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独立リーガーの指名を考える(野手編)

「独立リーガーの指名を考える」、今回は野手編をお送りします。本会議での指名が最も期待されるのが、四国アイランドリーグでもBCリーグでもなく、関西を拠点とする独立リーグ・BFLに所属する 田中 燿飛(21歳・兵庫BS)右翼手。この選手は、NPBとの交流戦においてことごとく結果を出しており、特に巨人との交流戦では2本のホームランを左中間スタンドに叩き込みました。その他の試合でもホームランを放つなど、打撃はNPBの若手では抑えられないレベルにあります。

この選手、単に結果が驚くべきものなだけでなく、明らかに日本人離れした豪快なスイングをします。まるで、そのスイングは助っ人外人のそれ。思わずスイングの後のバットが、捕手の頭に当たりそうなぐらい。またリーグ戦では、32試合で 15本塁打(2位は4本) 39打点(2位で1位は40打点) 6盗塁 打率.422厘(2位は.378厘)と三冠王こそ逃したものの、図抜けた成績を残している存在。豪快なスイングなものの、けして粗っぽいとか脆いというところを感じさせない素材です。個人的には、六大学のホームラン記録に迫っている 岩見 雅紀(慶応大)左翼手よりも魅力を感じています。岩見ほど走力がないわけではないですし、右翼手としての打球判断や守備力は怪しいのですが肩も悪くはなく、NPBで鍛えればレフトあたりならば問題ないだろうという身体能力もあります。高校生の野手にA級の素材が揃いますが、大学・社会人では屈指のスラッガーであることは間違いないでしょう。ただしこのリーグのレベルが掴み難いところもあり、各球団どのぐらいに位置づければ良いのか悩んでいるのではないのでしょうか。予測は難しいのですが、本会議でも4位前後ぐらいの指名になるのではないかとみています。

野手も活きの良い選手は、BCリーグに集まっています。纐纈 英騎(BC新潟・23歳)内野手は、非常に評価の高い大型内野手。ガッチリした体格から、パワフルな打撃が目立つ左の強打者。リーグでは、62試合 9本 55打点 12盗塁 打率.351厘(8位)という成績。DeNAとのプロアマ交流戦では、国吉佑樹投手からレフトポールに直撃するホームランを放つなどパワーのあるところを見せます。一部NPB球団や関係者の評価が極めて高い選手ですが、個人的には少し固いかなぁという印象と、彼はスラッガーというよりもパワフル中距離打者という感じで中途半端な印象は否めません。守備は三塁と一塁などを守りますが、肩は強いもののNPBの三塁手としては厳しい気がしています。それほど、入れ込むほどの素材かな?というのが率直な感想ですが、関係者の話を総合すると指名は有力そう。

スカウトの注目度の高い 和田 康士朗(BC富山・18歳)中堅手は気持ちの強さが伝わってくるタイプ。柳田悠岐(ソフトバンク)ばりのフルスイングに、俊足とガッツあふれるプレーが売り。リーグ戦では68試合 14打点 1本 14盗 打率.271厘 と、図抜けた成績は残しておらず、これからの選手といった感じ。18歳の若さも魅力ということで、育成枠での指名が期待されます。

同じ高卒1年だと、知野 直人(18歳・BCの新潟)内野手も注目。遊撃手としてもキビキビした動きが目立ち、潜在能力は非常に高そうな内野手。しかしまだプレーの意識が浅く、ヤンチャな選手という感じがする。それでもリーグ戦では、28試合 4本 21打点 8盗塁 打率.350厘 と出場数の割に数字は素晴らしいものがあります。まだまだの選手ではありますが、上手く導いたら面白そうな右のニ遊間候補。この選手も、育成枠ならば指名があっても不思議ではありません。

また捕手の、山本 祐大(19歳・BC滋賀)捕手も期待の若手選手。56試合 2本 19打点 打率.294厘 と、捕手としては打力が良いのも魅力。最大のアピールポイントは、1.8秒台の強肩にあり刺せる捕手としての評価も高い。課題はキャッチングで、グラブの出し方に課題がありフットワークなどの足回りは悪くないが少し時間はかかりそう。しかし高校・大学の有力捕手の多くが志望届けを出さなかったことも考えると、ドラフトで指名される可能性は極めて高そう。個人的には育成レベルの捕手だと思っているが、確実に取りたい球団が本会議の終わりの方で指名して来るかもしれない。

またチームメイトの 泉 祐介(23歳・BC滋賀)外野手も、加入一年目から大活躍。花園大時代は、大学選手権でも存在感を示した三拍子そろったアスリート系。リーグでは 71試合 0本 17打点 27盗塁 打率.316厘 という好成績。シーズン序盤は首位打者を独走するも、後半戦に失速。それでも3割台を死守しリーグ3位の27盗塁を決めるなど存在感を示した。俊足を活かした広い守備範囲と地肩も強く、有力な指名候補となる。

アイランドリーグで目立つ野手は少なく、実際誰が指名されるかは想像できない。そんななか神戸国際大付から入った高卒1年目の妹尾 克哉(19歳・香川OG)遊撃手は、甘い球を逃さない「鋭さ」を持っている点は好感。しかしリーグ戦では、37試合 1本 8打点 3盗塁 打率.224厘 とまだ厳しい。ショートとしての動きも平凡で、肩もさほど強い感じはしない。高卒ルーキーの将来性を期待した球団から指名があるかもしれないが、プロ入りには時期尚早ではないかと思うのだが・・・。

むしろ春の関東遠征に選ばれていなかったが、旭川大時代から注目されてきた 生田 雄也(22歳・徳島ID)捕手は、53試合 0本 14打点 4盗塁 打率.314厘 と打てるところをアピール。塁間1.8秒台の強肩で注目された選手なので指名の可能性を秘めている。その他リーグ上位の選手は選抜チームで数試合確認したが、育成枠でも指名となると意見の別れる選手たちではないのだろうか。

田中 燿飛(21歳・兵庫BS)右翼 181/98 右/右
纐纈 英騎(23歳・BC新潟)一塁 180/92 右/左
和田康士朗(18歳・BC富山)中堅 184/68 左/左
知野 直人(18歳・BC新潟)遊撃 181/81 右/右
山本 祐大(19歳・BC滋賀)捕手 178/78 右/右
泉  祐介(23歳・BC滋賀)中堅 174/73 左/左
妹尾 克哉(19歳・香川OG)遊撃 178/76 右/左 
生田 雄也(22歳・徳島ID)捕手 180/78 右/左
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