2017年DeNAの指名を考える
2018/01/04|Category:ネタ
(DeNA指名選手)
1位 東 克樹(立命館大)投手 ☆☆☆
2位 神里 和毅(日本生命)外野 ☆
3位 阪口 皓亮(北海)投手 ☆☆
4位 齋藤 俊介(JX-ENEOS)投手 ☆☆
5位 桜井 周斗(日大三)投手 ☆
6位 寺田 光輝(BC石川)投手 指名見送り
7位 宮本 秀明(パナソニック)内野 未確認
8位 楠本 泰史(東北福祉大)中堅 ☆
9位 山本 祐大(BC滋賀)捕手 ☆
育1 中川 虎大(箕島)投手 指名見送り
1位の 東 克樹(立命館大)投手は、この世代において数少ない下級生から実績を積み上げてきた投手。それもその内容を上級生になるにつれ高めてきたところは素直に評価できる。170センチそこそこの上背しかないので、球速がコンスタントに145キロ前後ぐらい出している時じゃないとボールが見栄えがしない。それだけ好い時の状態を、長く持続できるかにかかっている。大学NO.1左腕でもあり、5~8勝を1年目から先発で望みたい。
2位の 神里 和毅(23歳・日本生命)外野手は、中央大時代はすべて中の上タイプでイマイチ殻が破れなかった。しかし社会人に入り、一打席の大切さを学んで、打席での集中力を磨いた。甘い球を逃さない「鋭さ」が出てきており、その点では評価できる。ただし快速の走力ほど盗塁ができなかったり、肩が強い割にレフトなどを任されることも多く、守備・走塁では発展途上の選手。またDeNAは外野のレギュラーが固定されており、さらに同型の左打者が多くいるので、その中で1年目から競争を勝ち抜けるかは微妙だろう。
3位の 阪口 皓亮(北海)投手は、この夏見た高校生では全国で一番魅力を感じた大器。甲子園での投球は素晴らしかったが、道内予選では打たれまくっていたなど安定してどのぐらいの投球ができるのかは未知数。それでも純粋に素材で言えば、ここ10年ベイスターズに入った高校生ではNO.1の素材ではないのだろうか。こういった選手を、しっかり戦力に引き上げられるのか注目される。今回のドラフトで、数少ない夢のある指名だった。
4位の 齋藤 俊介(23歳・JX-ENEOS)投手は、須田幸太タイプの実戦派。回転の好いストレートは素晴らしいし、投手としても適度なまとまりを持っている即戦力候補。ただし素直な球質、開きの早いフォームなどで、球が揃い出すとポンポン打たれだす怖さがある。1年目から結果を残して欲しいが、力量的にはリリーフでも一軍ボーダーレベルではないのだろうか。
5位の 桜井 周斗(日大三)投手は、清宮や安田からも三振の山を築いた消えるスライダーが最大の持ち味。まだまだボールも身体も弱いのだが、瞬間風速的には140キロ台後半を叩き出したりもできる。コントロールのバラツキは激しいが、身体ができたときに、どのぐらいの投手に育っているか?高校生左腕は、砂田以来の獲得なるという意味でもポイントは高い。
6位の 寺田 光輝(BC石川)投手は、実戦的なサイドスロー。こちらも回転の好いストレートが魅力で、BCリーグではクローザーとして活躍。球速は130キロ台後半~140キロ台前半ぐらいと平凡だが、粗々しさよりも大崩れしないまとまりがある。即使えて欲しいタイプだが、一軍の打者相手だとどうだろうか?
