2016年 センバツ初日レポート
2016/03/20|Category:テレビ・動画観戦
いよいよ今日から、2016年度のセンバツ高校野球が始まりました。そこで今回も、ドラフト目線で気になった選手達を取り上げてきます。
第一試合 福井工大福井 VS 智弁学園
智弁学園の先発、村上 頌樹(3年)の好投手ぶりは健在だった。173/75 とけして大きな投手でもなく、球速も135~MAXで141キロ程度。しかしながらボールの回転が素晴らしく、ほとんど福井工大福井の各打者は、この球を捉えきれなかった。立ち上がりを中心に、スライダーが高めに浮いたところを痛打されたり、味方のミスなどでランナーを背負っても、けしてバタつくことなく冷静に対処。10安打打たれながらも、粘り強く完封勝利。更に空振りを誘えるチェンジアップもあり、この球は速球との見極めも困難。しいて言えば、多少ボールが暴れるなど球筋が定まらないところは気になるが、大学などにも進んでも早い段階から頭角を現すのではないのだろうか。
また注目の2年生打者であった 太田 英毅(智辯学園)遊撃手は、ボールを芯で捉えるセンスは悪く無いので、もう少しタイミングがうまく取れると良いのだが。まだ場慣れしていないのか? スイングに思いっきりの良さがなかったのも気になった。甲子園でヒット1本放ったことで、次戦からは変わってきそう。遊撃手としても最初の一歩目鋭く、スピード感もあって悪くないのだが、腕が横から出ることがあり、球筋が乱れる時があるのが気になる材料。出塁するとすかさず盗塁を決めるなど、走力でもアピール。三拍子そろった、センスの高さが魅力ということか。
むしろ打撃だけならば、4番に抜擢にされた 福元 悠真(智辯学園2年)右翼手の方が破壊力があって楽しみ。新チーム結成以来の32試合で10本塁打・打率.433厘は、成績の上でも太田以上のものを残す2年生。彼も次の試合では、もう少し走力・守備力含めて、細かく観てゆきたい。
福井工大福井では、4番・北村 進太郎(3年)三塁手の、腕っ節の強い打撃が目立っていた程度。三塁手としての動きは思った以上だったが、一塁までの塁間は右打席から4.6秒前後(左打者換算で4.35秒前後に相当)と物足りないのは残念。新チーム結成以来の35試合で、10本塁打・43打点・はチームトップであり、打率も.435厘と、けして脆い打者ではなかった。
村上 頌 (智弁学園3年)投手 173/75 右/左
太田 英毅(智弁学園2年)遊撃 175/76 右/右
福元 悠真(智弁学園2年)右翼 176/71 右/右
北村 進太郎(福井広大福井3年)三塁 163/78 右/右
第二試合 常総学院 VS 鹿児島実業
関東を代表する左腕・鈴木 昭汰(常総学院3年)投手は、球速こそ135~MAX140キロ程度だったものの、ベース板を通過するときのボールの力が一冬越えて格段に強くなってきた。そのため殆どの打者は、この真っ直ぐをまともにはじき返すことができないでいた。しかしパワーアップした分バランスを崩したのか? 細かいコントロールが損なわれ、カーブ・スライダー・チェンジアップ系のボールの曲がり・精度が以前に比べると劣化していたように見える。特に右打者内角低めに切れ込むスライダーが、早めに曲がり過ぎていて使えなかったのは痛かった。この辺のパワーと技術のバランスを、いかに折り合いをつけて行けるのかが今後の課題。その辺が整って来ると、夏はかなり楽しみな存在になってくるではないのだろうか。昨年までは、センスに秀でた好投手との印象。しかし今は、バランスが取れてきたらドラフト候補としてマークできるかもという感じに変化して来ている。
宮里 豊汰(常総学院2年)一塁手は、長打こそなかったものの、評判どおりの良い打者だった。ボール球に手を出さない確かな眼を持っており、手を出した球は芯でしっかり捉える能力はかなりのもの。早めに動き出し、グリップがヒッチするなどの癖も観られるものの、こういう動きの中でボールを捉えることで、彼なりの感性を生み出している。無駄を無くしてゆくことは必要だろうが、こういった良さは失わないで頂きたい。性格的にも、強打者らしい雰囲気とマインドの持ち主といった感じで、やはり世代屈指の右打者の片鱗は充分にも感じられた。更に凄みを増して、甲子園に戻ってきて欲しい。
