2016年(32)(33) 関甲新リーグレポート
2016/05/06|Category:観戦記
なかなか日程が合わず足を運べなかった 関甲新リーグにようやく足を運ぶことができました。だいたい関甲新リーグは北関東で試合が行われるので、最も近い平成国際大での開催で観るのが常。しかしこの春は、平成国際大での試合がなく、小山にある白鴎大のグランドまで足を運びました。しかし実際のところ電車に乗っていかかる時間はウチから変わらないので、それほど遠くには感じられません。ただ駅からは25分ぐらいかかるので、歩きではそれなりにあるのですが。
新潟医療大 VS 白鴎大
両チームとも、負けたら優勝の芽がなくかる落とせないカードとなります。この春どうしても観ておきたかった 笠原 祥太郎(新潟医療大4年)左腕が先発。笠原は、ビュッと手元まで来る、常時140キロ台~MAX90マイル・145キロを中心に、横滑りするスライダー、上手く抜けた時は曲がりの良いチェンジアップ、それにカーブなどを織り交ぜるオーソドックスなスタイル。
177センチとそれほど上背はありませんが、振り下ろしに角度があるのでボールにも上背の割に角度を感じます。しかし全体的にボールが高めに集まりやすく、球筋がアバウト。変化球も曲がり自体は悪くないのですが、高めに甘く入ったスライダーをことごとく打たれたり、チェンジアップもなかなか良いところに決まらず効果的に扱えないなど完成度の低さを露呈します。
素材としては悪くないのですが、まだ未完成な投手。それだからといって、それほどポテンシャルで圧倒するほどのタイプではありません。いずれにしてもプロで即戦力を期待するというよりは、1年ぐらいみっちりファームで鍛えて2年目ぐらいからというタイプではないのでしょうか。そんな中、2塁牽制の上手さが光りました。順位的には、上位24名(2位以内)となると厳しい感じで、恐らく3位・4位ぐらいでの指名になるのではないかと思います。逆に言えば、指名はほぼ確実なレベルではあるだろうと。
一方の白鴎大の先発は、大出 翔一(館林出身・4年)右腕。こちらは、テンポ・コンビネーション・コントロールと安定した好投手。試合終盤まで、新潟医療大に付け入る隙を与えないで好投します。球速もコンスタントに140キロ前後を刻み、ビシッとした球質でMAXは89マイル(143キロ)。フォークとのコンビネーションで、時々スライダーやカーブを織り交ぜるという投球スタイル。凄みを感じられる投手ではありませんが、ゲームメイクできるまとまりもあり、社会人ならば1年目からの活躍が期待できるタイプ。社会人で更にもうワンランク、ボールの威力・投球の質を引き上げてくれば、実戦派として指名されるレベルまで来るかもしれません。進路は訊いていませんが、社会人でもそれなりのところに収まりそうな実力の持ち主。
また野手では、大山 悠輔(白鴎大4年)遊撃手の存在感が光ります。あんまりショートといったタイプの身のこなしではないのですが、深いところから刺せる肩もありますし、守備自体下手ではない選手。パワフル打撃が売りで、強打の右のニ遊間候補としては面白い存在ではあります。個人的には、大学時代の 塚田 正義(ソフトバンク)よりも好みという感じがして、もう少し観戦して詳細を詰めてゆきたい一人。ドラフト候補として、マークできる素材です。
白鴎大足利時代から打撃には定評があった 大下 誠一郎(白鴎大1年)DH の堂々としたプレーは印象的。パワフルでおもいっきりの良い打撃は、1年生ながらチーム屈指の技量の持ち主。今後の白鴎大を、引っ張ってゆく存在になりそう。
新潟医療大は、5回で笠原をあきらめ終盤には 漆原 大晟(新潟明訓出身・2年)右腕が登場。下半身が上手くリードできず、着地までの粘りのないフォームは気になりますが、常時140キロ前後~MAX91マイル(145キロ)を連発するスピード能力は確か。好調時には150キロ級のボールを投げるという評判に、嘘偽りはありません。まだ細かい部分ではいろいろありますが、2年後のドラフト候補として覚えておいて損はない選手かと。
