2017年 ドラフト戦線を考える
2016/12/26|Category:ネタ
さて今日から、2017年度のドラフトに向けて始動を始めます。そこで初日は、2017年度のドラフト戦線がどのようなものなのか? 現時点で想定できる範囲で、お話させて頂こうと思います。
まず 2017年度ドラフト は、清宮 幸太郎(早稲田実業)を中心に推移してゆくことが予想されます。今年の 田中 正義(創価大)のように、投手だと故障で投げられない恐れはありますが、野手は大きな怪我がない限りその心配はありません。特に和製大砲が市場に出てくる確率は低く、清宮レベルの打者となると、5年に一度~10年に1人級の素材であることは間違いないでしょう。筒香が7年目、中田翔が9年目だったことを考えると、このレベルの打者と比較できる選手だということです。ここまで残してきた実績は、二人を遥かに凌駕するものがあります。彼の良さは、ボールを飛ばす能力もさることながら、プレッシャーのかかる場面でも平常心で対峙できる部分。ここは、小さい頃から あのラグビーの 清宮克行の息子 だと注目されながら育まれてきた二世選手ならではの強味だと言えるのではないのでしょうか。
さてこの清宮に触発されたかのように、高校生野手が当たり年の予感がします。特に好打者タイプよりも、清宮同様に長打力を売りにする左の強打者が多くいる印象があります。内川二世の期待がかかる 増田 珠(横浜高校)外野手はその中で、貴重な右の三拍子バランスの取れた好打者。清宮と同じ左打ちの強打者・安田 尚憲(履正社)などは、上位指名意識できる強打者達。今年の高校野球をみていると、明らかに3年生よりも下級生達の方がスケール・素材という意味で目立つ野手が多かった、そんな印象を持っています。
清宮幸太郎(早稲田実)一塁 184/97 右/左
増田 珠 (横浜高校)外野 180/79 右/右
安田 尚憲 (履正社高)三塁 188/92 右/左
その一方で、高校生投手は、秋の時点ではかなり寂しいといった印象があります。今年のように年が明けて続々と人材が出てこないようだと、かなりこちらは地味な年という感じがします。一冬越えて伸びていれば楽しみだという選手はポツポツいますが、現時点でドラフト確実だとイメージできる選手がいません。そんな中、スピード能力は世代屈指のものがある 石川 翔(青藍泰斗)や山口 翔(熊本工業)あたりの右投手達は、すでに145キロを越える球速を連発できる能力があり、有力な候補として春季大会から注目を集めることになりそうです。
石川 翔(青藍泰斗)投手 179/78 右/左
山口 翔(熊本工業)投手 180/70 右/右
大学生投手に関しても、素材は良くても下級生からの実績に乏しかったり、全国大会と無縁だったりと不安定要素がつきまとう面子です。話題性も含めて注目度NO.1は、宮台 康平(東大)左腕。掛け値なしのドラフト候補ですが、今年は怪我に泣かされ先が見えません。順調に最終学年を過ごせば、2位以内では消える力はあると思いますが。
中央のリーグでは、高橋遥人・嘉陽宗一郎の左右の亜細亜コンビ。下手から140キロを越える速球を投げ込む 高橋礼(専修大)、スピード能力は東都随一の鍬原 拓也(中央大)あたりは、中位以上が見込める有力な指名候補で東都は悪くありません。六大学は宮台以外だと、左スリークォーターの齊藤 大将(明治大)やリリーフだとボールが一変する 熊谷 拓也(法大)など、どちらかというとリリーフ向きと思える人材で、東都に比べるとワンランク落ちるイメージがあります。
宮台 康平 (東京大学)投手 178/83 左/左
高橋 遥人 (亜細亜大)投手 179/74 左/左
嘉陽宗一郎(亜細亜大)投手 186/85 右/左
高橋 礼 (専修大学)投手 187/80 右/右
鍬原 拓也 (中央大学)投手 175/70 右/右
齊藤 大将 (明治大学)投手 179/72 左/左
熊谷 拓也 (法政大学)投手 180/79 右/右
