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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!
2015年 選抜大会4日目

第一試合 大曲工 VS 英明

大曲工業の先発・武田 龍成生(3年)右腕は、ゆったりしたモーションからピュッと鋭く腕を振るギャップで、打者が差し込まれるタイプの好投手。球速こそ常時130キロ前後(MAX133キロ?)ぐらいだが、それ以上に感じさせるキレを生み出す。変化球も緩いカーブをアクセントに、スライダー・追い込んでからは縦にしっかり落ちるフォークを織り交ぜ、9回を5安打・1失点に抑え完投。やはり縦の変化を武器にできる投手は、中々1試合の中で打者が対応してゆくのは難しい。投手としてのセンス・総合力があり、地方大学あたりならばこの先も続けて行ける素材ではないのだろうか。

一方、英明の先発・田中 寛大(3年)左腕も、常時120キロ台後半~MAX137キロぐらいだったが、落ち着いて自分の投球に徹しられた。カーブ・スライダー・シュート系とのコンビネーションをおりまぜながら、両サイドへの投げ分けも安定。特にスライダーやチェンジアップ系の変化球はよく、ストレートの見分けが中々出来なかったように見える。しかしながら、投球の核となるべきストレートを打ち返されることが多く、夏までにストレートに磨きをかけたいところ。現状は、ドラフト候補云々の投手ではなく、それなりの大学に進んで野球を続けてゆくことになりそう。ストレートに、おっと思える自己主張ができるようになると、変化球やコントロールが良いだけに面白い存在になれそうなのだが。

昨秋の秋季大会の模様を観た時にレポートを作成した 森山 海暉(英明3年)遊撃手は、2本の二塁打を放つなど、この試合でも存在感を示した。今度じっくり見直して、またレポートを作成してみたいと思わせる選手。その他英明には、下級生の頃から活躍する 中西 幸汰(3年)左腕もいるはずだったのですが、最後まで登板しなったは残念です。

武田 龍成(大曲工3年)投手 175/70 右/右

田中 寛大(英明3年)投手 175/82 左/左
森山 海暉(英明3年)遊撃 167/66 右/左

中西 幸汰(英明3年)投手 167/70 左/左

第二試合 県岐阜商 VS 松商学園

今年の高校生の目玉というよりも、ドラフトの目玉になり得る 高橋 純平(県岐阜商3年)右腕が、全国の舞台に登場。初回こそアピールのためもあってか150キロを投げ込んだが、以後はコントロール重視で、得点圏にランナーを背負ったり、勝負どころ以外では140~145キロぐらいに抑えた内容。

まだ細かいコントロール・深みのある投球術はなどはなく、素材型という域は脱していません。しかし昨夏に比べると、常にリラックスして力みのない投球が出来るようになったのは、精神的な成長を感じます。そのため、ストライク先行で投球を有利に進めることが出来ています。特に二回以降は、抑えた球速で低めにボールを集めることに徹し、追い込むと力を入れて高めのストレートで仕留めるというパターン。カーブは序盤抜けることが多かったものの、中盤以降はブレーキの効いた球が低めに決まりだした。スライダーの曲がりは大きく、この球は上手く制御出来るようになれば、プロでも使える球種。特に左打者の内角をカットボールなのかスライダーなのかわからないが、意識的に投げ続けたところを見ると、かなり左打者への投球には自信を持っているのだろう。そのほかにも、右打者にはツーシームを使ったりと、技術は伴わない部分はあるものの、ある程度目的意識を持って投げられており、大谷翔平のような感じで教えれば短時間で自分のものにしてゆける、吸収力は持ちあわせているのかもしれない。

それでも今年の高校生では、頭ひとつ抜けた存在。しかし同時期の田中将大・大谷翔平・安樂智大などと比べると、まだまだ底から沸き上がるような凄みは感じられない。その辺は、まだ体幹が弱いなどの肉体的な完成度の低さが原因かもしれないので、ある意味そこに伸び代が残されていると考えることも出来る。しかし一年目からプロで二桁とか、そういった洗練さ・完成度の高さは感じられない。プロで活躍するのには、2,3年かかるのではないのだろうか。いずれにしても、1位指名で競合するのは間違いないだろう。

