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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!
83 東アジア大会壮行試合
東アジア競技大会の日本代表チームが、JX-ENEOS と大会前の壮行試合を行うというので行ってきました。確か昨年はドラフト後だったので、今年のドラフト候補を把握する意味合いでした。しかし今年はドラフト前ということで、ドラフト前の最終チェックとなる候補が何人かおりました。中でも今年一度も生観戦できていなかった 東明 大貴(富士重工)投手が、この試合の先発で5回まで投げてくれたことはラッキーでした。

全日本 VS JX-ENEOS

全日本の先発は、ドラフト1位候補の 東明 大貴(24歳・富士重工)右腕が先発。実際大学以来の生観戦かもしれませんが、175/78 の体格が示す通り、小さいなぁという印象を受けます。

球速は、常時140~MAX145キロぐらいを刻み、ビシッと来るボールの威力は感じます。変化球は、横滑りするスライダー・カーブ、それにスピリット気味に沈む球も結構使ってきます。両サイドに投げ分けられているのですが、時々不用意に真ん中高めの打ち頃のゾーンに投げて痛打されたり、追い込んでからのボールが物足りなく、プロで即戦力を期待するには、変化球の精度・キレがもう一つなのが気になります。

恐らくプロでローテーションに入れても、好投するも勝ち切れないとか、勝ち味に遅いタイプではないかと思います。むしろ現在の内容ならば、ボールの勢いがあるのでリリーフで活路を見出すことになるのではないのか。それでも構わないという球団が、指名すべき選手ではないのでしょうか。ドラフトでは1位指名されそうな勢いですが、私ならば1位では物足りないと思わざるえません。これは、都市対抗の印象と変わりませんでした。

一方ENEOSの先発は、2年目にしてイマイチ殻が破れなかった 三上 朋也(24歳・法大出身)右腕が先発。素材やボールは素晴らしくても、中々結果を残せない部分があったので、都市対抗前に、かなり腕を下げました。これが功を奏して、制球力がUPし実戦力が増しましたが、スピードも大きく落ちドラフト戦線からは大きく後退した印象が残りました。

今日みたらフォームは都市対抗同様にかなり腕を下げて投げていましたが、常時145キロ前後(MAX147キロを記録し、社会人の先発投手でも屈指の球速を誇る東明よりも、球速・ボールの勢いが上回る内容でした。

腕を下げたことで、横滑りするスライダーの曲がりが大きくなり、更に135キロぐらいのカットボールも活かせるようになってきました。他にもツーシームや元々最大の武器であるチェンジップも健在で、結構多彩な球種を上手く織り交ぜられるようになっています。東明との最大の違いは、変化球の精度と威力にあり、実戦力では三上の方が上ではないかと思わせる内容。まして今日は、ボールの勢い・球速でも東明以上だったわけですから、この内容を安定して出せるならば、上位24名(2位以内)に入ってきても、全然不思議はないでしょう。

本人も同年代の選手が日本代表・あるいはドラフト1位指名候補と騒がれるなか、今日はスカウト達の前で気合充分だったようです。四回だかにピッチャー強襲のあたりを体に当ててしまい無念の降板。しかしその存在を示すには、充分な内容でした。都市対抗ではガックリさせられましたが、ドラフト前に素晴らしい三上が見られて良かったです。そのままの印象でドラフトを迎えたら、大きな過ちをすることになっていたかもしれません。

全日本は、ベテランの濱野 雅慎(JR九州)を挟んで三番手には、同じくドラフト1位の呼び声高い 浦野 博司(24歳・セガサミー)右腕が登場。大学4年の神宮大会では150キロを連発し、何故ドラフトされなかったんだと不思議がられた投手。しかし社会人入り後は、冴えない投球が続いていました。しかし都市対抗予選で完全復活、140キロ台後半のキレのあるストレートと変化球のコンビネーションで、全く相手につけ入る隙を与えない投球は見事で、改めてこの選手、力があるんだと再認識させられました。しかし都市対抗本戦では、全く冴えない投球に逆戻り。一体この選手の実力が何処にあるのか掴めません。

今日は、常時140キロ台でMAX144キロ。殆どのストレートは、143,144キロ を表示していました。短いイニングということもあり、本人としては今投げられるめいいっぱいのボールはなげていたように思います。代わった最初のイニングは、サクサクとあっという間に三者凡退。そういったテンポの良さ、コントロールの好いコンビネーションはさすがだと思わせてくれます。

