さらに小さく横滑りするスライダーに、カーブ・ツーシーム・フォークなども扱える器用さを併せ持つ。指先の感覚に優れ、マウンドでも冷静。特に右打者内角を厳しく突いて打者に当たりそうになった後も、内角を同じ打者に投げ続けられるハートは一級品。充分に、高校からプロを意識できる素材ではないのだろうか。現時点ではドラフト中位ぐらいといった感じだが、夏までにさらに上積みがあれば、上位指名候補になっても不思議ではない。
龍谷大平安の先発・野沢 秀伍(3年)左腕は、微妙な出し入れができるコントロールは一級品だった。球速こそ130キロ前後と物足りないが、昨秋は140キロぐらい出ていたはず。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップなどをうまくはさみ、特にチェンジアップは空振を誘える球種。また早めに足を上げたまま打席に立つ・藤井久大(津田学園3年)外野手には、なかなかボールを投げずタイミングを計り難くするなどピッチングのうまさは一級品。名門大学などに進んだら、リーグ記録を塗り替えるような投手になるのではないのだろうか。高校からプロといったタイプではないが、非常に将来楽しみなサウスポー。イメージ的には、石川 雅規(ヤクルト)を彷彿とさせる。
津田学園では、1番を打っていた・大音 壱汰(3年)二塁手は攻守にセンスがありそうだし、4番の 前川 夏輝(3年)三塁手は実にスイングが力強い。2年生ながらショートを守っていた 小林 世直(2年)遊撃手も、ハイレベルな野沢投手から3安打を放つなど将来楽しみ。ぜひ夏に、もう一度見てみたいと思わせてくれるチームだった。
龍谷大平安もタレント揃いのチームで、1番の 中島 大輔(3年)中堅手は、一塁までの到達タイムが3.9秒前後という快速。確かな打力のある 水谷 祥平(3年)右翼手も、パワフルな打撃は全国でも上位。決勝のタイムリーを放った 奥村 真大(2年)三塁手は、兄は奥村展征(ヤクルト)という血統で、来年のドラフト候補に入ってきそうな可能性を秘めた素材だった。
前 佑囲斗(津田学園3年)投手 182/87 右/右
大音 壱汰(津田学園3年)二塁 172/75 右/左
前川 夏輝(津田学園3年)三塁 178/86 右/右
小林 世直(津田学園2年)遊撃 174/72 右/右
野沢 秀伍(龍谷大平安3年)投手 174/68 左/左
中島 大輔(龍谷大平安3年)中堅 178/68 右/左
水谷 祥平(龍谷大平安3年)右翼 174/80 右/右
奥村 真大(龍谷大平安2年)三塁 180/70 右/右
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