90 91 9/5 東都リーグ戦
2010/09/06|Category:観戦記
関西遠征から戻ってきた翌日、私は東都リーグ戦に足を運んだ。前日に行われた第一戦では、それほどめぼしいドラフト候補が登場しなかったと言うことなので、第二戦での登場を密かに期待しての来場となった。
第一試合 中央大 VS 青学大
青学大の先発は、春のシーズンは故障で棒に振った垣ヶ原 達也(3年)左腕と中央大の先発は、上松 英一郎(4年)右腕。垣ヶ原 達也は、帝京高校時代にプロからも注目された左腕で、この日も135キロ前後~MAXで140キロぐらいまで球速は回復していたものの、まだまだ完全復活とは言い難い球の走りと制球力。3回を投げて被安打1も四死球を3つ出すなど不安定な内容。来年のドラフト候補に浮上するには、もう少し時間がかかりそう。一方の上松 英一郎も、コンスタントに130キロ台中盤~MAXで143キロぐらいまで記録し、高めの吊り球で空振りを誘うなど、だいぶ速球も力強くなってきた。ソレでもまだボリューム感の無さは否めず、社会人で野球を続けて行くことになるのだろう。4回2/3で被安打5と言う数字が、それを物語っている。。
この上松が作ったピンチで登場したのが、澤村 拓一(中央大4年)右腕。いわずと知れた、今年の目玉投手の1人だが、脇腹痛のため世界大学選手権を辞退。更にその後の練習でも、球数は30球程度の調整しかできていないと言う。しかし代わりっぱな、いきなり自己最速タイ記録となる157キロをマーク。私のガンの最速タイ記録となる96マイル(153.6キロ)を連発するなど、緒戦に投げれなかった鬱憤を晴らす気合い満点の投球を披露。澤村健在ぶりを強く印象づけられた。しかし球数30球調整しかしてこなった彼は、明らかにイニングを重ねるにつれ、疲労の色や脇腹を気にする素振りが目立ち、球の勢いも落ち始める。
そんな8回には逆転許す。しかしその裏の回に味方が同点に追いつき、更に1イニング余計に投げることに。この投手、時々フッと気持ちが抜けて痛打を浴びることが多い。気合い満点の投球と、そのギャップが激しい。この投球で、特に彼の評価が上がるとか下がると言うレベルの投手でもないが、明らかに脇腹痛が再発しているようにしか見えず、その無理が将来に向けて影響することがないことを、ただただ祈るばかり。
そのあとには、ドラフト上位候補の呼び声高い 山崎 飛雄(4年)右腕が登板し、春のオープン戦以来の観戦となる。しかし明らかに上体に力の入らないフォームで、球速は125~MAXで135キロ。夏のオープン戦登板無しが示すように、実戦で投げるには明らかに調整不足。と言うよりも、肘痛自体何処まで完治しているのかわからない。球速だけでなく、球の走りは悪く、制球も不安定。3回を投げて、被安打こそ1安打だが(遅すぎてタイミングが合わない)、四死球4が、その内容を物語っている。この投球では、ドラフト指名もおぼつかないのではないのだろうか。
青山も試合中盤からエースの福島 由登(2年)右腕を投入。130キロ台後半~140キロ台中盤ぐらいのストレートを中心に、制球・テンポ・要所での絶妙なコントロールなどは、とてもつけいる隙はなく中央打線が点を取るイメージがわかなかった。そのため7回2/3イニングを無失点に抑える好投を披露し、今や世代を代表する投手に成長した。
満身創痍の中央大投手陣にあっての収穫は、北海高校時代に☆を付けた 鍵谷 陽平(2年)右腕が本格化し始めて、MAX152キロまで到達。まさにプチ澤村の誕生である。春のオープン戦では、球そのものは140キロ台連発だろうと思わせる球質だったものの、実際には130キロ台後半程度だった球速が大幅にUP。次代の中央大投手陣の柱として期待される大器!彼の存在があるのなら、もう少し澤村の負担も軽減させて欲しいのだが、どうもまだまだその信頼は薄いらしい。
打者では、青学の小池 翔大(4年)捕手が、相変わらずソツのないプレーぶり。ただこの選手、何かギラギラものが感じられず、自分の仕事はしっかりするが、チームの空気を変えるような存在感は感じられない。ただ春の時にも書いた通り、打撃のポテンシャルは高く、打撃に神経を集中させられれば、相当な数字を残すのではないかと言う期待が持てる。彼の本当の意味での潜在能力が引き出されるのは、プロに入ってからかもしれない。
一方中央の捕手・鮫島 哲新(4年)捕手も、鹿児島工業時代からプロ注目の捕手。春のシーズンには、目の色が変わって、攻守に集中したプレーを披露。その甲斐あって打率.394厘 1本 7打点と素質が開眼。しかしやはりプロとなると、地肩の無さが物足りなかった。しかしこの日は、その集中力も薄れてパスボールを連発。やはり打撃はともかく、プロとなるとディフェンス力が物足りない。
この試合では、中央や青学のめぼしい選手は観られた気がする。特に現状の澤村や山崎の状態。そして大化けし始めた鍵谷の成長ぶり。延長15回引き分けとなり、満身創痍の澤村が、97球も投じて勝てなかった中央大に、一体何が残ったのだろうか?
