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2014年 本当に凄いやつ10 宗 佑磨(横浜隼人)内野手
宗 佑磨(横浜隼人・2年)内野 181/72 右/左





            「モーガンみたいだな」





DeNAベイスターズに今年在籍し人気ものになった ナイジャー・モーガン 外野手 を彷彿させるのが、この 宗 佑磨 。何がモーガンみたいかというと、けして打つ形が良くなくても、外野手の頭を越して行くような体の強さ・バネの効いた走力、強肩と、持ちえる身体能力は、日本人のそれとは一味違う。

宗は、父にガーナ人の血をひくハーフ。春季大会では、松井 裕樹(桐光学園)から2安打、夏の大会では、伊藤 将司(横浜)から2安打と、全国レベルの左腕をモノともしない活躍を見せている。

(守備・走塁面)

一塁までの塁間は、夏の横浜戦で計測した時で4.25秒前後と平均的。ただこの選手、50メートル5秒8と言われる脚力があり、もっと早いタイムが出ても不思議ではない。守備でもそうなのだが、動作の切り返し・反応がそれほど早くないので、走りだしが遅いのではないかと思われる。それでも出塁すれば、ニ盗・三盗を決めたりと積極的に走れており、技術はともかく持っている走力は相当なものなだろう。軽く走っているだけでも、バネの良さは光っている。

1年生の時は外野手で、2年夏は三塁手として活躍、秋からは、遊撃手にコンバートされた。三塁手としては、打球への反応などはどうかな?という部分は気になるが、球際でのキャッチング・地肩の強さはかなりもの。身体能力を活かして、ショートを守るようになったことも頷ける。問題は、ショートというポジションにおいて、動作の切り返しの鋭さ・きめ細やかさ・安定感という意味ではどうだろうか?この辺は、春季大会でぜひ確認してみたいポイント。

走塁にしても守備にしても、まだまだ技術的な部分では不安を覚えます。しかし強肩・快速の身体能力はあるようで、その辺は日本人では中々見られない特別ものが感じます。そういった素材としては、全国でも指送りだと言えるでしょう。

(打撃内容)

どの方向にも打球を飛ばせますが、左中間方向への打球が伸びてゆきます。それほどきっちり捉えていなくても、外野の頭の上を越えて行くような、体の強さを感じます。けして長距離打者ではありませんが、その強さである程度の長打も期待できるはず。

<構え> ☆☆☆

前足を軽く引いて、グリップを少し下げ気味。腰の座り・両目で前を見据える姿勢・全体のバランスと並ですが、打席でリラックスできているのは良いのではないのでしょうか。

<仕掛け> 遅めの仕掛け

投手の重心が下がりきって、前に移動する段階で始動する「遅めの仕掛け」を採用。外国人の血を引く選手らしく、ギリギリまでボールを引きつけて叩く打撃スタイル。そのため最大限のインパクトをボールに伝えられるのですが、打撃スタイル的には好打者タイプだとは思います。

<足の運び> ☆☆☆

始動~着地までの「間」は短いので、いろいろな球に対応できる打ち方ではありません。あらかじめ狙い球を絞って、その球を逃さないことが求められます。ただ打っている球を見ると、速球でも変化球でも打ちに行っているようなので、球種よりゾーンによって打つか打たないか決めているのかもしれません。

足を地面から軽く浮かし、ベース側にインステップ。踏み込んだ足元がブレないので、外角や低めの球に喰らいつくことができます。インステップするように、外角を強く意識しているのがわかります。

<リストワーク> ☆☆☆

打撃の準備である、「トップ」をキッチリ作って打ちに行くタイプではありません。ただバットの挿入角度はよく、インパクトまで無駄のないスイング。スイングの弧も小さく、コンパクトヒッターという印象を受けます。これでも長打を放てるのは、体の強さとしか言えません。

<軸> ☆☆☆☆

足の上げ下げは小さいので、目線は動きません。体の開きも我慢出来ていますし、軸足も大きく崩れません。外国人のような、極めてシンプルな動作で打っています。

(打撃のまとめ)

特にボールを捉えるセンスや技術に優れているとか、驚くようなヘッドスピードがあるとかそういったことはありません。それでもすでに全国レベルの投手達を苦になく打ち返すだけの、根本的な目の良さがあるように思います。この点は、持って生まれたものなので、教えてどうこうできるものではないでしょう。技術的には、まだまだ改善の余地が残されていますが、打力もドラフト候補として水準レベルがあると評価します。

(最後に)

守備・走力・打撃に至るまで、ポテンシャルは高いものの技術的な裏付けには欠けます。それでもある程度できてしまうところは、彼の持っている絶対能力が違うからでしょう。問題はここから、技術的なものを教えたところで、それを消化するだけの器用さや受け入れる姿勢があるかではないのでしょうか。その辺のことに関しては、今後も夏まで追っていって、最終的に見極めて行きたいポイント。いずれにしても高校からプロ入りすることを、意識できる全国レベルの素材だと言えるでしょう。

(2013年夏・神奈川大会)

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