7位の 宮本 秀明(パナソニック)内野手は、名門社会人チームの選手でも大きな試合では出ていなく、かなりの隠し玉的存在。転がせる打撃が魅力で、内野安打が多いのが特徴。守備も、二塁・三塁・外野など何処でも守れる。即戦力と言い難いが、元大洋OBの田中充コーチの推薦もあり、指名にこぎつけた。
8位の 楠本 泰史(東北福祉大)中堅手は、大学JAPANの4番打者。しかしホームラン打者ではなく、アベレージ能力に秀でたタイプ。プロでも毎年3割が打てそうなぐらいの打撃センスがあるが、肩を痛めてスローイングに難がある。それがなければ、この順位では獲れなかっただろう。打撃に関しては、1年目からでも一軍の投手に対応できそうな技術は充分あり、代打などの活躍も期待される。
9位 山本 祐大(19歳・BC滋賀)捕手は、BCリーグ参加1年目で指名された若手捕手。独立リーガー屈指のスローイングの持ち主だが、まだキャッチングなど捕手としてはこれから勉強といった感じ。私が評価したのは、思った以上に打撃の潜在能力があるのではないかと評価したから。
育成1位の 中川 虎大(箕島)投手は、一昔前の速球派という感じ。ボールの勢いは確かだが、コントロールが非常にアバウト。むしろスライダーでカウントが取れるので、それで投球が成り立っているというタイプ。気持ちも強い選手でリリーフ向きだが、一軍で使えるようになるには時間が必要ではないのだろうか? 個人的には、まだプロ入りには時期尚早だと判断した。
(DeNAの指名を考える)
DeNAにとって早急の問題は、あと一つ決まっていない先発ローテーションを埋めること。それを確実に期待できる人材として、東 の単独指名に走ったということだろう。そしてそれは、他の選手のくじを外した場合には抽選となり東すら確保できないという計算の元、彼の単独指名となった。そのため今ドラフトが成功か否かは、東が開幕からローテーションにハマり1年間守り通せるかということにかかっている。
またその東以上に意見が別れるのが、2位の神里の指名。というのは、ベイスターズには同型の左の外野手が多く、右の外野手ならともかく左の外野手を2位するとは考えづらかったからだ。また神里自体が、2位で指名するほどの選手だったのかも疑問が残る指名ではあった。ただしベイスターズは今年、控えの外野手に苦労した。乙坂・関根・荒波などが一応に控えとしては物足りない内容だった。そのため彼らを刺激するだけでなく、現在のレギュラーに何かあった時に対応しうる4番手外野手の存在は不可欠だと言える。そういったチーム事情から、左右問わず外野手の筆頭と評価されたのが恐らく神里だったということなのだろう。
また疲弊しているリリーフ陣には、斎藤・寺田の2人を指名。山下を外野にコンバートしたことで三塁・最も弱い二塁あたりを争える人材として宮本も獲得している。また故障者続出で捕手が足りなくなった二軍の状況も考え、山本を獲得するなど、面子とはともかくチーム事情に即した指名はできている。また阪口・桜井・中川の3人の高校生投手を補強し、将来に備えた。楠本に関しては、想定外に残っていたので指名したという感じではないのだろうか。
個人的には、東を単独でいきなり指名するほどの投手だったのか? 神里は本当に第四の外野手になり得るのか?という疑問が残る指名だった。また同じBC石川でも寺田ではなく、寺岡(楽天7位指名)の方だろうと思わず思ったりもして、指名した面子には不満を持っている。稀にみる高校生野手の当たり年に、1人も指名したなかったのもどうなのだろうか?
今回の指名は、将来よりも来年に何がなんでも優勝させたいという強い思いが詰まった指名だと理解している。チーム事情には即しているのと、これは全くダメだろうという選手も少ないので、期待値ほどではなかったが及第点のあげられる指名だったのかもしれない。来年の東・神里 の活躍で、この選択がが正しかったのか明らかになりそうだ。
蔵の評価:☆☆☆
1位 東 克樹(立命館大)投手 ☆☆☆
2位 神里 和毅(日本生命)外野 ☆
3位 阪口 皓亮(北海)投手 ☆☆
4位 齋藤 俊介(JX-ENEOS)投手 ☆☆
5位 桜井 周斗(日大三)投手 ☆
6位 寺田 光輝(BC石川)投手 指名見送り
7位 宮本 秀明(パナソニック)内野 未確認
8位 楠本 泰史(東北福祉大)中堅 ☆
9位 山本 祐大(BC滋賀)捕手 ☆
育1 中川 虎大(箕島)投手 指名見送り
1位の 東 克樹(立命館大)投手は、この世代において数少ない下級生から実績を積み上げてきた投手。それもその内容を上級生になるにつれ高めてきたところは素直に評価できる。170センチそこそこの上背しかないので、球速がコンスタントに145キロ前後ぐらい出している時じゃないとボールが見栄えがしない。それだけ好い時の状態を、長く持続できるかにかかっている。大学NO.1左腕でもあり、5~8勝を1年目から先発で望みたい。
2位の 神里 和毅(23歳・日本生命)外野手は、中央大時代はすべて中の上タイプでイマイチ殻が破れなかった。しかし社会人に入り、一打席の大切さを学んで、打席での集中力を磨いた。甘い球を逃さない「鋭さ」が出てきており、その点では評価できる。ただし快速の走力ほど盗塁ができなかったり、肩が強い割にレフトなどを任されることも多く、守備・走塁では発展途上の選手。またDeNAは外野のレギュラーが固定されており、さらに同型の左打者が多くいるので、その中で1年目から競争を勝ち抜けるかは微妙だろう。
3位の 阪口 皓亮(北海)投手は、この夏見た高校生では全国で一番魅力を感じた大器。甲子園での投球は素晴らしかったが、道内予選では打たれまくっていたなど安定してどのぐらいの投球ができるのかは未知数。それでも純粋に素材で言えば、ここ10年ベイスターズに入った高校生ではNO.1の素材ではないのだろうか。こういった選手を、しっかり戦力に引き上げられるのか注目される。今回のドラフトで、数少ない夢のある指名だった。
4位の 齋藤 俊介(23歳・JX-ENEOS)投手は、須田幸太タイプの実戦派。回転の好いストレートは素晴らしいし、投手としても適度なまとまりを持っている即戦力候補。ただし素直な球質、開きの早いフォームなどで、球が揃い出すとポンポン打たれだす怖さがある。1年目から結果を残して欲しいが、力量的にはリリーフでも一軍ボーダーレベルではないのだろうか。
5位の 桜井 周斗(日大三)投手は、清宮や安田からも三振の山を築いた消えるスライダーが最大の持ち味。まだまだボールも身体も弱いのだが、瞬間風速的には140キロ台後半を叩き出したりもできる。コントロールのバラツキは激しいが、身体ができたときに、どのぐらいの投手に育っているか?高校生左腕は、砂田以来の獲得なるという意味でもポイントは高い。
6位の 寺田 光輝(BC石川)投手は、実戦的なサイドスロー。こちらも回転の好いストレートが魅力で、BCリーグではクローザーとして活躍。球速は130キロ台後半~140キロ台前半ぐらいと平凡だが、粗々しさよりも大崩れしないまとまりがある。即使えて欲しいタイプだが、一軍の打者相手だとどうだろうか?