しかし次のイニングでは、高めに浮いたストレートを痛打されるなど、球威の無さを露呈。曲がりながら落ちるスライダーやフォークなどを織り交ぜるも、中々仕留め切れない投球が続きます。都市対抗予選の時は、面白いように三振を奪っていたことを考えると、この投手は本当に出来にバラつきがあってよくわかりません。

好調時の投球は、今年の社会人ではNO.1でしょう。しかしそれが持続できないところに、この選手の最大の問題があり、プロの長く厳しいシーズンを想定すると不安になります。好調時の投球を観ると10勝前後できそうに見えるのですが、調子の悪い時は全くなので判断が難しい選手だと思います。それでもドラフト会議では、1位指名で消えることになりそうです。

最後に登場したのは、今や社会人で最も評価の高い 吉田 一将(24歳・JR東日本)右腕が、最終回に登場してきました。リリーフの1イニング限定ということで、常時145キロ前後のボールを投げ、MAXは146キロ。ボールはやや高かったものの、外角にキッチリコントロールできていました。

変化球は、武器であるチェンジアップを2球ばかり投げました。しかし投球の殆どは、ストレートのみで抑え込みます。この選手は何か凄みがあるわけではないのですが、コントロールが安定しており、好不調の波が少なく常に安定しているのが最大の魅力。プロのローテーション投手として、年間通して活躍が期待できるタイプです。完璧に抑えこむことは少ないでしょうが、7回2点・3点ぐらいで試合を作ることができるタイプ。首脳陣としては、計算がたつ投手として重宝されるでしょう。

少なくても今年のドラフト候補の中で、最もハズレる可能性が低いタイプではないかと思います。15勝するような爆発的な活躍が見込めるかは別ですが、10勝前後は期待できるタイプ。特に都市対抗でベストの内容を示せなかった選手が多かったなか、最高の状態で調整して来られた意識の高さは高く評価できます。都市対抗前までは3位ぐらいじゃないの?という空気でしたが、一気に社会人NO.1投手の称号を得るまでに評価を高めています。ドラフトでも、1位競合の可能性も現実味を帯びてきました。

またENEOSで最後に投げた ルーキーの 小室 正人(23歳・立教大出身)左腕は、130キロ台後半ぐらいの球速だったものの、気合充分のマウンド捌き。スライダーとのコンビネーションで、全日本を完璧に抑えます。来年の候補として、その存在感を示しました。

野手に関しては、正直目新しいものはありませんでした。しかし学生で唯一抜擢された 山川 穂高(富士大・4年)三塁手は、打球の速さが凄まじく、社会人に混ぜても力感はNO.1。守備・走塁面でのアピール度は低いのですが、貴重な右の強打者候補。ポジションは一塁かDHぐらいしか期待できませんが、打撃では一皮むけたのではないかと思えるほどです。ドラフトでも3,4位ぐらいならば指名があっても不思議ではありません。

(最後に)

今日は、今年生では未観戦だった 東明 大貴(富士重工)を観るのが最大の目的だったので、それを果たせたのが収穫。更に期待しながら都市対抗でガックリさせられた 三上 朋也(JX-ENEOS)右腕が、素晴らしい投球を披露しイメージを一変させてくれました。

また 吉田 一将(JR東日本)右腕がのリリーフでキャパ全開の投球を見られるというのは貴重。山川 穂高(富士大)内野手の打撃が、大学選手権の時よりも良くなっていたことも収穫でした。

ベイスターズとの交流戦で、リリーフで凄まじい球を投げていた 石川 歩(東京ガス)右腕の投球や、東芝グランドに到着すぐに降板してしまい、生で数球しか見られなかった 秋吉 亮(パナソニック)右腕の投球が確認できなかったのは残念ですが、これだけのメンバーが一同に集まって並べて比較できる機会は貴重なだけに、大いに参考となる一日でした。 今日は首都リーグに行く予定でしたが、予定を変更してまで観る価値は充分あった試合ではなかったのでしょうか。ちなみにこの全日本の壮行試合は、10月2日(水)10時~ 鎌ヶ谷で日ハム戦が予定されています。その時の先発は、吉田 一将(JR東日本)だということです。

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