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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

7/24 の ドラフト候補


今日も、ドラフトという観点で言えば凄いメンバーの共演でした。西東京大会では、今年初めてみる日大三高の試合で、広澤 優(3年)右腕が登場。ポテンシャルは、今年の高校生の中でもトップクラスと昨年から言われてきた大器。しかし今年に入り伸び悩んでいるとは訊いておりましたが、今日の準々決勝・桜美林戦に先発しました。球速こそ立ち上がりから140キロ台を連発していたのですが、桜美林打線は全く自慢のストレートを苦にせずはじき返します。コントロールも定まらず苦しみ、カーブ・スライダーを織り交ぜても勢いづいた桜美林打線は止まりません。現状高校からのプロ入りは厳しく、大学や社会人などに進んで高い能力を実戦で活かせるようになることが求められます。

攻撃も拙攻が進んだ日大三は、エースの 井上 広輝(日大三3年)右腕を投入。140キロ台中盤を記録する伸びのある速球は健在で、カーブをうまく使っていましたが、今日はスライダーが早く曲がり過ぎて効果的に使えなかったのが痛かったです。こちらはプロ志望ならば中位(3位~5位)ぐらいで指名があっても不思議ではない素材ですが、あまり高校からプロの匂いはしてきません。広澤にも言えることですが、井上も昨夏の甲子園並のパフォーマンスを示せないまま、最終学年を終えた印象です。特に井上は、怪我から復帰戦になった昨夏の甲子園で150キロを記録し、我々の度肝を抜いてくれただけに。

生で足を運んでも観られなかった 鈴木 寛人(霞ヶ浦3年)右腕が、準決勝の中盤から登場。球速は140キロ台中盤を連発し、特にボールが低目に集まるところが好いところ。カーブ・スライダー・フォークなども交え、凄みよりも筋の良さを感じさせる本格派。球速ほどボールに球威・勢いを感じられない部分はあるのですが、ボールを思い通り操るといったことに関しては、同校の先輩でプロ入りした 綾部(DeNA)や遠藤(広島)よりも完成度では上を行くと思います。それでいてまだ上積みも期待できる先発タイプでもあり、ドラフトでは3位前後を期待できる素材ではないのでしょうか。

また今ドラフトの目玉の一人である・奥川 恭伸(星稜3年)右腕が、遊学館戦でこの夏初先発。140キロ台後半の球威と勢いを兼ね備えた速球に、独特の曲がりながら落ちるスライダー・フォーク・チェンジアップなど、多彩な変化球をうまく織り交ぜ引き出しの多さを示しました。特に遊学館は、奥川の速球に充分対応してきていたので、中盤以降変化球を多く織り交ぜるピッチングにシフト。また内角を厳しく突くなど本気モードの奥川を堪能できました。非常に厳しい展開となりましたが、追い込まれれば追い込まれるほど能力を発揮できるマインドは、やはりこの投手の精神力が只者ではないように思います。まさに勝てる投手といった感じで、高卒ルーキーながら二桁勝利を意識できる久々な素材であると実感します。

そんな中、今日一番のサプライズは、西舘 勇陽(花巻東3年)右腕のピッチングでした。大会序盤でも取り上げましたが、その時にと比べると別人のように凄みのある球を連発してました。球速もコンスタントに140キロ台中盤~MAX149キロ。今日のピッチングを魅せられると、ドラフトボーダーレベルとの評価から、一気に本会議でも中位(3位~5位)ぐらいでは行けるのではないかと思わせるものがありました。このデキならば、決勝で佐々木朗希(大船渡)との熱い投げあいが期待できそうです。

またその佐々木 朗希(大船渡3年)右腕も、準決勝でも先発のマウンドに上がります。前回は、延長戦までもつれ190球を越える球数を投げる熱投。しかし今日は、序盤からリードを奪え余裕のある展開で試合が進んでゆきました。今日は、ある種の余裕すら感じさせる内容で、この夏一番落ち着いて投げられたのではないのでしょうか。西館の状態が上がってきた花巻東との決勝戦は、多いに盛り上がりそうです。本当の意味で、本気の佐々木が引き出されるかもしれません。

一方関西屈指の豪腕として注目された 落合 秀市(和歌山東3年)右腕は、市立和歌山の上手い攻めに苦しみます。試合は同点で終盤まで進みましたが、最後の最後で力尽きたようです。投げ終わったあとにバランスを崩したり、精神的にも一杯一杯なところを見せるなど未熟です。しかし見た目のゴツさと違い、ボールを低めに集めてカットボールなりツーシームなど微妙に動かすなど、意外に器用というか細かいこともできる投手でした。まだまだ粗っぽい部分は残りますが、ポテンシャルの高さからも3位前後の指名は彼も期待できそうな大器です。

広澤 優 (日大三3年)投手  189/78 右/右
井上 広輝(日大三3年)投手  180/80 右/右
鈴木 寛人(霞ヶ浦3年)投手  185/74 右/右
奥川 恭伸(星稜高3年)投手  183/82 右/右
西舘 勇陽(花巻東3年)投手  182/80 右/右
佐々木朗希(大船渡3年)投手  189/81 右/右
落合 秀市(和歌山東3年)投手 185/90 右/左

その他にも、習志野 VS 木更津総合 の対戦は大変な熱戦であり、飯塚 脩人(習志野)右腕や根本 太一(木更津総合)右腕などのドラフト候補の共演も見応えがありました。またこの夏、ここでも取り上げた 重吉 翼(日本航空石川)なども破れ、最後の夏を終えました。スピンの効いたボールに特徴があり、ドラフト指名となると、ボーダーレベルかなといった印象を受けています。

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