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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2016年(36) 関更新リーグレポート2

先週の小山に引き続き、今週は宇都宮・清原球場で行われている関甲新リーグに足を運ぶことにしました。その最大の理由は、話題のMAX157キロ右腕・中塚 駿太(つくば秀英)投手の登板があるのではないかという、ある程度の目星がついたから。中塚投手は春先のオープン戦で観戦する機会があったのですが、聖徳学園の 長谷川 宙輝 投手を観るために試合途中で会場をあとにしてしまい、それ以来観戦する機会がありませんでした。結果とすれば長谷川選手の春の公式戦は、この試合で敗れてしまいあとは夏の選手権予選まで公式戦はなくなりました。そういった意味では、その判断は間違ってはいなかったと思っています。

宇都宮駅に着いて清原球場に向かおうとしたのですが、バスが調べていた時間と違い丁度好いのがありません。結果駅到着から1時間あまり経って、ようやく清原球場行くバスがやってきます。バス停から球場に向かう道すがら、白鴎大学の 黒宮監督にばったりお会いしました。偶然とはいえ絶妙のタイミングでお会いでき、久々に言葉を交えることができました。また監督から教え子でもある、佐藤 レナン 勇(深谷組)監督をご紹介して頂くなど、偶然とはいえ一時間遅れても好いこともあるのだと実感。これからの活躍を、期待せずにはいられません。

さて球場入りすると、平成国際大VS山梨学院大 の試合が後半に差し掛かっていました。先週取り上げた 狩野 行寿(平国際大4年)遊撃主は、スタメン出場はしておらず途中から出場。先週某球団が熱心にチェックしていた選手だけに、指名があるのか気になるところ。山梨学院大では、立石 潤(松本第一出身・1年)右腕が、球場のガンでMAX143キロを記録するなど、勢いのある球を投げていたのが印象的。

白鴎大 VS 上武大

白鴎大の先発は、前日に登板し先週観戦した 大出 翔一(館林出身・4年)右腕。前日上武大戦で好投した大出でしたが、この日は疲れが残るのか?あっさり上武大に捕まり降板。2回になって、今日のお目当て 中塚 駿太(4年)右腕が早くも登場します。

この日の中塚は、清原のガンで常時140キロ台後半~MAX150キロを何度も記録。しかしなかなか150キロ以上が出ない日でもありました。私のガンだと、89マイル・143キロ~94マイル・151キロぐらいだったのですが、1球だけ96マイル・154キロまで到達するものがありました。全体的に清原のガンは、私のガンよりも5キロ程度速く出る傾向が見られます。

中塚投手はこれまで動画でしか見たことがなかったのですが、生でも他の人がいつもコメントする通りの選手だと実感します。特にフォームに癖があるわけではないのですが、球速の割に簡単に打ち返されてしまう。というのは、指先の感覚が悪くコントロールがアバウトで甘いゾーンに入ってくることが多い。更に球速ほど手元で来るほどのグ~ンと伸びるわけでも、ピュッとキレるわけでもなければ、球威で詰まらせるほどの球でもない。フォームも合わされやすいのか、高めに浮いた球を簡単に弾き返されてしまう。あるいは、力の入れ加減次第で簡単に四球を出したりしてしまうわけです。

変化球もスライダーのみであり、この球も速球以上にコントロールできず外れることが多いので、打者にストレートを待たれたところを打たれるという悪循環を繰り返しているのではないかと想像します。プロの環境・指導でこの爆発的な才能を活かすことができればと評価する人もいますが、私はかなり厳しいのではないかと感じました。育成枠レベルの選手であり、本会議でも下位指名であるかどうかかと。確かにスピード(球速表示)は破格であり、いずれは160キロまで到達してもおかしくない素材だとは思います。もしその領域まで達っすることができた時に、理屈抜きにプロの打者でも圧倒できるのかどうか? まさに、そこにかかっているのではないのでしょうか?

