2014年 都市対抗レポート6
2014/07/25|Category:観戦記
大会4日目第二試合 新日鉄住金かずさマジック VS 永和商事
かずさマジックの先発は、加藤 貴之(22歳・拓大紅陵出身)左腕。球速は、135~140キロ強ぐらいで、球威やキレに驚くほどあるわけではない。まして絶妙なコントロールというほどのものもなく、特にストレートは真ん中~高めのゾーンに集まりやすい。しかし非常にタイミングの取りにくいフォームをしているために、空振りをしたり、ワンテンポ差し込まれる打者が続出。どうしてこの球で、こんなに三振が取れるのだろうと驚いてしまう。それでもポンポンとストライクを先行させ、スライダーを低めに集め、130キロ台の逃げてゆくシュート系のボールを駆使してマウンドを支配。ゲームメイクということに関しては、大学・社会人でもNO.1だろう。それほどスケールや球速で魅了するタイプではないので、極めて高い評価はされにくい。それでも外れ1位から、2位までには消えるのではないのだろうか。
かずさマジックは、2番手に 井口 拓皓(23歳・日本通運)投手が登板。176/75 とそれほど体も大きくなく、球速は130キロ台後半~MAX143キロぐらいで驚くほどのものはない。ボールはキレ型で空振りを誘えるが、甘く入ると球威に欠ける分長打を食らいやすい。スライダー・チェンジアップとのコンビネーションで、常にストライクを先行させるコントロールと、テンポの好い投球が光る実戦派。駒大の先輩でもある 武田 久(日ハム)を彷彿とさせる投手だが、久には低めで落ちるフォークという全体的な武器と、膝から上に浮かない確かな球筋があった。そういった意味では、似たタイプでもドラフト候補の匂いはしてこない。
今大会初出場となった永和商事だったが、この試合に限っては目立つ選手はいなかった。この日登板はなかったが、高橋 康平(25歳・天理大出身)右腕あたりが投げれば、140キロ台の球も連発したと思うのだが、登板のないまま終ってしまって残念だった。
大会4日目第三試合 HONDA鈴鹿 VS 沖縄電力
HONDA鈴鹿の先発は、土肥 寛昌(24歳・東洋大出身)右腕。球速は常時145キロ前後(MAX146キロ)出ており、ボールの伸び・勢いも悪くない。変化球もフォークを中心に、スライダーなども織り交ぜてまずまず。しかし 181/85 の体格には見えないこじんまりしたフォームだし、打者としては球速の割に苦にならない何気ない投球。けして悪い選手ではないが、 これは! という武器がなく指名となると物足りない。イメージ的には、同じ東洋大の先輩である 鹿沼 圭佑(元JFE東日本)と良く似ている。
今大会屈指のサプライズだったのは鈴鹿の2番手で登場した 竹下 真吾(24歳・ヤハマ)左腕。昨年もルーキーながら自チームでドームを経験していたが、その時はどうも体を持て余し気味でピリッとしない投手だという印象が。球速も135~後半ぐらいだったと記憶していますが、この日は常時140キロ台を記録し、MAX148キロ。ボールの球威・球速も増していますし、カーブ・スライダー・チェンジアップ系もうまく交えることができるようになってきました。特に上半身をかなり鋭く振れるようになったことで、もっさりしたフォームにもギャップが生まれ打者も打ちづらそう。まだ発展途上の選手ではありますが、威圧感のあるフォームで打ちづらく、左腕ということも相まって指名の可能性は充分あるでしょう。3~5位ぐらいの順位は、見込めるのではないかと考えます。プロ入り後、もうワンランク上の投球も充分期待できるのでは。
鈴鹿の最後に登板した 守屋 功輝(21歳・倉敷工業出身)右腕も、中々の曲者。中日のルーキー 又吉 克樹(香川OG出身)投手のようなサイドハンドから、140キロ台のボールを連発。球速こそ140~143キロ程度と平凡なのだが、そのボールが非常に動いて合わせ難い。変化球も、カーブ・スライダー・シンカーと併せ持ち、短いイニングで捕まえるには厄介タイプ。まだ高卒3年目と若いことから、もう一年ぐらい残留という話にもなるかもしれない。しかし高卒3年目でこの投球ならば、プロ側もほっとかないのではないのだろうか。都市対抗に限らず、春先からチームの主戦として活躍し続けている実績も評価できる。
沖縄電力では、ホームランを含む3安打を放った 平識 一樹(26歳・鈴鹿国際大出身)外野手が目だった程度。鈴鹿では、同じ3安打放った 飯田 大祐(24歳・中央大出身)捕手が、1.8秒前後のスローイングでキッチリ刺すなど、打撃以外でも存在感を示した。中央大時代も、密かにスカウトが注目するだけの実力の持ち主。次回見直すときは、じっくりとそのプレーぶりを考察してみたい。