試合の方は、大出に抑えられていた新潟医療大の代打策がハマり連打し、一気にスリーランを放ち大逆転。優勝に、僅かな望みを繋げました。157キロ右腕・中塚 駿太(白鴎大4年)右腕の登板チャンスもあったのですが、大出に代わって登板した投手は別の投手。これで優勝の望みが絶たれた白鴎大は、明日から積極的に中塚を起用してくるのでしょうか? ブルペンで投げていても、明らかに速いという感じさせる投手ではあります。
平成国際大 VS 関東学園大
この試合の注目は、狩野 行徳(平成国際大4年)遊撃手。試合前練習でもひときわ目立つ選手で、179/75 という体格ですが180センチ台の大型ショートストップという風に大きく魅せるダイナミックなプレーが魅力。ちょっとプレーが派手かなという感じはしますが、動き自体悪くないですし、肩も基準以上。右のニ遊間候補としてマークしてみたい選手ではあります。この試合では、ニ打席目に左中間にホームラン。ただし打撃に関しては、大山(白鴎大)の方がしっかり叩けるぶん魅力は感じるかと。しかしこちらは、右打席からもで4.12秒(左打者換算で3.87秒)ぐらいの俊足も兼ね備えますし、守りも含めた総合力で評価してみたいタイプ。大山同様に、もう一度秋にでもじっくりみて最終評価をしてみたいなと思わせる選手ではありました。ニ遊間タイプらしく打席に入るときにはラインを踏まないようなきめ細やかさもありますし、足場をしっかり直して打撃へのこだわりも感じます。サードゴロで、全力で駆け抜ける貪欲さがあるところも見せてくれました。こちらは、典型的なニ遊間で勝負したいタイプでしょうか。
8回で会場を跡にしたのですが、関東学園大では私の帰ったあとに 武藤 公則.(妻沼出身・3年)という右腕が、今日1番速い球を投げていたのではないかという話を訊きました。175/73 と中背ですが、MAX148キロを投げるほどの球速の持ち主なのだとか。来年に向けて、頭の片隅に覚えておきたい選手でした。
新潟医療大 VS 白鴎大
両チームとも、負けたら優勝の芽がなくかる落とせないカードとなります。この春どうしても観ておきたかった 笠原 祥太郎(新潟医療大4年)左腕が先発。笠原は、ビュッと手元まで来る、常時140キロ台~MAX90マイル・145キロを中心に、横滑りするスライダー、上手く抜けた時は曲がりの良いチェンジアップ、それにカーブなどを織り交ぜるオーソドックスなスタイル。
177センチとそれほど上背はありませんが、振り下ろしに角度があるのでボールにも上背の割に角度を感じます。しかし全体的にボールが高めに集まりやすく、球筋がアバウト。変化球も曲がり自体は悪くないのですが、高めに甘く入ったスライダーをことごとく打たれたり、チェンジアップもなかなか良いところに決まらず効果的に扱えないなど完成度の低さを露呈します。
素材としては悪くないのですが、まだ未完成な投手。それだからといって、それほどポテンシャルで圧倒するほどのタイプではありません。いずれにしてもプロで即戦力を期待するというよりは、1年ぐらいみっちりファームで鍛えて2年目ぐらいからというタイプではないのでしょうか。そんな中、2塁牽制の上手さが光りました。順位的には、上位24名(2位以内)となると厳しい感じで、恐らく3位・4位ぐらいでの指名になるのではないかと思います。逆に言えば、指名はほぼ確実なレベルではあるだろうと。