地方リーグでは、スケールでは全国屈指のものがある 草場 亮太(九州産業大)、150キロ級のボールを投げ込む 馬場 皐輔(仙台大)あたりは共に上位候補。近藤 弘樹(岡山商大)右腕や木場 涼佑(ノースアジア大)左腕に、150キロ級のスピード能力を秘める 小久保 気(四国学院大)投手などは、全国的には無名も好素材と評判で、最終学年でのアピールぶりが注目され。
草場 亮太(九州産業大)投手 183/72 右/右
馬場 皐輔(仙台大学)投手 180/88 右/右
近藤 弘樹(岡山商大)投手 187/92 右/右
木場 涼佑(ノースアジア大)投手 180/80 左/左
小久保 気(四国学院大)投手 178/78 右/左
大学生野手に関しては、今のところ相当地味。その中では、攻守で光る 宮本 丈(奈良学園大)遊撃手がアピール次第では上位指名に入ってきても不思議ではないという感じ。あとはポツンポツンと面白い選手はいるが、現時点で指名確実と推せる選手は見当たらない。下石 涼太(東海大)は、セカンドを守ることが多くショートでアピールしたいところだし、岩見 雅紀(慶応大)の飛距離は魅力だが、よほど打撃で突出しないと厳しいだろう。
宮本 丈 (奈良学園大)遊撃 181/79 右/左
下石 涼太(東海大学)内野 172/68 右/左
岩見 雅紀(慶応大学)外野 187/110 右/右
そんな中、今年よりも期待できるのは社会人投手。佐野日大時代に志望届けを提出していれば上位指名は確実だった 田嶋 大樹(JR東日本)左腕は、順調に実績を積み上げてきている。最終学年も存在感を示せば、有力な1位候補。同じく靭帯の怪我さえなければ指名が有力だった 西村 天裕(NTT東日本)は上位指名が濃厚なほど復活している。社会人で力強さを増した 石田 光宏(東京ガス)・齋藤 俊介(JX-ENEOS)あたりも中位以上が期待できる。田嶋同様に高卒3年目で着実に実績を残しつつある 善 武士(東芝)や150キロ台を連発できる 鈴木 博志(ヤマハ)あたりも、有力な候補になってくるだろう。
田嶋 大樹(JR東日本)投手 182/77 左/左
西村 天裕(NTT東日本)投手 176/92 右/右
石田 光宏(東京ガス) 投手 181/85 右/右
斎藤 俊介(JX-ENEOS)投手 176/81 右/右
善 武士(東芝)投手 178/74 右/右
鈴木 博志(ヤマハ)投手 181/85 右/右
社会人野手も、上位候補と言えるかは別にして候補は例年に並にはいる。社会人で一気に素質が爆発した 北川 利生(日通)外野手は、右のスラッガー候補。慶応時代まさかの指名漏れをした 谷田 成吾(JX-ENEOS)外野手は、左のスラッガー候補として一年間注目されてゆくはず。
北川 利生(日本通運)外野 178/85 右/右
谷田 成吾(JX-ENENOS)外野 183/86 右/左
大学時代は茂木栄五郎(楽天)と共に中軸を形成していた 丸子 達也(JR東日本)一塁手や、兄・広輔(広島)の社会人時代に引けをとらないパフォーマンスを魅せている 田中 俊太(日立製作所)内野手あたりも注目。トヨタの 藤岡 裕大・北村 祥治 の二人は、亜大時代からドラフト指名が有力視されてきた選手たちで、その実力のとおり社会人1年目からレギュラーとして存在感を示した。
丸子 達也(JR東日本)一塁 187/103 左/左
田中 俊太(日立製作所)内野 177/78 右/左
藤岡 裕大(トヨタ自動車)内野 178/83 右/左
北村 祥治(トヨタ自動車)内野 177/80 右/右
この他にも、今年残留した組、惜しくも指名漏れした組にも有力選手は残っており、社会人に関しては今年並~それ以上を充分望むことができそうだ。
(まとめ)
前年までの状況で見てみると
高校生投手 ☓ 不作の可能性
高校生野手 ◎ 何年に一度かの当たり年
大学生投手 △ 今年より劣る
大学生野手 ☓ 不作の可能性
社会人投手 ◯ 今年より期待できる
社会人野手 △ 例年並
という印象を持っている。今年は大学生投手の当たり年だった上に、夏に向けて高校生投手がグッと層を増して当たり年に引き上げてくれた。来年も、新たな人材がひと冬越えてどんどん出てくることを期待したい。
