2015年(69) 東都入れ替え戦(秋)
2015/11/07|Category:観戦記
最近生観戦しても、レポートを作成するほどではない試合が多く、久々に生観戦レポートをお送りします。今日は、ヤクルトとDeNAのドラフト1位指名選手の投げ合いが期待された、東洋大VS駒沢大 の東都一部入れ替え戦のレポートを。
東洋大 VS 駒沢大
DeNAのドラフト1位 今永 昇太(駒沢大)左腕はこの秋も見ましたが、正直来年やれるのか半信半疑でした。その時は肩を痛めた影響で腕の回旋にも違和感があり、球速こそ145キロぐらい出ていましたが、球質・コントロール不足でもあり、簡単に打ち返される内容。急仕上げの印象が強く、来年戦力として期待できるのかも微妙といった感じでした。しかし入れ替え戦に合わせてしっかり調整ができたのか、今日は来年に期待を持たせる内容でした。
2回ぐらいまでは、真ん中~高めのゾーンにボールが集まることが多く少々心配な内容。しかし3回ぐらいからボールも真ん中のゾーンも下がってきて、特に両サイドへの制球が安定し始めます。球速もコンスタントに140キロ前後~MAX91マイル(145.6キロ)と、ボールの質・コマンド共に、かなり良い時の状態に近づきつつあるように感じられました。変化球も曲がりながら沈む彼の武器であるスライダーを軸に、小さく逃げるチェンジアップかツーシーム系の球を右打者の外角低めに集めたり、カーブなども投げる余裕もありました。勝負どころでは、右打者内角にズバッとクロスファイアーのストレートで見逃し三振。
結局9回を投げ、3安打・3四死球・12奪三振の完封勝利。このぐらいの投球を魅せてくれれば、キャンプを無理なく順調に過ごせば、開幕ローテーション・10勝前後への期待も抱きたくなります。今日の内容ならば前回70%ぐらいのデキだったのが、95%ぐらいまで回復しているのかなという印象はいだけます。
しいて変わった点をあげれば、以前はもう少しキレ型の球質で球威に欠ける分空振りを誘える球だった気がします。しかし肩を痛めた影響なのか、少し球威が加わりプロっぽい厚みが出てきた分、それほど速球で空振りは誘えない球質になった気もします。どちらが良いのかはわからないのですが、まだ微妙なコントロールに時々甘さを残すことを考えると、球威のある今の球質の方がピッチングにはあっているのではないのでしょうか。それでも試合をまとめるセンス・勝負どころでの気持ちの強さなどは、さすが今永と思わせるものはあります。
ヤクルト1位の 原 樹理(東洋大)投手も、まけずに素晴らしい内容でした。原の素晴らしいのは、両サイドへのボールの投げ分け。このコマンドの高さは、立ち上がりから今永を凌ぐものがありました。特に今日素晴らしかったのは、左打者内角に食い込むカットボールの精度の高さ。これは、プロの打者でも苦労するのではないかと。
今日は、常時140~MAX92マイル(147.2キロ)というスピードで、ようやくセカンドにランナーが行って、ギアが上がるのが観られるかと思ったところで足が吊るアクシデント。春に 吉田 正尚(青学大-オリックス1位)外野手と対峙した時のような、気迫満点の迫力のある投球は見らませんでしたが、テクニカルな部分では春以上でした。原の課題は、スライダーが高めに甘く浮く欠点があったのですが、今はカットボール中心の配球になりスライダーを使う頻度を減らしリスクを軽減。チェンジアップ系やフォークのような球も低めに落とすこともできますし、カーブなどでも緩急を使えるセンスもあるので、今の内容ならば開幕ローテーションも充分期待できるでしょう。ヤクルトの強力打線の援護もあれば、7,8勝ぐらい1年目から勝っても不思議ではないかと。いろいろ批判の多かった1位指名でしたが、けして悪い指名ではなかった気がします。やはりヤクルト2位指名までに、残っていなかったからという判断は、間違いではなかったかもしれません。今永と共に、セリーグの新人王を争うことを期待したいですね。
さて今日改めてみていて 笹川 晃平(東洋大3年)中堅手は、来年のドラフト指名の有力候補だと感じました。浦和学院時代も、高校からプロ入りができる素材として ☆ を付けましたが、その片鱗を改めて感じます。
今日は、第一打席に今永の外角低めへのチェンジアップだかツーシームを上手く拾いレフト前に。その後の今永の投球は、この笹川時には気合満点で厳しい攻めを魅せて見応え充分でした。この選手は強肩ですし、雰囲気があります。秋は、.0本 3打点 .220厘 と悪かったようですが、それでも入れ替え戦の大事な試合で4番を任せるあたりに、信頼の高さを伺えます。来年も引き続き注視したい一方、吉田 正尚 同様に、やっぱり一部の舞台でみたいよなというのが率直な感想。
しかし試合の方は、両投手の素晴らしい投げ合いに展開。久々に、良い試合を観られたという満足のゆくものでした。
東洋大 VS 駒沢大