第二試合 国士舘大 VS 東洋大
4時間半を越える試合のあとでも、スカウト達が帰らなかったのは、ドラフト候補である乾 真大(4年)左腕が先発したからだろう。しかし今回も乾は、135キロ前後(私が確認したなかではMAX139キロ)の球威・球速・キレ共に劣化したまま。相変わらずフォークを多投する窮屈な投球スタイル。如何せん左腕にして珍しいほどに縦の変化を武器にする投手だが、肝心のストレートが蘇らなければ、高い評価は下しにくい。大学2年時並の球の勢い・キレを取り戻さない限り、上位指名は苦しいだろう。年々制球がアバウトになり投球が雑になっているのも気になる材料。
国士舘は、ドラフト候補の樋口 裕史(4年)左腕が、故障から回復できずに二日間登板なし。このまま社会人で復活を狙うのではないのだろうか。東洋も国士舘も短いイニングしかみていないが、正直目新しい選手はおらず。ただ東都に関しては、もう一日程度は足を運べそうなので、そのときはもう少し細かく観てみたい。
第一試合 中央大 VS 青学大
青学大の先発は、春のシーズンは故障で棒に振った垣ヶ原 達也(3年)左腕と中央大の先発は、上松 英一郎(4年)右腕。垣ヶ原 達也は、帝京高校時代にプロからも注目された左腕で、この日も135キロ前後~MAXで140キロぐらいまで球速は回復していたものの、まだまだ完全復活とは言い難い球の走りと制球力。3回を投げて被安打1も四死球を3つ出すなど不安定な内容。来年のドラフト候補に浮上するには、もう少し時間がかかりそう。一方の上松 英一郎も、コンスタントに130キロ台中盤~MAXで143キロぐらいまで記録し、高めの吊り球で空振りを誘うなど、だいぶ速球も力強くなってきた。ソレでもまだボリューム感の無さは否めず、社会人で野球を続けて行くことになるのだろう。4回2/3で被安打5と言う数字が、それを物語っている。。
この上松が作ったピンチで登場したのが、澤村 拓一(中央大4年)右腕。いわずと知れた、今年の目玉投手の1人だが、脇腹痛のため世界大学選手権を辞退。更にその後の練習でも、球数は30球程度の調整しかできていないと言う。しかし代わりっぱな、いきなり自己最速タイ記録となる157キロをマーク。私のガンの最速タイ記録となる96マイル(153.6キロ)を連発するなど、緒戦に投げれなかった鬱憤を晴らす気合い満点の投球を披露。澤村健在ぶりを強く印象づけられた。しかし球数30球調整しかしてこなった彼は、明らかにイニングを重ねるにつれ、疲労の色や脇腹を気にする素振りが目立ち、球の勢いも落ち始める。
そんな8回には逆転許す。しかしその裏の回に味方が同点に追いつき、更に1イニング余計に投げることに。この投手、時々フッと気持ちが抜けて痛打を浴びることが多い。気合い満点の投球と、そのギャップが激しい。この投球で、特に彼の評価が上がるとか下がると言うレベルの投手でもないが、明らかに脇腹痛が再発しているようにしか見えず、その無理が将来に向けて影響することがないことを、ただただ祈るばかり。
そのあとには、ドラフト上位候補の呼び声高い 山崎 飛雄(4年)右腕が登板し、春のオープン戦以来の観戦となる。しかし明らかに上体に力の入らないフォームで、球速は125~MAXで135キロ。夏のオープン戦登板無しが示すように、実戦で投げるには明らかに調整不足。と言うよりも、肘痛自体何処まで完治しているのかわからない。球速だけでなく、球の走りは悪く、制球も不安定。3回を投げて、被安打こそ1安打だが(遅すぎてタイミングが合わない)、四死球4が、その内容を物語っている。この投球では、ドラフト指名もおぼつかないのではないのだろうか。
