2021年春 亜細亜大 と 国学院大 の選手
2021/03/12|Category:テレビ・動画観戦
亜細亜大 VS 国学院大
亜細亜大の開幕戦の先発は、岡留 英貴(沖縄尚学出身・4年)右腕。重心の低いサイドに近いスリークォーターといった感じのフォームからコンスタントに140キロ台中盤のキレのある真っ直ぐを投げ込んでくる。相手に的を絞らせないように、小さく曲がるスライダーだけでなく、ツーシーム・シンカー系の球や緩いカーブなどを駆使して工夫は感じられた。確かに悪い投手ではないのだが、それでもイニングが進むにつれ対応されてしまうのは、あと一歩ボールの球威やスリークォーター多い合わされやすいフォームだからだろうか? 現状は、ドラフト候補としては位置づけられても、指名となると絶対的なものはなく、有力な社会人チームに進むタイプなのではないかと思えてくる。ただし、今後のリーグ戦の内容次第では、指名圏内にリストアップして来る球団も出てくるかもしれない。
国学院大の野手では、最終学年を迎えた 福永 奨(横浜高出身・4年)捕手が攻守で存在感を示した。キャッチングや打球への反応に優れているだけでなく、高めや内角も駆使した幅の広いリードをしてくる。また送球も1.9秒台前半だったものの、走者をドンピシャのコントロールで捕殺していた。また、これまで打撃での印象が薄まっていたが、打撃への意識も傾ける余裕も生まれ、全ての打席でしっかりボールを捉えており内容もよかった。こちらは、有力な指名候補として今後も追いかけて行きたい。
またこの試合で大活躍だったのが、山本 ダンテ 武蔵(国学院大4年)DH 。大阪桐蔭時代から、全国の舞台で活躍してきた選手。外角一杯の難しい球をライトスタンドに叩き込むなど、腕っぷしの強さは一級品。身体も、高校時代に比べるとかなりゴツくなってきた。元々俊足・強肩の身体能力はあるだけに、なんとか守備でもアピールできると、育成あたりでの指名もあるかもしれない。ちなみに、2日目の試合でも2打席連続で本塁打を放ち、2試合で3ホーマーと荒稼ぎ。今後のリーグ戦で、何処まで本塁打を増やして行けるだろうか?
また亜大では、矢野 雅哉(広島)の後釜としてショートに入った 田中 幹也(東海大菅生出身・3年)遊撃手の守備・走力が光る。元々セカンドとしては抜群の守備範囲の広さと動きを魅せていたが、この日は右打席から4.05秒強(左打者換算で3.8秒強に相当)の到達タイムを記録。脚力でも、プロでもトップクラスであることを証明した。まだ打撃でもしぶとさを魅せており、ドラフトまで一年あるが、来年の候補としてマークしたい。
亜大では、二日目に先発した 加藤 竜馬(大阪偕星学園出身・4年)右腕が中大戦のリリーフ登板で151キロを記録し話題になった。緒戦に見た時は何の変哲もない投手に見えたが、この日は曲がりの大きなカーブをアクセントに、確かにボールにも力があった。ただし制球力や打ち難さに課題があり、スペックは高いが大学から指名されるかは微妙な素材型かと。
むしろ亜大の中では、松本 健吾(東海大菅生出身・4年)右腕の方が実戦的。こちらは140キロ~中盤ぐらいと球速は平凡だが、ボールの質も良く、多彩な球種も織り交ぜ実戦的。特に、フォークやスプリット系の縦の変化を武器にしていて、面白い存在ではある。ただし、大学からプロとなると、パンチ不足と見るか実戦的と見るかは微妙なライン。それだけに彼も、今後の試合で能力を見極めて行きたい一人ではないのだろうか。
岡留 英貴(亜細亜大4年)投手 180/77 右/右
加藤 竜馬(亜細亜大4年)投手 184/102 右/左
松本 健吾(亜細亜大4年)投手 179/76 右/右
田中 幹也(亜細亜大3年)遊撃 168/64 右/右
福永 奨 (国学院大4年)捕手 175/81 右/右
山本 武蔵(国学院大4年)DH 174/83 右/右
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