浜田 智博(九州産業大4年)投手 最終寸評
2014/08/04|Category:個別寸評
浜田 智博(九州産業大4年)投手 183/75 左/左 (宮崎工出身)
「なんとなく良さがわかった」
宮崎工業時代甲子園で見て以来、今年も春先のソフトバンクとの交流戦で観戦。しかしそのときは、早々K.Oされることになる。その後、大学選手権、平塚合宿、そして今回の九州大学選抜での登板と観戦する中で、なんとなくこの選手の良さがわかってきた。九州の大学球界でも、プロ入りに最も近い存在。その理由について、今回は迫ってみた。
(投球内容)
独特の小さなテイクバックでタイミングを崩す、技巧派サウスポー。大学選抜での先発では、春先やられたソフトバンク相手に、二回を打者6人で抑えリベンジを果たす。立ち上がりは不安定だったものの、三振と二塁での盗塁阻止でピンチを切り抜ける。2イニング目からは、球筋も安定。自分のペースに相手を引き込むという、彼お得意のパターンを魅せた。
ストレート 135~140キロ台前半
今回のソフトバンクとの試合ではハッキリ球速はわからなかったものの、だいたいこの投手は135~出ても140キロ台前半ぐらい。特にボールにキレがあるとか、物凄くタイミングが合わせにくいというほどの投手でもありません。
見ていて気がついたのは、右打者の外角ギリギリへのコントロール・微妙な出し入れに優れ、この逆クロスへの球筋が、この投手の生命線であることがわかってきました。球威・球速・キレともドラフト候補としては中の下レベルですが、このコーナーへのコントロールこそ、彼の持ち味です。
ただしストレートに関しては、真ん中~高めのゾーンに集まりやすい傾向があること。少しでも甘くなれば、春先の登板のように、プロレベルの打者ならば見逃してくれないでしょう。立ち上がりの悪い彼にとって、いかに初回を乗り切ることができるのかがポイントだと言えます。
変化球 スライダー・チェンジアップ・カーブ・フォークなど
球種はかなり多彩で、的を絞り難い特徴があります。速球同様に両サイドにスライダーなりチェンジアップ系の球など投げ分けることができるものの、相手の空振りを誘うような絶対的な球はありません。あくまでも両コーナーにボールを集めて、打たせてとるのが、この投手のピッチングスタイル。
その他
牽制は、左投手らしく見分けの難しい送球を魅せたりと悪くありません。クィックも1.1~1.2秒ぐらいで投げ込めるなど、基準レベル内。平塚合宿では、フィールディングも結構上手いのだと驚かされました。あまり器用そうな選手には見えないのですが、投球以外の部分も一定のレベルに達しています。
(投球のまとめ)
左腕として、ある程度ゲームメイク出来る貴重な存在であるのは間違いありません。しかし球威・球速は物足りなく、一つ間違えるとプロの餌食に簡単になってしまいます。それだけに、評価となると微妙だと言わざる得ません。
変則フォームではありませんでしたが、力量的には同じ九州の大学生左腕ということで、川満 寛弥(九州共立大-ロッテ2位)とダブルものがあります。浜田の方が若干球速では上をゆきますし、フォームに癖がある分嫌らしさは感じます。しかしコントロールと言う意味では、川満の方が上だったかと。その川満が、一年目は一軍登板がなく、二年目の今年も一軍登板がなく苦しんでいるのを見ると、浜田もプロでは苦労するかではいう気は致します。
(最後に)
春先の寸評で、フォーム分析や過去の成績からも考察して見ましたので今回は致しません。この春は、リーグ戦で 5勝0敗 防御率 1.05(リーグ4位)と、これまででも最高の成績を残しました。更に大学選手権では、広島経済大戦で8回1/3イニングで、5安打・1四死球 自責点0と好投。全日本大学選考合宿である平塚合宿にも招集され、そのまま全日本のメンバーになり、貴重な経験を積めた一年でもありました。
左腕でゲームメイクできる貴重な先発タイプということで、力量的には微妙ではありますが、指名はされるだろうなという気が致します。何かプロで見出すことができれば、長く生き残ってゆくことはできると思います。しかし今のままだと、ちょっと厳しいだろうなぁと。ファームでは通用しても、一軍ではどうだろう? という疑問が残ります。一応、全く可能性は感じなくはないので、個人的にも指名リストには名前を残してみたいという結論に至りました。
蔵の評価:☆