中塚が降板しても、帰らないスカウトが結構いました。そのお目当ては、恐らく 大山 悠輔(つくば秀英4年)内野手のチェックをしていたのでしょう。いま気がついたのですが、中塚と大山は高校の同期なのですね。その大山は、四球・ライトフライ・セカンドゴロと今日は好いところは無しに終わります。

先週との違いは、遊撃ではなく三塁での出場だったということ。三塁手としては、三遊間で抜けるかという打球に追いつきアウトにした場面が見られました。ショートとしては無難というか思った以上に問題なくこなせる選手でしたが、将来的には違うポジションだろうと先週は感じました。しかしサードとなると、打球への反応、守備範囲も広く、肩もかなり強いので問題ないかと。しいて言えば、あまりテイクバックせずに、トップの型を作らないまま送球するので、長い距離への送球はどうなのかな?という不安はよぎります。昨秋の12試合で失策3個というのは、そういうことなのでは?と。地肩は強いので、二塁あたりがこなせるようだと付加価値が出て面白いとは思うのですが。

盗塁も秋の成績をみると、12試合で2個と全く動けない選手ではなさそう。しかしこの日放ったセカンドゴロのタイムは、4.65秒前後(左打者換算でも4.4秒前後)と遅かったので、プロで足を積極的に生かすタイプではないのだろうと。ツボにハマればスタンドインする長打力があり、プロで言えば、宮崎敏郎(DeNA)のようなタイプに位置づけられるように感じます。対応力や打撃の感性は宮崎のアマチュア時代の方が感じましたが、守備に関しては大山の方が上だと感じます。大卒社会人でプロ入りした宮崎と違い、大山はまだ大学生。右の貴重な内野手候補となると、4位前後ぐらいでの指名があっても不思議ではないように思います。強く叩けるスイングは、アマでも貴重な存在ですから。

その他気になった選手となると、上武大の先発をした 西村 雅暉(熊本国府出身・1年)右腕は、昨年の九州で最も期待していた高校生。しかし3年時には故障の影響もあり、野手としての出場が多く大学に進学することになった選手。清原のガンでは、立ち上がりからコンスタントに140キロ台を記録し、ビシッとした球を投げ込んでいました。高2の時に見た印象では、球威のあるポテンシャル型というイメージでした。しかしこの試合では、カーブ・スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜ、意外にクレバーというか実戦的な部分があるのだと驚きます。上武大に現れた逸材なので、4年後には力と技を兼ね備えた本格派として、プロ入りを実現して欲しいと期待します。

上武大は大学選手権の時に細く見たいと思うのですが、気になったのが9番を打っていた 進藤 辰弥(須磨翔風出身・3年)遊撃手。第一打席にスリーベースを放ったの続き、第二打席では右中間にホームラン。9番打者ですが潔いスイングをしますし、守備も悪く無さそうなので気に留めておきたい一人。

白鴎大では、久々に 今村 暁人(久留米商業出身)投手を久々に見たのですが、球場ガンでMAX148キロまで到達。130キロ台中盤の好投手とのイメージが強かったのですが、えらく速くなっていたのには驚き。マイガンでもコンスタントに140キロ台を記録しており、来年に向けて楽しみなスリークオーター。また野手では、9番を打っていた 友岡 翔(久留米商出身・2年)遊撃手の、バットコントロールの良さが光りました。

試合の方は、第二戦は上武大のコールド勝ちで終わります。幸いにして知り合いがいたので、宇都宮の駅まで車で送って頂くという有難いことに。更にはじめてお話させて頂いた(実は学生時代にお話したことがある)ライターさんや、私と同じ神奈川県民の非常に野球に精通されている方を、知り合いからご紹介して頂きました。また機会があれば、じっくりお話させて頂ければ幸いです。

ということでこの日は、家族に夕飯を託されていたので帰りも急いで新幹線で家路に戻ることに。清原の球場はアクセス的に、今まで栃木をゆく時でも避けていた球場なので、実は初めて訪れました。ただし休日のバスの少なさや駅から12キロの道のりを考えると、栃木の中ではやはり避けたい球場だなと改めて感じました。先週行った小山の白鴎大グランドは思い他近かかったので、リーグ戦ではこれからも白鴎大に足を運べればと思いました。

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