東南西北
プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!
大学日本選抜 VS NPB選抜 (投手編)
今日は、大学日本選抜とNPBの若手選手が選抜チームを作っての対戦となりました。特にプロ入りして数年の若手が、どのぐらい成長しているのか、久々に確認できて嬉しかったです。今回は、大学日本選抜の投手たちについて、簡単な感想を書いてみようと思います。

先発 濱口 遥大(神奈川大3年)投手 173/78 左/左

大学NO.1左腕・今永 昇太(駒沢大4年)が肩痛のため代表を辞退し、その代わりに呼ばれたのが、この 濱口 遥大 。173/78 と上背はないのですが、ガッチリした体格から常時145キロ前後~MAX150キロ級を投げ込む、馬力溢れるサウスポー。

今日の試合では、驚くほどストレートに球威・勢いは感じられなかったものの、好調時のストレートの勢い・ボールの厚みには素晴らしいものがあります。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップなどで、特に左打者外角に沈むチェンジアップが最大の武器。しかし初回に、山川 穂高(西武)に高めに浮いたチェンジアップを上手くライトスタンドに運ばれました。ああいったバッティングは、アマでは見られない芸当で本人も驚いていたのではないのでしょうか。

この投手の課題は、立ち上がりや代わりっぱなのコントロールが不安定で、安定し始めるまでをいかに乗り切れるかにあります。特にストレートのコマンドに課題があり、球筋が定まるまでに変化球でカウントを整えられるかがポイントかと。プロで即戦力になりえるのかと言われると危うさは感じられるものの、恐らくこれほどの球威・球速を投げ込む左腕は、来年ほとんどいないでしょうから、このまま順調にゆけば上位候補と言う位置づけになってゆくものと考えられます。

田中 正義(創価大3年)投手 186/89 右/右

すでに試合前から来年のドラフトの目玉として位置づけられている投手であり、今日はその能力を遺憾なく発揮された試合でした。創価高校時代は、故障のため外野手。大学になり、投手として復活し頭角を現してきました。本気にで投げれば、常時150キロ前後~中盤を連発できるスピード能力があり、見た目のゴツさからは重い球を投げるように見えますが、回転の良い空振りの取れるキレのあるボールを投げ込んできます。それでいて、球威不足も感じさせないタイプかと。

多少カーブの際に腕が緩む傾向はありますが、スライダー・フォークなどの各変化球も悪くありませんし、コントロールも基準以内レベル。今日は、4イニングを投げて、無安打・無四球・7連続奪三振という申し分のないピッチング。恐らく今日の登板は、今後彼の野球人生において語りぐさになる登板になったことでしょう。しかし今日が特別ハマったわけではなく、このぐらいのピッチングは、本気になればいつでもできる能力の持ち主です。私が3月まで見たこの全日本の代表合宿であった平塚合宿では、常時95マイル(152キロ)~98マイル(156.8キロ)を記録し、今まで見て来た田中の投球でも一番の投球を見せてくれました。この選手の持っているポテンシャルの高さは、アマ時代の 大谷 翔平(日ハム)に匹敵するぐらいの凄みがある素材です。数年に一人単位の素材であることは、間違いないでしょう。

井口 和朋(東京農業大学北海道オホーツク4年)右腕 177/73 右/右

昨秋の明治神宮大会で活躍し、一躍全国区になった選手。元々は、神奈川の武相高校出身で、県内ではそれなりに知られた投手でした。しかし大学に入って体つきもだいぶ立派になり、プロをも意識できるレベルにまで成長してきています。

見るたびに良くなっているという感じで、昨秋までは育成枠ぐらいでの指名かなと思っていましたが、今春の大学選手権では本会議での指名になりそうと思わせるまでに成長。球速は、140キロ~中盤ぐらいとドラフト候補としては平均的。しかし外角一杯にビシッと決められる投げっぷりの良さがあり、実戦で能力を発揮するタイプ。横滑りするスライダー・縦のスライダーと二種類のスライダーを使い分けるピッチングに特徴があります。

今日も投げっぷりの良さを見せてくれましたが、プロレベルの打者相手になると、ちと苦しくも見えなくはありません。この辺が、やはり中位指名というよりも、まだ下位指名レベルかなと改めて実感させられました。それでも持ち味は充分発揮できており、またひとつプロに近づいたかなという気は致します。数少ない、地方リーグから今回の代表に選出された選手です。パッと試合に入って行ける選手なので、首脳陣としては重宝するタイプかと。

高橋 礼(専修大2年)投手 186/77 右/右

専大松戸時代は、何かでかいサブマリンがいるなぁという程度の記憶しかありませんでした。しかし久々に今年の平塚合宿で見たのですが、下手から135~後半を連発。私が今まで見て来たサブマリンでは、最も速い球を投げ込みます。

その球速の割には、あまりキレがなく空振りの取れない球質。そのため低めやコースに突いて球威で積まれせるのが、この選手のピッチングスタイル。しかし今日は、浮き上がる球質をいかし、空振りも奪えていました。そういった意味では、大学選手権の時よりも内容は良かったように思います。それほど細かいコントロールや絶対的な変化球はまだありませんが、この選手も再来年の上位候補と期待できる逸材です。今日見る限りNPBの選手たちが、田中投手の次に対応しきれていない感じでした。

上原 健太(明治大4年)投手 190/86 左/左

190センチ台の左腕は過去にもいましたが、更に真上から振り下ろして来る角度のある投球は、今までの日本人にいないスケールを感じます。今年は、春先に怪我をして投げ込み不足のままシーズンに突入。そのため球速は、ほとんどが140キロ前後であり、ボールが走らないぶん丁寧に抑えようとコントロール重視なのが功を奏しています。

怪我も癒えてきたシーズン終盤の早稲田戦に、初めて力でねじ伏せようとしましたが、完全に早稲田打線に粉砕されました。この投手、力んで仕留めようとするとコントロールが悪化し、その球が狙い撃ちされることが目立ちます。ある程度力抜いて、コントロール重視の方が結果的には抑えられます。

それかリリーフで、勢いで圧倒するパターン。今季は見られませんが、好調時にはこの体格・角度から150キロ前後のストレート
で押す、圧巻のパフォーマンスを魅せる時があります。また、まさに二階から降り注ぐような変化球も投げるので、打者は中々芯で捉えられなくなります。スライダーや速球が高めに浮くときは打たれますが、低めに決まりだすと手がつけられなくなります。特に角度があるので、甘くても相手が打ち損じてくれることが多いのも特徴。悪いながらも、ノラリクラリと抑えてしまうことも少なくありません。

今日は、コントロール・ボールの走りも悪く、ただのデカイ奴という感じで、危険な香りしかしませんでした。果たして万全の状態で投げる秋のシーズンに、どのぐらいのパフォーマンスを見せてくれるのか、評価は持ち越しとなります。元の能力を示せれば、1位で競合することになるでしょう。しかしひとつ間違えると、全く使い物にならないで終わる危険性も感じます。育成力に自信のある球団に、ぜひ指名して頂きたいと思います。しかし投手としての器は、2015年度組NO.1だと私は評価しています。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:野球全般 - ジャンル:スポーツ

コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
copyright © 2017 東南西北 all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.