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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

全日本大学選抜・平塚合宿(外野手2)

長らく続けてきた、平塚合宿のレポートも今回が最終回。最後は、外野手編の後編となります。

神里 和毅(中央大3年)外野 177/73 右/左

糸満高校時代は、高い身体能力がありながら、守備・走力に充分活かすことができませんでした。むしろ欠点が少なかったのは打撃の方で、沖縄で見た野手の中でも最も好感の持てる強打者でした。今春のリーグ戦では、11試合 0本 3打点 0盗塁 打率.350厘 。好成績をあげたのはこの春が初めてで、相変わらず高校時代、沖縄の野球部61校が集まって行われた「野球部対抗競技大会」の100メートル走で1位になった快速を活かしきれていないのは残念。打撃の方では、初日に一ニ塁間を破り、二日目にも三遊間を破るヒットでアピールするも落選。

来年のドラフト候補になりえるかは、守備・走塁でアピールできるかではないのでしょうか。対応力など持っている打撃能力はあるので、守備・走力・肩などの付加価値をプラスできれば、候補として浮上して来るように思います。

江越 大賀(駒沢大4年)外野 182/85 右/右

今年のアマにおいて、大学・社会人ではNO.1の外野手ではないのでしょうか。しかし現状は、苦手な内角を意識させられて、外角のスライダーを空振るというパターンで、ことごとく討ち取られています。存在感をアピールしなければいけなかった今シーズンは、11試合 0本 2打点 3盗塁 打率.194厘 と絶不調。合宿でも、二日間好いところが見られませんでした。長崎海星時代からプロ注目でしたが、個人的には根本的な対応力に疑問があり、ピンと来ませんでした。むしろ大学で、その能力を改めて評価しなおしたという選手。

しかし持っているポテンシャルは極めて高く、快速・強肩・長打力・そしてプレーへの意欲と揃っており、間違いなくプロの素材でしょう。むしろこういう強打者タイプを立て直すには、プロの指導者に託した方が好いように思います。素材は申し分ないので、評価が落ちたとしても中位指名ぐらいで落ち着くのではないのでしょうか。仮に下位指名でこれだけの野手を取れたらかなりお得な買い物かと。

笹川 晃平(東洋大2年)外野 182/79 右/右

浦和学院では3年夏に才能が開花し、夏の甲子園・AAA選手権などでも活躍。すでにこの頃には、ドラフトで指名されるだけの力を身につけていました。今シーズンは二部とはいえ 12試合 1本 8打点 1盗塁 打率.419厘 で、首位打者を獲得。合宿では、初日は結果が残せませんでした。しかし二日目には、レフトスタンドに文句なしの一発や左中間へツーベースを放つなど、長打でアピール。しかし、あえなく落選してしまい残念。

守備・走力は平均的ですが、肩は悪くありません。打撃は素晴らしいので、最終学年までアピールし続ければ、ドラフトでも指名されると思います。あとは、チームを一部に浮上させ、一部で力を証明することが求められます

拝崎 諒(関東学院大2年)外野 182/76 左/左

横浜高校の下級生の頃からのレギュラーで、三拍子中の上タイプのまとまりのある選手でした。今春のリーグ戦では、0本 5打点 2盗塁 打率.366厘 。合宿では、二日ともライト前にクリーンヒットを放つなど、キッチリ捉えた打球には目を見張るものがあります。

走力は平均的ですが、守備・地肩はまずまず。打撃も、キッチリボールを叩ける強い打球は、プロ仕様。その点、高校時代よりも面白味が出てきたのですが、やはりすべてが中の上タイプの左の外野手ということで、ドラフト指名というまで将来ゆくかは微妙なところ。それでもこれだけの打球を放てる選手は、今回のメンバーの中でも殆どいなかったので、打撃で圧倒できるような存在になると、面白いかもしれません

伊藤 悠人(近畿大4年)外野 175/75 左/左

宇治山田商時代から、ガッチリした体格からパンチの効いた打撃をしていた中距離ヒッター。今春のリーグ戦では、13試合 0本 2打点 5盗塁 打率.340厘(2位) で、二度目のベストナインに輝きます。合宿では、初日は結果がでず。しかし二日目の最終打席に、変化球をうまくすくって、ライトスタンドに運びました。こういう技術があるのだという驚きと、意外に走力があるという発見がありました。しかし、代表には選ばれず。

まぁ4年生ですが、守備・走力・打撃と絶対的なものはなく、ドラフト指名されるとか、そういったことはないと思います。社会人に進んで、勝負強い打撃を売りにしてゆく選手ではないのでしょうか。ただ今回ちょっと面白いなというところを見せてくれたので、今後も注目して見てみたいと思わせるものは示してくれました。

(最後に)

今回のメンバーをみると、9名の投手のうち4名が左投手。15名の野手のうち、9名が内野手だという、かなり偏った選出になっています。まぁ内野手でも外野への融通性も期待しての抜擢だと思いますが、それにしても極端です。

その割に選んだ選手は、何か売りがあるタイプというよりも、走攻守ソツがなく使い勝手が好い選手が多いのも気になります。首脳陣の好みだとは思いますが、こういったタイプが一番国際試合でも中途半端になりがちなので、その点では懸念しています。

それでも、田中(京大)・七原(名古屋大)の二人の投手を、2イニング限定という特殊な環境下での投球を見られたことは、非常にスカウティング的には大きかったと思います。今後の、選手たちの頑張りを期待してやみません。
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