松商学園の先発・恩田 佑哉(3年)右腕は、130~136キロぐらいだったものの馬力を感じさせる選手だった。特に体の近くで曲がる実戦的なスライダーが武器で、他にもカーブなどを織り交ぜる。もう少し投球の幅を夏までに広げたいところだが、馬力はあるので夏には140キロ台の大台も見えてくるかもしれない。

その恩田以上に将来楽しみなのが、二番手で登場した 羽賀 和也(3年)右腕。こちらは、高校の間に成長が間に合わなかったという感じの大型右腕で、むしろ大学あたりで才能が開花しそうな素材。現状は、130~中盤ぐらいの球速ながら、その球速以上に感じさせる。こういったタイプは、ある時期に突然球速も伴って来るので、そういった素質開花を我慢して見守ってくれるような環境に進むのが面白いのではないのだろうか。最近ひそかに好投手を育んでいる、新潟医療福祉大 みたいな学校に進むと大化けするかもしれない。

高橋 純平(県岐阜商3年)投手 182/76 右/右

恩田 佑哉(松商学園3年)投手 178/77 右/右
羽賀 和也(松商学園3年)投手 183/65 右/右

第三試合 九産大九州 VS 近江

昨夏の甲子園で、2年生ながら140キロ台中盤のボールを投げ込み注目された 小川 良憲(近江3年)右腕が登場。しかし昨秋絶不調だったという状態をまだ引きずっている内容だった。特に左打者相手に投げるときに、体が流れてしまってボールがシュート方向に抜けてしまう。まだ自分のシックリ来るフォームを見つけることが出来ず、悩んでいる最中という感じがする。

球速は、130キロ台中盤~後半の球が殆どで、リリースに粘りが無いので良い球が中々決まらない。5回のピンチあたりから140キロ台(MAX143キロ)の球も観られて、少し復調の兆しが見えかけている。特にスライダー・シンカー系の曲がりはよく、ストレートさえ戻ってくればという感じだが、夏もこの内容だと高校からのプロ入りは厳しいのでは?しかし9回を4安打・無失点に抑えて魅せるなど、今後も投球の中で何かを掴んで行ければ復調も期待できる。ドラフト戦線からはかなり後退した印象は受けるが、見切りをつけるほどではないだろうから、夏まで追いかけてみたい。

九産大九州には、突出した選手はおらず。先発した 岩田 将貴(2年)左腕は、左サイドハンドという独特の球筋を活かし好投。スライダーとチェンジアップ系を低めに集め、近江打線を3安打・1失点と好投した自信は、今後にも活きそうな二年生。ボールのキレやコントロールなどは悪くないが、いかんせん球威・球速不足なので、これが最後の夏ぐらいには130キロぐらいまで引き上げられると、中々高校生では攻略困難な投手に育つのではないのだろうか。

また甲子園でヒットを放った 神野 隼人(2年)遊撃手も、非常に広い守備範囲を誇り、打力が伴って来ると来年楽しみ。近江では下級生の頃から注目されてきた 笹治 健汰(3年)中堅手が、結果は出なかったが一番ポテンシャルは高そう。今後の試合に、期待して見守りたい。

小川 良憲(近江3年)投手 178/78 右/右
笹治 健汰(近江3年)中堅 177/77 右/右

岩田 将貴(九産大九州2年)投手 178/65 左/左
神野 隼人(九産大九州2年)遊撃 174/60 右/左

(大会4日目を振り返って)

高校生の目玉・高橋純平(県岐阜商)が、その片鱗を魅せてくれたことで、この春最大の盛り上がりを魅せた一日だった。その他ドラフト候補となると、近江の小川 ということになるだろう。小川まだ昨秋の不調を引きずっており、今日の好投で何か掴んでくれると良いのだが。そういった意味では、評価自体は下がったものの、まだまだ夏までに評価を盛り返して来る可能性は残っている。その辺は評価を下げた・坂口(奈良大附)とは様相が違うように思える。
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