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人の可能性は、わからぬもの

JFE東日本と早稲田大との交流戦、最後を締めくくったのは、二人の速球派投手の圧巻の投球だった。ご存じ 大石 達也(早稲田大 3年)投手は、常時144~147キロ(私のガンでも89マイル・142.4キロ~91マイル・145.6キロ)を記録していた。彼の能力からすれば、それほど驚く程の数字ではないが、スライダーとのコンビネーションと言うオーソドックスな内容ながら、制球・テンポ・球の勢いとも、この日登板した投手達とは、モノが違うことを改めて実感させてくれるのに充分であった。「今、アマチュアで誰が一番良い投手?」と聞かれれば、私は迷わず、この大石の名前をあげるであろう。

その大石の力を改めて実感させられた最終回、JFEのブルペンで一際速そうな球を放っていた投手が気になった。その投手こそ、迷スカウトでも上武大時代から指名リストに名前を入れて、☆を付けてきた三橋 尚文(30歳・JFE東日本)だった。三橋も今年で社会人8年目。ドラフト適齢期を過ぎても尚、145~後半ぐらいのキレのある球は光っていたが、ここ1,2年は、あまり観る機会にも恵まれなかった。もしくは登板しても、気にしないでいた。しかしこの日は、圧巻だった。初球から神宮のスピードガンで152キロを記録。多くの観衆が何かのバグだろうと思ってみていたのだろうが、私は明らかに投球練習時から勢いが違っていたので、最初からスピードガンをかざしていた。93マイル連発、しまいには今季最速タイの94マイル(150.4キロ)まで記録。神宮のガンもその殆どが、150キロ台を連発しMAX153キロまで到達していた。確かに三橋は速かったが、ここまで速い球は観たことがない。ただ速いだけではない、元々キレのある球質だけに、空振りは誘えるし、スライダー・カーブの曲がりも鋭く、140キロ台で沈む球まで披露。まるでプロのクローザー真っ青の圧巻の投球だった。この年齢までモチベーションを切らず、己の能力を高めていたとは正直驚いた。この内容を一年間持続出来るなら、今年30歳でも指名しても良いかなと思える内容。ち~と、アマでは中々観られない圧巻の内容だった。プロでもクローザーが務まるじゃねぇ?と思わせる内容は、まさにディープインパクトだった!

さて比較的地味だった早稲田打線で光っていたのは、1年生でスタメン起用されていた杉山 翔大(東総工)捕手だった。目立ったのは、そのディフェンスよりも打撃面。2打席連続で初球を叩き、鋭い当たりを連発。社会人レベルの投手相手でも、その打撃が通用することを証明。もしプロ入り表明をしていれば、指名は間違いなかった程の逸材の片鱗を垣間見せた。その一方で、三度の盗塁を許すなど、塁間2.0秒弱のスローイングは、球が浮いてしまい中々刺すことが出来なかった。ようやくさせたのは4回目の盗塁。続く5回目の盗塁でも刺すことが出来、一応の結果を残すこととなった。一年生とは思えない堂々としたプレーぶりで、早稲田の正捕手は、この男との印象を強く我々に印象づけた。まさに野球小僧といった感じの選手で、シーズンでの活躍が期待される。

この試合が終了すると、再び第二球場に。都立足立新田VS都立武蔵村山の対決。この試合に足を運んだのは、足立新田の2年生捕手・比護歩 と言う選手の名前があがっていたからだ。この選手評判通り、中々の好捕手で、柔らかいスローイング・しっかりしたキャッチング・打球への反応も中々良い。ワンバウンド処理などにも反応出来ていたが、一塁までのカバーリングに入らなかったのが残念。それでも捕手としてのセンスの良さを伺うには充分だった。

また打っても5番打者で、真ん中高めのスライダーを鋭く三遊間を抜けて行くなど、打力もまずまず。ただあまり地肩は強くなさそうで、イニング間のスローイングながら2.3秒台なのは、どうなのかな?と思ったが、実戦でのスローイングが気になるところだ。またこの学校の4番・松島健(3年)二塁手も気になった。186/80センチの大型二塁手なのだが、内角の球を全く開かずにレフト線に火の出るような打球を魅せたのは圧巻だった。僅かな観戦だけだったのでよくわからない部分もあったが、第四シードにも入るぐらいの学校で、中々個々のポテンシャルも高かった。一度じっくり観てみたいチームだと思う。

30分ほどして、再び神宮球場に戻る。今度は第二試合・日立製作所VS東大の一戦だ。日立はスポニチ大会で観戦することが出来なかったので、ぜひチェックしてみたかったチーム。東大も中々じっくり観る機会はないだろうから、ちょうど良い機会だった。

東大の先発は、ドラフト雑誌にも名前があがる鈴木優一(4年 西尾出身)左腕。やや球の出所は見難いのかもしれないが、いかんせんMAXで133キロぐらいの速球とスライダー。制球・テンポ・キレとも光るものはなく、やはりドラフト候補として観るのは辛い。社会人野球でも、左腕と言うアピールポイントを除けば微妙なラインで、卒業後野球を続けるのかは不明。

日立では、2年目の解禁を迎える平野 貴志(24歳・法大出身)投手の投球が注目された。しかし球速は、120キロ台後半~MAXで135キロ程度。スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜるが、現状は球の切れ・勢い・制球力とも、大学時代の全盛期に遠く及ばず、ドラフト候補云々と言う内容ではなかった。立て直しには、かなり時間がかかるものと思われる。

日立は、小松崎将司(東海大)・酒井謙二(九州国際大)などのルーキー投手なども登板させていたが、内容はそれほど変化の見られない内容で収穫はなし。野手では、3年目の大久保寛之(25歳・明大出身)のバネのある守備と鋭い打撃が目立った程度。東大投手陣の崩壊で、ひどい試合となってしまった。ただ東大打線は、社会人チームの投手相手に、力負けすることなく、鋭い打球を連発。全国トップのレベルを誇る六大学投手陣相手でも、一歩も引かない可能性すら感じさせる。

ただ第一試合が素晴らしかっただけに、この第二試合は余計に堪える内容。交流戦とはいえ、コールドを用意しておいてもらいたかったほどで、とても最後までは無理と試合終盤を前に、会場をあとにすることとした。今日は、トータルでみた場合、中々素晴らしい観戦日で、収穫の多い一日と言えるであろう。
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