一方の白鴎大の先発は、大出 翔一(館林出身・4年)右腕。こちらは、テンポ・コンビネーション・コントロールと安定した好投手。試合終盤まで、新潟医療大に付け入る隙を与えないで好投します。球速もコンスタントに140キロ前後を刻み、ビシッとした球質でMAXは89マイル(143キロ)。フォークとのコンビネーションで、時々スライダーやカーブを織り交ぜるという投球スタイル。凄みを感じられる投手ではありませんが、ゲームメイクできるまとまりもあり、社会人ならば1年目からの活躍が期待できるタイプ。社会人で更にもうワンランク、ボールの威力・投球の質を引き上げてくれば、実戦派として指名されるレベルまで来るかもしれません。進路は訊いていませんが、社会人でもそれなりのところに収まりそうな実力の持ち主。
また野手では、大山 悠輔(白鴎大4年)遊撃手の存在感が光ります。あんまりショートといったタイプの身のこなしではないのですが、深いところから刺せる肩もありますし、守備自体下手ではない選手。パワフル打撃が売りで、強打の右のニ遊間候補としては面白い存在ではあります。個人的には、大学時代の 塚田 正義(ソフトバンク)よりも好みという感じがして、もう少し観戦して詳細を詰めてゆきたい一人。ドラフト候補として、マークできる素材です。
白鴎大足利時代から打撃には定評があった 大下 誠一郎(白鴎大1年)DH の堂々としたプレーは印象的。パワフルでおもいっきりの良い打撃は、1年生ながらチーム屈指の技量の持ち主。今後の白鴎大を、引っ張ってゆく存在になりそう。
新潟医療大は、5回で笠原をあきらめ終盤には 漆原 大晟(新潟明訓出身・2年)右腕が登場。下半身が上手くリードできず、着地までの粘りのないフォームは気になりますが、常時140キロ前後~MAX91マイル(145キロ)を連発するスピード能力は確か。好調時には150キロ級のボールを投げるという評判に、嘘偽りはありません。まだ細かい部分ではいろいろありますが、2年後のドラフト候補として覚えておいて損はない選手かと。
試合の方は、大出に抑えられていた新潟医療大の代打策がハマり連打し、一気にスリーランを放ち大逆転。優勝に、僅かな望みを繋げました。157キロ右腕・中塚 駿太(白鴎大4年)右腕の登板チャンスもあったのですが、大出に代わって登板した投手は別の投手。これで優勝の望みが絶たれた白鴎大は、明日から積極的に中塚を起用してくるのでしょうか? ブルペンで投げていても、明らかに速いという感じさせる投手ではあります。
平成国際大 VS 関東学園大
この試合の注目は、狩野 行徳(平成国際大4年)遊撃手。試合前練習でもひときわ目立つ選手で、179/75 という体格ですが180センチ台の大型ショートストップという風に大きく魅せるダイナミックなプレーが魅力。ちょっとプレーが派手かなという感じはしますが、動き自体悪くないですし、肩も基準以上。右のニ遊間候補としてマークしてみたい選手ではあります。この試合では、ニ打席目に左中間にホームラン。ただし打撃に関しては、大山(白鴎大)の方がしっかり叩けるぶん魅力は感じるかと。しかしこちらは、右打席からもで4.12秒(左打者換算で3.87秒)ぐらいの俊足も兼ね備えますし、守りも含めた総合力で評価してみたいタイプ。大山同様に、もう一度秋にでもじっくりみて最終評価をしてみたいなと思わせる選手ではありました。ニ遊間タイプらしく打席に入るときにはラインを踏まないようなきめ細やかさもありますし、足場をしっかり直して打撃へのこだわりも感じます。サードゴロで、全力で駆け抜ける貪欲さがあるところも見せてくれました。こちらは、典型的なニ遊間で勝負したいタイプでしょうか。
8回で会場を跡にしたのですが、関東学園大では私の帰ったあとに 武藤 公則.(妻沼出身・3年)という右腕が、今日1番速い球を投げていたのではないかという話を訊きました。175/73 と中背ですが、MAX148キロを投げるほどの球速の持ち主なのだとか。来年に向けて、頭の片隅に覚えておきたい選手でした。
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