7位の 宮本 秀明(パナソニック)内野手は、名門社会人チームの選手でも大きな試合では出ていなく、かなりの隠し玉的存在。転がせる打撃が魅力で、内野安打が多いのが特徴。守備も、二塁・三塁・外野など何処でも守れる。即戦力と言い難いが、元大洋OBの田中充コーチの推薦もあり、指名にこぎつけた。
8位の 楠本 泰史(東北福祉大)中堅手は、大学JAPANの4番打者。しかしホームラン打者ではなく、アベレージ能力に秀でたタイプ。プロでも毎年3割が打てそうなぐらいの打撃センスがあるが、肩を痛めてスローイングに難がある。それがなければ、この順位では獲れなかっただろう。打撃に関しては、1年目からでも一軍の投手に対応できそうな技術は充分あり、代打などの活躍も期待される。
9位 山本 祐大(19歳・BC滋賀)捕手は、BCリーグ参加1年目で指名された若手捕手。独立リーガー屈指のスローイングの持ち主だが、まだキャッチングなど捕手としてはこれから勉強といった感じ。私が評価したのは、思った以上に打撃の潜在能力があるのではないかと評価したから。
育成1位の 中川 虎大(箕島)投手は、一昔前の速球派という感じ。ボールの勢いは確かだが、コントロールが非常にアバウト。むしろスライダーでカウントが取れるので、それで投球が成り立っているというタイプ。気持ちも強い選手でリリーフ向きだが、一軍で使えるようになるには時間が必要ではないのだろうか? 個人的には、まだプロ入りには時期尚早だと判断した。
(DeNAの指名を考える)
DeNAにとって早急の問題は、あと一つ決まっていない先発ローテーションを埋めること。それを確実に期待できる人材として、東 の単独指名に走ったということだろう。そしてそれは、他の選手のくじを外した場合には抽選となり東すら確保できないという計算の元、彼の単独指名となった。そのため今ドラフトが成功か否かは、東が開幕からローテーションにハマり1年間守り通せるかということにかかっている。
またその東以上に意見が別れるのが、2位の神里の指名。というのは、ベイスターズには同型の左の外野手が多く、右の外野手ならともかく左の外野手を2位するとは考えづらかったからだ。また神里自体が、2位で指名するほどの選手だったのかも疑問が残る指名ではあった。ただしベイスターズは今年、控えの外野手に苦労した。乙坂・関根・荒波などが一応に控えとしては物足りない内容だった。そのため彼らを刺激するだけでなく、現在のレギュラーに何かあった時に対応しうる4番手外野手の存在は不可欠だと言える。そういったチーム事情から、左右問わず外野手の筆頭と評価されたのが恐らく神里だったということなのだろう。
また疲弊しているリリーフ陣には、斎藤・寺田の2人を指名。山下を外野にコンバートしたことで三塁・最も弱い二塁あたりを争える人材として宮本も獲得している。また故障者続出で捕手が足りなくなった二軍の状況も考え、山本を獲得するなど、面子とはともかくチーム事情に即した指名はできている。また阪口・桜井・中川の3人の高校生投手を補強し、将来に備えた。楠本に関しては、想定外に残っていたので指名したという感じではないのだろうか。
個人的には、東を単独でいきなり指名するほどの投手だったのか? 神里は本当に第四の外野手になり得るのか?という疑問が残る指名だった。また同じBC石川でも寺田ではなく、寺岡(楽天7位指名)の方だろうと思わず思ったりもして、指名した面子には不満を持っている。稀にみる高校生野手の当たり年に、1人も指名したなかったのもどうなのだろうか?
今回の指名は、将来よりも来年に何がなんでも優勝させたいという強い思いが詰まった指名だと理解している。チーム事情には即しているのと、これは全くダメだろうという選手も少ないので、期待値ほどではなかったが及第点のあげられる指名だったのかもしれない。来年の東・神里 の活躍で、この選択がが正しかったのか明らかになりそうだ。
蔵の評価:☆☆☆
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