2016年夏 甲子園4日目・第一・第二試合レポート
大会4日目・第一試合 広島新庄 VS 関東一
プロ注目のサウスポー・堀 瑞輝(広島新庄3年)左腕は、左スリークオーターから繰り出す130キロ台後半~MAX144キロの速球に、スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜるピッチング。高校の先輩である同じ左腕の 田口 麗斗(巨人)の高校時代と比べると、試合をまとめる能力とスライダーの曲がりという意味では田口に分がある。しかしボールの勢いは田口以上であり、気持ちを全面に出して投げる力投派。ストレートは結構暴れて荒っぽい印象を受けるのだが、スライダーとチェンジアップは低めに集まり投げミスも殆ど見られない。そこが、この投手の最大の強味ではないのだろうか。先輩の田口同様に、3位ぐらいでの指名があっても不思議ではないだろう。
一方の関東一の方では、選抜に続いて 佐藤 佑亮(3年)捕手の好捕手ぶりが光っていた。フットワークが素軽く動きがよく、けして図抜けた地肩ではないが、1.9秒台のスローイングでも安定した送球でアウトにしてゆく。捕手としての総合力・センスも兼ね備え、大学などでも活躍が期待される存在。
最後の夏は、投手に専念した 竹井 丈人(関東一3年)投手も、だいぶ投手らしくなってきた。昨秋神宮大会で見た時に、一冬超えて鍛えたら140キロ台を連発するのではないかと書いたが、コンスタントに130キロ台後半~MAX144キロを記録までに成長。特に勝負どころでの、力のあるボールには目を惹くものがあった。まだスライダーが早く曲がり過ぎたりする部分はあるが、間を意識して投げるなど、だいぶ投手っぽくなってきた。卒業後は、本格的に投手一本に専念するのだろうか? 馬力のある素材だけに、環境や本人の意識次第では、もっと速くなっても不思議ではない。
堀 瑞輝(広島新庄3年)投手 177/72 左/左
佐藤 佑亮(関東一3年)捕手 171/75 右/右
竹井 丈人(関東一3年)投手 181/89 右/右
大会4日目・第二試合 京都翔英 VS 樟南
樟南の先発・浜屋 将大(3年)左腕は、135キロ前後ながら空振りを誘える切れのある速球を投げ込んでくる。またスライダーを低めに集めるコントロールがあり、この球が浮いて来ないところは良いところ。試合をまとめるセンス、マウンド捌きの良さも感じられるが、まだ球威・球速が上のレベルを意識すると物足りない。社会人あたりに進んで、もうワンランク・ツーランク、球威・球速を増せば、高卒3年目ぐらいで実戦派サウスポーとして指名されるまでになるかもしれない。
京都翔英では、下級生の頃から注目されてきた「古都のドカベン」こと 石原 彪(3年)捕手に注目。石原は、評判どおりのパワフルな打撃で長打を放つなど打撃は超高校球。捕手としてもボールを押し込めるキャッチングに、ミットの出し方なども悪く無い。送球が大きく逸れる場面もあったが、捕ってから投げるまでのスローイングもスムーズであり、これからも打てる捕手としてアピールしてゆくべきではないのだろうか? 思ったよりも捕手としても悪くなく、高い評価はできないかもしれないが、育成枠あたりなら指名して来る球団が出てきても不思議ではない。
浜屋 将大(樟南3年)投手 173/66 左/左
石原 彪(京都翔英3年)捕手 169/87 右/右
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