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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2017年 センバツ総括 (内野手編)

遅ればせながら更新を続けている、選抜総括。今回は、内野手について考えてみましょう。

言わずと知れた 清宮 幸太郎(早実3年)一塁手は、第一打席にいきなり火の出るような強烈なセンター前ヒットを放つ。2打席目には滞空時間が異常に長いセンターフライを。さらに同点のチャンスの場面では、打ち気にはやらずに我慢して四球を選ぶなど並の精神力ではないところを魅せた。選抜でホームランを放つことなく甲子園を去ったものの、選抜以後ホームランを量産して通算100号に到達。順調に行けば 山本 大貴(神港学園出身・JR西日本)が記録した107本を塗り替えるのも現実味を帯びてきた。もはや1位競合の評価は不動であり、あとはプロ志望届けを提出するか否かに興味の対象は移っている。

またこの清宮のライバルとして注目される 安田 尚憲(履正社3年)三塁手は、最終打席にようやくレフトフェンス直撃を放ち能力を片鱗を魅せた。それまでは、桜井のスライダーを見極めことができず清宮同様に苦しんだ。その後チームは決勝まで進み、5試合 1本 3打点 打率.412厘 を残し、有力な1位候補であることを印象づけた。特に一塁手の清宮に比べると、三塁ができるのが最大の強み。その三塁守備も、ひと冬越えてだいぶ上手くなってきた。

その他指名が有力なのは、太田 英毅(智弁学園3年)遊撃手の、一歩目の鋭さを増した動きが際立っていた。守備でも走塁でも打撃でもスピード感を増しており、高校からプロに入るんだというギラギラしたものが感じられる。ただし相変わらず送球の際に横から腕が出てくるので、この辺は送球が乱れるために修正が必要だろう。打撃でも最終打席に、中段に叩き込むホームランをレフトスタンドを放った。この選手は、間違いなく高校からプロに入るべき選手だろう。

全国屈指のスケールを誇る遊撃手・嶋谷 将平(宇部鴻城3年)遊撃手も注目の候補。スケールがある一方で荒っぽさも残る選手であり、ゲッツー確実な場面で送球が乱れたり、平凡なゴロをエラーをするなど守備でも制裁を欠いた。右打席から4.2秒前後(左打者換算で3.95秒に相当)する脚力もあり、深いところから刺せる肩含めて素材はまさにドラフト上位級。強烈なヘッドスピードを誇る一方で、この試合ではスライダーにタイミングを簡単に崩され全く好いところなく甲子園を去ることになった。夏までの巻き返しがあれば、上位指名に名前を連ねても不思議ではない。

清宮幸太郎(早稲田実)一塁  184/97 右/左
安田 尚憲(履正社) 三塁  188/95 右/左
太田 英毅(智弁学園)遊撃  176/78 右/右
嶋谷 将平(宇部鴻城)遊撃  183/83 右/右

異色なのは、金成 麗生(日大三3年)一塁手は、追い込まれるとレフト方向に切り替える打撃は健在で、甲子園でもヒットを放って見せた。体格の割には動ける選手ではあるが、やはり大型過ぎて動作にキレがないのは気になる。規格外のパワーの持ち主ではあるが、日大三の選手でもあり高校からプロ入りさせるかは微妙だろう。しかし選抜以後、投手・金成 がスカウト達の視線を釘付けにしている。193/101 の体格から投げ込まれる140キロ台後半の速球は、全国屈指の剛球左腕という位置付け。高校からのプロ入りをさせない学校だが、 昨年は 坂倉 将吾(日大三)捕手が広島に入団。その流れにも、変化が生じてきているのかもしれない。

指名有力となるとこのあたりだが、その他スカウトの注目を集めていたのが、市呉の4番・新田 旬希(3年)遊撃手は、182/72 の大型遊撃手。強打者というよりは好打者タイプですが、対応力があり遊撃手としても安定した守備を魅せていた。驚くようなプレーはしていなかったものの、野球センスを感じさせる好選手。

小柄ながら攻守にセンス溢れる 西巻 賢ニ(仙台育英3年)遊撃手は、相変わらずの動きの良さが目立つ。ニ遊間らしい細かい動きができる選手で、プレーにスピード感がある。遊撃手としては動きだけでなく、スローイングも安定。右打席から4.2秒前後(左打者換算で3.95秒前後に相当)の脚力も、プロに混ぜても俊足レベル。鋭くはじき返す打撃レベルでも、上位レベルのものがある。こちらも上手い選手ではあるが、高校からプロに入るような凄みのある選手ではないだけに、有力大学でワンクッション置いてからという判断になるかもしれない。しかし育成枠でもプロに入る選手もいるので、本人がどの程度プロ入りへの意欲があるかにも左右されそう。

金成 麗生(日大三)一塁  193/101 左/左
新田 旬希(市呉)遊撃   182/72  右/左
西巻 賢ニ(仙台育英)遊撃 168/68  右/右

全体的にはそれほど数は多くないが、全国でも屈指の選手が集まっている。そのためこの選抜組が、内野手は全国を引っ張ってゆく面々とみて間違いないだろう。あとは、不出場組にどのぐらい候補がいるのか注視してみたい。

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