まず 2017年度ドラフト は、清宮 幸太郎(早稲田実業)を中心に推移してゆくことが予想されます。今年の 田中 正義(創価大)のように、投手だと故障で投げられない恐れはありますが、野手は大きな怪我がない限りその心配はありません。特に和製大砲が市場に出てくる確率は低く、清宮レベルの打者となると、5年に一度~10年に1人級の素材であることは間違いないでしょう。筒香が7年目、中田翔が9年目だったことを考えると、このレベルの打者と比較できる選手だということです。ここまで残してきた実績は、二人を遥かに凌駕するものがあります。彼の良さは、ボールを飛ばす能力もさることながら、プレッシャーのかかる場面でも平常心で対峙できる部分。ここは、小さい頃から あのラグビーの 清宮克行の息子 だと注目されながら育まれてきた二世選手ならではの強味だと言えるのではないのでしょうか。
さてこの清宮に触発されたかのように、高校生野手が当たり年の予感がします。特に好打者タイプよりも、清宮同様に長打力を売りにする左の強打者が多くいる印象があります。内川二世の期待がかかる 増田 珠(横浜高校)外野手はその中で、貴重な右の三拍子バランスの取れた好打者。清宮と同じ左打ちの強打者・安田 尚憲(履正社)などは、上位指名意識できる強打者達。今年の高校野球をみていると、明らかに3年生よりも下級生達の方がスケール・素材という意味で目立つ野手が多かった、そんな印象を持っています。
清宮幸太郎(早稲田実)一塁 184/97 右/左
増田 珠 (横浜高校)外野 180/79 右/右
安田 尚憲 (履正社高)三塁 188/92 右/左
その一方で、高校生投手は、秋の時点ではかなり寂しいといった印象があります。今年のように年が明けて続々と人材が出てこないようだと、かなりこちらは地味な年という感じがします。一冬越えて伸びていれば楽しみだという選手はポツポツいますが、現時点でドラフト確実だとイメージできる選手がいません。そんな中、スピード能力は世代屈指のものがある 石川 翔(青藍泰斗)や山口 翔(熊本工業)あたりの右投手達は、すでに145キロを越える球速を連発できる能力があり、有力な候補として春季大会から注目を集めることになりそうです。
石川 翔(青藍泰斗)投手 179/78 右/左
山口 翔(熊本工業)投手 180/70 右/右
大学生投手に関しても、素材は良くても下級生からの実績に乏しかったり、全国大会と無縁だったりと不安定要素がつきまとう面子です。話題性も含めて注目度NO.1は、宮台 康平(東大)左腕。掛け値なしのドラフト候補ですが、今年は怪我に泣かされ先が見えません。順調に最終学年を過ごせば、2位以内では消える力はあると思いますが。
中央のリーグでは、高橋遥人・嘉陽宗一郎の左右の亜細亜コンビ。下手から140キロを越える速球を投げ込む 高橋礼(専修大)、スピード能力は東都随一の鍬原 拓也(中央大)あたりは、中位以上が見込める有力な指名候補で東都は悪くありません。六大学は宮台以外だと、左スリークォーターの齊藤 大将(明治大)やリリーフだとボールが一変する 熊谷 拓也(法大)など、どちらかというとリリーフ向きと思える人材で、東都に比べるとワンランク落ちるイメージがあります。
宮台 康平 (東京大学)投手 178/83 左/左
高橋 遥人 (亜細亜大)投手 179/74 左/左
嘉陽宗一郎(亜細亜大)投手 186/85 右/左
高橋 礼 (専修大学)投手 187/80 右/右
鍬原 拓也 (中央大学)投手 175/70 右/右
齊藤 大将 (明治大学)投手 179/72 左/左
熊谷 拓也 (法政大学)投手 180/79 右/右
地方リーグでは、スケールでは全国屈指のものがある 草場 亮太(九州産業大)、150キロ級のボールを投げ込む 馬場 皐輔(仙台大)あたりは共に上位候補。近藤 弘樹(岡山商大)右腕や木場 涼佑(ノースアジア大)左腕に、150キロ級のスピード能力を秘める 小久保 気(四国学院大)投手などは、全国的には無名も好素材と評判で、最終学年でのアピールぶりが注目され。