DeNAのドラフト1位 今永 昇太(駒沢大)左腕はこの秋も見ましたが、正直来年やれるのか半信半疑でした。その時は肩を痛めた影響で腕の回旋にも違和感があり、球速こそ145キロぐらい出ていましたが、球質・コントロール不足でもあり、簡単に打ち返される内容。急仕上げの印象が強く、来年戦力として期待できるのかも微妙といった感じでした。しかし入れ替え戦に合わせてしっかり調整ができたのか、今日は来年に期待を持たせる内容でした。
2回ぐらいまでは、真ん中~高めのゾーンにボールが集まることが多く少々心配な内容。しかし3回ぐらいからボールも真ん中のゾーンも下がってきて、特に両サイドへの制球が安定し始めます。球速もコンスタントに140キロ前後~MAX91マイル(145.6キロ)と、ボールの質・コマンド共に、かなり良い時の状態に近づきつつあるように感じられました。変化球も曲がりながら沈む彼の武器であるスライダーを軸に、小さく逃げるチェンジアップかツーシーム系の球を右打者の外角低めに集めたり、カーブなども投げる余裕もありました。勝負どころでは、右打者内角にズバッとクロスファイアーのストレートで見逃し三振。
結局9回を投げ、3安打・3四死球・12奪三振の完封勝利。このぐらいの投球を魅せてくれれば、キャンプを無理なく順調に過ごせば、開幕ローテーション・10勝前後への期待も抱きたくなります。今日の内容ならば前回70%ぐらいのデキだったのが、95%ぐらいまで回復しているのかなという印象はいだけます。
しいて変わった点をあげれば、以前はもう少しキレ型の球質で球威に欠ける分空振りを誘える球だった気がします。しかし肩を痛めた影響なのか、少し球威が加わりプロっぽい厚みが出てきた分、それほど速球で空振りは誘えない球質になった気もします。どちらが良いのかはわからないのですが、まだ微妙なコントロールに時々甘さを残すことを考えると、球威のある今の球質の方がピッチングにはあっているのではないのでしょうか。それでも試合をまとめるセンス・勝負どころでの気持ちの強さなどは、さすが今永と思わせるものはあります。
ヤクルト1位の 原 樹理(東洋大)投手も、まけずに素晴らしい内容でした。原の素晴らしいのは、両サイドへのボールの投げ分け。このコマンドの高さは、立ち上がりから今永を凌ぐものがありました。特に今日素晴らしかったのは、左打者内角に食い込むカットボールの精度の高さ。これは、プロの打者でも苦労するのではないかと。
今日は、常時140~MAX92マイル(147.2キロ)というスピードで、ようやくセカンドにランナーが行って、ギアが上がるのが観られるかと思ったところで足が吊るアクシデント。春に 吉田 正尚(青学大-オリックス1位)外野手と対峙した時のような、気迫満点の迫力のある投球は見らませんでしたが、テクニカルな部分では春以上でした。原の課題は、スライダーが高めに甘く浮く欠点があったのですが、今はカットボール中心の配球になりスライダーを使う頻度を減らしリスクを軽減。チェンジアップ系やフォークのような球も低めに落とすこともできますし、カーブなどでも緩急を使えるセンスもあるので、今の内容ならば開幕ローテーションも充分期待できるでしょう。ヤクルトの強力打線の援護もあれば、7,8勝ぐらい1年目から勝っても不思議ではないかと。いろいろ批判の多かった1位指名でしたが、けして悪い指名ではなかった気がします。やはりヤクルト2位指名までに、残っていなかったからという判断は、間違いではなかったかもしれません。今永と共に、セリーグの新人王を争うことを期待したいですね。
さて今日改めてみていて 笹川 晃平(東洋大3年)中堅手は、来年のドラフト指名の有力候補だと感じました。浦和学院時代も、高校からプロ入りができる素材として ☆ を付けましたが、その片鱗を改めて感じます。
今日は、第一打席に今永の外角低めへのチェンジアップだかツーシームを上手く拾いレフト前に。その後の今永の投球は、この笹川時には気合満点で厳しい攻めを魅せて見応え充分でした。この選手は強肩ですし、雰囲気があります。秋は、.0本 3打点 .220厘 と悪かったようですが、それでも入れ替え戦の大事な試合で4番を任せるあたりに、信頼の高さを伺えます。来年も引き続き注視したい一方、吉田 正尚 同様に、やっぱり一部の舞台でみたいよなというのが率直な感想。
しかし試合の方は、両投手の素晴らしい投げ合いに展開。久々に、良い試合を観られたという満足のゆくものでした。
- 関連記事
-
- 2016年 (8) 富士大 & 立正大戦レポート
- 2016年 (6) スポニチ大会二日目 大阪ガス VS 日本通運
- 2016年 (5) スポニチ大会初日
- 第71回東京スポニチ大会・投手展望
- 2016年 (3) オープン戦レポート
- 2016年(1) 明治大学 VS DeNA
- 西武8位 國場 翼(第一工業大)投手
- 2015年(69) 東都入れ替え戦(秋)
- 2015年(66) 愛知リーグレポート
- 2015年(65) 関東選手権
- 2015年秋(64) 首都リーグレポート2
- 2015年秋 首都リーグ1(63)
- 2015年(61・62) 東都リーグ一部・秋季リーグ戦2
- 2015年(59・60) 東都リーグ一部・秋季リーグ戦
- 2015年 都市対抗レポート16
スポンサーサイト