球威を増した 鈴木 昭汰 のストレートを、唯一内野の頭を越したのが、強打者の 綿屋 樹(鹿児島実3年)一塁手だった。旧チームから打撃では目立つ存在だったが、更にパワフルさを増した感じ。イメージ的には、松山 竜平(広島)外野手のようなタイプ。守備位置が一塁、走力もあまり期待できない左の強打者だということを考えると、高校からのプロ入りは厳しいのではないかという気がする。今後の試合で、もう少し守備・走塁含めて見極めてゆきたい。
鈴木 昭汰(常総学院3年)投手 175/73 左/左
宮里 豊汰(常総学院2年)一塁 173/80 右/右
綿屋 樹(鹿児島実3年)一塁 180/86 右/左
第三試合 桐生第一 VS 滋賀学園
滋賀学園の先発・神村 月光(2年)右腕は、170/65 と小柄ながら小気味の良い好投手。抜けの良いカーブが大きなアクセントになり、打者は思わず我慢し切れずに突っ込んでゴロの山を。また135キロ前後(MAX140キロ)ながら、ス~と膝下の高さに伸びてくる速球も素晴らしい。更に体の近くで曲がる実戦的なスライダーも兼ね備え、同じ球を続けて来ないので打者としては的が絞り切れない。後半疲れからか? 球が揃い始めたところを捕まってしまったが。
桐生一では、3番手に投げた 金田 海都(3年)右腕の投げっぷりの良さが目立った。球速は135~MAX138キロぐらいだったが、指にかかった時のボールには勢いが感じられる。球速の違う2種類のスライダーにカーブも織り交ぜ、全く知らない投手だったが今後が楽しみな。
U-15の日本代表経験のある桐生一の4番打者・鏑木 風雅(2年)三塁手は、3本のヒットを放った。強打者というよりも、むしろバットコントロールに優れた好打者とのイメージ。三塁への打球が少なかったことや、盗塁なども決めていたものの、もう少し守備・走塁も含めて観てみたかった気がする。この経験を元に、逞しくなって甲子園に戻ってきて欲しい。
神村 月光(滋賀学園2年)投手 170/65 右/左
金田 海都(桐生第一3年)投手 174/75 右/右
鏑木 風雅(桐生第一2年)三塁 180/80 右/左
第一試合 福井工大福井 VS 智弁学園
智弁学園の先発、村上 頌樹(3年)の好投手ぶりは健在だった。173/75 とけして大きな投手でもなく、球速も135~MAXで141キロ程度。しかしながらボールの回転が素晴らしく、ほとんど福井工大福井の各打者は、この球を捉えきれなかった。立ち上がりを中心に、スライダーが高めに浮いたところを痛打されたり、味方のミスなどでランナーを背負っても、けしてバタつくことなく冷静に対処。10安打打たれながらも、粘り強く完封勝利。更に空振りを誘えるチェンジアップもあり、この球は速球との見極めも困難。しいて言えば、多少ボールが暴れるなど球筋が定まらないところは気になるが、大学などにも進んでも早い段階から頭角を現すのではないのだろうか。
また注目の2年生打者であった 太田 英毅(智辯学園)遊撃手は、ボールを芯で捉えるセンスは悪く無いので、もう少しタイミングがうまく取れると良いのだが。まだ場慣れしていないのか? スイングに思いっきりの良さがなかったのも気になった。甲子園でヒット1本放ったことで、次戦からは変わってきそう。遊撃手としても最初の一歩目鋭く、スピード感もあって悪くないのだが、腕が横から出ることがあり、球筋が乱れる時があるのが気になる材料。出塁するとすかさず盗塁を決めるなど、走力でもアピール。三拍子そろった、センスの高さが魅力ということか。
むしろ打撃だけならば、4番に抜擢にされた 福元 悠真(智辯学園2年)右翼手の方が破壊力があって楽しみ。新チーム結成以来の32試合で10本塁打・打率.433厘は、成績の上でも太田以上のものを残す2年生。彼も次の試合では、もう少し走力・守備力含めて、細かく観てゆきたい。
福井工大福井では、4番・北村 進太郎(3年)三塁手の、腕っ節の強い打撃が目立っていた程度。三塁手としての動きは思った以上だったが、一塁までの塁間は右打席から4.6秒前後(左打者換算で4.35秒前後に相当)と物足りないのは残念。新チーム結成以来の35試合で、10本塁打・43打点・はチームトップであり、打率も.435厘と、けして脆い打者ではなかった。
