2017年夏甲子園4日目・第三・第四試合
2017/08/15|Category:テレビ・動画観戦
大会4日目・第三試合 智弁和歌山 VS 興南
興南の先発は、宮城 大弥(1年)左腕。球速はすでに135~後半ぐらいの適度な勢いがあり、曲がりながら沈むスライダーを中心に、カーブなども織り交ぜる。その投球は、3年生が投げていると言われても見間違えるほど違和感のない完成度。しいて言えば追い込んでからのボールがなく、特に右打者外角に逃げるチェンジアップの習得が今後の課題か。順調にパワーアップして行ければ、最終学年ではあの春・夏連覇の立役者・島袋 洋奨(中央大-ソフトバンク)レベルまでの投手に育っても不思議ではない。そのぐらいの資質とセンスを感じさせる楽しみな投手。
興南では、2番手に登板した背番号5の 上原 麗男(3年)も、投手として小気味の良いMAX142キロの速球を披露。まぁ地肩の強い選手が投手をやっている感は否めなかったが、スライダーとのコンビネーションで安定。さすがに内野手だけあって、フィールディングも上手かった。打撃のコンタクト能力があり、3番を打つだけあって小力のある打撃もしている。大学でも、野球を続けて行ける素材だろう。
智弁和歌山では、2番手で登板した 平田 龍輝(2年)右腕の投球が逆転の流れを呼んだ。183/81 の骨太な体格からMAX144キロの速球には威力があり、スライダーでカウントを整えられ、追い込むとフォークで仕留めるというパターン。それほど荒れてもいなく、秋以降近畿を引っ張ってゆく一人ではないのだろうか。来年のドラフト候補として、マークできる素材。
またホームランを放った 林 晃汰(智弁和歌山2年)三塁手は、まだ粗さ・確実性には課題がありそうだが、当たれば飛んでゆくパワーと飛距離が魅力のスラッガー。特にとらえてからのスイングの弧の大きさ、フォロースルーまで含めて、ただ腕っ節だけで飛ばしていないことに注目したい。こちらも候補になり得る素材か、来年は見極めてゆきたい。
宮城 大弥(興南1年)投手 173/70 左/左
上原 麗男(興南3年)投手 175/70 右/右
平田 龍輝(智弁和歌山2年)投手 183/81 右/右
林 晃汰(智弁和歌山2年)三塁 178/82 右/左
大会4日目・第四試合 大阪桐蔭 VS 米子松蔭
大阪桐蔭の先発・徳山 壮磨(3年)右腕は、135~140キロ台前半と驚くような球速ではない。しかしボールのキレが春よりもワンランク上がった印象で、スライダー・チェンジアップを織り交ぜコンビネーションにも磨きがかかった。しっかりゲームメイクできるまとまりがあり、微妙なコースの投げ分けや投球術も兼備。大学ならば、早い段階から活躍できる総合力がありそうだ。タイプ的には高校からプロというよりも、強豪大学などで実戦力を磨いたり、実績を積んで4年後に即戦力としての入団を目指すというタイプではないのだろうか。
またリリーフで登板した 柿木 蓮(大阪桐蔭2年)右腕も、春以上にパワーアップした印象。コンスタントに145キロ前後の速球(MAX147キロ)で押すピッチングスタイルで、来年のドラフト候補の片鱗を魅せた。まだ投球に細やかさは感じないが、馬力・球速能力には素晴らしいものを持っている。一冬越えたら、150キロの王台への期待も膨らむ。
目新しいところでは、選抜を骨折で出場できなかった 岩本 久重(大阪桐蔭3年)捕手が終盤マスクをかぶった。さすがに捕手らしい捕手であり、ボール押し込めるキャチングの持ち主でしっかり指示も出せる。送球は多少力んで刺せなかったが、1.9秒台を記録。怪我せずにアピールできていたら、高校からプロに行けた選手かもしれない。捕手としては素晴らしいものを持っているので、大学などでしっかり実績を作って4年後を目指して欲しい。
また米子松蔭では、先発の 辰己 晴野(2年)左腕の落ち着いたマウンド捌きが印象的。球速は125~130キロぐらいと驚くものはないが、スライダーとのコンビネーションで安定したピッチングを披露。大阪桐蔭相手に試合を作れた経験は、今後に生きるだろう。来年のドラフト候補とまでは言えないが、鳥取を代表する投手の道を進んで行きそうだ。
徳山 壮磨(大阪桐蔭3年)投手 183/73 右/右
柿木 蓮 (大阪桐蔭2年)投手 181/83 右/右
岩本 久重(大阪桐蔭3年)捕手 182/83 右/右
辰己 晴野(米子松蔭2年)投手 178/69 左/左
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