(2014年 九州大学選抜VSソフトバンク戦)
「なんとなく良さがわかった」
宮崎工業時代甲子園で見て以来、今年も春先のソフトバンクとの交流戦で観戦。しかしそのときは、早々K.Oされることになる。その後、大学選手権、平塚合宿、そして今回の九州大学選抜での登板と観戦する中で、なんとなくこの選手の良さがわかってきた。九州の大学球界でも、プロ入りに最も近い存在。その理由について、今回は迫ってみた。
(投球内容)
独特の小さなテイクバックでタイミングを崩す、技巧派サウスポー。大学選抜での先発では、春先やられたソフトバンク相手に、二回を打者6人で抑えリベンジを果たす。立ち上がりは不安定だったものの、三振と二塁での盗塁阻止でピンチを切り抜ける。2イニング目からは、球筋も安定。自分のペースに相手を引き込むという、彼お得意のパターンを魅せた。
ストレート 135~140キロ台前半
今回のソフトバンクとの試合ではハッキリ球速はわからなかったものの、だいたいこの投手は135~出ても140キロ台前半ぐらい。特にボールにキレがあるとか、物凄くタイミングが合わせにくいというほどの投手でもありません。
見ていて気がついたのは、右打者の外角ギリギリへのコントロール・微妙な出し入れに優れ、この逆クロスへの球筋が、この投手の生命線であることがわかってきました。球威・球速・キレともドラフト候補としては中の下レベルですが、このコーナーへのコントロールこそ、彼の持ち味です。
ただしストレートに関しては、真ん中~高めのゾーンに集まりやすい傾向があること。少しでも甘くなれば、春先の登板のように、プロレベルの打者ならば見逃してくれないでしょう。立ち上がりの悪い彼にとって、いかに初回を乗り切ることができるのかがポイントだと言えます。
変化球 スライダー・チェンジアップ・カーブ・フォークなど
球種はかなり多彩で、的を絞り難い特徴があります。速球同様に両サイドにスライダーなりチェンジアップ系の球など投げ分けることができるものの、相手の空振りを誘うような絶対的な球はありません。あくまでも両コーナーにボールを集めて、打たせてとるのが、この投手のピッチングスタイル。
その他
牽制は、左投手らしく見分けの難しい送球を魅せたりと悪くありません。クィックも1.1~1.2秒ぐらいで投げ込めるなど、基準レベル内。平塚合宿では、フィールディングも結構上手いのだと驚かされました。あまり器用そうな選手には見えないのですが、投球以外の部分も一定のレベルに達しています。
(投球のまとめ)
左腕として、ある程度ゲームメイク出来る貴重な存在であるのは間違いありません。しかし球威・球速は物足りなく、一つ間違えるとプロの餌食に簡単になってしまいます。それだけに、評価となると微妙だと言わざる得ません。
変則フォームではありませんでしたが、力量的には同じ九州の大学生左腕ということで、川満 寛弥(九州共立大-ロッテ2位)とダブルものがあります。浜田の方が若干球速では上をゆきますし、フォームに癖がある分嫌らしさは感じます。しかしコントロールと言う意味では、川満の方が上だったかと。その川満が、一年目は一軍登板がなく、二年目の今年も一軍登板がなく苦しんでいるのを見ると、浜田もプロでは苦労するかではいう気は致します。
(最後に)
春先の寸評で、フォーム分析や過去の成績からも考察して見ましたので今回は致しません。この春は、リーグ戦で 5勝0敗 防御率 1.05(リーグ4位)と、これまででも最高の成績を残しました。更に大学選手権では、広島経済大戦で8回1/3イニングで、5安打・1四死球 自責点0と好投。全日本大学選考合宿である平塚合宿にも招集され、そのまま全日本のメンバーになり、貴重な経験を積めた一年でもありました。
左腕でゲームメイクできる貴重な先発タイプということで、力量的には微妙ではありますが、指名はされるだろうなという気が致します。何かプロで見出すことができれば、長く生き残ってゆくことはできると思います。しかし今のままだと、ちょっと厳しいだろうなぁと。ファームでは通用しても、一軍ではどうだろう? という疑問が残ります。一応、全く可能性は感じなくはないので、個人的にも指名リストには名前を残してみたいという結論に至りました。
蔵の評価:☆
(2014年 九州大学選抜VSソフトバンク戦)
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