かずさマジックの先発は、加藤 貴之(22歳・拓大紅陵出身)左腕。球速は、135~140キロ強ぐらいで、球威やキレに驚くほどあるわけではない。まして絶妙なコントロールというほどのものもなく、特にストレートは真ん中~高めのゾーンに集まりやすい。しかし非常にタイミングの取りにくいフォームをしているために、空振りをしたり、ワンテンポ差し込まれる打者が続出。どうしてこの球で、こんなに三振が取れるのだろうと驚いてしまう。それでもポンポンとストライクを先行させ、スライダーを低めに集め、130キロ台の逃げてゆくシュート系のボールを駆使してマウンドを支配。ゲームメイクということに関しては、大学・社会人でもNO.1だろう。それほどスケールや球速で魅了するタイプではないので、極めて高い評価はされにくい。それでも外れ1位から、2位までには消えるのではないのだろうか。
かずさマジックは、2番手に 井口 拓皓(23歳・日本通運)投手が登板。176/75 とそれほど体も大きくなく、球速は130キロ台後半~MAX143キロぐらいで驚くほどのものはない。ボールはキレ型で空振りを誘えるが、甘く入ると球威に欠ける分長打を食らいやすい。スライダー・チェンジアップとのコンビネーションで、常にストライクを先行させるコントロールと、テンポの好い投球が光る実戦派。駒大の先輩でもある 武田 久(日ハム)を彷彿とさせる投手だが、久には低めで落ちるフォークという全体的な武器と、膝から上に浮かない確かな球筋があった。そういった意味では、似たタイプでもドラフト候補の匂いはしてこない。
今大会初出場となった永和商事だったが、この試合に限っては目立つ選手はいなかった。この日登板はなかったが、高橋 康平(25歳・天理大出身)右腕あたりが投げれば、140キロ台の球も連発したと思うのだが、登板のないまま終ってしまって残念だった。
大会4日目第三試合 HONDA鈴鹿 VS 沖縄電力
HONDA鈴鹿の先発は、土肥 寛昌(24歳・東洋大出身)右腕。球速は常時145キロ前後(MAX146キロ)出ており、ボールの伸び・勢いも悪くない。変化球もフォークを中心に、スライダーなども織り交ぜてまずまず。しかし 181/85 の体格には見えないこじんまりしたフォームだし、打者としては球速の割に苦にならない何気ない投球。けして悪い選手ではないが、 これは! という武器がなく指名となると物足りない。イメージ的には、同じ東洋大の先輩である 鹿沼 圭佑(元JFE東日本)と良く似ている。
今大会屈指のサプライズだったのは鈴鹿の2番手で登場した 竹下 真吾(24歳・ヤハマ)左腕。昨年もルーキーながら自チームでドームを経験していたが、その時はどうも体を持て余し気味でピリッとしない投手だという印象が。球速も135~後半ぐらいだったと記憶していますが、この日は常時140キロ台を記録し、MAX148キロ。ボールの球威・球速も増していますし、カーブ・スライダー・チェンジアップ系もうまく交えることができるようになってきました。特に上半身をかなり鋭く振れるようになったことで、もっさりしたフォームにもギャップが生まれ打者も打ちづらそう。まだ発展途上の選手ではありますが、威圧感のあるフォームで打ちづらく、左腕ということも相まって指名の可能性は充分あるでしょう。3~5位ぐらいの順位は、見込めるのではないかと考えます。プロ入り後、もうワンランク上の投球も充分期待できるのでは。
鈴鹿の最後に登板した 守屋 功輝(21歳・倉敷工業出身)右腕も、中々の曲者。中日のルーキー 又吉 克樹(香川OG出身)投手のようなサイドハンドから、140キロ台のボールを連発。球速こそ140~143キロ程度と平凡なのだが、そのボールが非常に動いて合わせ難い。変化球も、カーブ・スライダー・シンカーと併せ持ち、短いイニングで捕まえるには厄介タイプ。まだ高卒3年目と若いことから、もう一年ぐらい残留という話にもなるかもしれない。しかし高卒3年目でこの投球ならば、プロ側もほっとかないのではないのだろうか。都市対抗に限らず、春先からチームの主戦として活躍し続けている実績も評価できる。
沖縄電力では、ホームランを含む3安打を放った 平識 一樹(26歳・鈴鹿国際大出身)外野手が目だった程度。鈴鹿では、同じ3安打放った 飯田 大祐(24歳・中央大出身)捕手が、1.8秒前後のスローイングでキッチリ刺すなど、打撃以外でも存在感を示した。中央大時代も、密かにスカウトが注目するだけの実力の持ち主。次回見直すときは、じっくりとそのプレーぶりを考察してみたい。
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