草場 亮太(九州産業大)投手 183/72 右/右
馬場 皐輔(仙台大学)投手 180/88 右/右
近藤 弘樹(岡山商大)投手 187/92 右/右
木場 涼佑(ノースアジア大)投手 180/80 左/左
小久保 気(四国学院大)投手 178/78 右/左
大学生野手に関しては、今のところ相当地味。その中では、攻守で光る 宮本 丈(奈良学園大)遊撃手がアピール次第では上位指名に入ってきても不思議ではないという感じ。あとはポツンポツンと面白い選手はいるが、現時点で指名確実と推せる選手は見当たらない。下石 涼太(東海大)は、セカンドを守ることが多くショートでアピールしたいところだし、岩見 雅紀(慶応大)の飛距離は魅力だが、よほど打撃で突出しないと厳しいだろう。
宮本 丈 (奈良学園大)遊撃 181/79 右/左
下石 涼太(東海大学)内野 172/68 右/左
岩見 雅紀(慶応大学)外野 187/110 右/右
そんな中、今年よりも期待できるのは社会人投手。佐野日大時代に志望届けを提出していれば上位指名は確実だった 田嶋 大樹(JR東日本)左腕は、順調に実績を積み上げてきている。最終学年も存在感を示せば、有力な1位候補。同じく靭帯の怪我さえなければ指名が有力だった 西村 天裕(NTT東日本)は上位指名が濃厚なほど復活している。社会人で力強さを増した 石田 光宏(東京ガス)・齋藤 俊介(JX-ENEOS)あたりも中位以上が期待できる。田嶋同様に高卒3年目で着実に実績を残しつつある 善 武士(東芝)や150キロ台を連発できる 鈴木 博志(ヤマハ)あたりも、有力な候補になってくるだろう。
田嶋 大樹(JR東日本)投手 182/77 左/左
西村 天裕(NTT東日本)投手 176/92 右/右
石田 光宏(東京ガス) 投手 181/85 右/右
斎藤 俊介(JX-ENEOS)投手 176/81 右/右
善 武士(東芝)投手 178/74 右/右
鈴木 博志(ヤマハ)投手 181/85 右/右
社会人野手も、上位候補と言えるかは別にして候補は例年に並にはいる。社会人で一気に素質が爆発した 北川 利生(日通)外野手は、右のスラッガー候補。慶応時代まさかの指名漏れをした 谷田 成吾(JX-ENEOS)外野手は、左のスラッガー候補として一年間注目されてゆくはず。
北川 利生(日本通運)外野 178/85 右/右
谷田 成吾(JX-ENENOS)外野 183/86 右/左
大学時代は茂木栄五郎(楽天)と共に中軸を形成していた 丸子 達也(JR東日本)一塁手や、兄・広輔(広島)の社会人時代に引けをとらないパフォーマンスを魅せている 田中 俊太(日立製作所)内野手あたりも注目。トヨタの 藤岡 裕大・北村 祥治 の二人は、亜大時代からドラフト指名が有力視されてきた選手たちで、その実力のとおり社会人1年目からレギュラーとして存在感を示した。
丸子 達也(JR東日本)一塁 187/103 左/左
田中 俊太(日立製作所)内野 177/78 右/左
藤岡 裕大(トヨタ自動車)内野 178/83 右/左
北村 祥治(トヨタ自動車)内野 177/80 右/右
この他にも、今年残留した組、惜しくも指名漏れした組にも有力選手は残っており、社会人に関しては今年並~それ以上を充分望むことができそうだ。
(まとめ)
前年までの状況で見てみると
高校生投手 ☓ 不作の可能性
高校生野手 ◎ 何年に一度かの当たり年
大学生投手 △ 今年より劣る
大学生野手 ☓ 不作の可能性
社会人投手 ◯ 今年より期待できる
社会人野手 △ 例年並
という印象を持っている。今年は大学生投手の当たり年だった上に、夏に向けて高校生投手がグッと層を増して当たり年に引き上げてくれた。来年も、新たな人材がひと冬越えてどんどん出てくることを期待したい。
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