DeNA5位指名 山下 幸輝(国学院大4年)内野手
2014/10/21|Category:個別寸評
山下 幸輝(国学院大4年)三塁 173/72 右/右
「謎の指名」
DeNAのチーム事情を考えると、この選手の指名はどうだったのか? そういう疑問を持ったベイスターズファンは少なくなかった 山下 幸輝 。私自身もそう思った一人なのだが、一体どんな選手なのか改めて考えてみた。
東都通算2割5分ぐらいの打者であり、ツボにハマればスタンドインのパンチ力を秘めるものの、プロの三塁手としてはスケール不足。そう考えるとこの選手の指名の意図が、イマイチ見えて来ない。
(守備・走塁面)
一塁までの塁間は、左打席から4.1秒前後であり、プロの左打者としては平均~中の上レベルの脚力であり、少なくても足でガンガンアピールするほどではないだろう。毎シーズン大体2盗塁~最後の秋は5盗塁とアピールはしたものの、図抜けた脚力の持ち主ではない。
三塁手としては、打球への対応・反応なども悪くなく、プロでも三塁手としては通用しそう。特に深いところから刺せる強肩であり、守備の不安はない。ただし、それは三塁手としての話。
DeNAの内野手の補強ポイントはニ遊間であり、その点では不満が残る。関東一高時代は二塁手であり、本人もセカンドの方が守りやすいという。そういった意味では、球団としては二塁・三塁あたりを守れる人材として獲得した節が見える。もしそうならば、指名した理由もわからなくはない。プロで二塁手としてやって行けるのか微妙な印象は受けるのだが。いずれにしても、内野層を厚くする指名であったことは理解できた。
(打撃内容)
今シーズンも、打率は.271厘 と覚醒したとか大きく変わった感じはしない。この選手の打撃を見ていると、打球の殆どがライト方向への引っ張りであることがわかる。この選手の率がイマイチ上がらないのは、この引っ張り込める球しか打てないので、どうしても打てる球が限られるからだろう。確かに上手く巻き込めた時は、右投げ左打ち特有のスタンドインできる長打力は秘めている。
<構え> ☆☆☆☆
前足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばし、全体のバランス・両目で前を見据える姿勢もよく、リラックスして構えられているところも良いところ。
<仕掛け> 平均的な仕掛け
投手の重心が下がりきったあたりで始動する、「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた、中距離ヒッター・ポイントゲッターの打ち方です。
<足の運び> ☆☆☆
始動~着地までの「間」はある程度取れているので、速球でも変化球でもそれなりには対応。ベース側にインステップして来る打者で、外角を意識しているのがわかります。それでいて打球の殆どは、ライト方向に集中。踏み込んで甘めの外角よりの球を巻き込むのが得意であり、逆に内角の捌きは多少窮屈になります。けして内角に、無類の強さがあるわけではないのではないのでしょうか。踏み込んだ足元はブレていないように見えるので、意識次第ではレフト方向にも打球は飛ばせそうですが、飛んだ打球は弱々しいのが気になります。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」は早めに作れているので、ストレートに立ち遅れる心配はなさそう。バットの振り出しは、けしてインサイド・アウトではないので、内角の球はインステップも相まってそれほど上手くないのかなと。それでも肘をたたんで、上手く回転は出来ているのですが。スパンと振り抜けた時は見事なのですが、それほど大きな弧を描いてというタイプでもないですし、上手巻き込めた時にスタンドインといった感じ。ただしスイング自体はそれなりに強く、ヘッドスピードも速いので、非力感は感じません。
<軸> ☆☆☆☆
足の上げ下げは静かなので、それほど目線は動きません。体の開きも我慢でき、軸足を起点にコマのように綺麗な軸回転で打てています。ボールの捌き方などを見ていると、ベイスターズの 金城龍彦 を彷彿させます。
(打撃のまとめ)
打てる球・打球のコースが限定されているので、どうしても打率が上がってきません。この辺をプロで、いかに改善出来るかではないのでしょうか。またボールを合わせるセンスとか・ミート力に特別なものは感じず、捌きの良さが持ち味の選手。
(最後に)
守備・走力・打撃ともに、けして図抜けた存在ではない彼を、あえて指名したのか? おそらく私が見る限り、彼の明るいキャラやリーダーシップなど、人間性の部分をかなり評価しての指名ではないのかと考えます。
その辺の部分が生かされて、更に実力もついてくるとチームでも中心的な選手になってゆくかもしれません。しかし素材としては、プロで埋もれてしまいそうな選手であり、その辺がどう出るか、個人的には大変興味があります。ただし一年生の頃からリーグ戦に出場している選手ですが、あまりピンと来たことがありません。そういった意味では、指名リストに載せるほどの魅力は、個人的に持てませんでした。
