2020年秋 首都リーグレポート1
2020/08/26|Category:テレビ・動画観戦
森 博人(日体大4年)右腕は、全身を使って投げこむ力投派でリリーフならば150キロ台を連発できる能力がある。しかしこの秋は、先発での起用。そのため常時130キロ台後半~MAXで146キロ程度と際立つ球速ではなかった。130キロ台のボールが、カットボールだとかツーシームだとか微妙に動かしているのかはよくわからないが、わかりやすい変化球はスライダーぐらい。先発だと力まずに落ち着いて投げているので、制球の粗っぽさは薄れ、投球には余力も感じられる。元々体格に恵まれた上に、それほど細かい投球ができるタイプではない。それだけに上位指名といったほどの魅力があるかと言われると、個人的にはちょっと懐疑的な見方をしている。ドラフトでは、リリーフでの起用を想定して3位前後の評価に留まるのではないかとみている。
プロ志望届を出している 根岸 涼(桜美林大4年)右腕は、リリーフで登場。全身を使って投げ込んでくる力投派で、150キロを超える速球が武器。しかし大田Sの厳しいスピードガンの影響か? 力を入れて投げても常時140~145キロ程度と、勢いは感じさせるものの東海大打線を力で抑え込めるほどではなかった。スライダー・フォークなどを織り交ぜた投球だが、コントロールもアバウトで指名となるとボーダーレベルかと。他の試合も観てみたいが、昨年から大きく変わった感じはしなかった。
同じくプロ志望届けを出している 松葉 行人(桜美林大4年)右腕は、140キロ前後の球速でコーナーを突いて来る好投手タイプ。先発したものの東海大打線につかまり、4回を7安打・5失点と結果を残せなかった。いずれにしても、大学から直にNPB入りとなるとパンチ不足は否めない。
プロ志望届を提出している 加藤 三範(筑波大4年)左腕も、非常にオーソドックスなタイプで135~140キロぐらいでまとまったタイプ。平塚合宿で生で見たこともあるが、平塚ガのンでは147キロを記録していたものの、マイガンでは88マイル・142キロぐらいでインパクトを感じるタイプではなかった。チームのクローザーなどもやっていたが、速球派という感じのサウスポーではない。彼も指名となると、ちょっとインパクト不足な気がする。
そんな中、筑波のりリーバとして登板した・奈良木 陸(広島・府中出身・4年)右腕は、コンスタントに145~151キロを記録するなど、球速能力は際立っていた。表示ほどは速くは感じられなかったものの、各投手が大田のスピードガンの辛さで球速が出せていなかっただけに、この球速は価値があるだろう。変化球は、スライダーやスプリット気味に沈む球などがある。それほど荒れ荒れといった感じでもなく、無理して速い球を投げようという感じでもなかった。今後も、どんなピッチングをを魅せてくれるのか、ドラフトに向けて穴っぽい存在としてマークしたい。試合では、1イニングを1四球・無安打・無失点で切り抜けてみせた。
また故障から復帰となった 小郷 賢人(東海大4年)右腕も、コンスタントに140キロ台後半~MAXで150キロを記録。大田の厳しい球速表示を考えれば、平塚あたりならば常時150キロ台~中盤ぐらい記録しても不思議ではない数字だった。ボールにも力もあり、多少アバウトなところは相変わらずも縦スラの落差も健在だった。第二回戦でミスが連発して負け投手になったが、それほど悲観する内容ではなかった。ドラフトに向けて、上々の復帰となった。今後の内容次第ではあるが、中位(3位~5位)ぐらいは意識できる力の持ち主だろう。ボールの球威・球速、縦スラの威力は、今年の候補の中でも屈指のものがある選手なので。位置づけ的には、東妻 勇輔(ロッテ2位)の日体大時代に似た感じの気がする。
森 博人(日体大4年)投手 177/80 右/右
根岸 涼 (桜美林大4年)投手 177/70 右/右
松葉 行人(桜美林大4年)投手 177/70 右/左
加藤 三範(筑波大4年)投手 182/86 左/左
奈良木 陸(筑波大4年)投手 182/92 右/右
小郷 賢人(東海大4年)投手 180/80 右/右
今後もプロ志望届を提出した選手を中心に、他の試合でもチェックを続け、正確な能力を見極めてゆきたい。指名確実そうなのは、森(日体大)・小郷(東海大)の二人で、穴っぽいところでは 奈良木(筑波大)がこれからクローズアップされてゆくのではないのだろうか。
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