村上 頌 (智弁学園3年)投手 173/75 右/左
太田 英毅(智弁学園2年)遊撃 175/76 右/右
福元 悠真(智弁学園2年)右翼 176/71 右/右
北村 進太郎(福井広大福井3年)三塁 163/78 右/右
第二試合 常総学院 VS 鹿児島実業
関東を代表する左腕・鈴木 昭汰(常総学院3年)投手は、球速こそ135~MAX140キロ程度だったものの、ベース板を通過するときのボールの力が一冬越えて格段に強くなってきた。そのため殆どの打者は、この真っ直ぐをまともにはじき返すことができないでいた。しかしパワーアップした分バランスを崩したのか? 細かいコントロールが損なわれ、カーブ・スライダー・チェンジアップ系のボールの曲がり・精度が以前に比べると劣化していたように見える。特に右打者内角低めに切れ込むスライダーが、早めに曲がり過ぎていて使えなかったのは痛かった。この辺のパワーと技術のバランスを、いかに折り合いをつけて行けるのかが今後の課題。その辺が整って来ると、夏はかなり楽しみな存在になってくるではないのだろうか。昨年までは、センスに秀でた好投手との印象。しかし今は、バランスが取れてきたらドラフト候補としてマークできるかもという感じに変化して来ている。
宮里 豊汰(常総学院2年)一塁手は、長打こそなかったものの、評判どおりの良い打者だった。ボール球に手を出さない確かな眼を持っており、手を出した球は芯でしっかり捉える能力はかなりのもの。早めに動き出し、グリップがヒッチするなどの癖も観られるものの、こういう動きの中でボールを捉えることで、彼なりの感性を生み出している。無駄を無くしてゆくことは必要だろうが、こういった良さは失わないで頂きたい。性格的にも、強打者らしい雰囲気とマインドの持ち主といった感じで、やはり世代屈指の右打者の片鱗は充分にも感じられた。更に凄みを増して、甲子園に戻ってきて欲しい。
球威を増した 鈴木 昭汰 のストレートを、唯一内野の頭を越したのが、強打者の 綿屋 樹(鹿児島実3年)一塁手だった。旧チームから打撃では目立つ存在だったが、更にパワフルさを増した感じ。イメージ的には、松山 竜平(広島)外野手のようなタイプ。守備位置が一塁、走力もあまり期待できない左の強打者だということを考えると、高校からのプロ入りは厳しいのではないかという気がする。今後の試合で、もう少し守備・走塁含めて見極めてゆきたい。
鈴木 昭汰(常総学院3年)投手 175/73 左/左
宮里 豊汰(常総学院2年)一塁 173/80 右/右
綿屋 樹(鹿児島実3年)一塁 180/86 右/左
第三試合 桐生第一 VS 滋賀学園
滋賀学園の先発・神村 月光(2年)右腕は、170/65 と小柄ながら小気味の良い好投手。抜けの良いカーブが大きなアクセントになり、打者は思わず我慢し切れずに突っ込んでゴロの山を。また135キロ前後(MAX140キロ)ながら、ス~と膝下の高さに伸びてくる速球も素晴らしい。更に体の近くで曲がる実戦的なスライダーも兼ね備え、同じ球を続けて来ないので打者としては的が絞り切れない。後半疲れからか? 球が揃い始めたところを捕まってしまったが。
桐生一では、3番手に投げた 金田 海都(3年)右腕の投げっぷりの良さが目立った。球速は135~MAX138キロぐらいだったが、指にかかった時のボールには勢いが感じられる。球速の違う2種類のスライダーにカーブも織り交ぜ、全く知らない投手だったが今後が楽しみな。
U-15の日本代表経験のある桐生一の4番打者・鏑木 風雅(2年)三塁手は、3本のヒットを放った。強打者というよりも、むしろバットコントロールに優れた好打者とのイメージ。三塁への打球が少なかったことや、盗塁なども決めていたものの、もう少し守備・走塁も含めて観てみたかった気がする。この経験を元に、逞しくなって甲子園に戻ってきて欲しい。
神村 月光(滋賀学園2年)投手 170/65 右/左
金田 海都(桐生第一3年)投手 174/75 右/右
鏑木 風雅(桐生第一2年)三塁 180/80 右/左
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