(2014年 秋季リーグ戦)
「謎の指名」
DeNAのチーム事情を考えると、この選手の指名はどうだったのか? そういう疑問を持ったベイスターズファンは少なくなかった 山下 幸輝 。私自身もそう思った一人なのだが、一体どんな選手なのか改めて考えてみた。
東都通算2割5分ぐらいの打者であり、ツボにハマればスタンドインのパンチ力を秘めるものの、プロの三塁手としてはスケール不足。そう考えるとこの選手の指名の意図が、イマイチ見えて来ない。
(守備・走塁面)
一塁までの塁間は、左打席から4.1秒前後であり、プロの左打者としては平均~中の上レベルの脚力であり、少なくても足でガンガンアピールするほどではないだろう。毎シーズン大体2盗塁~最後の秋は5盗塁とアピールはしたものの、図抜けた脚力の持ち主ではない。
三塁手としては、打球への対応・反応なども悪くなく、プロでも三塁手としては通用しそう。特に深いところから刺せる強肩であり、守備の不安はない。ただし、それは三塁手としての話。
DeNAの内野手の補強ポイントはニ遊間であり、その点では不満が残る。関東一高時代は二塁手であり、本人もセカンドの方が守りやすいという。そういった意味では、球団としては二塁・三塁あたりを守れる人材として獲得した節が見える。もしそうならば、指名した理由もわからなくはない。プロで二塁手としてやって行けるのか微妙な印象は受けるのだが。いずれにしても、内野層を厚くする指名であったことは理解できた。
(打撃内容)
今シーズンも、打率は.271厘 と覚醒したとか大きく変わった感じはしない。この選手の打撃を見ていると、打球の殆どがライト方向への引っ張りであることがわかる。この選手の率がイマイチ上がらないのは、この引っ張り込める球しか打てないので、どうしても打てる球が限られるからだろう。確かに上手く巻き込めた時は、右投げ左打ち特有のスタンドインできる長打力は秘めている。
<構え> ☆☆☆☆
前足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばし、全体のバランス・両目で前を見据える姿勢もよく、リラックスして構えられているところも良いところ。
<仕掛け> 平均的な仕掛け
投手の重心が下がりきったあたりで始動する、「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた、中距離ヒッター・ポイントゲッターの打ち方です。
<足の運び> ☆☆☆
始動~着地までの「間」はある程度取れているので、速球でも変化球でもそれなりには対応。ベース側にインステップして来る打者で、外角を意識しているのがわかります。それでいて打球の殆どは、ライト方向に集中。踏み込んで甘めの外角よりの球を巻き込むのが得意であり、逆に内角の捌きは多少窮屈になります。けして内角に、無類の強さがあるわけではないのではないのでしょうか。踏み込んだ足元はブレていないように見えるので、意識次第ではレフト方向にも打球は飛ばせそうですが、飛んだ打球は弱々しいのが気になります。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」は早めに作れているので、ストレートに立ち遅れる心配はなさそう。バットの振り出しは、けしてインサイド・アウトではないので、内角の球はインステップも相まってそれほど上手くないのかなと。それでも肘をたたんで、上手く回転は出来ているのですが。スパンと振り抜けた時は見事なのですが、それほど大きな弧を描いてというタイプでもないですし、上手巻き込めた時にスタンドインといった感じ。ただしスイング自体はそれなりに強く、ヘッドスピードも速いので、非力感は感じません。
<軸> ☆☆☆☆
足の上げ下げは静かなので、それほど目線は動きません。体の開きも我慢でき、軸足を起点にコマのように綺麗な軸回転で打てています。ボールの捌き方などを見ていると、ベイスターズの 金城龍彦 を彷彿させます。
(打撃のまとめ)
打てる球・打球のコースが限定されているので、どうしても打率が上がってきません。この辺をプロで、いかに改善出来るかではないのでしょうか。またボールを合わせるセンスとか・ミート力に特別なものは感じず、捌きの良さが持ち味の選手。
(最後に)
守備・走力・打撃ともに、けして図抜けた存在ではない彼を、あえて指名したのか? おそらく私が見る限り、彼の明るいキャラやリーダーシップなど、人間性の部分をかなり評価しての指名ではないのかと考えます。
その辺の部分が生かされて、更に実力もついてくるとチームでも中心的な選手になってゆくかもしれません。しかし素材としては、プロで埋もれてしまいそうな選手であり、その辺がどう出るか、個人的には大変興味があります。ただし一年生の頃からリーグ戦に出場している選手ですが、あまりピンと来たことがありません。そういった意味では、指名リストに載せるほどの魅力は、個人的に持てませんでした。
(2014年 秋季リーグ戦)
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