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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!
横山 雄哉(21歳・新日鉄住金)投手
横山 雄哉(21歳・新日鉄住金)投手 182/82 左/左 (山形中央出身)





              「確かに成長している」





山形中央時代から、正統派の左腕として注目されてきた存在。あの時はスラッとした体型・柔らかい身のこなしが魅力だったものの、あともう一歩プロにかかるには物足りないものがあった。しかし入社3年目の今年、プロを意識できるところまで来ている。

(投球内容)

高校時代は、足を引き上げたあと、前に倒れ込むような感じのスリークオーターで、上下の動きが激しいフォームでした。しかし今は、そういった余分な動作は少なくなり、腕も真上から振り下ろす本格派になりました。

ストレート 常時130キロ台後半~140キロ台前半

球速としては驚くようなものはないのですが、決めに行く時の高めのストレートに勢いを感じます。特に腕をしっかり振れるところが魅力で、高校時代が135キロ前後だったことを考えると、一回りも二回りもパワーアップしているように思えます。

コントロール自体は、とりあえずストライクゾーンの枠の中に集めるといった感じで、ストレート全体の球筋も高い傾向にあります。ボールの勢いがあるときは良いですが、これが鈍りだすと怖い部分が。それでも観戦日は、早めに追い込んで仕留めるというパターンができていました。

変化球 スライダー・カーブ・カットボール・チェンジアップ

特に変化球のキレ・コントロールに特筆すべきものはなく、むしろストレートとの球速差・緩急の意味合いが強く、全体的にレベルが高いようには見えません。特にスライダーなどは、真ん中高めあたりに行くので、思わず打ち損じてしまいます。しかしこれが、そういうものだとわかってしまうと、痛打を浴びる可能性は否定できません。

その他

牽制は、相手の打ち気を逸らしたりするためには使います。高校時代から左腕ですが、鋭い牽制は殆ど見られません。フィールディングも平均的で、クィックは1.05秒前後と素早く投げ込むことができます。

野球センスや運動神経に優れたタイプというよりは、恵まれたポテンシャルの方が優先したタイプではないかと思います。

(投球のまとめ)

高校時代よりは、確実にパワーアップ。しかし変化球レベル・アバウトな制球には課題があり、相手にじっくり見られた時に怖いなと思える部分があります。現状は、その辺をいかに勢いにかまけて誤魔化せるかではないのでしょうか。まだまだ、実戦力が高い選手とは言えません。

(投球フォーム)

では今回は、僅か3イニングのみの観戦だったので、投球フォームの部分から本質に迫ってみたいと思います。

<広がる可能性> ☆☆☆

引き上げた足を地面に向けているので、お尻は三塁側(左投手の場合は)に落とせません。すなわち身体を捻り出すスペースが充分確保できないので、腕を捻り出して投げるカーブやフォークといった球種には適しません。

それでも「着地」までの粘りは悪くないので、カーブやフォーク以外の球種ならばモノにできるように思います。その割に、各変化球のキレ・精度が低いのは気になりますが。

<ボールの支配> ☆☆

グラブは最後まで体の近くにはありますが、やや後ろに抜けてしまっています。これだと充分に外に逃げようとする遠心力を内に留めきれません。また足の甲の地面への押し付けも充分ではないので、力を入れて投げるとボールが上吊ってしまいます。コントロールのアバウトさは、こういった動作がキッチリできていないからでしょう。

<故障のリスク> ☆☆

お尻が落とせないですが、カーブはそれほど多く投げないので悲観しなくても良いでしょう。むしろ腕の角度は結構つけて投げてくるので、肩への負担は少なくないはず。故障には充分注意して、ケアして欲しいと思います。

<実戦的な術> ☆☆☆☆

「着地」までの粘りは悪くなく、体の「開き」も早過ぎることはありません。そういった意味では、けして合わせやすいフォームではありません。

腕も強く振れて身体に絡んでくるので、速球と変化球の見極めも困難。ボールにも体重が乗せられており、その球速以上に手元までボールの勢いが落ちません。

(フォームのまとめ)

投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」においては、特に大きな欠点はなく、フォームとしての土台には優れていると評価できます。

しかしその一方で、コントロールを司る動作と肩への負担を感じさせる部分があるので、その点は注意しないといけません。

(成績から考える)

昨年の成績ですが、「GRAND SLAM」にデータがあったので、傾向を考えたいと思います。

10試合 31回1/3イニング 29安打 16四死球 34奪三振 防御率 4.60

1,被安打は、イニングの80%以下 ✕

被安打率は、92.7% であり、かなり高いのがわかります。まだまだ変化球を含めたコンビネーションや、細かいコントロールなどに課題を抱えているという印象の裏付けになっています。

2,四死球はイニングの 1/3以下 ✕

四死球率も51.1%にのぼり、基準である33.3%以下に及びません。このへんもアバウトな制球の印象を受けたとおり、普段はかなり四死球を出していることがわかりました。

3,奪三振は、イニングの90%以上 ◎

昨年は、10試合で31イニングということで、リリーフとしての基準で考えてみました。それでもイニング数を上回る奪三振を奪えており、充分基準を完全に満たします。ボールの威力がまさり、変化球のキレ・精度がそれほどでもなくても、多くの三振が奪えていることがわかります。

4,防御率は2点台以内 ✕

昨年の防御率は4.60ということで、まだまだ安定感に欠けていたことがわかりました。

(データからわかること)

ボールの威力は、社会人でも上位であることがわかります。しかしそれ以外の部分には課題が多く、素材型の域を脱していないのではないかということがわかります。あくまでもこの成績は昨年の成績を元にしているので、イコール今年のものにあてはまるとは思いません。しかし実際見た印象から、データによる裏付けも充分できたものと思われます。

(最後に)

先日の登板では、ポンポンと討ち取って、どうも出来すぎだよなぁとは疑ってみていました。それは、アバウトな制球力・変化球の精度からして、そんなに普段も上手く抑えられているのかな?という疑問を持ったからです。

それでも高校時代に比べると成長していますし、元々持っている素材の良さも感じます。今後の都市対抗予選・都市対抗などの内容にもよりますが、高卒3年目の若さにも期待して下位でならば指名はあるかもしれません。ただし今のままならば、最低でも何年かはファームで鍛えないと厳しいかなというのが率直の感想でした。

(2014年 関東選抜リーグ)
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