青山も試合中盤からエースの福島 由登(2年)右腕を投入。130キロ台後半~140キロ台中盤ぐらいのストレートを中心に、制球・テンポ・要所での絶妙なコントロールなどは、とてもつけいる隙はなく中央打線が点を取るイメージがわかなかった。そのため7回2/3イニングを無失点に抑える好投を披露し、今や世代を代表する投手に成長した。
満身創痍の中央大投手陣にあっての収穫は、北海高校時代に☆を付けた 鍵谷 陽平(2年)右腕が本格化し始めて、MAX152キロまで到達。まさにプチ澤村の誕生である。春のオープン戦では、球そのものは140キロ台連発だろうと思わせる球質だったものの、実際には130キロ台後半程度だった球速が大幅にUP。次代の中央大投手陣の柱として期待される大器!彼の存在があるのなら、もう少し澤村の負担も軽減させて欲しいのだが、どうもまだまだその信頼は薄いらしい。
打者では、青学の小池 翔大(4年)捕手が、相変わらずソツのないプレーぶり。ただこの選手、何かギラギラものが感じられず、自分の仕事はしっかりするが、チームの空気を変えるような存在感は感じられない。ただ春の時にも書いた通り、打撃のポテンシャルは高く、打撃に神経を集中させられれば、相当な数字を残すのではないかと言う期待が持てる。彼の本当の意味での潜在能力が引き出されるのは、プロに入ってからかもしれない。
一方中央の捕手・鮫島 哲新(4年)捕手も、鹿児島工業時代からプロ注目の捕手。春のシーズンには、目の色が変わって、攻守に集中したプレーを披露。その甲斐あって打率.394厘 1本 7打点と素質が開眼。しかしやはりプロとなると、地肩の無さが物足りなかった。しかしこの日は、その集中力も薄れてパスボールを連発。やはり打撃はともかく、プロとなるとディフェンス力が物足りない。
この試合では、中央や青学のめぼしい選手は観られた気がする。特に現状の澤村や山崎の状態。そして大化けし始めた鍵谷の成長ぶり。延長15回引き分けとなり、満身創痍の澤村が、97球も投じて勝てなかった中央大に、一体何が残ったのだろうか?
第二試合 国士舘大 VS 東洋大
4時間半を越える試合のあとでも、スカウト達が帰らなかったのは、ドラフト候補である乾 真大(4年)左腕が先発したからだろう。しかし今回も乾は、135キロ前後(私が確認したなかではMAX139キロ)の球威・球速・キレ共に劣化したまま。相変わらずフォークを多投する窮屈な投球スタイル。如何せん左腕にして珍しいほどに縦の変化を武器にする投手だが、肝心のストレートが蘇らなければ、高い評価は下しにくい。大学2年時並の球の勢い・キレを取り戻さない限り、上位指名は苦しいだろう。年々制球がアバウトになり投球が雑になっているのも気になる材料。
国士舘は、ドラフト候補の樋口 裕史(4年)左腕が、故障から回復できずに二日間登板なし。このまま社会人で復活を狙うのではないのだろうか。東洋も国士舘も短いイニングしかみていないが、正直目新しい選手はおらず。ただ東都に関しては、もう一日程度は足を運べそうなので、そのときはもう少し細かく観てみたい。
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