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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2016年(56) 新東京リーグ

今日はどこにゆくか迷ったのですが、今年一度も登板を確認していない 生田目 翼(流通経済大)と春の開幕戦以来観ていなかった 田中 正義(創価大)投手 の2人の怪我から回復がどうなのか確認してきました。ドラフト上位指名が確実な2人の投げ合いでしたが、非常に良い緊張感の元行われ、興味深い登板となりました。

田中 正義(創価大)投手は、春の開幕戦でベストではないものの、モノの違いを魅せ健在ぶりをアピール。しかし次の登板の途中に違和感を感じ戦線を離脱し、この秋に向け調整を勧めてきた 今年の超目玉選手。

今日は140キロ台前半のボールが多かったものの、要所では145キロを超える球を投げ、いつでも速い球投げられるところをアピール。中でも球場で記録152キロのボールは、私のマイガンでも95マイル・153キロまで到達。その他にも94マイル151キロを2度記録したり、140キロ台後半は結構記録していました。ボール自体もビシッと手元で切れる球質は健在であり、良化途上を印象づけるものがあります。

しかし元々少し開きが早く合わされやすいフォームであり、けして球威で打ち損じを誘うタイプではないので、高めに浮いた球を痛打される場面が目立ったのも確か。全体的に高めのボールが多く、要所で力勝負に行った球が甘く入り打たれるなど、この辺は調整が充分ではないことを現していたように思います。

変化球も、どうしても最近の田中に多く観られるフォークに依存したピッチングに。このフォークが上手く抜けたときは見事ですが、まだその確率は高いとは言えません。たまに緩いスローカーブを魅せて緩急を意識したりしますが、中間球のスライダーの精度・キレがもう一つのところが、投球がいまいちビシッとまとめられない要因かと。下級生時代は、もう少しスライダーを上手く扱えていたように思いますが、フォークへの依存度が高めまるのに比例してスライダーのレベルが低下しているのは気になります。また走者がいてもピッチングに集中するあまり、完全にフォームを盗まれるところは改善の余地があります。走られても良い場面と、そうでない場面があり、そうでないときにも走られていたので。

それでも細かい部分は、今後順調にキャンプを過ごし投げ込みを進めて行ければ改善できると考えます。この辺は、東都入れ替え戦で投げた昨秋の 今永昇太(駒大-DeNA)の投球と似た匂いは感じます。多少故障の影響は残るでしょうが、もう少し良い感じでプロ入り1年目を迎えられるのではないのでしょうか。今永と違い、まだ神宮大会予選の横浜市長杯での登板、あるいは神宮大会に進めば試合を残していることからも、更に良化した姿を期待できるかもしれません。

一方の 生田目 翼(流通経済大)投手の方は、立ち上がりこそ92マイル・148キロを記録し田中以上の球速で存在感をアピールします。しかしこちらは、ようやくリーグ戦で投げ始めた感じで、イニングが進むにつれてボールの勢いに陰りが見えます。そのため中盤ぐらいになる130キロ台が増え、力を入れて140キロ台前半と投げ込み不足が顕著に。

ビシッとした勢いのある球は最初の方だけで、あとはスライダー、チェンジアップ系の球を投げてなんとか凌ぐ感じに。ボール全体も高くコントロールもアバウトで、田中以上にまだ仕上がっていない感じはしました。元々中背でボールが来ないと見栄えがしなくなる投手ではあるだけに、今日の内容だけ観ると上位は厳しいと感じます。しかし良い時の投球を観ている人間からすれば、しっかり調整できれば1位級だよねということがわかっているので、回復が可能かどうかの判断になるのではないのでしょうか?

2位以内じゃないと社会人に進むということになっているので、果たして2位以内に指名して来る球団が出るかでしょうね。ただし2位指名でも後の方になると極端にめぼしい即戦力候補は減って来るので、私は指名して来る球団はあるとみています。回復すれば、則本昂大(楽天)級の活躍をしても不思議ではないだけに。あとは、非常に気持ちの勝った個性的な性格を、スカウトがどう観るかでも意見は別れるタイプではないのでしょうか。能力は高いので爆発的な活躍は望めますが、短命で終わる可能性も否定できません。また本人からも、プロへの執着に欠ける発言が多いのも気になる材料ではあります。しかし昨年は、試合終盤になっても150キロを記録していたように、自分自身に偽りのないだけの練習を積んできた選手であることも、けして見逃してはいけないポイントではないのでしょうか。

この2人以外では、笹田 仁(流通経済大4年)一塁手の強打が光ります。一打席目には、田中の内角高めの速球をサード横を抜いてツーベース。更に第一打席の反省から、本気モードでねじ伏せに来た投球でも、高めの速球をセンター前に。第三打席でも、高めの速球をセンターに捉えた打球でのフライと。本気で抑えにきた田中のボールを、しっかり捉えていた能力の高さは光ります。プロ志望届けは提出していませんが、その強打は社会人に進んでからも注目かと。ただし一塁の守備に関しては、生田目がベースカバーに入る前に誰もいない一塁に送球してしまうなど不安を感じさせる内容でした。

また創価では、3番を打つ・伊東 嵩基(東大阪柏原出身・4年)遊撃手が光ります。打席に入るまでに足場を深く掘って足場を馴らすなど、打撃への深いこだわりを感じます。構えた時にも、ビシッと決まり非常に雰囲気があります。実際試合でも、センター前に強烈に打ち返すなど今年の創価の中では抜けた存在かと。ショートの守備の方は少し重い印象は受けますが、球際には強く地肩もまずまず。強打の遊撃手として、社会人に行ってからも注目してゆきたい存在。

明日も同じカードを観戦予定で、ドラフト上位候補の 池田 隆英(創価大)右腕の投球をチェックし、野手にも注意を払って来ようかと思っています。その模様は、このレポートに補充する形でUPするつもりなので、ヨロシクお願い致します。

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